市川伸一のレビュー一覧
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大分前にふらっと立ち寄った書店で手にとって、待ち合わせ時間にでも読もうと考えたけれど、意外と相手が早く来ちゃったもんで読み損ねて、まんま積ん読になっていた本。
積ん読は無駄などという記事を見かけたけど、『それってどうよ派』である私……とはいえ、積ん読の昇華は出来ればしたいところ(新書は基本、一時間程度で読めるよう配慮されているらしいしね。知らんけど)……ちょこちょこと読み進めておりました。1997年初版ということもあり、おそらく古い部類になると思うし、まだAIが萌芽だったころの著作なので、そのあたりのコンピュータによる認知とか推論とかの記述は素朴だったりする。けれども、古典的な確率論と人間が実際に行う推論との差とかは、わかりやすく書かれていて面白かった。
今のところさらっと通して読んだだけだけれど、時間を作って読み返したい一冊でもある。 -
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●モチベーションについて
・モチベーションは内的/外的に分けられる。
・内的要因の肝は、分かる、ということ。丸暗記ではなく、例えば、同じ事柄について、2つ以上の方法で説明できると身についたと言える。
・外的要因では、努力の成果(得られる報酬の大きさと得られる確率の積)が肝。報酬の観点で適切な課題を、確率の観点で適切な方法・手順、を設定しよう。
●スキーマについて
・経験や知恵を、一つの有用なモノとして扱う概念を、スキーマと呼ぶ。ヒトは無数のスキーマを集めながら日々を送ります。しかし、学習毎に、自分の言葉で振り返り、内容を要約するなどして説明すると、より効果的・効率的にスキーマを身につけられます。 -
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「『人間はもともと日常生活では合理的で賢いものだ』という人間観に対する、私の部分的な反論」と言うとおり、人間の考えると言う行為が当てにならないことも往々にしてあることを説明している。内容としては、『経済は感情で動く―― はじめての行動経済学』や『人間この信じやすきもの』と共通している。ただ 、『経済は感情で動く―― はじめての行動経済学』より説明が体系だっており、読みやすかった。書いてある内容は、最近読んだ書と似ている部分が多かったため、真新しさは当然なかったのだが、ひとつ最近個人的に考えるとと共感できたのは、以下の部分。「子どもたちのふだんの学習の様子を聞いてみると、問題が解けるにせよ、解けないにせよ、やりっぱなしのことが多いのが目につく。一日何時間勉強したか、何ページ分問題を解いたか、ということばかりに注意が向いてしまうようなのだ。私たちの学習指導では、問題解決プロセスの最後における重要な『推論』として、『なぜはじめはうまく解けなかったのかを考えて、一般的な教訓として引き出す』ということを強調している。」
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ネタバレ■要約 :『考えることの科学』『勉強法の科学』『勉強法が変わる本』市川伸一著 より、KJ的にひも解いてみた。
『世の中にある問題というのは、初期状態、目標状態、操作がはっきりとは決められないものが数多く』、『どのような手が使えるか…を考え出すことがたいへんなのである』。
『何らかの認識にいたるというときには、つねに推論がからんで』おり、『考えてアイデアがいきなり湧いてくる…、けっしてそうではない』。これらとどう向き合うかというのはとても重要なテーマだ。
問題を解くには、推論したり、創造したりする必要があるが、この際、『事実を関連づけていくことが決定的に重要な役割を果たす』ようである。
うまい手は『知っている問題にもちこむ』ことといわれるが、そのためには、『知識を使って「この問題はどんな問題か」を把握』せねばならない。
知識といっても表面的な知識ではない。『関連をもってつながっている』知識、『構造化された知識』や『スキーマ』でなければならない。
『公式だけ覚えていても問題が解けるようにはならない』といわれるのも同じことだ。『方略というのは、それ自身を言葉で覚えていてもだめで、使えるようにならないと意味がない』からだ。
また、問題は『解きながらそれがしだいに決まっていくということが少なくない』。解くうえでは、『定義や具体例を通じて意味を理解しておく』ことに加え、『手を使いながら、頭を使う』ことが大切であるとされている。
『書くということを通じてこそ、人は自分の考えを進めたり、新しい考えを出したりできる』、『何も書かずにうなっているだけの人は、まずいない』、『「考えたことを書く」のではなく「考えるために書く」』ことが大事であると説かれている。『(文章ならば)移動したり、削除したり…、段落の順序を入れかえたり…』、『紙の上に図や式を書きながら考え…』など、『ジタバタしてみなければ解けない』。
