プロフィール

  • 作者名:長谷川圭(ハセガワケイ)
  • 職業:翻訳家

『レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか』、『さらば、食料廃棄 捨てない挑戦』などで翻訳を手がける。

作品一覧

  • 自由 上
    値引きあり

    自由

    ビジネス・実用

    3.9
    1~2巻1,375円 (税込)
    アンゲラ・メルケルは16年にわたりドイツ政府の首長としての責任を担い、その行動と態度で、ドイツ、ヨーロッパ、そして世界の政治をリードしてきた。メルケルは本書を通じて、1990年までの旧東ドイツ、そして1990年からの再統一されたドイツというふたつの国家における自身の半生を振り返っている。東ドイツ出身の彼女が、どうやってCDUトップの座に躍り出て、統一ドイツ初の女性首相になれたのか? なぜ西側諸国で最も影響力の強い政府首脳のひとりに数えられるようになったのだろうか? 彼女はいったい何をしたのか? 本書のなかで、アンゲラ・メルケルは首相府での日常に加え、ベルリンやブリュッセルやほかの場所で過ごした、極めて重要かつドラマチックな昼や夜について言及している。国際関係における長い変化の流れを描写し、グローバル化された世界で複雑な問題を解こうとする現代の政治家がどれほどの重圧にさらされているのかを明らかにする。読者を国際政治の舞台裏に招待し、個人間の会話がどれほどの影響力をもち、どこに限度があるのかを示す。 アンゲラ・メルケルは対立が激化する時代における政治活動の条件を振り返る。彼女の回顧録を通じて、読者はほかにない形で権力の内側を垣間見ることができるだろう。本書は「自由」への重要な意志表明だ。
  • Empire οf AI(エンパイア オブ AI)―新しい帝国が生まれるとき

    Empire οf AI(エンパイア オブ AI)―新しい帝国が生まれるとき

    小説・文芸

    -
    1巻4,950円 (税込)
    ノーベル賞受賞経済学者アセモグル、「監視資本主義」著者ズボフが絶賛! 私たちが気づかないうちに誕生しつつある新しいAIの帝国の全貌を描き出した大作! 7年に及ぶ取材、260人への300回以上のインタビューに基づく詳細な記録。 著者のカレン・ハオはオープンAIを詳細に取材した初めてのジャーナリスト。 同社とAI業界の実情を描いた本書(原題:EMPIRE OF AI)を執筆し、 本書は2025年5月の出版直後、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリスト入りを果たす。 2025年、米『TIME』誌の「TIME100 AI(AI分野で最も影響力のある100人)」に選出。 同誌より「ハオ氏は、AI革命の中心にいる企業に対する人々の認識と理解を 根本から形作っている」との評価を受ける。 ●推薦の言葉 オープンAIとチャットGPTの台頭の裏にあるエゴと、危うい妥協を暴き出す壮大な告発書だ。 ユートピアを夢見たAIの構築者たちが、いかにして「帝国」の建設競争に飲み込まれていったか。 本書は、我々全員が支払わされている代償への警告である ーーパーミー・オルソン(ブルームバーグ・コラムニスト) 私たちの生活はAIによって作り変えられようとしている。より正確に言えば、極めて自信過剰な数人の人々が経営する、 ごく少数の企業によってだ。これらすべてが不可避なのか、テック界の有力者たちの約束を信じていいのか、 AIの時代に民主主義を少しでも守ることができるのか。そう疑問に思うなら、この本を読んでほしい ーーダロン・アセモグル(2024年ノーベル経済学賞受賞者) これは英雄的な仕事だ。あなたがもし、デジタルの未来が優秀な科学者や賢明な投資家、 熱心な政治家たちの手によって守られていると考えているなら、この本を読んで考え直してほしい ーーショシャナ・ズボフ(『監視資本主義』著者)
  • 凍てつく街角

    凍てつく街角

    小説・文芸

    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    恋人を残酷な事件で失い、後悔と自責の念のなかで生きる刑事ラウン。彼を自暴自棄な酒浸りの生活から引きずり出したのは、友人の依頼だった。失踪中の若い女性を探すことになったラウンは、しぶしぶコペンハーゲンの裏社会を訪ね歩くが……。デンマーク発、警察小説の新シリーズ開幕!
  • 「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実

    「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    食べることのよろこびは、口の中ではなく、ほとんど頭の中で生まれている。とくに重要なのは「皿の外」にある要素だった!
  • おしゃべりな腸

