福嶋隆史のレビュー一覧
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「読解力」に関心があり、何冊かその関係の本を読んできたが、今までで一番おもしろく、刺激的で、ためになった。例えば、旅と旅行の違いを「七つの観点」で考えるなど、何度も「なるほどな~」と膝を打った。子どもに教えたくなる、思考技術がいくつもあった。福島氏の別の本も読んでみたいと思った。
【真の読解力とはどのようなものか】
問いを自ら作り、その上で答えを出すこと。それができてこそ、真の読解力があると言える。
【発問力の三類型】
1 どういうことか? と問う力
2 どう違うか? と問う力
3 なぜか? と問う力
【読解力の三類型】
1 言いかえる力・・・同等関係整理力
2 くらべる力・・・・対比 -
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学び
頭の中で物事の比較をしながら因果関係&具体と抽象をしながら話を整理することが以前よりもできるようになった。いわゆる理解力の向上に繋がった(頭にノートを広げて描いていくイメージ)。
上記ができることで、下記ができるようになった。
・目の前の話題に過去の知識も含めながら聞くこと
・比較することで比較対象との違いに疑問をくこと
・因果関係の矢印をより意識して思考すること
価値(実生活などにおける)
・営業、MTG、ラジオを聴いたた時の理解力、記憶の定着が増した。さらに、本質的な疑問を抱けるようになった。いわゆるインプットのレベルが上がったことで、質の高いアウトプットに繋がる。
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国語の問題の解き方のテクニックを紹介しているが、それらはただのテクニックではなく論理的思考に結び付くものである。タイトルに「偏差値20アップは当たり前!」とあるけれど、本書を実践すれば、偏差値以上の価値ある能力を身に付けられるだろう。
今の気持ちを言葉にするという練習があるのだけれど、それは問題を解くためだけではなく、子供自身が自分の気持ちを分析することにも役立つと思う。自分の気持ちを冷静に分析するのは大人でも難しいことのように思う。子供の頃からそれを身に付ければ、自分自身をうまくコントロールできるようになるのではないだろうか。
国語の点数だけでなく、論理的思考、冷静な判断も見につくように思う -
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長年、国語単科塾を主催している著者が説く、国語力を高める方法を説いた書。
本書の主張は極めて明快。国語力を高めるには一定の「型」があるという。すなわち
”国語力とは、論理的思考力である。
論理的思考力とは、3つの力である。
3つの力とは、「言いかえる力」「くらべる力」「たどる力」である"
そしてその3つの力がなぜ文章を正しく理解し、科目としての国語の問に正しく答える礎になるのかという原理を説明したうえで、それらの力を高めるための具体的なステップが提示される。
理論的かつ実践的な一冊である。
本書を読むと、著者の著した問題集がなぜあのような構成になっているのかよく理解できる。 -
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松永さん推薦図書
「伝える/聞く」をテクニックとしてではなく、スキルとして学ぶことができる本でした。
「構造化」という概念自体は広く出回っていますが、それは文書に考えを落とし込むためのテクニックではなく、コミュニケーションプロトコルに必要なスキルではないでしょうか。
構造化は手段であって、あくまでも目的は伝達と理解です。その二項は普遍的に存在している為に軽視されがちですが、基本に立ち返り、再確認をすることで自身のコミュニケーションが如何に崩れているかを見つめ直すことができました。
今後アサインが決まり、コンサルタントとしてのコミュニケーションプロトコルが確立された場で、伝達力と理解力は -
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おススメ本に表示されて、評価が高かったので読んでみようと思った本。
私は国語が苦手だったので、学生時代にふくしま式に出会っていたら何か違ったんじゃないかと思いました。
自分が国語で何を学んだか全く記憶にないけれど、よくありがちな、国語の間違った教え方については納得。
『国語とは「論理的な読み方、書き方」を学ぶ教科であり、「味わい方」を学ぶ教科でありません。』
『国語とは、「何を読むか?」ではなく、「どう読むか?」です。「何を書くか?」ではなく、「どう書くか?」です。』
国語の授業のはずが、道徳の授業のようになってしまうことも多々あるのだと思われる。
とても参考になるし、いい本だと -
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まず驚いたのは、本書の内容が驚くほど実践的であったことだ。
「発問」と「模範解答」だけでなく、「誤答」や「なぜその誤答では駄目なのかという説明」まで書かれており、そのまま子どもに実践できる内容であった。
また、本書の発問や具体例は小学生向けの言葉で語られているが、内容は中高生、そして大人でも使えるものである。
複雑な内容をかなり噛み砕いている点も本書の良い点だと感じた。
「つまり」と「例えば」を使った、抽象化具体化の問題
「この時のこの人物の気持ちをひとことで言うと?」という問題
を出してみたいと思った。
また、「選択肢は本文の言い換えである」という言葉も繰り返し子どもに伝えたい。
最後 -
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今までの語彙力本は、覚えるべき語彙を並べ、その語彙を詳細に説明するといったものであった。
それに対してこの本は、覚えるべき語彙ではなく語彙を増やす方法・技術を説明した本であり、その点で今までの語彙力本とは全く異なる。
具体的には、語彙・語彙力とは物事を区別するもの・区別する力であると本質的な定義をしたうえで、「時間の観点」・「空間の観点」など語彙を区別する7つの観点を提示し、その7つの観点から語彙力を高めていく方法・技術を分かりやすく説明している。
今までの語彙力本は語彙を個々の単語(点)としてとらえるため、高められる語彙・語彙力は限定的であった。
しかし、この本は語彙を語彙同士の関係(面 -
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「書く力=技術(型)」を、「泳ぐ力=(型)」に例えた質問のくだりは、実に分かりやすかった。クロールができない子どもを、海に放り出したらどうなりますか?と。 文章を書くことも同じだと。
これは、技術を身につけることすらあきらめている、子供から大人全てに手にとってもらいたい本だ。
私としては、感想文や作文を宿題に出す先生方にこそ、この本で添削、評価できる位の技術を養ってほしいと切に望み願う。夏休みに感想文を宿題として出しておきながら、無評価、無視はあまりにひどい仕打ちなのではないか。こんな仕打ちをされていては、感想文や作文に苦手意識が働くのは当たり前だろう。
無評価、無視といった行為は、次の