【感想・ネタバレ】評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」のレビュー

あらすじ

消しゴム版画家・ナンシー関の死から10年以上が過ぎた。一向に古びない彼女の文章やハンコ、さらに、いとうせいこう、リリー・フランキー、みうらじゅん、宮部みゆきをはじめ、さまざまなインタビューを通して重層的に希代のコラムニストの生涯に迫る。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ナンシー関が39歳で急逝してから、はや15年。本書は没後10年目に出版された評伝である。キレ味と愛情と孤高の視点を内包した文章と消しゴム版画を多数残したナンシー関の生い立ちから死の直前までを、関係者のインタビューを紡ぎながら構成している。
サブタイトル『心に一人のナンシーを』が、イカしてる。ナンシー関の文章を読み返そうかな。

0
2017年09月11日

Posted by ブクログ

家族でも知人でも無い人の死があれほど悲しかったことは後にも先にもなかった。芸能人を見るときはどこかナンシー関的ものさしではかる自分がいます。

0
2014年07月15日

Posted by ブクログ

ナンシー関は結構好きです。文庫化されたものは殆どよんでるんじゃないかな。当時も今もあまりTVをみる機会は多くないんだけど、ナンシーのコラム/文章はちょっと中毒に近い魅力があって読んでしまう。熱狂的ファンの宮部みゆきも同じような事かいてた。
あくまでTVという箱のこっち側に徹していて(つまり一般視聴者と情報量は同じ)にもかかわらず 読ませる/ひざをうつ/笑わせる文章とチープな消しゴム版画。
もう、これ以上の快楽はなかなかなかったなあ
辛口批評の殆どはあまり好きじゃないけどナンシーは
あくまでTVという箱の中のキャラクタを批判してたのであって、個人攻撃とは全く違う次元。
批判されて反論している人はそこを勘違いしていると思う。例えばデーブとかは「デーブとのつきあいは僕が一番長い、その僕が...」とか反論していたが その時点で全く分かっていない。TVという箱を通したデーブが「面白くない」といっているだけ、
ともあれ、心に一人のナンシーを! というのは名言だなぁ、、、って まとめてみた(笑)

0
2014年06月20日

Posted by ブクログ

生前ナンシー関にかかわった多くの人びとへのインタビューを通して、あまりにも早くこの世を去った彼女の生涯を明らかにしている評伝です。

死後、ますます多くの讃辞に取り巻かれたナンシー関ですが、本書はさまざまな人びとへの取材を通して等身大のナンシー関をえがいており、ノンフィクションとして優れた仕事だといってよいように思います。その一方で、本書の「まえがき」には、「すでにナンシーの書いた文章の中に、いくつもの物語がある。それを整理整頓してならべなおし、その背景を埋めていけば、どうしてナンシーが非凡で魅力的な書き手であったのかがより明らかになるのではないか」と書かれていますが、こうした作業を通じて彼女のスタンスを評価するという面では、いまひとつ踏み込み切れていないような印象もあります。

0
2019年02月09日

Posted by ブクログ

ナンシー関は天才だった。久しぶりに彼女の文を読みたくなった。
けど、いろいろテレビ出演の話は書いてあるのに、どうしてあの深夜番組のことは書いていないんだろう?
(108)

0
2018年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

宝島にコラム連載しているときから気になっていたナンシー関。そういや、親父が定期購読していた週刊朝日も、東海林さだおと山藤章二と並んでナンシー関の記事だけは読んでいたなぁと、懐かしくなって手に取った1冊。
タレントとは決して名乗らず、テレビ評論家とも名乗らず、生涯一「消しゴム版画家」として、ブラウン管のこっち側から見たテレビ評論と言う仕事に埋没するかのごとく、姿を消した彼女の生涯が読み取れる良作。でも、この本を読むよりナンシーさんの著作を読んだ方が彼女の魅力を満喫できるはず。そういう意味でも彼女は偉大だと思う。

マツコ・デラックスの巻末インタビューもオモロいが、やはりマツコはブラウン管(古っ)の向こう側の人。立ち位置として、ナンシーの後継者には不適格なんだろうなぁ。しかし、デーブ・スペクターは酷いなぁ。

0
2015年01月16日

Posted by ブクログ

テレビ評論で有名なナンシー関の評伝。きっちり書かれているけれど、ナンシーの魅力を伝えきったかとなるとちょいと疑問。著者の〝力み〟が、逆にマイナスになっているように感じる。宮部みゆきが話したというそれぞれが「心に一人のナンシーを」というのは名言。それぞれが心の中に〝他者〟を持とうと言うことらしい。全体的にちょっと惜しい。

0
2014年06月17日

「ノンフィクション」ランキング