    おしゃべりな腸

    ビジネス・実用

    3.5
    1巻1,397円 (税込)
    繊細で、責任感が強く、有能な器官、それが私たちの腸。アレルギーも体重も気分も、腸と深く関わっています。 実は脳よりもかしこい器官である、という説まであるほど。 そんな腸について、私たちは何も知らないと言ってもいいかもしれません。 本書は、ドイツの若き研究者がまとめた、驚くべき「腸についてのすべて」。 腸という器官がどのように働き、どのように私たちを守っているかを、 最新の医学研究結果を交えて詳しくわかりやすく、そしてユーモアをたっぷりと交えてまとめました。 読むほどに、腸をはじめとする各器官への興味がわくとともに、自分の体がいとおしくなること請け合い。 本国ドイツではミリオンセラーとなるほか、イギリス、フランス、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、ポーランドなど 世界各国でベストセラーになっており、待望の日本語版の発売です。 腸がわかれば、自分がわかる。腸と正しくつきあう方法と健康な生き方へのヒントをあなたへ。 *目次より ・排便ほど複雑で洗練された仕組みはない ・腸があんなに長いのにはちゃんとした理由がある ・牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなる人の体内で起こっていること ・腸に働いてもらうためのいくつかの方法 ・腸の影響は脳に現れる ・私たちはみな、別の生物を体内に宿している ・腸内フローラは3歳で「プロ」になる ・腸の中の清潔さを保つためにするべきこと
  • 邪悪に堕ちたGAFA ビッグテックは素晴らしい理念と私たちを裏切った

    邪悪に堕ちたGAFA ビッグテックは素晴らしい理念と私たちを裏切った

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻2,310円 (税込)
    「強欲は善」「素早く動き、破壊せよ」―― 巨大IT企業(ビッグテック)はなぜ邪悪になってしまったのか? その脅威から逃れるにはどうすればいいのか? かつては光り輝く新星とみられたIT企業が、いかにして巨大化し膨大な力を得るようになったか、それによる弊害は何か、その暗黒世界から次世代のイノベーターたちが活躍できる明るい未来を取り戻すための具体的な解決策とは――。 「ビッグテックの闇」から個人や社会に恩恵をもたらす「明るい未来」を取り戻すための方法を著名ジャーナリストが解き明かす。 ◎本書でわかること ・輝かしいIT企業が巨大かつ邪悪になる理由 ・巨大IT企業が膨大な力を得て、それを維持できる仕組み ・個人や社会に恩恵をもたらす「ネットの未来」を取り戻す方法 ◎出版社から 『Don't Be Evil How Big Tech Betrayed Its Founding Principles ― and All of Us』の翻訳がいよいよ登場。 ジョセフ・E・スティグリッツ氏(経済学者/ノーベル賞受賞者)、ショシャナ・ズボフ氏(米ハーバード・ビジネス・スクール名誉教授/『監視資本主義の時代』著者)らが絶賛。 「巨大ITへの規制強化」の流れがなぜ今来ているのかがわかります。
  • 10%起業 1割の時間で成功をつかむ方法

    10%起業 1割の時間で成功をつかむ方法

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    もはや、一つの会社、一つの仕事だけに依存することはリスクだ。 自分の時間を未来のために投資し、「10%起業家」になろう。 今の会社をやめずに、夜や週末の時間を利用して、もう一つのキャリアを始める。 そうして得られたスキルや人脈は、誰のものでもない、自分のためのものだ。 リーマンショックですべてを失った著者が見つけた、 「10%起業家」として生きる道を、豊富な事例で解説する。 人生の時間という限られたリソースを、ただ「生きる」ために費やしてはダメだ。 僕たちの命は、現在を「生きる」だけでなく、未来へ向かって「生きていく」ためにこそある。 そう考えると、10%は「余り」ではない。むしろ10%のほうにこそ人生の本質がある。 (日本版序文より)
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

    樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

    小説・文芸

    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    樹木は子供を教育し、会話し、ときに助け合う。ドイツの森林管理官が長年の経験と科学的知見をもとに語る、まったく新しい森の姿。全世界で100万部突破の傑作ネイチャー・ノンフィクション!
  • GEのリーダーシップ ジェフ・イメルト回顧録

    GEのリーダーシップ ジェフ・イメルト回顧録

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,420円 (税込)
    複雑で不確かな時代を乗り越えるために――リーダーのための決断力の教科書。9.11直前にGEのCEOに就任し、以来16年にわたり活躍。「世界最高のCEO」にも3度選出。ジャック・ウェルチとの関係、自らの失敗をも赤裸々に綴った、初の回顧録。ビジネスパーソン必読。
  • スタッフエンジニア マネジメントを超えるリーダーシップ

    スタッフエンジニア マネジメントを超えるリーダーシップ

    ビジネス・実用

    3.8
    1巻2,750円 (税込)
    ソフトウェアエンジニアが、マネジャーやCTOといったマネジメント職に進むのではなく、技術力を武器にテクニカルリーダーシップを発揮して、エンジニアリング職のキャリアパスを登っていくための「指針」と「あり方」を示します。 「スタッフエンジニア(超上級エンジニア)」になるには どんなスキルを身につければいいのだろうか?  技術的な能力さえあればいいのだろうか?  なった人は、具体的に何をしたのだろう?  その仕事を楽しむには、どうしたらいいのだろうか? これらの疑問に答えるのが本書の目的だ。 ■「解説」から  本書は2部構成になっており、第1部でスタッフエンジニアの役割とあり方を解説。第2部(おもに第5章)で現役のスタッフエンジニアのインタビューを通してその実像を掘り下げています。  私のおすすめの読み方は、まず第5章のインタビューを2~3人分読んでから、第1部を読み進めることです。とくにある程度経験を積まれたエンジニアの方は、第5章に登場するスタッフエンジニアの具体的なエピソードに大いに共感されることと思います。その共感を胸に第1部を読むことで、スタッフエンジニアに求められる役割が自然と腑に落ちるのではないでしょうか。
  • This is Lean 「リソース」にとらわれずチームを変える新時代のリーン・マネジメント

