須賀敦子のレビュー一覧

  • ヴェネツィアの宿

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    硬質な文章から情緒が立ち昇る。

    「意志」を文体にすると
    こうなるだろうという
    硬質さで綴られるエッセイだ。
    ヨーロッパのホテルの一室から
    父の思い出へと回想は広がり、
    感情を抑制した文章から、
    ときおり立ち昇る思いは
    読む者の気持ちを瞬時にかきたたせる。

    そして奔放に
    ヨーロッパと日本を、
    時を行き交うエッセイに見えた物語は、
    解説で関川氏が書くように最後の一章で、
    融和と和解の物語へと昇華する。

    父との葛藤と融和。
    それは大きな余韻を
    読み手の中に響かせて消えていく。

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    2022年04月18日
  • ユルスナールの靴

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    桜庭一樹読書日記から。
    もっと難しい評論かと思ったら、ものすごく読みやすかった。そのぶんするする進みすぎて気をつけないと色々読み飛ばす。多分いろいろ見落としてるまま読み終わってしまったので、文章が大好きなこともあって他の作品も読みたい。
    ひらひら混じってくる回想が優雅でわかりやすいのになんとなく不穏なような感じで、好きというにはよくわかってない。
    色々おぼつかないので再読したほうがいいと思いつつ。

    「東洋綺譚」「恭しい追憶」も気になる。

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    2011年04月17日
  • ユルスナールの靴

    Posted by ブクログ

    題名にひかれて探していました。
    復刊フェアでげっと。
    モチーフからつむがれる文章と景色。
    乾いた砂、紺碧の水。
    素足に白い革のサンダル。
    どこにもない季節の海。

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    2010年06月08日