杉山春のレビュー一覧
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購入済み
母親も元はひとりの子
母性は枯れない泉でも、女なら誰しもが生まれ持つ能力でもない。
子どもを、ひとりの人間を正しくベストに育てることは並大抵の努力では成し得ないし、ましてやたった一人でそれをやり遂げることは不可能に近い。
この若い母親のしてしまったことは確かに間違っているけれど、彼女の周りには見て見ぬフリをした沢山の無責任者がいたことを忘れたくない。
亡くなった命は尊い。でもそれと同様に母親の失われた20年、失われる30年も尊い。 -
匿名
購入済み読むべき。
ニュースでは知ることの出来ないリアルが事細かく書いていて引き込まれていきました。
ずっとこの事件が気になっていいたので本当に読んで良かったです。
ただ私は母親です。
だからこそ言えるのが生い立ちがこの殺人を招いたと言うわけではないと思う。
育児は孤独に陥る。
そして疲れから現実逃避もしたくなる。
誘惑もたくさんある。
だけど子供を放置したり殺したりは絶対にしない。
どんな理由や原因を並べたところでそれは後付けにすぎない。
私も人に驚かれるような凄まじ過去を経験しているが自分と向き合って必死で愛情を注いで育児をしている。
この母親は自分が可愛くて仕方ないんだろう。
自分本意でしか考えることのできない人間。
同情する気持ちは湧いてこなかった。
男にだらしない女が現実逃避し金、酒、男、さまざまな誘惑に勝てなかった行く末にしか感じられない。
極刑でもおかしくない。
2人の幼い命の重さをもっともっと深く考えていくことが重要だと思う。
周りを気にしてる余裕がないこの世の中のせいでもある。
自分に余裕のない人達が言い訳をして生きる世の中。弱者にきたはしよせなのだと思う。 -
ネタバレ 購入済み
なるほど
こちらも読んで良かった。私の中で色々変わった。色々な環境で育った人がいる。それを再度実感した。
そして子供が発する甘えたいをワガママと取らず、甘えるには理由があるのだと感じた。
ついつい親の立場で、甘やかすと癖になると思い、発せられるサインを深読みする自分がいたことに気がついた。
ありがとうございます。
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購入済み
なるほど
読む前→こんなことする母親は、頭がおかしいし、人間じゃない。あり得ない!
読み終わった後→自分もこんな環境だったらしてしまうのかも。色んなものが重なりすぎてこっちまで辛くなる。
いろいろ考えさせられる。読んでよかった。 -
Posted by ブクログ
世間を大きく騒がせた大阪で起きた幼児の置き去り事件。
起きてしまった結果は悲惨極まりなく、当事者である母親がその罪を償わなければならないことは自明の理だ。だが、母親を責めるだけではこの事件の本質は決して解決しない。
母子家庭、貧困、虐待、児童相談所、行政の関わり、人と人との関わり、親子関係、生育環境、あらゆる事が少しずつ噛み合わない方へ噛み合わない方へと転がっていってしまった。もしかしたらどこかで救えていたのではないかと、今から見ればそう思えるが、その時はそこになかなか辿りつけなかった事が、この事件をここまで悲惨なものにしてしまった。
懲役30年が確定したというが、果たしてそれは妥当な量刑なのか。
彼女だけの責任なのだろうか。
判決には、虐待の負の病理の検証が不足しているように思えてならない。
行政であれ、家族や友人であれ、適切な援助で救える命がある。でも、家族や親子というごくごく個人的な関係下での事案なだけに、援助が難しくなる側面が確かにある。
困難を抱えた人をどうやったら救い出せるか、助けを求める余裕すらない、細い細い隙間へ落ち込んでしまった親子をどうしたら見つけ出せるか。
今この瞬間にも、ギリギリのところで持ち堪えている親子がいるかもしれない。
どうやったら彼らを救えるのか。
できうる限りの手立てを尽くし、なんとか助け出してほしい。
もう二度、こんな辛い事件は起きてほしくない。
「助けを必要とする人たちが孤立し、自分に向き合えず、助けを求められなくなることがネグレクトの本質だ」 -
Posted by ブクログ
児童虐待がテーマというと、ひどい親といたいけな子どもという構図で見てしまうことが多いが、この本は親の境遇に焦点を当てた本といえようか。
冒頭に出てくる、閉め切ったアパートで命を終えた高橋優紀くんとその父・高橋健一親子の事例が象徴的だった。健一は知的能力が一般水準にやや達しないが、障害者の枠外で生きてきた。そんな健一の妻が家を出たことで優紀君との二人暮らしになり、最終的には優紀くんは家の中で亡くなった状態で発見される。確かに健一が恋人のもとに入り浸るといったこともあったようだし、健一が男手ひとつの育児を周囲に見せようとしなかったためもあるだろうが、二審まで経て結局は虐待親として罪を償うことになった。しかし、健一自身は虐待をしたという認識はなく、だからこそ優紀君の死も事故のような突然死のようなとらえ方をしていた。