    This is Lean 「リソース」にとらわれずチームを変える新時代のリーン・マネジメント

    ビジネス・実用

    4.3
    1巻2,420円 (税込)
    組織・チームを真の効率化へと 導くにはどうすればよいか? 全14か国で翻訳された世界的ベストセラー、待望の邦訳! > 本書では「フロー効率」という画期的な視点を導入することで、 組織とチームを圧倒的に「リーン」にする方法を紹介している。 多くの経営者やマネジメントがリーンのことを コスト削減だと考えているが、それは誤っている。 顧客志向になることが、リーンの本筋であり、 真の効率化へと至る結論である。 デジタルトランスフォーメーションに代表されるような 組織・チームの効率化が求められる中、 本書はその王道を歩む方法を提示している。 とくに ・新規事業開発担当者 ・既存事業を立て直したいマネージャー ・DX担当者 ・スタートアップのリーダー ・組織の新陳代謝を促したい経営者 にとっては組織で実践できるリーンのエッセンスが 凝縮された、目から鱗の必読の一冊。 【目次】 プロローグ 五〇〇倍のスピード 第一章 リソース重視から顧客重視へ 第二章 フロー効率を左右するプロセス 第三章 プロセスにフローをもたらす要素 第四章 効率性のパラドックス 第五章 むかしむかし……トヨタは顧客重視を通じてどのようにナンバーワンになることができたのか 第六章 西の荒野へようこそ……君のことはリーンと呼ぼう 第七章 リーンではないもの 第八章 効率性のマトリックス 第九章 これがリーンだ! 第一〇章 リーンオペレーション戦略の実現 第一一章 あなたはリーン?釣り方を学ぼう! エピローグ 無駄のない装いを! ※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。 ※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。 ※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。 ※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
  • 7人目の子(上)

    7人目の子

    小説・文芸

    3.5
    1~2巻1,034円 (税込)
    誰かぼくたちをもらってくれますか?――児童養護院の一室で撮られた7人の幼子の写真。それが載った古い記事とベビーソックスの入った封筒が、デンマーク国務省に届く。中に養子縁組申請書も同封されていた。項目欄には「ヨーン・ビエルグストラン」という名前。この子は誰の養子になり、なぜこれがここに? 局長長官はおそれを抱く。彼自身、養護院の秘密を隠しており……北欧最高のミステリ賞〈ガラスの鍵〉賞受賞。
  • 脳の不調を治す食べ方 THIS IS YOUR BRAIN ON FOOD

    脳の不調を治す食べ方 THIS IS YOUR BRAIN ON FOOD

    ビジネス・実用

    4.7
    1巻1,980円 (税込)
    不安を軽くするには赤身の牛肉か海藻サラダ、認知力をアップさせるにはターメリック+ブラックペッパー。あらゆる脳と心の不調を整え、力を引き出す食べ方があります。
  • 羊たちの沈黙は、なぜ続くのか? 私たちの社会と生活を破壊するエリート民主政治と新自由主義

