柳澤健のレビュー一覧

  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    ネタバレ

    2007年に発売された単行本に大幅加筆。
    そして、Number誌上で実現したアントニオ猪木へのインタビュー
    が収録され、無事に「完本」となった名作を、改めて読んでみた。

    単行本に関しては既に10回以上積読を重ねているのだが、この文庫版は
    まるで違う作品のような印象。特に加筆されたパク・ソンナン編での
    韓国プロレス界に関する記述は実に興味深く、無情にも猪木にセメント
    を仕掛けられ、なすすべも無かった韓国の巨人の苦悩が伝わる。
    このエピソードは、G SPIRITSに掲載された小泉悦次氏の「キンタロー・
    オオキのアメリカ武者修行」と合わせて読むことをオススメしときます。

    そして、読後の率直な感想

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    2014年12月03日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    5年ぶりの再読。プロレスをしようと来日したアリに,リアル・ファイトを仕掛け,重傷を負わせる。韓国やパキスタンでは,相手の目に指を入れたり,腕をへし折ったりする。猪木の戦った3試合のリアル・ファイトとルスカ戦について詳述。アントニオ猪木,恐るべし。

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    2014年07月15日
  • 1985年のクラッシュ・ギャルズ

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    クラッシュ・ギャルズという名前は知っていてもどんな二人なのかは知らない。彼女たちの全盛期に生まれ落ちた僕が楽しめるのかという疑問はすぐに払拭された。
    長与千種とライオネス飛鳥の幼少期から女子プロに入っていくまで、そこからの葛藤と戦い。時代を作った二人と他の女子プロレスラーとの関係や全女という組織、そして時代が変わっていく中でもがきながら輝いたこの二人を時系列で追いかけながら、彼女たちのファンであったひとりの少女(のちに編集者になる)をもうひとつの視点として入れていることでクラッシュ・ギャルズという存在をさらに浮かび上がられている。

    読んでいて栄枯盛衰というしかないのか。彼女たち、いわゆるレジ

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    2014年03月30日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    アントニオ猪木から感じる劇物的存在感はいったいなんなのか。
    1976年に起こった4つの事件を追いかけた。ノンフィクションです。

    有名なのは世紀の凡戦モハメド・アリ戦ですが、
    ウィリアム・ルスカ戦、パク・ソンナン戦の章も面白い!

    オランダ柔術界二人のメダリストの因縁は引き込まれますし、日本も韓国もプロレスは近代化・経済発展と共に歴史を歩んできた背景が勉強になります。昭和興行の裏歴史として楽しめるんですが、主人公の猪木はそれぞれのドラマの最後に出てきて、気持ちのいいくらいすべてを台無しにして幕を引きます。痛快。

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    2013年05月11日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    いや、すごい本だ。

    1976年に行われた猪木の4つの試合。
    ウィリエム・ルスカ戦、モハメド・アリ戦、パク・ソンナン戦、アクラム・ペールワン戦。
    この本は、その4つの試合をもとに、日本のプロレス界、格闘技界とアントニオ猪木という男の歴史を綴ったものだ。

    そもそもプロレスの試合について調べるというのは難しい。
    プロレスがボクシングのような意味での真剣勝負の競技ではないからだ。
    そして、それをプロレスラー自体は認めない。
    その上、上記4つの試合のうち3つはリアルファイトであったと言う。
    つまり、プロレスがリアルファイトでないことを相手に認めさせ、その上でタブーであるリアルファイトが行われた事情を

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    2013年05月06日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    とてもおもしろい。アリ戦を起点とする3回あったというセメントマッチの全容が明かされている。巻末の猪木本人へのインタビューも秀逸で、猪木もあいまいな部分も多いがよく応じている。数は多くないが写真も試合の雰囲気をよく伝えていて素晴らしい。

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    2012年12月22日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    いや〜、最高のプロレス本だった。アントニオ猪木の天才的なプロレスラーの姿から無能な経営者までの姿は、一貫してエゴイストそのもの。厳しさと尊敬の目線が入り交じった書き手の熱意があったからこそ、こんな名作を生み落としたんだろうなぁ。裏側を知っても尚、プロレスがもっと好きになれた。

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    2012年10月26日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    えーーーっ!!

    わたしみたいに、プロレスファンタジーにドッポリ使ってきた人間には、ものすごい衝撃の本です。
    少なくとも、UWFは、フェイクじゃないと、今まで信じててた。
    だって、夢枕 獏を読んで育ってきたんだから。あと、梶原 一騎とね(笑)

    まあでも、確か前田も、

    「いつでも、あんな試合ができるわけでない」

    みたいなことを言っていたんだから、そうなんだろうな。だからこそ、佐山とは袂を分かったという話は、すごく納得できる。

    まあでも、これこそが「たったひとつの真実」ではなくて、これも、プロレスをとりまく魅力的な伝説のうちの1つなんだと思います。
    嫉妬とプライドでできた、ドロドロした物語

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    2012年02月15日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    うん、とても面白かった。1976年の猪木の4つのリアルファイトが後の格闘技ブームへの流れを作ったのはもちろんだけど、そんな後のことなど意識してるはずもない猪木がなぜそんなことをしなければならなかったのか、馬場とのライバル関係に裏打ちされたその背景が非常に興味深かった。彼のトリックスターぶりってのはそこから来てるんだな、と。考えようによっては、希代のトリックスターを産んだという意味で、その追い詰められ方は良かったのかもしれない。未だに何かやりそうだもんね、ほとんどは失敗なんだけどさw