「虐待対応の現場で話を聞けば、知的な力が障害か障害でないかのボーダーライン上にあると思われる親たちがその意図はなくても、支援を求められずに、結果的に子ども虐待してしまう例は頻発している。社会の中で孤立するのは、力の乏しい親たちだ。」(p.41)といったあたりを読むと、ついついあまのじゃくな性格ということもあって、自分の認識しない罪を課せられたという点で健一が気の毒になってしまった。健一(親)を責めたり罪を問うのは簡単だけど親の責ばかりに帰して自分たちが罪を逃れているような気がしてならない。読めば読むほど国や自治体、社会の支援の不足が優紀君の死を招いた面もあろうと思う。
また、著者が子をもちながら風俗店で働く女性たちにインタビューしたところ、多くが公的な支援につながることを望まず、あるいは考えもせず、自分が何とか稼ぐことで子どもの教育費や生活費に当てようとしているとのこと。結局、対象となるべき人たちに福祉の手が届いていない。ミスマッチというかアンマッチ、マッチレスな現状といえる。
いまは支援がほしけりゃ自ら声を挙げなければいけないことになっているけど、そのようなアプローチだから本当に支援が必要な人たちにつながらないことが多々あることだろう。まさに、社会は家族に負わなくていい、本来なら社会に分かたれるべき責任を強いてきたということ。 -
Posted by ブクログ
元々本事件を題材にした映画の『子宮に沈める』を過去に視聴しており、当時自分は20代で若く、自分に子供が当時いなかったながらに想像を絶するなかなかの映画でトラウマになっていた。
そこから月日が経ち、自分が妊娠した際に、なんとふと思い出し、妊娠中に(!)この事件の本質は何なのか?
を知りたくなり本書を読みました。
事件の経緯だけを切り取って見ると鬼畜きわまりないし、出産をした今、自分が、我が子に対して同じことができるか?
答えはNOです。もちろん。
でも、それももしかして紙一重なのか?とも思わされました。
もちろん前提には彼女の生い立ちの背景もあったと思う。
”教育者”の父。若くして一人で子供2人を抱えることになってしまった、22歳の若者。36歳の私から見ると22歳は子供だ。
精神が成熟しきっていない年齢だし、そこに彼女の生い立ちがあり、さらに追い討ちをかけるような誓約書。
いきなり母にはなれないし、いい母親になんて、もっとなれない。
それは誰だってそうだ。
そういう時に、社会や、他の人間や、そういう人の助けや、気持ちの吐き出し口や、そういったものを活用して行って、みんなで子供を育てるのが理想だと思う。
でもそれは結局そういう場所があること、金銭的にも援助できると知っているか、などの知識がなければ本当に必要な人には届かない。
きっと彼女もそうだったと思う。
もし、彼女が行政に頼るという知識があれば。
もし、誰かに苦しいって、助けを求められれば。
もし、周りの人間が異変に気づければ。
もし、子供のことを一緒に考えてくれる人がいたら。
そんなたくさんの『もし』を並べても仕方ないのはわかってる。
でも、もしたくさんの『もし』があれば、子供たちは今も生きてくれていたかもしれない。
そう思うといたたまれない。
彼女は彼女で苦しかったと思う。
だけど、子供は子供で関係のないことで、元気に、生きる権利がある。
苦しいほどの描写で本としては星を5つけるべきだと思うけど、なんだかこの題材の本を星5にするのは違う気がして、4。 -
Posted by ブクログ
この事件を知った当時は、衝撃だった。
このようなことが何故起きたのか?
何故、誰も気づけなかったのか?
あまりにも酷い事件に真正面から見ることはできなかった。
時が経ち、しばらく前にTVで放送されているのを見てこの事件を思い返した。
2010年夏、3歳女児と1歳9ヶ月の男児の死体が大阪市内のマンションで発見された。
母親は、懲役30年の判決が確定している。
このルポは、事件の詳細とこの母の生い立ちから高校時代や結婚、離婚を経て子ども2人と暮らすまでを書いている。
彼女が子どもと暮らすことが可能だと元夫や義母や実父は思っていたのだろうか。
行政はどこまで知り、対応ができたのか?
こうなった後にいろんなことを考えてしまう。
もしかすると今も彼女と同じようにひとりで子どもを抱え苦しんでいる人がいるのでは…と思うと苦しい。
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Posted by ブクログ
読書記録42.
#ネグレクト
第11回小学館ノンフィクション大賞受賞のルポルタージュ作品
2000年12月愛知県武豊町で段ボール箱に入った3歳の女の子が餓死した事件
当時初めての子供、同じ女児を産んで半年ほどの時期だったのでこのニュースはよく覚えていた
両親は21歳、19歳の時に生まれた子供
女児の祖父母ともに子供との関わり方が根本的に無関心で、女児の母親もネグレクト的に育ってきた背景
女児の父親は母親からの過干渉もあり、コミュニケーションが歪んだ家族達が起こした事件だと感じる
どんなにひもじく、どんなに淋しく悲しみに満ちた3年の生涯だったかと想像するたびに涙が滲む
真奈ちゃん
どうぞ安らかに…