奥田亜希子のレビュー一覧
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『白野真澄はしょうがない』
奥田亜希子
著者の奥田亜希子さんは、1983年愛知県生まれ、愛知大学卒。2013年に『左目に映る星』で第37回すばる文学賞を受賞してデビューとあります。
タイトルや装丁の軽やかな印象から、軽い読み物として手に取りましたが。(いやいやいや。)久しぶりに新鮮な感覚を味わえました〜。特に最終話(表題作)に引き込まれました。(´ω`)
5話からなる短編集なんですが、主人公の名前は全て『白野真澄』です。年齢も性別も住まいも、全てが異なる5人の『白野真澄』のストーリー、興味が湧きますよね。(大矢博子さんの解説を読むと、また面白いですね。気付きがありますので、最後に解説を読ま -
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ネタバレこの本を読む前はね、
私は「使う派」でした。迷う余地なく。笑
だけど、そういうアイテムを介することで相手が見えなくなってしまうこともあるな、と、この作品を読んで思いました。
恋愛は特に、常に生身の人間同士のコミュニケーションだし、人のことなんて全て理解できるわけないので、だからこそ分かり合おうと言葉を尽くさねば、伝わるものも伝わらないですものね。
でも、そういう大事なことほどわかんなくなっちゃうんだよな〜!(自戒)
加藤千恵さんの解説に書いてあった、
「人の気持ちが、とうてい白黒つけられないものであることもまた、本作によって改めて気づかされた。気持ちはたいていグラデーションだ。」という一 -
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Posted by ブクログ
本作の求めよ、さらば(与えられん)というタイトルには、2つの意味が込められているように感じた。
1つは、実力・努力至上主義に対する疑念。
志織と夫の誠太は、不妊治療を進めるも子どもを授かれず、それでも妊娠にこだわる志織を見かねた誠太は離婚を考える。
志織には進学、就職と自身の努力で望むものを叶えてきたという自負がある。
パワースポット巡りや食事など、いわゆる妊活と呼ばれるものすべてを試すも妊娠には至らず、初めて自分の努力とは無関係に事が運ぶ様を見ることになる。
もう1つは、全力でものごとと向き合えば、少しの障害があっても優に乗り越えられるということ。
タイトルの原義は宗教的なもので、心の底か