沼正三のレビュー一覧
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3月20日、BOOKOFFで人を待ちながら次に読みたい本を物色?!していた所、地震警報が鳴り響き、あっという間に立っていられない程の揺れに、思わずしゃがみこんだ。
そんな私の脳天を直撃してきた本が、家畜人ヤプーであった。
いつかは手を出そうな予感がしていたこの作品に縁を感じて購入。
いやいやいや....続きを読むPosted by ブクログ -
マゾヒズムここに極まれりといった感じですね。
人体改造ネタはもちろんのこと、「アマテラスの正体が実は……」といった日本神話を解体するような、右翼団体をブチギレさせたアイディアも秀逸です。Posted by ブクログ -
自分の中にも日本人としての誇りがあったんだなと思い起こさせてくれた作品
起きているできことはすべてグロテスクで荒唐無稽なんだけど
それをあくまでSFとして説明しよとしているところに誠実さを感じる
それらがあくまで作者がしてほしい願望であるところが狂いに拍車を掛けている
ぜひとも世界で出版して欲...続きを読むPosted by ブクログ -
これはすごい。ドグラ・マグラ以上の奇書に出会った気がします。
怖いというより、こういう世界だったら家畜扱いされてた自分が今ぬくぬくと読書している優越感に浸ったり嗜虐心被虐心を間接的に味わったりして快感を感じる本なのでは…私は好きです…。Posted by ブクログ -
知らない世界の出来事。
『家畜人ヤプー』を読んだ時も相当衝撃を受けたけど、その作者とされる人の経験を書いたこの本も、物凄く衝撃的。
この頃では、ゲイやら女装家やらは容認されつつあるけど、作者のようなマゾヒストという人物はなかなか受け入れられないだろうと思う。
実際、近くにいたら気持ち悪い。
自分で自...続きを読むPosted by ブクログ -
単純に凄く面白い。エログロナンセンス文学として名高いが逆に人間臭さがない分、下手に重たい小説よりもはるかに読みやすい。人間の尊厳なんてものが、同じ人間の中でこそ貶められ快楽にすり替わるということが良く分かる。
ところどころ、何だか未来ではこうなるのかもしれない…と思わず納得してしまうような描写に日本...続きを読むPosted by ブクログ -
1巻の中盤あたりまでは非常に不快で気持ち悪くなった。
後半からヤプーの在り方について興味が沸いた。
2巻からイース人の考え方に肯定的になり、3巻から世界に対して違和感を感じなくなる。4巻でイースの歴史に触れ、ヤプーと黒奴と白神への理解が深まり、5巻で従属し使われることの歓びを知る。
巻数を重ねるご...続きを読むPosted by ブクログ -
あまりのこじつけ上手に腰くだけ。
本当にそうなのか?と錯覚してしまうぐらい
この本に引き込まれた。
自分の価値観や発想にはない
逸脱したセンスや奇抜さには
ため息しかでない。
しかし、生理的に受付けない人が大半であろう。
一般向きではないことは確か。
「友人に紹介できない一冊」とも言える奇書。
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ヤプーを読むなら小説を読め! または石ノ森漫画だ!
白人貴族女に同調して読むならわが世の春な住みよい世界。男は三つ指ついて妻に尽くす、ガチガチの女性優位社会。
黒人は半人間。日本人は…実は人間を僭称した家畜だったのだ! だから慈畜精神にのっとり何してもOK!
という未来に迷い込んだ日本人男とドイツ...続きを読むPosted by ブクログ -
構想も設定も、よく思いついたなあと感心するばかりですね。
マゾヒズムの極といいますか、内容が内容なのであまり気軽にお薦めできない作品ではあります。
でも私としてはいち押しです!Posted by ブクログ -
たとえば、悪魔がわたしにこう囁くとしよう。
『今まで体験したことのない快楽や享楽を与えてあげよう。但しお前は人間ではなくなる。それでもよければ甘んじてこの快楽に身を委ねるがよい』
勿論わたしはその言葉を受け入れないであろう。
だが、他人がその言葉に導かれて堕ちていくのをこっそりと覗くだけならやって...続きを読むPosted by ブクログ -
沼正三はこころの師。
というより、今風に言うなら俺の嫁(失礼な)
必要のない人には永遠に必要のない物語。理解出来ない人には永遠に理解出来ないだろう。
でも、差別や差別される人間の心理、状況、意識、そういうものへの鋭い観察眼は、決して変態小説で黙殺できないものがあると思う。
傑作だと思うんだけどな...続きを読むPosted by ブクログ -
いやーなんとも壮大な物語だった。
全5巻の長丁場だったこともあって途中、中弛みもあったけど最後まで楽しく読ませていただきました。
そうかぁ麟一郎はそっちを選んだかぁ。
まぁむずかしい判断だったとは思うけど麟一郎の人生を思うとなんともやりきれない気持ちになった。
そして、クララも麟一郎もそうだけど人っ...続きを読むPosted by ブクログ -
ものは捉え方なんだなぁと思うけどそれが真実だったのかもと思わせる怖さがある。
ほんとにこんな未来がやってくるんじゃないかとうすら寒くなってくる。
果たしてリンのそして我々日本人の未来に明るい光はさすのであろうか!
いよいよ最終巻へむかいます。Posted by ブクログ