奥田亜希子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレなんか好きな本だったな。
主人公は夫と死別した40代の女性。あれ、40代だったっけ?笑
娘は単身、北海道の大学へ。
心配は沢山あるだろうけど、きっと子育てから解放というか。
少し卒業が見えていたんだと思う。
紆余曲折あって、恋人ができるんだけど。
雑な恋がしたい、軽い恋人関係を結びたい。
と、お互いの気持ちが一致して
・お互い干渉、束縛はしない
・会計は割り勘
・お互いの家への泊まりはなし
という、一見恋人同士ではなさそうな条件を結ぶ。
でも、これって理にかなっているかも。って思う。
恋愛って楽しいけれど、
お互いが干渉し合って自由が減るのってすごくストレスだし。
今日はどっちが支払いをするとか、相手にばかり払わせてしまっているとか
小さなことが気になって、ストレスで長続きしないカップルって多い気がするな。
特に情熱だけで突き進める若い頃とは違って。
もう、お互い大人なんだからって
どこかで、ふと自分を俯瞰で見てしまうかもしれないし、
それを防ぐために、そんなモヤモヤから自分達を守るために
こういうルールを設けるのって
すごく大人というか。
子どもみたいに傷つきたくない、ストレスを感じたくないっていう大人ならではの防御の仕方なのかも。
これは大地くん側の話を読みたいなあ。
筆者さんお願いします!笑
大地くんサイドの恋愛観だったら
ふわふわした感じと、ドカンと傷つく感じと両方味わえる気がする。 -
Posted by ブクログ
----------------------------------
中二の夏、私はアパートの一室に逃げ込んだ。
男は「大丈夫だよ」と言って
受け止めてくれた。
SNSを通じた未成年者誘拐
真の罪を胸に突きつける長編小説
----------------------------------
正直、手に取るの悩みました。
仕事が辛くてメンタルも落ち気味だったので、
本作をちゃんと読めるかなと。
誰だって病んでるし、
辛いことがあるし、
苦しいことだってある。
主人公が葛藤を抱えるなか、
中二の頃を思い出し、
記憶を辿る。
あの時どうしようもなかった自分を救ってくれたのは、見知らぬ男性だった。
なんか…すごかった。
どん、と叩かれた気持ちです。
それでも、
「これはやっぱりダメなことだ」
と思える自分で良かった。 -
Posted by ブクログ
高校の生徒と教師という関係の頃から「運命」を感じ、卒業後に結婚した20歳年上の夫と30代で死別した40歳(作中で41歳に)の女性主人公が、自分が失ってきたものの大きさに気づき、「雑な大人の恋愛」をしようとするというあらすじの現代の「大人の恋愛小説」。
20歳での年の差婚や死別後まもなく「雑な大人の恋愛」をしたいなど、主人公の生き方に共感するわけではないが、心理描写が丁寧なので、主人公をはじめ、いろんな登場人物に感情移入しながら読み進め、悪くない読後感だった。
最後に主人公が得た悟りのようなものは、「運命」「永遠」なんて存在しないが、その時々の生のほとばしりは真実であり「そのどれもが絶対的に美しい」というふうに自分としては受け取った。 -
Posted by ブクログ
「結婚も出産も幸せの保証にはならない」
なるほどそうかも、と思ってしまった。
大人の恋愛。一定の距離を置いていても、相手の事情に深く立ち入らなくても、付き合っているうちに関係は変わっていく。この変化は何かが新たに生まれたときから、どうしようもなく始まってしまうもの。
相手のことを知りたくなった時はもう恋に落ちているのかも。
「好きになった相手こそが、自分にぴったりの価値観を持ってるように勘違いするの。つまり、一等のくじを引くんじゃなくて、引いた紙くずが一等に見えるの」
上手い表現だなと思う。
普段、恋愛小説はあまり興味はなく、避けているぐらいだけど、この作品は妙にしっくりした感じ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ高校教師と元生徒で、20歳年上の夫と結婚していた綾香。病死で夫を失い、一人娘は大学進学のため家を出た。未亡人といっても40歳、雑な恋愛をしたくてマッチングサイトを利用するが望み通りにはならず。偶然、店員と客として知り合った大地と付き合いはじめ、深く入り込まないをモットーに親しくなるが最後は一方的に綾香が大地に別れを突きつける。上下関係を作りたくないから、というあまり納得できない理由で。あまり好きになれない人が多かったが、娘の凪と友人のひかりちゃんの若く素直な感情が、すてきだった。
『ママ彼氏作ってもいいよ』から不機嫌になる様子。歳の差のある人との結婚について聞き『ぜんぜんわからへん』。
シングルなら、親しい男性がいたら楽しいだろうな、とは思う。そんな経験してみたい。 -
Posted by ブクログ
----------------------------------
(見返りがなくて)モヤる
贈与と返礼、
お金と正しさを描く
著者最高到達点
----------------------------------
奥田さんの作品が読みたくて、
100min.NOVELLAで手軽で、
装丁のデザインが可愛すぎて。
鳥って意外と目が怖いのに、
デザインが可愛すぎて。苦笑
主人公の愛奈は、
正しいことが何よりも強いと信じ、
曲がった事が許せない。
周囲から浮くこともあるけれど、
完全に生きていけないほどではない。
そしてなぜか運が良い。
宝くじを高額当選し、
自身は節制し、
福祉団体等に寄付をする。
そこに、浪費家の従姉妹、忍が家に転がり込んでくる。
正しさと正義と。
生きていくこととは。
何故か読みながらひやひやしました。
愛菜も忍も何か危なっかしくて。
自分の中のもやもやが、
信じてたものを歪めていって、
あれ、これは本当?みたいな混乱する感じというか。
どう考えても正反対なのに、
人間だから振り切れない部分もあって。
面白かったです。
奥田さん好きかも。
これは本当に100分ぐらいで読み切れました。