奥田亜希子のレビュー一覧

  • ファミリー・レス
    それまでの家族という形態の何処かを欠かせた人達の連作短編6編。
    登場人物を少し重ねて、他の人から見た彼らとして作品に登場させます。見失うくらいで楽しいです。
    「いちでもなく、さんでもなく」は、双子の姉亡き後、その娘を引き取り育てた妹夫婦のお話。血縁は濃いけれど、本当の親子にはなれなかった家族。彼女は...続きを読む
  • クレイジー・フォー・ラビット
    思ったより起伏なく、読み終わった。
    多感な時期ってある、神経がピリピリむき出しになってる時期。
    大人になってもSNSとは(こうして)縁が切れない。
    依存性。。。
    勝ち負けに、こだわる姿は美しいね。
    みんな友だち、公園で初めて会っても友だち。
    次の待ってるお友だちにブランコは代わってあげましょう。
    ...続きを読む
  • 求めよ、さらば
    不妊治療をする夫婦のそれぞれの苦悩が描かれていて、特に妻の治療への描写が鋭く、女性として、共感するところはたくさんあった。
    夫の誠太は自己肯定感が低く、妻への愛情すら自信が持てずにいる。
    そんな夫婦は、不妊治療を通して、初めてぶつかり合って、本心を知っていくことになる。
    ぶつかり合えたからこそわかる...続きを読む
  • 求めよ、さらば
    2人ともお互い大好きだったんだなあと、羨ましいぐらい。ただ不妊治療は相当辛いとは知らなかった。自然妊娠って本当に奇跡なんだなあ…
  • クレイジー・フォー・ラビット
    嘘や秘密の匂いを嗅ぎとってしまい、友達との関係をうまく作れずにいた小学生の愛依が母になり娘を育てるようになるまで。
  • 愉快な青春が最高の復讐!
    奥田さん初のエッセイ集。

    愛知県の大学を卒業後、千葉で暮らす彼との距離を縮める為、千葉にある地域密着型のフリーペーパーを発行している会社に就職した奥田さん。
    そこで出会った5人の同期とのはちゃめちゃな青春が描かれている。

    随所にモノクロの写真が掲載されているが、全然オシャレな感じではないのがとて...続きを読む
  • 求めよ、さらば
    「私は誠太にちゃんも傷つけられたいし、私も誠太を傷つけたい。離婚するかどうかは、それから考えたって遅くないよね?」
    優しさって大事だけど、相手を知るには傷つけてしまうこともあるし、傷つけられることもある。怖がってそこを逃げてしまうと関係は深まらないんだなって思った。気持ちのすれ違いだったんだ、通じ合...続きを読む
  • 行きたくない
    後半の4作品が私は面白かった。

    住野よるさんの作品は嫌な気持ちになることなく、読みやすいし、独特の世界観で好きだったな。
  • 行きたくない
    行きたくない
    そんな誰しも抱える感情。  

    タイトルを見て、取り憑かれたかのように購入。

    学校、会社と、行きたくない気持ちは色んな場所に存在する。
    私は会社。

    6名の作家さんが描く、「行きたくない」お話。

    個人的に、「ピンポンツリースポンジ」が好きだった。ロボットが色んな事をやってくれる世界...続きを読む
  • 行きたくない
    今どきで自己啓発本みたいなタイトル『行きたくない』。カトシゲと住野よるさん目当てで購入したが、カトシゲさんの「ポケット」はちょっとよく分からなかったぞw住野さんの「コンピレーション」はSF(少し不思議)な感じがして面白かった。一番は渡辺優「ピンポンツリースポンジ」。ロボットも人間と同じ。小島陽太郎「...続きを読む
  • 透明人間は204号室の夢を見る
    実緒が小説を書けなかったのは、圧倒的な経験不足かなと思った。
    実際に経験したことから着想を得て書いていくタイプのようだから、高校を卒業して、人との関わりがぐっと少なくなって、それでインプットされないからアウトプットもできなかったのではないかな。
    春臣といづみとの関わりは、実緒にとって今までにないもの...続きを読む
  • 左目に映る星
    26歳の早季子は、小学生の頃に恋したマセガキ吉住君の「身体の中で、人はみんな一人なんだよ」という中二病セリフに感化されて以来、孤独ぶった投げやりな人生を送っている。どうせ理解しあえないからと、恋人も含めた人間関係をドライに消化している。

    その上、久しぶりに再会した吉住君の内面も変わってしまっていた...続きを読む
  • 求めよ、さらば
    結婚7年、妊活中の志織と誠太。なかなか成果の出ない妊活に焦りを感じてはいたが、穏やかで全てに協力的な誠太との暮らしに志織は幸せを感じていた。ところがある日、誠太は1通の手紙と離婚届を残して家を出てしまう。一体何故なのか、何処へ行ってしまったのか。志織は誰にも言えず、戸惑い苦しむ。
    妊活中の志織と二人...続きを読む
  • 愛の色いろ
    シェアハウスに住む4人の複数愛者(ポリアモリー)の暮らしを、それぞれの視点で描いた物語。
    複数愛って初めて知ったけど、何人もの人を愛せる人々のことらしい。作品の登場人物には男女問わず愛せる人もいる。世間的には理解され辛いけれど、このシェアハウス内では自然に振る舞える。けれどもやはりそれぞれの心の中に...続きを読む
  • 求めよ、さらば
    結婚して7年目…子供に恵まれず不妊治療を受けていたがうまくいかず、そんな日々の中突然夫が家を出て行ってしまう…。令和最強の恋愛小説…これにダマされた感じ(汗)。読み終えるまでに時間はかからなかったけれど、個人的には読まなくともよかったかな…そんな風に思っちゃいました。
  • 愛の色いろ
    ポリアモリーという愛し方の概念に今まで全く関わる事がなかったので、この本で新たな世界を知った気がした。
    それぞれの葛藤や苦悩が丁寧に書かれている作品だと感じた。
    でも個人的には結局どの登場人物も、恋愛感情として互いのことが好きなのか疑問だった。
    見方を変えればアセクシャルにも見えるくらいお互いへの恋...続きを読む
  • 求めよ、さらば
    生々しい描写が嫌で読み始めて後悔。特に最初の章は最悪で不快感満載。まるで素人の作品かとも思った。ただ、最後の章のみは良かった。クリスマスイブが初版発行日というのもわざとらしい。
  • 透明人間は204号室の夢を見る
    「書かなくては、自分の言葉を書かなくては、いつか本当に消えてしまう」
    小さい頃から孤独だった実緒の側にずっとあった本。自分も賞を取ることができて注目されたのに、時間が経ち忘れられて誰も読まなくなってまた孤独になる
    生きづらさを抱えながら、クラスの人気者のあの子のようにキラキラした青春を夢見ていた実緒...続きを読む
  • 求めよ、さらば
    妻、夫、そして再び妻の視点から三部で構成されていて、夫婦互いの思いが浮き彫りになる。大きな秘密を抱えていると期待していたが、そうではなかった。
  • ファミリー・レス
    他人以上、家族未満の6つの短編集。
    他人よりも近しい関係だけど、家族というには、少し鬱陶しく感じる関係。
    家族って、無償の愛情があるのかと言われたら、それは人それぞれ考え方や環境が違うから、言いきれないけれど、気持ちのどこかで、切っても切れないものを感じるものだと思う。
    家族になりたくてもなれない家...続きを読む