    羊たちの沈黙は、なぜ続くのか? 私たちの社会と生活を破壊するエリート民主政治と新自由主義

    ビジネス・実用

    -
    1巻2,420円 (税込)
    新自由主義の力は洗脳と教化、気付きこそ自由と民主政治への道 過去数十年間に民主政治はかつてないほどに空洞化した。市民の指導理念は政治的に無感覚・無関心な消費活動に変貌した。選挙は、根本的な政治の問題にとって、もはや意味をなさなくなった。重要な政治的決定は、政治・経済エリートによって下される。エリートによる支配がもたらす環境、社会、人間心理への破壊的影響は、ますます我々の社会と生活基盤を脅かしている。本書は、このような教化の仕組みを解き明かし、歴史的底流とともに多方面にわたる心理的洗脳の手法に対して、我々の眼を開いてくれる。 【目次】 目次 序章 第一章 なぜ羊たちは沈黙を続けるのか?--最悪の戦争犯罪とモラルの毀損は、いかにして人々の目と意識から隠されるか? 第二章 権力エリートは民衆を恐れている。--ソフトパワーの手法によるデモクラシー・マネジメント 第三章 新自由主義の洗脳--あるネット新聞とのインタビュー 第四章 「土地を所有するものこそ、その土地を統治すべし」--デモクラシー回避の手段としての代議制デモクラシー 第五章 マスメディアによる洗脳--イェンス・ヴェルニケ(ジャーナリスト)との対話 第六章 「迷う群衆」をいかに自分たちの軌道に乗せ続けるか--公共の議論の場を制限し、異論を排斥する 第七章 中道という幻影--カルテル政党--連邦議会選挙 第八章 人種差別、資本主義、そして「支配者たち」の価値共同体 第九章 デモクラシーと白色拷問--拷問の不可視化への心理学の貢献 参考文献、人名索引 解説 水野和夫 特別寄稿 アーサー・ビナード 【著者】 ライナー・マウスフェルト 1949年生まれ。ドイツ、キール大学名誉教授。知覚と認知心理学が専門。政治・社会問題に関する研究を通じて、新自由主義イデオロギー、デモクラシー(民主政治)の権威主義統制国家制への転換、世論形成とショックドクトリンの心理操作の仕組みなどについての著作多数。講演活動にも注力しており、中でも『世論とデモクラシーはいかに操作されているか?』と『権力エリートは民衆を恐れている』は数十万人の聴衆を集めた。 長谷川圭 高知大学卒業後、ドイツのイエナ大学でドイツ語と英語の文法理論を専攻し、1999年に修士号取得。同大学での講師職を経たあと、翻訳家および日本語教師として独立。訳書に『樹木たちの知られざる生活』(早川書房)、『カテゴリーキング Airbnb、Google、Uberはなぜ世界のトップに立てたのか』(集英社)、『「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実』(角川書店)、『ポール・ゲティの大富豪になる方法』(パンローリング)、『メイク・ザット・チェンジ』(日曜社、共訳)などがある。 鄭基成 翻訳家。上智大学外国語学部ドイツ語学科卒。ドイツルール大学ボーフムにて言語学学術博士号取得、茨城大学名誉教授。訳書に『コロナパンデミックは、本当か?』(日曜社)など。
  • FAILING FAST マリッサ・メイヤーとヤフーの闘争 (角川ebook nf)

    FAILING FAST マリッサ・メイヤーとヤフーの闘争 (角川ebook nf)

    ビジネス・実用

    -
    1巻1,430円 (税込)
    かつてヤフーはインターネットの先駆者だった。しかし、グーグルやフェイスブックなど急成長してきた勢力に押され、迷走を続けている。その立て直しに抜擢されたのが、元グーグル副社長のマリッサ・メイヤーだった。 ※本書は、2015年11月2日に配信を開始した単行本「FAILING FAST マリッサ・メイヤーとヤフーの闘争」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)
  • フォルクスワーゲンの闇 世界制覇の野望が招いた自動車帝国の陥穽

    フォルクスワーゲンの闇

    ビジネス・実用

    4.2
    1巻2,200円 (税込)
    2015年に発覚したフォルクスワーゲンの「クリーン・ディーゼル不正」は、世界に衝撃を与えた。長きにわたって品質と信頼を築いてきた世界最大の自動車メーカーは、一瞬にして、「強欲とだまし」の象徴に変わった。 消費者は怒り、投資家はパニックに陥り、非難の集中砲火を浴びたフォルクスワーゲンは経営危機に直面している。数々の裁判や捜査により、2017年初めまでにフォルクスワーゲンは200億ドル(2兆2000億円)を、政府機関やクルマの所有者に支払い、追加の罰金や訴訟には、まだ終わりが見えていない。 ニューヨーク・タイムズ敏腕記者、ジャック・ユーイングは、本書でフォルクスワーゲンの闇に鋭く切り込んでいく。ナチス時代の「国民車」構想から、ドイツで最も評判が高く重要な世界ブランドに成長。 世界制覇を目標に掲げ、避けては通れない米国市場攻略のため「環境」を全面に押し出した。そこに大きな落とし穴が待ち受けていた。 著者は、フォルクスワーゲンを発展させた天才技術者であり、名経営者であり、不正の温床を形作った張本人のフェルナンド・ピエヒとマーティン・ヴィンターコルンを細部にわたって描く。 彼らの「世界制覇の野望」によって打ち出された達成不可能な目標のプレッシャーが、社員を恐怖に陥れ、違法な手段に手を染めさせていった。 日本でも、有名大企業が不正会計に手を染めたり、残業を強いて自殺者を出したりと、企業ガバナンスや社風が大きく問われるようになってきた。 本書は、他山の石として、自動車業界だけでなく、日本のさまざまな企業の経営者、経営幹部、技術者に教訓を与える。
  • プランD

    プランD

    小説・文芸

    -
    1巻2,970円 (税込)
    1990年に東西ドイツが統一されなかった世界。そこでは東ドイツは〈再生〉という改革を経て、社会主義国として生き残っていた。2011年10月、東ベルリンの郊外で西側出身の教授が殺される。その手口は廃止されたはずの秘密警察のものだった。おりから経済的窮地を脱する決め手となる東西交渉が始まろうとしている。交渉の障害となることを怖れ、事件を速やかに解決すべく東西合同の捜査が開始される。だが捜査にあたる刑事の前には、不可解な壁が立ちはだかった……あり得たかもしれない世界を舞台に描く、異色のサスペンス。
  • まどわされない思考 非論理的な社会を批判的思考で生き抜くために The Irrational Ape

