あらすじ
2018年3月に予定される塔内一般公開を契機にふたたび世間の耳目を集めるであろう《太陽の塔》。岡本太郎の最高傑作にして日本社会への強烈なメッセージを内包する大阪万博テーマ館は、若者たちの気概と情熱の産物だった。前代未聞、誰にも経験のなかったこの巨大プロジェクトに、彼らはなにを考え、どのように立ち向かっていったのか。本書は、岡本太郎のもとで《太陽の塔》と「テーマ館」の建設に携わった男たちのインサイドストーリーを収めた非常に貴重な歴史的「証言集」である。
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Posted by ブクログ
1970年、大阪万博の「太陽の塔」を実際に作った人たちのインタビュー。
当時、いったいどういう経緯で岡本太郎がプロデューサーになったのか、太陽の塔という“ベラボー”なものを建てられたのか、その実際的な建築の手法などを、携わった専門家の思い出から紐解いていく。それは、困難と、困難をどう乗り越えていくか、スリリングな物語だ。
確かに、今、考えても、突拍子もないデザインと展示屋根を突き破る破天荒な企画だ。単なるデザインと発想はともかく、それを実現するのは、安全性や骨組み、素材も含めた現実的な建築手法に落とし込む技術が必要になる。それを「実現」させた人たちの物語だ。
今一度、太陽の塔の前に立ちたい、と思わされた。