横田増生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ユニクロの店舗従業員がこれほどまでに過酷だったのかとびっくり。斯様な企業がどうしてここまで成長できたのだろうか、と考えると、それはやはり日本がデフレで安い価格が支持された結果なのだろう。
昔に比べると品質は上がっていると思うので、製品開発をしっかり行ってきているのは間違いないし、手軽に高品質の商品を手に入れられる環境を作ってくれたユニクロには感謝。
しかし本書を読むと、ユニクロの成長がアルバイトや委託工場の犠牲の上に成り立っていることが分かった。柳井社長については、経営者だから事業環境に応じて朝令暮改になることも、それはしょうがないと思う。しかし、張りぼてというか砂上の楼閣というか、がたがたし -
Posted by ブクログ
ユニクロ創業者柳井正と、彼を取り巻く人々に光を当てたノンフィクション
柳井は、非情で、時に公正さを欠いてでもユニクロの規模を拡大させていく強引な経営者として描かれている。
部下にはファクトに基づいた報告とコミットメントを手厳しく求める割に、柳井の指示はざっくりしているし、必ずしも責任を取るわけではない。
店舗では、店長からアルバイトまで仕事は超多忙で、裁量は少なく、本部からの監視におびえる割に大して給料が良いわけではない。
ビジネスモデルはGAPのパクリ、工場はスウェットショップ(搾取工場)。
おそらく、それは事実なのだろう。
それでも、本書が示す通り、柳井の野心的なビジネスプランと厳格な品 -
Posted by ブクログ
文章は読みやすく、著者もしっかり取材をしている。
海外のライバル会社にも取材に行っており非常に解りやすい。
ユニクロは原料を商社に頼らずに自ら紡績会社と共同研究して一括買い上げし、その糸を使って中国の工場に大きなロッドで注文を出して買い上げ、コストを抑える。
商社を通さずに自社で直接リスクを取って利益を得ている。
単純労働者の賃金を圧縮しようとするのはどの会社も同じ。
非常に合理的だと思った。
柳井の父親は地元の顔役でヤクザとも交友があり、土建屋など多角経営をしていた。
早稲田を卒業し、洋服屋を継いだのが現社長。
ワンマンの経営方針や幹部に対する接し方などを見ていくと父親に通じるところが有 -
Posted by ブクログ
ナンシー関は結構好きです。文庫化されたものは殆どよんでるんじゃないかな。当時も今もあまりTVをみる機会は多くないんだけど、ナンシーのコラム/文章はちょっと中毒に近い魅力があって読んでしまう。熱狂的ファンの宮部みゆきも同じような事かいてた。
あくまでTVという箱のこっち側に徹していて(つまり一般視聴者と情報量は同じ)にもかかわらず 読ませる/ひざをうつ/笑わせる文章とチープな消しゴム版画。
もう、これ以上の快楽はなかなかなかったなあ
辛口批評の殆どはあまり好きじゃないけどナンシーは
あくまでTVという箱の中のキャラクタを批判してたのであって、個人攻撃とは全く違う次元。
批判されて反論している人は -
Posted by ブクログ
YouTube の配信を観ているようなラジオで話を聴いているように分かり易いのですんなりと読めた。
著者は先日のフジテレビの長時間記者会見で、経営陣に感情的に突っ込んだ質問をした人ということもあり、顔も声も頭に思い浮かべられたというのもより勝手にだけど親近感を持てたからよかったかな。
使い方だが秘密録音は違法でないというのは勘違いしていたのが分かったし、潜入するのに離婚して再婚という方法も、そこまでやるのかと驚いた。
人として生まれてきて役割っていうのは割り当てられてるのかね。
ジャーナリストとしての心構えが分かり面白く読んだけど、今の生活とのギャップもあるし、年取って情熱を失いかけてるためか