堀江宏樹のレビュー一覧
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日本史 不適切にもほどがある話
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隠されていた不都合な世界史
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Posted by ブクログ
★3. 5
著書内で紹介されている本や漫画が女性作家なのが、徹底してて良い、
イラスト付きなので凄く読みやすい。サラッと読めてしまう。
人野数だけ見方があるので、こういう視点から見るのも面白い。
日本史に詳しい人は、目新しい事は無いので、物足りないと思う。
でも、日本史に馴染みがない、入門書すら難しいという人にはいいのかも?
これが「正しい」と思い込んでしまう人にはお勧めしません。
この著書をサラッと読んで、他の著書で深めていくのもありです。
しかし、個人的感想ですが、日本史を理解している人が書かれているのがわかります。
端折る所が綺麗。結構辻褄合うかも?な部分も。
「女性史」はよく見聞きするけど「男性史」ってあんまり聞かない。
男性の活躍ありきで、女性は補佐役。
他の女性史とも違ってなかなか面白かったです。
装丁はとっても綺麗で可愛らしい。 -
隠されていた不都合な世界史
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Posted by ブクログ
マリー・アントワネットの治療、それはこれからの歴史を思えば重い事実がルカの背に伸し掛かる事案。けどそれ以上に聡明で知性溢るるマリアンナとの交流はルカに楽しい日々を提供したようで
そりゃ、この時代に来てから化学や素材について同じレベルで語り合える女性はルカにとって非常に貴重な相手なのだから当たり前かもしれないけど。その感覚はマリアンナにとっても同様というのは良いね
攫われるような形でやってきたシェーンブルン宮殿、そこでの邂逅は何にも代え難い体験となったようで
そうした親愛を感じてていたからこそ、マリアンナはルカの正体に気付きながらも多くを言わず、それでいてルカに必要な指針と道標を授けてくれたのか
様々な助けはこれまでも得てきたけど、未来人であるルカにとってこの時代は危険。どうしたって未来へ戻る方法は必要になる。ただ、それはレオナールとの別れを意味するわけで
それにしても、まさかああまでルカがレオナールに別れを切り出せない程に親しみを覚えていたとは意外だったかも
過去のフランスに来た早い段階からルカを助け、相棒として扱い、更には女と知っても対応を変えなかったレオナール。思えばマリアンナとは違った尺度で何にも代え難い相手と言えるのか
別れの言葉は切り出せない。代わりにルカが託したのはヴィクトワールですか
この時代を生き抜く武器として大切に持ち運んできたヴィクトワール、それを託すという事はルカにとってこの時代への別れを意味するわけだけど、どうやらレオナールには通じなかったようで
あまりに遣り取りが不器用過ぎる……(笑)
ルカが過去への道を探す為に出会ったサン・ジェルマン伯爵はこの物語が転換点を迎える時に出会う人物としては最適の人物だったね。史実の人物でありながら架空に片足を突っ込んでいるかのような謎の人物
サン・ジェルマン伯爵が語る時空を超える鍵、『鉄仮面』とはこれまた大仰な…。既にルイ15世の治世であり、マリー・アントワネットのフランス行きが待たれる段階で登場するには時代を間違えている気もするけど、それこそ時空を超える鍵に相応しくも思える
謎が謎を呼ぶキーワードの数々はルカにどのような道を示すのだろうね?
これでルカはヴェルサイユ宮殿に向かう事になるわけだけど、そこはこれまでに出会った者達とは別種の人間が巣食う場所。短い間にルカの正体の大部分を看破したリシュリュー公爵のような人物だらけなのか……
そういえばルイ15世はポンパドゥール侯爵夫人のような知性持つ女性を求めていたという事だけど、それってルカが当て嵌まってしまうのでは……? -
Posted by ブクログ
前巻ラストの展開からマリー・アントワネットに関わっていく事になるのだろうと予想していたけど、ここまでガッツリ関わるとは思わなかった。というか、フランスを出国してオーストリアに連れ去られてしまってるじゃないか!
