斉藤淳のレビュー一覧
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日本の教育現場ではまだ十分に重視されていない「リベラルアーツ」の本質を分かりやすく伝える一冊です。
著者は元イェール大学助教授という経歴を持ち、アメリカの大学で実際に行われている教養教育を肌で知る立場から、その価値と魅力を語っています。
本書の面白さは、「教養=幅広い知識」ではなく、「自分で考える力を育む方法」だと明確に示している点です。
アメリカの大学では、哲学、政治学、経済学、科学など幅広い分野を学ぶことが推奨されますが、それは専門性に入る前に、社会や人間について多角的に考える基盤を養うため。
つまり、教養とは「すぐ役に立つ知識」ではなく、将来の変化に対応するための“思考の筋力”だと説か -
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批判的に検討し、「なにが相対的に正しい可能性が高いのか」を判断しながら学ぶ
多様性を尊田しようとしすぎると、なにも決められない、さらに、マイノリティに配慮しすぎて、マジョリティに不利益が生じる
重要なのは、知識そのものではなく、知識をもとに考え、他者と議論し、そして最終的には自分で判断し、行動に結びつけていくこと
民主主義とて、完全な鉄壁なシステムではありませんし、多くの問題を抱えています。しかし、人類の歴史を通じ、民主主義国家同士での戦争はほとんど発生したことがなく、大規模な飢饉も民主的な政治体制では発生したことがありません。多様な価値観を持つ集団が平和的に共存し続けるための、歴史的な -
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教養ってなんだろう?
そんな疑問があり、この本を手に取りました。
高校生のときにこの本に出会っていたらきっと人生が変わっていたのだろうな、と思える素敵な本でした。
今は30代の私ですが今日が一番若い日です。
この本でいうところの教養人で在れるよう、日々学びの姿勢や知への探究心をもって生活していきたいです。
知っている気になっているだけで本当は知っていないことがあるんだな、ということ。
知る、ということへのレベル付け。
思ったこと、感じたことはメモする。
また、自分の将来や、自分はどんなことを望んでいるのか、そんなことを考えるきっかけになりました。
先生のおすすめされている本も読んでみたいと思い -
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アメリカの大学に興味があり本を手に取りました。 自分の頭で考え、自分の意思で、行動することを大切にしようと思いま した。他人の答えをそのまま受け入れていないか、自分のイメージのみ で判断していないか、決断する度に考える癖をつけたいと思いました。 今自分がしている 「勉強」 が実はただ知識を詰め込んでいるだけになっ ていると気付かされました。勉強のニーズは様々だから、常に全てを深 く考える必要はないけれど、自分の大切にしたいこと、興味のあること に関しては、「考える」 部分を大切にしたいと思います。高校生でこの本 に出逢えたことを嬉しく思います!
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ネタバレ会社で意見を求められたり、自分の価値観や思考などをより表現する場が増えている中で、この本を手にした。
内容は主に真の意味での「教養」について。元々は常識や社会で生きていくなかである程度知識やノウハウを持っている人をイメージしていた。
しかし、本書を読んでいくと本当の意味での教養を理解していないことを痛感。教養とは「自分の培ってきた知識や考えを、自分の基礎となってくる価値観に昇華し、それを素に他者と様々な事柄について議論をし、取り入れ、柔軟に変化させていく。そのような、価値観の基盤はあるが、常に柔軟に変化させていける人物こそ、「教養のある人間」と学んだ。
その中でも、1つの事柄を考えるにしても「 -
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齋藤氏の本はこども英語関連で読んで以来でしたが、日本とアメリカ二つの国での教育経験を通して見えてくる教養の考え方の違いについて興味深く読ませて貰いました。
日本は教科書的な正解を求める教育スタイルと書かれていますが、自らの就学体験を振り返っても確かに、と。日本人の真面目さや調和を重んじる性格というか、全員の理解をベースに物事を進めようとする民族性がその教育スタイルに繋がっているような気がします。
アメリカの意見をバンバンいうスタイルの授業はある程度の寛容性というか、多少の事実齟齬は気にしないよ!くらいのゆるさがあってこその世界な気がするので、日本でのアメリカ式教育スタイルは相当に先生や学校カリ -
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自分たちが受けてきた教育では、子どもたちはこれからの時代を思うようには生きていけないだろうと感じていたので、なにかどうにかできないかと思い、手に取りました。
イエールが鼻につく?みたいなレビューがありましたが、そうは感じませんでした。
英語の本を出されてるので英語に特化した内容かと思いきや、算数や理科、社会、歴史、読書法と幅広く論じられていて、勉強になりました。
自分が抱えていたもやもやをだいぶ解消できました。親が家庭でサポートできる部分は大きいと感じました。
こどものリベラルアーツ指南書の名に相応しい内容でした。
○メモ
カーンアカデミー
コーセラ
等のオンライン学習支援セット。 -
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語学は本人の「話したい!」という気持ちがマックスになったときに取り組めば遅い早いは無いと考えていて、「がっつり勉強!はさせる気ないけど、苦手意識が芽生えない程度に親近感を持たせてあげたいね」という話をしていた。
現在娘4歳。親が好きな洋楽や洋画を一緒に聞いたり観たり、童謡を歌ったり、英語の絵本で美しい韻を感じたり。ベネッセから送られてくる体験DVDで踊ったり。そんな感じで英語に、あと少し私の趣味の中国語に、触れてきた。息子も1歳を過ぎ、少し英語教育について知識を入れ直したいと思い手に取った本書。
「まずは日本語でしょという親」という言葉にドキッとした。私自身、幼児期は「あなたが話している言 -
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アルファベットの音の読み方に、アルファベット読みとフォニックス読みの2種類あるなんて、知らなかった!上手く発音できるわけないじゃないか…。学校の先生はどうして教えてくれなかったんだろう?私が覚えてないだけなのか。
語学は文字や文法からより音から、というのは同感。日本語に翻訳して考える私の学生時代の学校の教え方に、私も違和感を感じていた。
私は大阪出身で、現在首都圏在住だが、みんなが関西漫才を見ているとき、頭の中を関西風にして見ていると思っている。そうでなくては瞬間的に笑えないから。英語を話すときに英語で考えるってそれに似たことじゃないのかなぁとずっと思っていた。この本の中で著者がそれを説明し -
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SLAを基盤に、母語以外の言語の学習方法の基礎をまとめたあと、年齢別(3-18)のアプローチをまとめてくれている(途中から始める場合についても多数の言及がある。)
英語はもちろん言うまでもないが、学習ということへの示唆にも富んでいる。また、英語学習を網羅的かつ実践的に、非常にわかりやすくまとめている。良書!
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●1章基本
母語でない言語をまなぶsla
1.音から学ぶ。
・文字を音にする(無理に音を文字にはしない)
→フォニックスをマスターする
・カタカナを振らない。ローマ字も害悪
・IPA(発音記号)は中学生〜
2.断片ではなく塊で。
・文法などでフレームワーク学