江口泰子の作品一覧
「江口泰子」の「格差の国の経済学――経済学者は世界をどう破壊し、もとに戻すために、毎日何をしているのか」「クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「江口泰子」の「格差の国の経済学――経済学者は世界をどう破壊し、もとに戻すために、毎日何をしているのか」「クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
『考えてるつもり』(サム・サマーズ』、『毒になる母親 』(キャリル・マクブライド )、『ケネディ暗殺 50年目の真実 KILLING KENNEDY』(ビル・オライリー、マーティン・デュガード)などの翻訳を手がける。
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Posted by ブクログ
⭐️「ある程度の能力が必要であり、能力が測れない分野では、評価の高いものがより評価が高くなる」
(例:絵画、ワイン)
=ネットワークが価値を決める
重要なのはパフォーマンスではなく、社会が自分のパフォーマンスをどう評価するか
↓
自分の属する社会を研究し、その社会が自分の貢献に対してどう反応するかを見定めなければならない
属する分野がパフォーマンスを明白に図れる分野(例:テニス)ではないのなら、トップを目指すに底辺から一段ずつ登っていくのはやめた方がいい。
パフォーマンスを証明できないのなら階段を登っていくのは難しい。となると、一流ギャラリーや、憧れ企業の面接結果を引き寄せなければならない。
「成功は集団的なもの」、夢の実現に拍車をかけるハブを見つけ、そこに働きかける野心が必要。
・チームの成功にはバランスと多様性が不可欠だが、功績を認められるのは一人だけ
・知った後にできること
スキルを磨くかネットワークを築くか決めたり、プロジェクトが誰の功績になりそうか判断したり、成功を分析して自分にコントロールできる要素とできない要素が明確になる。
成功法則により、成功した人のメカニズムを分析し解明できれば、人間らしい成功の秘密が見えてくる。
Posted by ブクログ
本書は、資本主義の矛盾点を指摘し、新たなる社会システムへと移行することを促す。
まずフレイザーは、資本主義を単なる経済システムとして捉えることは不完全な視点であり、それだけでは見落としてしまう資本主義の問題があるという。そこで、資本主義を、「制度化された社会秩序」として拡張して捉え、「資本主義経済」ではなく、「資本主義社会」と定義する。この視座に立って確認できることは、資本主義は経済的な条件のみならず、他にも四つの「非経済的な」条件の上で成り立っていることだ。そして、そうした条件があるからこそ、資本主義社会は、非経済的な現象に対しても強い影響力を持っている。その四つの「非経済的な」条件とは、収奪/搾取の分離、経済的生産/社会的再生産の分離、自然/人間の分離、経済/政体の分離だ。つまり、資本主義は、カラーラインを境界に人種的弱者から「収奪」し、「社会的再生産」を低価値に位置付けて社会的弱者に結びつけて現場を疲弊させ、「自然」をその自己回復能力を頼みに荒らし、経済と「政体」を切り離し、公的権力を疎かにし、余剰など社会形成の問題を資本が決定し、民主的決定ができなくなっている。すなわち、資本主義は自身が強大に振る舞うために、これら「非経済的な」条件を犠牲にしているのだ。そしてフレイザーは、こうした条件が資本主義自身の存立の条件として成り立っているのにも関わらず、資本主義自らがそれらを侵害し、不安定化させている点であり、資本主義社会を共食いの象徴として「ウロボロス」に例え、資本主義の自滅的性質、矛盾的・不安定な性質を指摘していることも注目だ。
しかし、のちに新たな社会システムとして構想される「社会主義」に対して、それが具体的にどのようなものになるかはナンシー・フレイザー自身まだ考え中のようだ。資本主義の抱える矛盾点に対応できそうなものとして、社会主義を挙げるのはいいが、それがどこまで通用するかの構想はさほどされていない。しかしフレイザー自身、社会主義としての構想の正解が見つかっていないのは自覚しており、そして本書の主眼はおそらく資本主義の矛盾点に対する抗議のはずなので、そこまで問い詰める必要もない。
これら四つの条件は、それぞれ2章、3章、4章、5章で詳述・考察されている。そして、それを踏まえて、6章では新しい「制度化された社会秩序」として、資本主義の概念同様に拡張された「社会主義」について構想している。
「資本主義の本質を理解する上で第一級の文献である」と宣伝される本書は、まさしくその価値がある本だと思った。新自由主義など、現代資本主義について多少の知識があるとかなり読みやすいだろう。また、本書は資本主義を、もっぱら「経済体制」として見るのでなく、「社会秩序」として捉えることを大前提とし、それがいかに「非経済的な」ものから成り立っているかについて鮮やかに暴き出している。その本書に一貫している論理構成から、ナンシー・フレイザーが現代の思想家として目されるだけの人物であると思った。また、ナンシー・フレイザーは名前ばかりよく聞くので今回を機に熟読できたのは良かった。ただ、その丁寧すぎる手腕のせいか、2章、3章、4章、5章で、どの段階の資本主義社会でもそれが言える、ということを示すために、四つの資本主義の段階を時系列的に展開し、いちいち説明しているところを読むのは少々面倒だった。本書的には必要なんだろうが、読者的にはそこはあまり面白くなかった。
匿名
資本主義を純粋に経済のシステムとして捉えるのではなく、社会全体に権力を行使するシステムとして、拡張して捉えなおすことの必要性を本書は何度も説いている。その例として、資本主義社会システムに埋め込められた人種差別、女性差別(女性にケア労働を押し付ける)、自然破壊、国家権力の溶解を挙げる。これらの領域の問題はしばしば資本主義とは無関係なものとして認知されているが、資本主義社会システムがその根本原因となっている、と本書は述べる。資本主義はそれらに依存することで、問題を引き起こしつつも、それらとの関係を否認する。
著者は社会主義を鍛え直して、現在の資本主義へのオルタナティブとして提示せんとするが、著者も述べる通り、まだそれは素描の段階を出ない。
Posted by ブクログ
資本主義は欲望を作り、富を独占する社会
これは資本主義の後の世界を求めた思想家、経済学者、IT技術者によるSFチックな世界を妄想し、現実の史上分析からなる創造力豊かな世界を描いた小説だ。「資本主義」とは「私たちの中に欲望を作り出す世界」だから富む者はより富む社会システムであり、人々の間には様々な格差が生じる、と言う。その資本主義が滅びた後、GAFAのような独占巨大資本が失くなり銀行は中央銀行だけとなる。富の分配を公平にする世界が始まり、企業が納税者となり国民は納税の義務はなくなる。よって富の根源である投資・株市場も一変し社員が一人1株、議決権1票を持ち企業、個人を評価することで給与・ボーナスは定額を中央銀行から配給される。いわゆる富の集中化を無くし大きな格差も無くなる世界を模倣させるのだ。
現実の記事:「ザッカーバーグが「世界3位の富豪」に、株価急騰で資産27兆円」、これは一人の人間の域を超えた額であり、このような富が集中することが「資本主義」の典型なのだ。