2巻ではルカの不自然さに目を留めたリシュリュー公爵によってルカは窮地に陥りかけた。それはレオナールの助けによって脱する事が出来たけど、その一件が示したのはルカが持つ魔法の化粧術が本人が思っている以上に要人の目に留まっているという点
つまりは厳重にも程があるような注意が必要だった筈なのだけど、相手はルカの想定を遥かに上回る早さで手を出してきたようで
それにしたってヴェルサイユへの迎えのフリをして国外へ連れ出してしまうなんてあまりにもあまりな方法だったけどさ
そうしてルカが関わることになったのはオーストリア・ハプスブルク家の内情。いずれ関わるだろうと思われた運命の中心に早くも関わり始めてしまった
そこでルカに提示された問題は2種類プラスαと言ったところか。マリア・エリーザベトの疱瘡跡、マリア・アントニア(アントワネット)の裂傷、そして不遇のマリア・アンナ……
どれも大きな問題だけど、結局ルカに出来るのは化粧に拠って見た目をどうにかするという領域だけ。根源的な治療行為までは行えない。だから現実的に対処が可能なマリア・アントニアへの対応に切り替えるわけだけど……
オーストリア・ハプスブルク家の女性たちを支配しているのは美しくなければ存在を許されないという価値観
過去のフランスに来てからは現代と異なる男女格差に幾度も驚かされたルカだけど、今回のはとびっきりの事案
美を否定する疱瘡跡を持つからマリア・エリーザベトの心は歪み、そして才知豊かなマリア・アンナも曲がった背筋に拠ってその力を十全に活かすことが出来ない
そういった意味ではまだどうにかしようがあるマリア・アントニアの傷を治癒し、その美を未来へ繋げたルカの功績は評価されて然るべき
けれど、未来を思えば、ここでマリア・エリーザベトを助けず、マリー・アントワネットだけを助けたのは歴史の針を進めたに等しい行為と捉えることも可能かもしれない
これまでは自分の生活を保証する為に化粧を施してきたルカ。でも今回の一件は彼女が考えている以上に歴史の奥深くに関わる案件となってしまったのかもしれないね -
Posted by ブクログ
西洋美術を古代〜近代にかけて、その美術のテーマの変遷、時代ごとの代表画家などを紹介。恋愛や肉体礼賛の歴史、など、美術における性やスキャンダル、裏話などに重きを置いて描かれている。
画家は、ミュシャ、フラゴナール、ミレイ、ルノワール、マリーローラン、など、女性をテーマに描いた人物が多め。
気になった画家は、ルネサンス初期のピサネロという画家。ダヴィンチやミケランジェロの時代の画家のようだが知らなかった。儚さや優しさを表現したという。もっと作品も見てよう。
あと、実は人見知りだったという王妃マリーアントワネットの唯一の友人だったと言う女流画家ルブラン。
エピソードで気になったのは、ルノワールとワーグナーの話。
ルノワールはワーグナー好きで、懇願してようやく面会し、肖像画を描くものの、その出来は本人にも思わしくなかったようでワーグナーも味気ないコメントを一言残したのみだったという。
(印象派の時代は、みなワーグナーが好きだったという。)
エピソードを一部漫画にしたり、週刊誌の記事風にしたり、参考写真をふんだんに載せていたり、強調したい部分は太字にしたりと、見やすくしている工夫を感じた。
ただ、時折行き過ぎた表現があり、作品に対して愛のない言葉も散見された。
特にモネの積みわらの連作をぶっちゃけ退屈と書いているのには、モネファンとしては不快でしたね…。
もう少し作品自体の記述は大切に書いて欲しかったかなと感じた。
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Posted by ブクログ
ネタバレ構成成分から化粧に夢中になっていくとはこれまた珍しい主人公……
ルカって元々は自分を着飾るよりも実験していたいタイプだったのかな?だからか、ルカが目指す化粧の有るべき姿も他人の為の化粧ではなく本人が楽しく美しくなるためのもの。その標語となるのが「楽してズルい」になるわけか
そんな人物が美に大きな変革の起きていた18世紀のフランスに飛んでしまうのだから面白い
彼女がパリで最初に見せた化粧技術もパン屋の女性を美しく着飾らせる、という点よりも顔のシミを消して本人に良い気持ちをさせる点に主眼が置かれているね
ただ、こういった転移モノの常として主人公が振る舞う技術はオーバーテクノロジー。扱い方を間違えると大惨事になる。そういった可能性を考えれば最初に目をつけた人物が髪結師のレオナールであったのは良いコラボレーションを生むという意味で最高の出会いとなったね
レオナールは自分が結い上げる髪型に似合う化粧を求めていた。ルカは知り合いの居ないフランスで助けを求めていた。二人の利害は一致するというわけだ
既に貴族へのツテを持つレオナール。そんな人物と未来の化粧技術を活用すれば飛ぶ鳥を落とす勢いで上り詰めそうな気もするけれど、ここで時代や国の違いに拠る価値観の相違が問題になってくるのはこの作品が何を大事にして物語を作っていこうとしているかが見えてくるようだね
没落寸前の家のために52歳の男性と結婚する事になる13歳のマルグリット。レオナールに納得できるその構図は現代的な価値観を持つルカにすれば納得が難しいもの
レオナールが言う「この国では女は恋愛も自由も結婚してからがスタートだ」というルカにはすぐに理解できないその言葉。理解できないから客となるマルグリットに対しても化粧をしつつ、結婚から逃げる道も与えてしまう。これはルカの現代的価値観だけが理由でなく、本人の幸せを優先する化粧を志しているからだろうね
そういった意味ではルカの想像を遥かに超えて、幸せを掴めそうなマルグリットの姿は本当に意外なもの。ルカにとってフランスとは何かを知る一件になったのかな
そして4話から始まるのはルカの方に分がある事件となるのかな?
本人を幸せにする化粧を大事にするルカ。けれど彼女が向き合う事になったのは化粧に拠って死を迎えた夫婦に、それにより冤罪を着せられた画家のルイーズ
化粧品の構成成分に詳しいルカなら事件の中心となった化粧品を見れば化粧に拠って不幸になりかけている少女を救えるかもしれない。でも、そのためにはレオナールに大きな借りが出来ることになる。それをルカはどうやって返せるのだろうね?
個人的には同時代を描いた作品を、しかもレオナールが登場する作品を同時期に読んでいるだけに、そちらとどのように異なる視点でこの時代のフランスを描くのか楽しみだったりする