このような行為によって、『もやもやとしていたことがらが形をなしてくる/思いもかけなかったような新しいアイデアに思い至る』こともあるし、『表現するという行為を通して心の中にあるものが変化』していったり、『制作過程を通じて自分自身が変化していくことを感じる』ようだ。
『「思考のツール(道具)」として使える推論に関する学問(論理学、確率論、推測統計学)』の活用も重要だ。人には『確率判断を求められたときに、それを代表性に置き換えて判断してしまうというヒューリスティックス』など、ある『考えに流されやすい心理的な傾向』があるからだ。『ランダム、標本抽出、大数の法則、相関などの確率・統計的な概念を用いたデータを扱い、現象を理解するといった方法論をとることにより洗練された解釈をする』ようになる。
『学習は、量と質』、『量よりも、何が身についたかを気にかける』必要があるのだ。
『いい仕事をしている人/熟達者/成績がいい人/良い成績の学生』は、『豊かな知識』『豊富な「問題状況のパターン」』をもっている、『トップダウン的な処理をする』、『統計学の訓練を受けている』などの傾向があり、『問題の考え方のセンスがいい』ようである。
『人はついどのような考えに流されやすいか』ということと、人はどのように認識、解釈(ボトムアップ⇒スキーマ呼び出し⇒トップダウン)し、『考えを進めるかという指針』を知っておいたうえで、『経験から一般的な教訓を引き出し』たり、『自分で学習観や学習方法を作っていく』などしながら、『自分の知識をより完全なものに』していかなければならない・・・これこそが学びだ。
心持ちとしては、『「いつかわかってやるぞ!」という気持ちを秘め』、『何か問題意識を感じて「なんとかしたい」と思うこと』など、『基本的には「理解したい」という方向付けをもつ』必要があるが、『「これをやればいい結果になる」という確信をもてる内容にすると同時に、「これなら自分でもできそうだ」という実行可能性の高いものにしないと、やる気は湧いてこない』。『外発的動機づけの視点からすると、何をめざしてやっているのか、目的・目標が見えにくいときにはやる気が出ない』、『内発的動機づけの視点からすると、知的納得感、達成感、進歩の実感などが満たされなければ、およそやる気になれない』が、『どの動機でもいいので、とにかくやってみることです。やってみたら、できるようになった、おもしろくなった、という経験をつかむこと』も重要であるとある。
一方、『意味が理解できなくても手続きへの慣れを先行させたほうがいい』ことや、『伝統的な枠組みの中にどっぷりとつかる時期があってもいい』、『わからないことにじっと耐えるというのも、重要な学習』ともあり、とても人間的だ。考えるとはいかなることかについてより理解を深め、人の思考のくせを認めつつ、とにかく四苦八苦し、『自分なりに方略をつくっていく力』をつける・・・ということなのであろう。 -
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ネタバレ心理学者による一般的な動機の分類と教育評論家(和田秀樹)や教育社会学者(苅谷剛彦)との対談。
前半は主に心理学的にみた動機の分類。
一般的な動機の分類に関しては「学習の功利性(報酬への関心の強さ)」か「学習の重要度(学習内容自体への関心)」の2軸で6つの動機づけを分類している。
一般的には外発、内発に近い分類手法。著者自身は内発、外発どちらにもメリットはあるといっているが、どちらかというと内発型を推進するスタンス。
後半は和田氏との対談や苅谷氏との対談
和田氏との対談に関してはざっくりいうと、外発的要因の大切さを主張する和田氏と外発だけに偏ることの危険性を指摘する筆者というスタンス。
この点は和田氏が教育評論家であり、実際に受験指導をしていて、現代の子供たちの学力低下への危機感が強いことが原因と考えられる。
苅谷氏との対談では筆者が個人自体の動機づけを研究しているのに対し、苅谷氏はマクロな社会的要因からの動機づけを強調。
それぞれの立場が違うため、動機づけに対する観点や主張がそれぞれ違うのが面白い。 -
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結構よかった。高校三年生とか、受験をひかえて、どういう勉強をするか模索している人に結構いいと思う。例とkがそうなので。自分は因数分解とか忘れてしまっているので、けっこう辛かった。
小論は、考えを書くのではなく、考えるために書く。
数学の問題は、パターンを覚えることと、そのパターンをどうつなぎ合わせたり、利用するかを訓練することが大切。
英語は、トップダウンであり、知識として内容を知っていることが大切。知ってると予測できるから。でも、全部知ってるのもムリなので、ボトムの勉強も必要。。。うーん。英語に関しては市川さん、自分の体験談とか持ち出して、あんまりすっきりしてない(笑)
でも、わからない部分を飛ばし、大まかにいいたいことを理解しようとすることは、なるほどと思った。分かる部分をいっぱい処理していけばいいのだし、わからない部分というのは必ず出てきて、大まかなことぉ理解できればコミュニケーションはだいたい十分なのだ。