須賀敦子のレビュー一覧

  • 遠い朝の本たち

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    著者の生きてきた背景や感じ方・考え方・捉え方に共感するところが多く、吸い込まれるように読み終えて、著者が小さい頃から読んだ本についての感想に感化されて何冊か読んでみたいと思った。

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    2011年10月22日
  • コルシア書店の仲間たち

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    お布団に入って、
    寝る前に聞く、
    おばあちゃんの思い出話、のような作品。

    イタリアで過ごした若き日の思い出が、
    たんたんと綴られています。

    小説のように客観的。

    感情が抑えられているぶん、
    じわーと、胸がくるしくなる。

    「もう過ぎたことだけれど」 みたいな、
    諦め?のようなもののアンニュイな感じに、
    いつも涙ぐんでしまいます。

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    2020年05月04日
  • 遠い朝の本たち

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     アン・モロー・リンドバーグの『海からの贈り物』は、名著として名高い。試しに、ある程度本を読んでいそうな女性何人かに訊ねると、「読みました」とか「勿論読みましたよ」と返ってきた。中には「私の一番の愛読書です」と答えたひともいた。単なる随筆の域を超えて女性の生き方の指針たり得る一冊であるらしい(「らしい」というのは、私自身は男で『海からの贈り物』もよく読んではいないからだ)。
     そのアンも、多くの場合姓名ではなくてリンドバーグ夫人と呼ばれてしまう。実際、新潮文庫版の著者名でさえ「夫人」となっている。まるで、歴史的な冒険旅行家であるチャールズ・リンドバーグの配偶者であるということが、この女性の最

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    2011年03月01日
  • ユルスナールの靴

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    息継ぎも心地よい、音楽のような文章。

    時間のベクトルが、ぐぐっと逆らうので、
    読み進めながら、自身の幼い日が自然とよみがえってくる。

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    2010年08月01日
  • 遠い朝の本たち

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    ああ、私が大事にして読んだ「ケティ物語」。想い出させてくれた。私にとっても「遠い朝の本たち」がたくさんで、忘れられない。これが、彼女の「遺著」である。帯に本文からの引用がある。     あの本を友人たちと読んだ頃、    人生がこれほど多くの翳りと、そして、それとおなじくらいゆたかな光に満ちていることを、     私たちは想像もしていなかった。誰にでも「遠い朝の本たち」があって、そして須賀敦子という人の書くものは、これからはもう増えないのだ、と、少し震えるような心で読んだ。

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    2011年07月19日
  • 本に読まれて

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    やはり好きな作家について書かれているとうれしくなります。紹介されている本が読みたくなって本屋へ足を運んだりしました。思い入れのある一冊。

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    2009年10月04日
  • 遠い朝の本たち

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    須賀敦子さんの文章って、声に出して読みたくなります。母も「海からの贈りもの」を持っていたので、今度読んでみよう!

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    2011年10月11日
  • ユルスナールの靴

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    マルグリット・ユルスナールという作家の生涯と作品、現代の自分、二つの世界を行きつ戻りつしながらゆっくりと溶け合う。小説のような随筆のような、須賀敦子の作品の中でも一番におすすめしたい一冊。

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    2009年10月04日
  • ヴェネツィアの宿

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    一貫して激しさとは無縁のような文章の須賀さん。でも伝わってくるものは熱い。涙が止まらなかった。
    あこがれの存在というのでもない、これを読んで、あぁイタリアに行きたいなというのでもない、だけど一生読んでいたい本だ。

    彼女の文章は、おそらく100年たっても心に深く
    突き刺さっていくだろうなぁ。
    その深さはその時々で違うだろうけれど。

    100年後は私生きてないや。

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    2012年07月10日
  • ユルスナールの靴

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    秀逸なエッセイ集。
    須賀敦子にしかなしえない、緻密で完璧な構成。
    彼女のエッセイには、小説のような深さと重みがある。
    とにかく手放しで褒めたい一冊。

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    2009年10月04日
  • 遠い朝の本たち

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    きっと好きに違いない、と思い手に取ったが、予想通り。
    好きでした。

    人を描いたエッセイが特に心に残った。最初と最後に登場するしげちゃん。隣に住む俳人原石鼎。内気な読書家の潤一兄さん。それぞれの人生は、他人には到底計り知れない一つの世界があるのだなという「途方もなさ」を感じさせてくれる。

    戦前にこんな魅力的な人々がこんなふうに粋に、まともに生きていたことが実感できる。
    にしても、それなのに、あんな醜い好戦的な国になっていくのだなと、その不思議さをずっと感じながらの読書だった。

