平野暁臣のレビュー一覧
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1970年、大阪万博の「太陽の塔」を実際に作った人たちのインタビュー。
当時、いったいどういう経緯で岡本太郎がプロデューサーになったのか、太陽の塔という“ベラボー”なものを建てられたのか、その実際的な建築の手法などを、携わった専門家の思い出から紐解いていく。それは、困難と、困難をどう乗り越えていくか、スリリングな物語だ。
確かに、今、考えても、突拍子もないデザインと展示屋根を突き破る破天荒な企画だ。単なるデザインと発想はともかく、それを実現するのは、安全性や骨組み、素材も含めた現実的な建築手法に落とし込む技術が必要になる。それを「実現」させた人たちの物語だ。
今一度、太陽の塔の前に立ちたい、と -
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ネタバレ岡本太郎の著作を5つのテーマに編集した著作集の第一部。テーマは対極と爆発だ。芸術はどうあるべきか、彼の芸術家としての立場はどのようなものか、芸術に対してどのような心構えや想いで望むか、そういったことについて綴られている。対極という考え方は、青年期から10年あまり過ごしたパリで生まれた。当時、アブストラクトアートとシュールレアリスムがパリの画壇でもてはやされていた。これらの絵はそれぞれ抽象と具体を突き詰めていったもので、芸術史上まさに対極に位置する。この相反する立場を、弁証法的に捉え直したのが、岡本太郎の対極主義だ。しかし、ただ合わせるのではない。片方に極端にかけることによって、はじめて激しいぶ
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「太陽の塔」万博から半世紀以上も経つのに、今でもグッズが売れている人気者。
岡本太郎氏が万博のテーマプロデューサーを引き受け、太陽の塔を完成させ、今現在まで残されることになったのかという過程が書かれていて、とても興味深かったです。
背中の「黒い太陽」は信楽焼のタイル三千枚をはり合わせて作られているのとかじっくり観てみたいし、中にも入ってみたいと思います。
岡本太郎氏は、何よりまず言葉の人だった。イメージにもなっていないものを言葉にし、文字ではない形を探し始める。スケッチがそこからはじまり、その展開を最初の言葉がリードすると。太陽の塔は「ベラボーなもの」という言葉から始まった。 -
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ネタバレ■要約
報告書は必要最低限に
毎月プロジェクトの見直しを行う
仕事の8割は、説明と説得
ギリギリまで粘ってお互いに納得できる線を探す
ディレクターは自分の担当領域の最適化だけを考える
中途半端に気を使い始めると、クオリティがどんどん落ちる
ディレクターを動かすポイント
リスペクトする
あなたを信じていると伝える
彼らの段取りを乱さない
調整で大切なこと
持ち味を活かす
モチベを高める
説明を尽くす
信義を守る
指揮棒は一人で振る
プロジェクトの3つのリスク
無駄骨に終わる
内部構造が崩壊する
これがかなり多い
社会との摩擦を生む
チームのみんなが安心して船をこぎ続けら -
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【読書メモ】
●このイベントはなぜ空間で語ることができたのか。それは三つの特質を備えていたからです。「空間性」「身体性」「参加性」の三つです。
・空間性:三次元の空間の特性を生かした情報環境が作られていること
・身体性:情報をただ視覚的に"見る"だけでなく、体感的なファクターが織り込まれていること。全身の感覚を動員して情報と向き合うよう企図されているということ
・参加性:送られてくる情報をただ受け身で受け取るだけでなく、何らかの形で能動的にかかわる仕組みが用意されていること。
●教科書のように「頭で理解する」のではなく、「五感で感じる」。目指すのは「納得」ではなく「 -
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■概要
”カリスマ”プロデューサーが、ふたつのイベントを題材にプロデュースの「仕事」のプロセスと「構造」を語る。
取り上げられているのは、六本木ヒルズアリーナと、タイで行われた日本のデザインを紹介するイベント。
こうしたイベントがどのように作り上げられていくのか、プロセスと構造を軸に読み物的要素が盛り込まれている感じ。
1回読み終わりましたが、ストーリーを追っていって、あまりフレームワーク的なところは読み込めてません。。
■仕事に活かせる点
リーダーシップ論に通じるところも大いにあるかと思います。
もう少し枠組み要素を取り出して読んでみます。
(さわ)