    まどわされない思考 非論理的な社会を批判的思考で生き抜くために The Irrational Ape

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻2,200円 (税込)
    人間を他の動物と分けるものは、「思考力」だ。何が正しく、何が嘘かを見抜き、判断を下す。──はずなのだが、実際は人間は情報を読み間違い、だまされ、偏見や無知によって、誤った判断を下しがちだ。 なぜこのようなことが起こるのか? 物理学者でガン研究者、科学ジャーナリストとして、あらゆる種類の間違った判断を見てきた著者が、旧ソ連から中国、アメリカ、オーストラリア、イギリス、アフリカなど全世界の実例を挙げながら、まどわされずに思考するために何に気をつければいいのかを説く。 読むうちに、頭がクリアになり、世界がくっきり見えてくる。
  • MORAL 善悪と道徳の人類史

    MORAL 善悪と道徳の人類史

    小説・文芸

    4.3
    1巻2,750円 (税込)
    人間は、どのようにしてモラルを持つようになったのだろう? 助け合うよう生まれついているはずなのに、今や普遍的なモラルなど失われたかのようだ。だが、人類が共有するモラルは存在する。モラルの起源が理解できれば、モラルの未来も見えてくる。 生物学的、文化的に社会が進化していく過程でモラルはどのように形成されたのか――哲学の専門知識とさまざまな研究データをもとに解明。現在の私たちのあり方を決定づけた進化の歴史が明らかになる。 狩猟時代から現代に至るまで、人間のモラルの基本は「個人の利益<共同体の利益」である。脆弱なホモサピエンスが生き延びるには、それは最良の手段だったからだ。5万年の歴史を通して、社会的構造の変化とその後の経済発展により、モラルはさまざまな変容を遂げてきたが、基本は今なお変わらない。 人間の善と悪はどのようにつくられてきたか? 歴史の流れを軸に、哲学、経済、生物学的な分析をもとに「モラルの変遷」を説明。 かつてない不平等と分断の時代、他者に限りなく不寛容で、モラルに反するものを厳しく罰し、個人主義が浸透しすぎた時代、どのように新たなモラルをつくるべきか?  著者の結論は人間のモラルの基本に立ち戻ること。国・民族・宗教などを問わずに人類に共通する「個人の利益<共同体の利益」を新たなモラルにすべきだというものである
  • 4段階で実現する心理的安全性

    4段階で実現する心理的安全性

    ビジネス・実用

    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    「尊重」と「許可」を多く与えるほど、心理的安全性は高まる さまざまな業界、文化、人種を対象にしたフィールドワークを通じて、私は企業などの社会単位が心理的安全性をどのような形で認め、構成メンバーがそれをどう受け止めるかに一貫したパターンがあることを突き止めた。心理的安全性には、「尊重」と「許可」という二つの要素の組み合わせに基づいて四つの段階がある。(中略)組織が「尊重」と「許可」を多く与えれば与えるほど、メンバーはより強く心理的安全性を感じ、それに反映した行動をとるようになる。どの段階においても、心理的安全性はもっと多くのことに関わるようメンバーを促し、個人の成長と価値創造プロセスの両方を加速させる。 (本書『イントロダクション』より)
  • ヨーゼフ・ロート ウクライナ・ロシア紀行

    ヨーゼフ・ロート ウクライナ・ロシア紀行

    小説・文芸

    -
    1巻1,760円 (税込)
    言語・文化・宗教のモザイク世界、ウクライナ・ロシアの諸都市の人々の暮らしと現実、1920年代の記録。 カフカと同じ時代を生きたオーストリアの文豪ヨーゼフ・ロートが、作家・記者の目で観た東欧諸都市の景観と人々の暮らしを独特のスタイルで書き綴った魅力あふれる紀行文で、未発表のまま残されていたウクライナとロシアの旅の報告から、珠玉の17篇を収録。 【目次】 一 東からの便り+D26:G26新流行 ウクライナ少数民族 リヴィウ 障害者の葬列 二 ロシアの風景 トコジラミと過ごした夜 レニングラード 三 ソビエトの現実 国境のネゴレロイエ モスクワの亡霊 ヴォルガ川をアストラハンまで アストラハンの不思議 カフカスの民族模様 ロシアの大通り アメリカを目指すロシア 女性と新しい性道徳と売春 教会、無神論、宗教政治 村に広がる町 世論と新聞と検閲 ロシアの神 あとがき 編集者あとがき 謝辞 【著者】 ヨーゼフ・ロート 1894年、東ガリシアのブロディに生まれる。1939年、亡命先のパリで死亡。1923年からドイツの代表紙「フランクフルト新聞」の特派員となり、ヨーロッパ各地を巡ってユニークな紀行文を書き送り、売れっ子ジャーナリストとなった。その傍ら創作にも手を染め、1930年の長編小説『ヨブ─ある平凡な男のロマン』は現代のヨブ記と称された。1932年にはかつての祖国ハプスブルク帝国の没落を哀惜の念を込めて描いた『ラデツキー行進曲』を発表し、小説家ロートの名をも不動のものにした。 ヤン・ビュルガー 1968年生まれ。文学研究科、小説家。文芸雑誌『リテラトゥーレン』編集者。2002年からは、マールバッハ所在のドイツ文学アーカイブにて従事。ハンス・へニー・ヤン、マックス・フリッシュおよびゴットフリート・ベンに関する著書の他に、『ネッカー川、ある文学旅行』がある。 長谷川圭 高知大学卒業後、ドイツのイエナ大学でドイツ語と英語の文法理論を専攻し、1999年に修士号取得。同大学での講師職を経たあと、翻訳家および日本語教師として独立。訳書に『樹木たちの知られざる生活』(早川書房)、『カテゴリーキング Airbnb、Google、Uberはなぜ世界のトップに立てたのか』(集英社)、『「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実』(角川書店)、『ポール・ゲティの大富豪になる方法』(パンローリング)、『メイク・ザット・チェンジ』(日曜社、共訳)などがある。
  • ラディカル・プロダクト・シンキング イノベーティブなソフトウェア・サービスを生み出す5つのステップ

