沼正三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
3月20日、BOOKOFFで人を待ちながら次に読みたい本を物色?!していた所、地震警報が鳴り響き、あっという間に立っていられない程の揺れに、思わずしゃがみこんだ。
そんな私の脳天を直撃してきた本が、家畜人ヤプーであった。
いつかは手を出そうな予感がしていたこの作品に縁を感じて購入。
いやいやいや.....。そういう趣味嗜好は無いけれど、何という世界観なのか??
この時代にこんなものが書けるとは...。
婚約していた、クララと麟一郎の二人がポーリーンに出会うことにより、運命を変えられてしまう。
麟一郎が、人間の気持ちをクララに対する愛情を持ったままヤプーに改造されていく様が、不憫で可哀想で、自 -
Posted by ブクログ
知らない世界の出来事。
『家畜人ヤプー』を読んだ時も相当衝撃を受けたけど、その作者とされる人の経験を書いたこの本も、物凄く衝撃的。
この頃では、ゲイやら女装家やらは容認されつつあるけど、作者のようなマゾヒストという人物はなかなか受け入れられないだろうと思う。
実際、近くにいたら気持ち悪い。
自分で自分を変質者だと分かっているから、ここまでできるのかなと思ったり。
目的がハッキリしているから、確かに無害ではあるけど……。
非常に興味深く読んだ。
どうすれば、相手の警戒心をとくことが出来るか、相手の心情の変化を誘うよう振舞うことができるのがすごい。 -
Posted by ブクログ
沼正三はこころの師。
というより、今風に言うなら俺の嫁(失礼な)
必要のない人には永遠に必要のない物語。理解出来ない人には永遠に理解出来ないだろう。
でも、差別や差別される人間の心理、状況、意識、そういうものへの鋭い観察眼は、決して変態小説で黙殺できないものがあると思う。
傑作だと思うんだけどなあ……。まあ、誰にもは絶対に勧めない。むしろ、理解出来ないやつには読んで欲しくない。汚されたくないというか。
本当に頭のいい人が、自分のすべてを傾けて砕身に細心に作り上げた世界なのだと思う。
それは美しく醜く、絶望と希望に満ちあふれて底なし沼のように深い。 -
購入済み
真面目に皮肉してる
解釈は人それぞれ、
奇書であることは間違いない。
大統領選に落選する予定のトランプちゃんに英訳版を謹呈したら、選挙後ね、
喜ぶかもしれない。トランプちゃんは、
女尊男卑、白尊色卑の皮肉に気がつくかな、多分気が付かない気もします。
スウィフトの原典だと、yahooの主人は馬なので、同じようなもの?
イヤ、馬からはあんな野蛮、低脳、凶悪な生き物と一緒にするなと、
意思疎通ができれば怒られそうな出来ですね。
英訳あるのかしら。日本に閉じ込めておくには勿体無い出来。
プロパガンダが足らないかもしれません。
お好みで。