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日常生活での思考は推論の連続といえる。その多くは論理形式に従うより、文脈情報に応じた知識を使ったり、心の中のモデルを操作してなされる。現実世界はまた、不確定要素に満ちているので、可能性の高さを直観的に判断して行動を決めている。推論はさらに、その人の信念や感情、他者にも影響される。推論の認知心理学は、これら人間の知的能力の長所と短所とをみつめ直すことによって、それを改善するためのヒントを与えてくれる。
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Posted by ブクログ
1997年が初版で、私が買ったのは2021年8月30日の16版でした。 心理学の面白い実験がいくつか紹介されていて、興味深かったです。 いちばん、不思議なのは三人囚人問題で、ヒントを与えられた後のほうが、助かる確率が下がってしまう、という話でした。
人間の判断過程・推論の仕方がどのようなものであるか、を描いた本書。 私たちの推論やものの考え方というのが、統計学や確率論、論理学などに忠実かというと、そうではない(そうではないからこその、この一冊の本なのですね)。 それどころか、人間の推論の仕方は、-この本ではいくつかの実験結果が紹介されてい...続きを読むますが-、そういった正当・合理的なやり方と比べると随分プロセスが違ったりするわけです。 「人間は合理的に考える生き物だ」なんというのは、たとえばミクロ経済学などを勉強すると、そんな仮定に出くわすわけですが、上のような事実を踏まえると、「人間は合理的に考える」というのは、どうやら怪しい、ということであります。 (むろん、議論を進める前提として、そのような仮定や擬制を行うのは意味のあることですし、そういった仮定や擬制をすることがミクロ経済学にとってまずいことだ、といっているわけではありませんよ) かといって別に、断じて私たちの推論の仕方(繰り返しますが、これはしばしば合理的な手法にそぐわないことがあります)というのが、とるにたらぬ、出来損ないの機能かというと、それはそれで極論なんですね。 ヒューリスティックというのは、それはアルゴリズムとは別の意味で、合理的な意味合いがあるのです(脳への負担を軽減するため、とか)。 私たちの思考・判断過程と、合理的な推論・思考の仕方にはギャップがある。 この現状認識は、ぜひ心得ている必要があるとおもいます。 そしてそれこそが、考える葦の面目躍如だと思うのです。
市川先生の本・論文には色々とお世話になりました。 この本は、ほんとに初心者にも分かり易くて、しかも面白かったです。つい、読んだことを誰かに言いたくなったり、実験してみたくなったりしました。 人間の「思考」が科学で紐解けるようになる日はまだまだ先のことになりそうです。
本書のメインテーマは、人間の推論について心理学的な立場から眺めてみることです。認知心理学や社会心理学の推論研究に基づいているので、確率論や統計学が苦手でも理解できるでしょう。読み返す度に違った気づきを与えてくれるでしょう。折々、再読したい一冊です。
数学を学ぶと必ず通る道には確率がある。高校や大学で。数学好きな僕だから、確率は面白かった、でも少しだけ苦手だった。その少しだけの理由が、この本の中あった。確率のなかに潜む心理。心の中で隠れて動く統計。それを少々難しく、でもできるだけわかりやすく、そしてちょっと楽しく教えてもらった。認知心理学とかなに...続きを読む?って人な私でも、楽しく読めた。むしろ、知識の少ない私みたいな人にぴったりだったのかも。
論理学、認知心理学の最初の書物としては最適。今でこそ行動経済学その他、この分野の入門書は数多くあるが、平易でありながら、根源的である点で群を抜いていると思う。
大分前にふらっと立ち寄った書店で手にとって、待ち合わせ時間にでも読もうと考えたけれど、意外と相手が早く来ちゃったもんで読み損ねて、まんま積ん読になっていた本。 積ん読は無駄などという記事を見かけたけど、『それってどうよ派』である私……とはいえ、積ん読の昇華は出来ればしたいところ(新書は基本、一時間程...続きを読む度で読めるよう配慮されているらしいしね。知らんけど)……ちょこちょこと読み進めておりました。1997年初版ということもあり、おそらく古い部類になると思うし、まだAIが萌芽だったころの著作なので、そのあたりのコンピュータによる認知とか推論とかの記述は素朴だったりする。けれども、古典的な確率論と人間が実際に行う推論との差とかは、わかりやすく書かれていて面白かった。 今のところさらっと通して読んだだけだけれど、時間を作って読み返したい一冊でもある。
「結果に賛成だと、推論過程も正しいと思ってしまう」 「その行為が無意味である(つまり新しい情報をもたらさない)とき、仮説の確かさは当然ながら高まらない」 シェマ フレームによる知識表層 スクリプト ボトムアップ 面白さを「ドラえもん」という漫画に帰する為に必要な条件 一貫性 テレビでも、映画...続きを読むでも、雑誌でも「ドラえもん」を面白がっている 合意性 うちの子だけでなく、他の子も「ドラえもん」を面白がっている 弁別性 他の漫画に比べて、とりわけ「ドラえもん」を面白がっている
われわれのおこなっている推論にかんする認知的なエラーやバイアスについて、さまざまな実験などの事例を引きながら解説している本です。 ベイズの定理にかんする認知的な錯誤を解消するために、ルーレットで表わされる同型図式を用いて説明する箇所は非常にわかりやすいと感じました。ほかにも、認知や行動を改善するた...続きを読むめの具体的な方法について多少語られてはいますが、基本的にはサブタイトルの「推論の認知心理学への招待」ということばが示しているように、この学問分野のおもしろさを一般の読書人に向けて紹介しており、興味を引く話題が多くとりあげられています。
臨床推論を勉強するにあたり、認知心理学に興味を持ち手に取った。 人がどのように考えて推論しているのか、どういうクセがあるのか。 人間はさまざまな状況と能力的な制約の中で、 「だいたいにおいて」うまくやっていくための思考のしかたをとる。のだと。なるほど。 この領域を、より掘り下げて学んでみたくなりまし...続きを読むた。
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