    ラディカル・プロダクト・シンキング イノベーティブなソフトウェア・サービスを生み出す5つのステップ

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    プロダクトマネジメントとDXを成功に導く シリコンバレーの最新解! イノベーションのためには プロダクトのビジョンを明確にして 戦略と優先順位を組織に浸透させなければならない。 しかし、この一連の活動を 日々の仕事にうまく落とし込むことは 非常に難しい。 この難関を超えた一握りの組織こそが イノベーションを勝ち取る。 そこで本書では、小手先の施策ではなく ラディカルに(=本質的かつ根本的に) 組織をイノベーションに導く 思考法を解説する。 具体的には次の5つのアプローチでプロダクトを成功に導く。 1 組織と市場にマッチしたビジョンのつくり方 2 ビジョンを効率的に達成する戦略の立て方 3 戦略を実行する優先順位のつけ方 4 施策の仮説検証の仕方 5 組織へビジョンを浸透させる方法 とくに以下のような方々には必読の一冊。 ・プロダクトマネジメント、プロジェクトマネジメントのリーダー ・DXにかかわるマネージャー、エンジニア ・組織変革をめざす経営層・マネージャー・起業家 〈目次概要〉 序章 ラディカル・プロダクト・シンキングとは何か 第1部 イノベーションのための新しいマインドセット  第1章 ラディカル・プロダクト・シンキングが必要な理由  第2章 プロダクト病~優れたプロダクトが腐敗するとき 第2部 ラディカル・プロダクト・シンキングの5大要素  第3章 ビジョン~変化を想像する  第4章 戦略~「なぜ」「どのように」行うか  第5章 優先順位づけ~力のバランス  第6章 実行と測定~さあ、始めよう!  第7章 文化~ラディカル・プロダクト・シンキングな組織 第3部 世界を住みたい場所に変えるために  第8章 デジタル汚染~社会への巻き添え被害  第9章 倫理~ヒポクラテスの誓いとプロダクト 終章 ラディカル・プロダクト・シンキングが世界を変える ※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。 ※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。 ※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。 ※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
  • レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか

    レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか

    ビジネス・実用

    3.2
    1巻1,760円 (税込)
    2012年に世界165か国で52億本も販売され、最も成功した飲料ブランドともいわれるが、その本社がオーストリアにあることを知らない日本人も多い。 どのようにしてわずか数年でこの世界的なブランドが台頭したのか、なぜマーケティングが画期的といわれるのか。 その秘密が明らかになる。
  • ローダンNEO1 スターダスト

    ローダンNEO

    小説・文芸

    4.2
    1~24巻770~858円 (税込)
    〔ローダンNEO1〕2036年、スターダスト号で月基地に向かったペリー・ローダン達は異星人の船に遭遇する。それは人類にとって宇宙時代の幕開けだった……。宇宙英雄ローダンシリーズ刊行50周年記念としてスタートしたリブート・シリーズがtoi8のイラストで遂に日本でも刊行開始! *本作には解説(嶋田洋一)も収録しています。

