奥田亜希子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ熱中して読んでしまって、一瞬で読み終わった。
とてもホッコリする話。
昔好きだった人を引きずってる系ね、と思わせてそれとは違う。一概には言えないけど、死んでしまった恋人とか死んでしまった好きな人っていうのは安易じゃないかという捻くれ心がありまして。死んだ途端に誰も敵わないもん。けど本当の死じゃなく表現しているところに好感を持てた。
誰しも?少なくとも私はものすごく好きだった人がいるけど、たぶんまたその人と会ってもたしかに好きじゃないだろうなと思う部分はある。私のこと好きだったその人が好きだったから、もう私のこと好きじゃないその人は好きではない。。自己愛もあるけど。愛されてる自分が好きだった。
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Posted by ブクログ
他の誰かと関係を持つときは誰もがその人の虚像を創り上げてしまう
どれだけ親密にしていたり濃密に情報を共有しても、その人の本質的な部分に触れることは難しい
ましてや、その人が観て聴いて味わって感じたことなんてその人にしか分からない。
人は誰しもが孤独である。
そのジレンマの狭間で繋がり、踠き、苦しんで、生きていて、何も考えずに生きている人はそんなジレンマにも気付かないけど、早希子や吉住くんはそんな構図にいることを気付いてしまっているから、本当に辛い。
孤独ぶって自分のことしか考えてない、周りの人は傷ついていると言われても、たぶんきっと一番傷ついてるのはその本人で、お気楽で一人で過ごしているわけで -
Posted by ブクログ
中学3年の基哉が、大学生になって変わった兄や両親、友人、好きな女の子、そしてBBQで知り合ったAV出演経験のある女子大学生との関係の中で成長していく青春物語。
性体験の有無がクラスのヒエラルキーを逆転するジョーカーなんだという表現は面白い。親の職業、年収、身長、体型、容姿、学力、運動神経等、人生は手持ちのカードがどれだけ豪華かによって大きく異なってくる。後から増やせるカードもあったりして、それらの使い方で異性からどれだけ受け入れられるかが決まる。ただし、そのカードだけでは決まらないところも人生の面白いところ。つらいところでもある。
猫の去勢手術と絡めて、使えないのにこんなもの(性欲)持っている -
Posted by ブクログ
ネタバレ高校生で小説新人賞を受賞したが、それから6年間、小説が書けないままの実緒。書店で自分の著書を手にする青年を目撃し、思わず後をつけ、家と名前を特定する。
それ以来、嘘のように書けるようになった掌編を彼(春臣)の郵便受けに投函し続けていた実緒だが、やがて彼の恋人(いづみ)とも知り合い、3人で交流するにようになり…。
実緒が一方的に送り付け続けていた掌編を、春臣がいづみに見せて(もしくはいづみが偶然見つけて)、その内容に非凡なものを感じたいづみが、自分名義の作品に仕上げて新人賞に応募。実緒はいづみのゴーストライターとして、歪な三角関係を続けていく…みたいな展開を想像していたが(実緒の場合、そ