奥田亜希子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どこを切り取っても文章の全てが美しかった。花と空気と気温と匂いと風と光。いろんな場面をたくさん感じられた、美しい映像のような読書体験だったな。花の香りもたくさん感じた。こうも五感を刺激されるこの文体はなんなんだろう。あっという間に読み終えた
日々、わたしの今の現状の不満は、過去満足して選んだものの延長線上なのだということに絶望すること、よくある。
でもそれはあの過去立派に咲いた花が枯れてしまったのだと割り切るのではなくて
枯れ行くその花の変化に、その変化する瞬間それぞれにきっと美しさがあるんだという 新しい視点。
あの時信じて進んだから、それが結果的に間違っていたわけじゃなくて、美しく枯れただ -
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Posted by ブクログ
ネグレクトといえる環境で育ち、一人で自立して生きていくため中学校教師という職業を選んだ主人公葉奈子。ゆえに、子供たちにはそれほど関心はなく、あまり熱心な教師ではない。彼女は、受け持ちのクラスの女子が、夏休みに三日間、家出をしたことによって、過去の傷を思い出す。教え子はSNSで知り合った成人男性の家に泊まっていたのだが、葉奈子にも中学時代、見知らぬ男性の家に泊まっていた経験があった。危険なことはなかった、男はいい人だったと思い込もうとしていた記憶と、改めて対峙することで、それが間違っていたことだとわかる。彼女とコンビを組んでいる副担任とともに、教え子の相手を探り、実際に会いにいって、罪を認めさせ
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Posted by ブクログ
奥田亜希子さんの新刊、迷わず購入(笑)
「運命の人」と思い、周囲の反対を押し切って結婚したけれど、「運命」と思っていたが故に、縛られていた自分に気付いていく。
未亡人になり、娘も自立したあとの、人生。
かつての自分を思い出しながら、「気楽な恋愛」に歩を進めてみるのだが。
以下割とネタバレあります。
夫を喪うことや、二人の関係性という前提が大きいからか、始まってみると起伏の少ないストーリーなのに、読み終わって考えることが多いのは、さすがという感じがする。
20歳上の元教師の夫のことを「対等でない」と思い、自分の人生の中で失ったものを考える日々。
なのに、夫との生活が鮮やかに蘇ると -
Posted by ブクログ
主人公は20代で結婚しその結婚生活のなかで、
生きてきた時間が倍近く違う相手と、対等な気持ちで過ごすのはすごく難しいと思っていて(死別する)
次に出会った男性と
すべてを求めず、すべてを明け渡さない、対等な関係を築きたかったけど、
相手の嘘に不信感を抱き、わだかまりを持ってしまった。信頼することが出来るところまでいかなかった…
ということかな。
花が枯れてドライフラワーにしてレジンに加工してく日常と、どこが終わりどきなのかを決めかねる自身の恋愛とが対照をなしていて、
高校生の頃の恋愛、その延長線での結婚、子供、実の親、義理の親との関係性、職場での活躍等織り混ぜて書かれている。
なげや -
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Posted by ブクログ
ネタバレ恋と食のある10の風景なんていうから
てっきりライトな話が多いのかと勝手に
思ってたらなかなか濃さでした・・・
どの話も面白かったけど最後の方の2編
「SUMMER STREAMER」の爽やかさと
「夏のカレー」と言うタイトルの割には
全く爽やかさ(個人的感想)のないなんか
どろどろと言うかちょっと濃いめの
男女二人の軌跡が対照的で印象に残ったかな?
途中出てきた「ゆかりとバターのパスタ」では
浮かれる男に怒ったけど、やっぱりおいしい
ものはおいしいんだなぁ~と思う女に共感。
まぁでもこれは作中にあるように「ゆかり」を
作った三島食品がすごいんだよ!間違いない!
知ってる作家も知らない作 -
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