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    2012年02月04日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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     まず結論からいいますと、本書は傑作である。私は、プロレスに夢中になったこともないし、アントニオ猪木に深く魅了されたことがない。プロレスなど退屈に覚えるほどである。夢中になったとすれば『プロレススーパースター列伝』の「懐かしのBI砲編」を通したアントニオ猪木である。そんな私にも本書は傑作と思わせる作品であった。解説で海老沢泰久が書いたとおりである。
     素晴らしいノンフィクションを読むと、「ノンフィクションとは何か」「ノンフィクションとはどうあるべきか」をつい考えてしまうのですが、本書を読んでいる途中、何度もそれを感じました。この描写は、事実ではなく筆者の想像なのだから、そう描くべきである、いや

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    2010年06月01日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    健史が突然送りつけてきた。読めということ。適当に読み始めたら、これがまた面白い!
     書いてあることを全部信じるかどうかは勝手だが、この取材力・偏向しない書き方、十分に信ぴょう性がある。
     事実は面白い。文章力ももちろんだが。多分、プロレスに興味がなくても楽しめるのではないか。ましてや、この時代にプロレス小僧であれば・・・。

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    2009年11月03日
  • 1974年のサマークリスマス 林美雄とパックインミュージックの時代

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    あの時代の自分を思い起こしたりして、しばし当時の空気感、懐かしさに浸る事が出来、何やら愛おしい一冊となった。

    同期である久米宏が病気降板した後を受けて、林美雄の金曜第2部パックインミュージックが1970年から始まる。74年8月16日の放送で突然8月30日での終了が本人から告げられると、ショックを受けたコアなファン達が動き出す。林美雄のファンクラブ的なイベント、サマークリスマスを8/25に開催(当時まだほぼ無名だった荒井由美に石川セリ、中川梨絵ゲスト)、8/27パ聴連(パック 林美雄をやめさせるな!聴取者連合)メンバーが降板反対の1200筆の署名をTBSへ提出、8/30最終回放送とその後パ聴連

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    2025年05月20日
  • 2000年の桜庭和志

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    桜庭和志について記した一冊。

    PRIDE全盛期の頃の桜庭とそれを取り巻く環境について改めて知ることができた。

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    2025年04月20日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    プロレスのことをあまり知らない僕にも面白かった!アリ VS 猪木戦を含む、3戦のリアルファイトを行ったのが1976年。名実ともに全盛期。アリと戦ったのも、根底にあるのは、すべてジャイアント馬場に勝つため。猪木って名前の如く、何事にも猪突猛進で、それによって他人に迷惑をかけたり、むしろ人を惹きつけたり…とりあえず稀代の自演乙の人。こんなメチャクチャな人、なかなか出てこないだろうなー。

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    2024年05月04日
  • 2016年の週刊文春

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    週刊誌なんてどれも俗悪で…と思う人にこそ読んで欲しい。忖度のないメディアであるための矜持や目標に真剣に立ち向かっていく姿は心を熱くさせてくれます。伝説的なふたりの編集長を軸にして語られる文藝春秋100年の歴史を楽しく、興味深く読みました。

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    2024年01月26日
  • 2011年の棚橋弘至と中邑真輔

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    連休直前だっただろうか。岡山県のサービスエリア。新日のバスが停車中。外にはファンと写真撮影をする棚橋。すでに新日本プロレスは復活していた2020年コロナ前。

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    2023年07月28日
  • 2016年の週刊文春

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    身内びいき
     花田紀凱と新谷学の二人の編集長の側面から書いた週刊文春史。出版部や営業部の内情は全然わからない。
     ゴシップや裏話にあふれてゐて読ませる内容だ。花田と尾崎一雄など、へえと思った。ここだけでも読む価値はある。

     しかし著者が元社員なので、身内びいきが多く、公平ではない。週刊新潮へのライバル視や、花田への称讃などがたびたび。
     また、再三、文春は右でも左でもないと主張してゐるが、読んでも皇室や天皇が出てくる。花田のWiLLも含め、どうしたって保守的(若干右翼的)と思はざるを得ない。
     また、いくらファクトがあっても、週刊誌といふ性質上、俗悪な部分はまぬかれない。

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    2023年04月22日
  • 2011年の棚橋弘至と中邑真輔

    購入済み

    猪木新日本のその先

    棚橋弘至は嫌いだった。女に背中刺されて、愛してますとか言う、自分が知る新日レスラーではないことへの違和感。
    しかし本書を読みその考えを覆すことにした。そして棚橋弘至に謝罪したい。そう思うだけのことを彼は暗黒期の新日での立て直しで頑張り続けていたんだと。
    今はオカダ・カズチカがエースだけど、棚橋にはずっと団体を支えるエースとして頑張って欲しい。

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    2023年02月16日
  • 完本 1976年のアントニオ猪木

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    まずプロレスは勝敗の決まったショーだとはっきりと言ってのける作者の冷静な視点が良い。

    プロレスについて語る人って、プロレスをリアルであるかのように語る人ばかりで、興味がない人からするとその時点で聞く気が無くなってしまうから。

    でもこの作者はショーだと断言した上で、アントニオ猪木がいかに魅力的で凄いプロレスラーだったのかを伝えてくれるのが素晴らしかった。

    プロレスの知識がなくても(無いからこそかもしれないけど)分かりやすくて、面白かった。

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    2022年12月28日
  • 2011年の棚橋弘至と中邑真輔

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    ★リアリティと情報量と説得力があった。主観的にはこの手の本はイマイチなことが多く期待してなかったが、一気に引き込まれた。

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    2022年07月14日