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    2026年06月21日
  • 塩一トンの読書

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    題名からは内容を想像もできない短いエッセイ。
    ひとりの人を理解するまでには、すくなくとも、1トンの塩をいっしょに舐めなければだめなのよ。
    姑の言葉。姑は自分も姑に言われたらしい。
    1トン分の塩を舐める間、苦楽を共に過ごしても理解しつくせないものだという。
    奥が深く素敵な言葉。
    理解しつくせないなら本も一緒だと書いてある。読む時々によって解釈が変わると…
    昔、母が古典の話から読む時の自分の年齢で受け取り方が全然違うと言ってたのを思い出す。
    短いけど、胸に残る文章でした。

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    2026年06月19日
  • ヴェネツィアの宿

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    ひょんな事で知り合った本でしたが、これもご縁と思って読んでみた
    美しくて映像的な文章にうっとり
    全編通して感じる静謐
    心の旅路
    そして許し
    読んでよかった

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    2026年06月13日
  • ヴェネツィアの宿

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    須賀敦子の存在を知ったのは、20年ほど前か。
    イタリアものが好きで、須賀敦子の周りをウロウロしているなかで、訳書はいくつか読んだし、著作もつんどくには数冊入っていたのに、きちんと読めていないまま時間だけが経ってしまった。

    ついに正面から読んだのが本書。

    ものすごく、良い!!!
    毎日暗いニュースで吐きそうな日々のなかで、須賀敦子を読む時間だけ、清らかな気持を取り戻せた。

    彼女はおもに、昔の話をしている。
    寂しい記憶のなかで、きれいなもの、優しかったもの、消えてしまったもの。
    そんな、人生のひだがたくさん織られていて、私がいまこの年齢で読めたからこそ、響いたのかもしれないなと思った。
    ヨーロ

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    2026年04月19日
  • コルシア書店の仲間たち

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    六十年代のミラノ、サン・カルロ教会の中の小さな書店。
    1950年代の半ばに大学を卒業し、イタリアへ留学した著者は、詩人のタヴィデ・マリア・トゥロルド司祭を中心にしたミラノのコルシア・ディ・セルヴィ書店の仲間として迎え入れられる。理想の共同体を夢みる三十代の友人たち、かいま見た貴族の世界、ユダヤ系一家の物語、友達の恋の落ちつき先など書店の人々をめぐる情景を流麗に描いたエッセイ。
    入口のそばの椅子 ツィア・テレーサ
    銀の夜

    夜の会話
    大通りの夢芝居
    家族
    小さい妹
    女ともだち
    オリーヴ林のなかの家
    不運
    ふつうの重荷
    タヴィデに ──── あとがきにかえて

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    2026年04月17日
  • 霧のむこうに住みたい

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    没後5年の2003年刊。雑誌・新聞に掲載されたが、単行本に収録されていなかった29篇を収める。いわば落穂拾い、クオリティは一段落ちる。
    「私のなかのナタリア・ギンズブルグ」「ゲットのことなど ローマからの手紙」が須賀らしい。初出誌はどちらも「みすず」。
    「ヴェネツィアに住みたい」「アッシジに住みたい」「ローマに住みたい」「霧のむこうに住みたい」。須賀らしくないミーハーなタイトル、どうにかならなかったのか。初出誌は「Mr.& Mrs.」。

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    2026年03月05日
  • 遠い朝の本たち

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    本の中の本を読む時、何故こんなに心が落ち着くのだろうか。
    おばあちゃんが昔のことをぽつりぽつりと教えてくれるように、本との思い出が風呂敷を広げる。

    戦時中で豊かではないのに、本はどこまでも連れていってくれるからシリアスに成りきらない。
    富も名声も栄誉も、なにも無くても本は読める。

    この著者にとっても星の王子さまが特別で嬉しかった。

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    2026年02月09日
  • ユルスナールの靴

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    本屋でオススメされた本。須賀敦子作品は「ミラノ 霧の風景」以来

    須賀さんはとにかく文体が美しい。育ちの良さを表現するピカピカの靴と、経験を表現するグシャグシャの靴
    今はもう会えなくなった、友人たちへ

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    2026年01月11日
  • ユルスナールの靴

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    美しく知的な文章だな~。
    絵の描写、廃墟の描写、回想、寂しい島の描写、いずれも素晴らしい。
    ヨーロッパか…。

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    2026年01月02日
  • 霧のむこうに住みたい

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    イタリア文学翻訳者であり、名エッセイストでもあった須賀敦子さんが生前に新聞や雑誌などに寄稿した短めのエッセイ29本。最後の作品集との触れ込み(2014年発行)。
    もう何年も前の一時期、須賀さんの本の虜になって、訳書もエッセイも次々に読んだ。その文章はどれも端正で知的、それでいて温かいお人柄が随所に感じられ、気品のようなもの(あまりいい言葉ではないけれど、育ちの良さ、とでも言おうか)がうかがえる。須賀さんの文章を読む時の独特な高揚感を久しぶりに思い出させてもらった。

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    2025年11月19日