ユーザーレビュー

  • 自由 下

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     僕と同い年のアンゲラ・メルケルの首相になって退任するまでの16年を下巻で 回顧している。金融危機、ギリシア危機、難民の受け入れ、テロとの戦い、ロシアのウクライナ侵攻、クリミア併合、ボスニア・ヘルツェゴビナへの軍事侵攻、パンデミック、多くの危機に直面して真正面から対峙し時にはしたたかに、当事者に寄り添い、ギリシアには毅然と対応した話は政治家だなと思わされた。難民受け入れには今に続くドイツの混迷、2015年9月5日の決断で難民受け入れに舵を切るが重い決断であったことがかかれている。バラク・オバマとは親近感を抱きジョージ・ブッシュともテキサスの牧場に招待されてその後のサミットでもいい印象を抱いているが、プーチンとは意地悪もされて嫌悪感を抱いているのは如実にこの本は著している。
     東ドイツで移動の自由、信仰の自由もないところで民主主義もなく不正の横行した社会で35歳まで過ごした経験からパンデミックの時の移動の自由を制限した時のメルケルの演記憶に残るしかたりつがれるだろう。
     この人には毀誉褒貶はない。実行した政策には受け入れられないことは、特に難民・移民政策では今の右傾化に続くが、あの時代、せかいの民主主義を実践するにはあれしかなかったのだろう。
     フランスでのイスラムテロに対して一番に抗議のデモに立ち、多くの国の指導者があとに続いたことは敬服することだ。
    イスラエル・ガザについても言及しているけどイスラエルのパレスチナでの存続はドイツの国是と言及してガザの市民にも寄り添う姿勢は示してはいる。ドイツ基本法(憲法)にもイスラエルの存続権をホローコーストをした責任から明記しようとの国内論議があるらしい。ユダヤ人600万人をガス室に送った事実はあるが、イスラエルにはものは言えないのだろうか?言っても反ユダヤ主義にはつながらないのではないか?
     世界大戦の当事者として戦後のまた今の世界との向き合い方は微妙に日本とは違うような気がする。地政学的にも朝鮮戦争を身近にして天皇制を維持しと戦争放棄を空文化して経済大国の道を歩んだ日本と東西の分断に直面して統一を果たしたドイツ、考えさせられる。
     この女性は世界史に残るひとだろう。サッチャーと比較されるだろうが 同じ科学者だが片方はリベラル一方は新自由主義者どちらに軍配を上げるかではなく歴史はどう評価するだろう。 
    上下巻1000ページ読みでのある本だった。

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    2026年09月22日
  • 「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実

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    お馴染みの、ポテチを食べる時の音が大きいほど美味しく感じるイグノーベル賞の元ネタの研究者の本。期待を裏切らないユーモアで文が面白いままにしっかり食べ物の研究の話が面白い良質なサイエンス本

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    2026年08月03日
  • MORAL 善悪と道徳の人類史

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    ネタバレ

    久々にスリリングな内容。こういう本に出合えるのが読書の醍醐味、という感じ。訳のせいもあるのかわかりにくい部分が多いが、時間をかけて読む価値がある本だった。

    最初の数章では、生物学や社会学を駆使して、先史時代から初期の社会におけるモラルは主に淘汰の文脈で形作られていったとする。個人的には、最も読みごたえがある部分。
    ドーキンスの利己的な遺伝子で語られるとおり、生物を遺伝子が複製を行うためのキャリアであると見なすと、本来は利他的行動は遺伝子を残すうえでは不利になるが、遺伝子プールの一部を共有する親戚も含めて考えた場合は利他的行動がプラスになりうる。よって、近しい親戚を中心とするバンド内においては他グループとの競争に勝つために利他的行動が合理的になりうる。
    さらに、社会の構成人員が増えてきた場合、ここでもグループ内での生き残り(例えば、大規模な灌漑工事で生存率を上げる)、グループ間の生き残り(例えば、他グループとの戦争)において利他的な行動をとった方が遺伝子を残せる可能性が高くなりえる。そうすると、文化的群淘汰の概念からして、利他的な傾向を持つ遺伝子の出現確率が高いグループのほうが長期的に生き残りやすくなる、ということがあり得る。
    つまり、初期社会における”我々”と”彼ら”の分別をしたがる傾向は、かなりの部分、生物的/社会的淘汰によって自己フィードバックをかけられた生得的なものであることになる。
    すると、社会を維持するための善悪、タブーの存在も、それ自身の論理的/倫理的なものとは何の関係もなく、ただ単に我々がそういう、自グループを維持するのが好きな遺伝子を持つように篩い分けられてきたから、ということになる。

    こうなると、古典で語られる善悪とは何だったのか、という気分になる。アリストテレスが人間はポリスの中でのみ真に善なる人生を送れる、としたのも、諸子が語る礼と義も、すべては順序が逆になる。それが善だから守るべきなのではなく、我々が守るべきと感じるものを善と呼び変えただけということになる。
    このあたり、倫理学の観点からはかなりラディカルな含みがあると思うが、著者は淡々と事実を基に論を進めており、個人的には納得せざるを得ない。
    本書の内容からは外れるが、いわゆる公正世界仮説がなぜ、これほど広い文化圏で共通するか、ということを以前に考えたことがある。その時は、公正世界仮説を信じる人だけが(良いことをすれば報酬があるはずなので)、結果的に将来に希望を持ち生き残りやすかったのでは、と考えた。
    本書の論旨も、ある程度似ているところがあるように思う。先に善があるのではなく、我々が自分たちに都合がよいように善を決めているだけなのだ。本書の原題である”善悪の発明”とは言いえて妙である。

