横田増生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
YouTube の配信を観ているようなラジオで話を聴いているように分かり易いのですんなりと読めた。
著者は先日のフジテレビの長時間記者会見で、経営陣に感情的に突っ込んだ質問をした人ということもあり、顔も声も頭に思い浮かべられたというのもより勝手にだけど親近感を持てたからよかったかな。
使い方だが秘密録音は違法でないというのは勘違いしていたのが分かったし、潜入するのに離婚して再婚という方法も、そこまでやるのかと驚いた。
人として生まれてきて役割っていうのは割り当てられてるのかね。
ジャーナリストとしての心構えが分かり面白く読んだけど、今の生活とのギャップもあるし、年取って情熱を失いかけてるためか、気持ちが昂らなかったので再読はない。
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Posted by ブクログ
ネタバレ不世出のコラムニスト。
テレビウォッチャー。消しゴム版画家。
鋭い観察眼と類稀なる表現力を持ちながら、
己については避けるように触れなかったナンシー関
関係者たちの当時のコメントや取材から、
ナンシー関の人となりや人生に触れています。
ナンシー関ってどんな人なんだろうとか、
ほかの面白い人たちはどう思ってたんだろうとか、
作品からしかナンシー関を知り得なかった、
当時子供の私はぼんやり気になっていました。
なので関係者のコメントは興味深く読みました。
やはり秀逸なのは消しゴム版画ですね。
何度も見てるのに毎回笑いを堪えられません。
まさに"眼福"です。私にとっては。
その人がイキってる一瞬の表情を切り取って版画で
"違和感"を明確にし、その正体をさらけ出す
ツボを押された気持ち良さ、かはっ! くふっ!
しかも、表情と、ひと言だけで。
手際の見事さに今度はうーん…と唸りまして、
その人のドラマを想像してまたじわじわ笑います。
マッサージ受けてるおっさんみたいですけど、
ホント、何度見ても笑います。
有名人が"その気になってるときの顔"の版画。
そばには辛辣で痛快かつ納得の"ひと言"
有名人が実は心の底で思ってそうな"心意気"だったり
有名人の意図しない形で浮いてくる"無理"だったり。
「言ってやるなよ」と笑ってしまいます。
もう何回見ても声上げて笑ってしまう。
第一章 ナンシー関の才能とその影響力
第二章 〈ナンシー関〉が誕生するまで
第三章 青森での関直美
第四章 旅するナンシー、歌うナンシー
第五章 ナンシー関の全盛期
巻末インタビュー マツコから見たナンシー
解説 ナンシー関と雑誌の時代 与那原 恵
◎宮部みゆき、土屋敏男、小田嶋隆、山藤章二、
えのきどいちろう、いとうせいこう、
リリー・フランキー、松本人志、みうらじゅん、
高田文夫、関真里ほか
ナンシーは王様は裸だ、って言っちゃう娘なんだ。
みんなが言えないような正論を言ってくれるから、
スカッとするんだよ。
言われてみればその通りなんだけど、
普通はなかなか気づかない。
それをズバッと言うでしょう、ナンシーは。
そのセンスが素晴らしい。
(高田文夫・談)
会えばいつでも、あの芸能人がいい味出しているとか、あの人のフェロモンは貴重だとか、周りから見たらどうでもいいようなことを二人で夢中になって話していましたね。
当時のテレビ業界には、ナンシーさんの文章によって、裸にされるのを怖がっている人たちがたくさんいたような覚えがあります。ナンシーさんには見抜かれちゃうから。
(みうらじゅん・談) -
Posted by ブクログ
ナンシー関の評伝があると知ってとりあえず読んでみた。私自身はナンシー関が本当に好きなので彼女について書いてあればそれだけで満足なのだが、一つの評伝としての出来はおそらくまあ普通で、特に新しい視点とか気づきがあるわけではないので、ナンシー関を知らない人には勧めない。ナンシー関自身の著作を読めば足りることである。
私の姿勢としては、ナンシーの新作がもう出ないから、弁当箱の蓋の裏にくっついた米粒でもいいから食べるように読む感じか。いやそれは言い過ぎだとは思うんだけど、こういう文章を書いてしまうのはナンシーの影響がきっとあるんだろうなあ。
私の中でナンシーは「含羞の人」という言葉が一番ピッタリくる表現なので、この著者はどうもその「含羞」の部分がしっくり理解できていないんじゃないかな?と感じる部分がしばしばあり、そこが最も残念だった。ナンシーの本質はおだやかで繊細でシャイで慎ましやかな乙女なのだ。そのナイーブ極まりない心臓部分を所ジョージやビートたけしの韜晦で防御したうえで生来の知性という攻撃力を発揮したからこそのあの切れ味のコラムだったのだ。その上に燦然と輝く旗印は消しゴムはんこ。完璧だ。
取材を重ねた労作であろうし、消しゴムはんこの名作も多数見られたので有り難くはあったが、繰り返すが人には勧めない。ナンシーを好きでたまらない人だけ、こっそり読んでください。 -
Posted by ブクログ
横田増生『ユニクロ潜入一年』文春文庫。
この種のノンフィクションやルポの場合、著者が冷静さを失ってしまうと読者は著者が考えを押し付けているように感じ、醒めてしまうのだ。本作はまさにこのパターン。最初からUNIQLOをブラック企業と決め付けて、喧嘩腰で潜入ルポを敢行したところで、著者の思いは読者には伝わって来ない。
確かにUNIQLOはアルバイトや海外の縫製工場に働く従業員にとってブラック企業であろう。UNIQLOのワンマン社長の考えが末端まで行き届かず、業績も伸びずに苛々を募らせているようだ。
最初は物珍しさも手伝いUNIQLOは流行の波に乗ったようだが、それも長くは続かなかった。大波を捕らえた時に、次のアクションを誤り、ハイブランド化の方向に舵を切ったことで顧客が離れて行ったことが原因であろう。今さら人件費や経費をケチったところで顧客が居ないことには商売にならない。
どこの企業も業績が伸びないことで悪戦苦闘している。今の新型コロナウイルス感染が拡大している状況を見ると、企業の悪戦苦闘は暫く続くだろう。その中で正社員に対して厳しい指導をしたり、進むべき方向性を示すのは企業のトップの役割であるが、アルバイトやパート従業員にまで徹底しようというのはやり過ぎだと思う。『自分の城は自分で守る』という言葉があるが、正社員にとって企業は城でも、アルバイトやパート従業員にとっては一時の仮住まいにしか過ぎないのだ。
本体価格840円
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Posted by ブクログ
生前ナンシー関にかかわった多くの人びとへのインタビューを通して、あまりにも早くこの世を去った彼女の生涯を明らかにしている評伝です。
死後、ますます多くの讃辞に取り巻かれたナンシー関ですが、本書はさまざまな人びとへの取材を通して等身大のナンシー関をえがいており、ノンフィクションとして優れた仕事だといってよいように思います。その一方で、本書の「まえがき」には、「すでにナンシーの書いた文章の中に、いくつもの物語がある。それを整理整頓してならべなおし、その背景を埋めていけば、どうしてナンシーが非凡で魅力的な書き手であったのかがより明らかになるのではないか」と書かれていますが、こうした作業を通じて彼女のスタンスを評価するという面では、いまひとつ踏み込み切れていないような印象もあります。