あらすじ
琉花は化粧品の開発部に勤めるアラサー女子。恋愛には奥手ながらも仕事では成功を収め、周囲にも認められつつあった。そんなとき、海外ブランドとの大きな事業契約の話が持ち上がる。仕事を認められた興奮とともに訪れたフランスの地で、琉花は奇妙な場所に迷い込んでしまった。行きついたその扉の向こうはなんと18世紀、ブルボン王朝時代のフランス――!
恋と美の華やかなりし18世紀パリで、琉花が出会ったのは自称天才髪結い師、レオナール・オーティエ。美の革命期にあった当時のフランスで、琉花はその知力と技術を用いて奮闘する!
激動の世をどう生き抜くか!? 理系女子のタイムスリップ浪漫!!
18世紀フランスにタイムスリップした化粧品開発者!?頼れるのは己の化粧技術のみ!
化粧品会社の開発部に勤める江藤琉花は、ヒット商品を開発し、周囲からも一目置かれる存在。彼女はその業績が認められ、新規事業契約のためにフランスに出張に。
しかしなぜか出張先で、18世紀のフランス・パリにタイムスリップしてしまう。いきなり過去にタイムスリップしてしまった琉花は路頭に迷ってしまうが、そこをレオナールという自称天才髪結い師に救われる。レオナールに現代のメイクのテクニックや知識を認められた琉花は、一緒に女性たちを美しくしようと誘われ…。
この作品はタイムスリップものではありますが、
18世紀パリの女性たちも、自分のネガティブな要素を隠したり、若く見せたいといった普遍的な望みを抱いている様子が描かれています。
そんな彼女たちの様子に、時代や文化は違えど共感すること間違いなしです!
また現代のような優れた化粧品や知識もない18世紀において、有毒な鉛が使用されていた当時の化粧品によっておきる謎の死を、琉花が現代の知識を使って解決する、ミステリー要素も含まれていて目が離せません。
はたして琉花は現代に戻れるのか…?最新の化粧技術を使って貴族社会を生きる琉花の、今後の展開と活躍を、ぜひ見届けてください!
感情タグBEST3
面白い。
現代日本から過去のヨーロッパフランスへタイムスリップした、主人公のルカ(女性キャラです)。化粧品や化学知識のあるルカは行く先々で事件に遭い解決するストーリーなんですが、絵もさることながら、お話の展開が面白くて、2巻購入決定しました。少女漫画でのタイムスリップもの多々ありますが、お洒落とミステリーを重ねた当作品。なかなかありません。興味のある方は無料版で試読をオススメします。
面白いと思います。
タイムスリップしてルイ王朝時代のフランスへ。そこで最新の化粧技術を生かしながら人々を幸せにしたり事件を解決に導いたりする。設定もしっかりしているし画力もあり読み応え充分です。まるで映画を見ているようです。今後のストーリー展開が楽しみです。
化粧品の普及以外も楽しみ
現代の化粧品と化粧知識を持つルカが中世のフランスに転移。手持ちの化粧品には限りがあるけど相棒のレオナールと一緒にこれからどうなるのか楽しみ
Posted by ブクログ
構成成分から化粧に夢中になっていくとはこれまた珍しい主人公……
ルカって元々は自分を着飾るよりも実験していたいタイプだったのかな?だからか、ルカが目指す化粧の有るべき姿も他人の為の化粧ではなく本人が楽しく美しくなるためのもの。その標語となるのが「楽してズルい」になるわけか
そんな人物が美に大きな変革の起きていた18世紀のフランスに飛んでしまうのだから面白い
彼女がパリで最初に見せた化粧技術もパン屋の女性を美しく着飾らせる、という点よりも顔のシミを消して本人に良い気持ちをさせる点に主眼が置かれているね
ただ、こういった転移モノの常として主人公が振る舞う技術はオーバーテクノロジー。扱い方を間違えると大惨事になる。そういった可能性を考えれば最初に目をつけた人物が髪結師のレオナールであったのは良いコラボレーションを生むという意味で最高の出会いとなったね
レオナールは自分が結い上げる髪型に似合う化粧を求めていた。ルカは知り合いの居ないフランスで助けを求めていた。二人の利害は一致するというわけだ
既に貴族へのツテを持つレオナール。そんな人物と未来の化粧技術を活用すれば飛ぶ鳥を落とす勢いで上り詰めそうな気もするけれど、ここで時代や国の違いに拠る価値観の相違が問題になってくるのはこの作品が何を大事にして物語を作っていこうとしているかが見えてくるようだね
没落寸前の家のために52歳の男性と結婚する事になる13歳のマルグリット。レオナールに納得できるその構図は現代的な価値観を持つルカにすれば納得が難しいもの
レオナールが言う「この国では女は恋愛も自由も結婚してからがスタートだ」というルカにはすぐに理解できないその言葉。理解できないから客となるマルグリットに対しても化粧をしつつ、結婚から逃げる道も与えてしまう。これはルカの現代的価値観だけが理由でなく、本人の幸せを優先する化粧を志しているからだろうね
そういった意味ではルカの想像を遥かに超えて、幸せを掴めそうなマルグリットの姿は本当に意外なもの。ルカにとってフランスとは何かを知る一件になったのかな
そして4話から始まるのはルカの方に分がある事件となるのかな?
本人を幸せにする化粧を大事にするルカ。けれど彼女が向き合う事になったのは化粧に拠って死を迎えた夫婦に、それにより冤罪を着せられた画家のルイーズ
化粧品の構成成分に詳しいルカなら事件の中心となった化粧品を見れば化粧に拠って不幸になりかけている少女を救えるかもしれない。でも、そのためにはレオナールに大きな借りが出来ることになる。それをルカはどうやって返せるのだろうね?
個人的には同時代を描いた作品を、しかもレオナールが登場する作品を同時期に読んでいるだけに、そちらとどのように異なる視点でこの時代のフランスを描くのか楽しみだったりする