    ここまで来て、従来語られていた倫理学の境界を崩し、再構成するような議論になるのかと思ったら、ここから少し様相を変える。
    1万年以上をかけて”我々”と”彼ら”の分別をしたがる傾向を定着させてきた人類だが、中世に入り、少しずつ変化が始まる。
    そのトリガーが、意外なことにキリスト教、特にカソリック。宗教こそ、人間を恣意的にグループ分けする筆頭のように思うが、著者によれば、キリスト教の家族計画は、それまで血縁を中心として成立していたグループを解体し、教義を中心としたものに再構成した、という。したがって、キリスト教が説く連帯は、皮肉にもそれまで人類が持っていたグループの絆を打ち壊すきっかけを作ったことになる。
    更に近代社会に入り、神が隙間に追いやられることで、文化や思想によるグループの結びつきがそれらにとって代わるようになる。その極端なバージョンとして、いわゆるWEIRDな人たち、が発生してくる。
    WEIRDは、社会科学の分野でどちらかというとバイアスを生じさせる存在として語られがちだが、著者は、WEIRDな人々が血縁/地理/文化を越えて他社に共感する傾向が強いことに着目する。彼らは、自分に直接関係のない人々にまで共感し、その不幸を不快と感じる傾向を持つ。ある意味で、WEIRDな人々は人類全体に対して”我々”の概念を持つ存在に近い、人類史上初めて生まれたまさしく奇妙な存在である、と言いえる。

    とは言え、長い年月をかけて作られてきた”我々”と”彼ら”を分けるのが好きな傾向は高々数十年でそう簡単に変わるものではなく、相変わらず、人類は互いを区分けするのに忙しい。ネット上でお互いを罵り合うのが日常茶飯事となり、大国が”彼ら”を好き勝手に蹂躙する光景も見慣れたものになってしまっている。結局、人類は敵対しあうのをやめられないような進化の袋小路に入ってしまったのかもしれない。
    本文中で、”悪だけでなく善も陳腐”という言葉がある。人間には根っからの善人も悪人もおらず、基本的には、全員が陳腐な凡人にすぎない。ただ、偶然に置かれた環境、属したグループによって、善悪を行い分けるに過ぎない。かつ、その善悪も、事後に、他のグループからラベリングされるものでしかない。

    ではどうするか。前半の明快さに対し、著者は明確な思想を提示しているようには読めなかったが、一つにはこれが現在進行形の現象であるからだろう。また後半部分は、BLMやキャンセルカルチャー等最近のトピックが随所に挿入されるようになり、論旨の方向を分かりにくくしている。
    ただ、全体としては著者は明るい方向を考えている。キリスト教が血縁によるグループ分けを駆逐したように、いずれは、全世界を一つとして考える思想が、エコーチェンバーに閉じこもる人々を淘汰できると考えているようだ。

    そのためには、問題を発信し、受け取り、対話し、考え続けること。最近、ネガティブに語られがちなWokeも、本来は社会の諸問題に”目を閉ざさずにいる”という意味であった。不快な理論をプラットフォームから駆逐するのでなく、オープンな議論にさらし、より優れた議論との競争にさらして淘汰していくこと。迂遠なようだが、そのプロセスこそが人類を生き残らせる方法である、と論じたいのだと思われる。
    ただし、オープンなプラットフォームで話し合えばわかる、という安易な態度に似て非なるものなので、近年のリベラルが”対話できないのは野蛮の証拠”とばかりに小難しい言葉で上から目線で議論する態度に成り下がる危険性もある。また、どうしても時間がかかる営みになるので、結局リベラルは口ばかりで何もしない、という状態に陥らないような自戒が必要であろう。

    キリスト教と技術の進歩が生物学的な群を置き換え、徐々にWEIRDのような人類にとっての異常値を生み出してきたように、これからまた、人類は異常値をむしろ積極的に生み出していくことで生き延びていける、という結論はポジティブであった。
    ただ個人的には、既存の倫理学を徹底的に突き崩すかのような前半部分のほうが好み。もう少し、著者の考える善とは何か、という思想を明快に語ってそれを軸にした議論を見たかったのが、唯一残念。

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    2026年04月04日
  • 樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声

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    樹木が何を考え何を望んでいるか、ペーター・ウォール・レーベンは教えてくれている。種目の生体の入門書。

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    2026年02月28日
  • 脳の不調を治す食べ方 THIS IS YOUR BRAIN ON FOOD

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    本書に基づき、欧米的食事を摂取する時にどの様に気をつけるべきか、欧米化した日本人の食事にも照らし合わせると当てはまることが非常に多く、食材選びや栄養素の摂り方に注意を促したい。
    実際に認知症や不眠、あらゆる精神障害は食事に大きく由来するのではないかと思うほどだった。
    各章毎のまとめを全部合わせると他の身体の病気にも通じるのではないだろうか。脳のためにも身体のためにも出来るだけ食べ方には留意したい。

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    2026年02月14日

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