作品一覧

  • 文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録 ほか 芥川vs.谷崎論争
    4.5
    1巻1,672円 (税込)
    昭和二年二月号『新潮』合評会での谷崎の小説に対する芥川発言に端を発し、舞台を『改造』に移して文学史上に残る〈筋のない小説〉を巡る論争が始まった。――芸術とはなにか。何が文学を文学たらしめているのか――本書では二人の文学観の披瀝と応酬を雑誌発表順に配列し、「新潮合評会」とその俎上に載った小説二篇、論争掲載中の昭和二年七月に自殺した芥川への谷崎の追悼七篇を収録する。
  • 寺田寅彦セレクション1
    -
    1~2巻1,672円 (税込)
    「天災は忘れた頃にやってくる」など、後世に今も残る数々の言葉を生み、物理学者として世界的な業績をあげた寺田寅彦は夏目漱石の高弟として、透徹した観察眼で散文詩的美しさを湛えた文章を物し、科学と芸術の融合を果たした。本巻には『冬彦集』『藪柑子集』『万華鏡』『続冬彦集』から、内田百間に「昭和年代の随筆として後生に遺る第一のもの」と言わしめた、随筆家の真骨頂を示す名品を厳選収録する。
  • 江戸川乱歩短篇集
    -
    1巻1,045円 (税込)
    大正末期、大震災直後の東京にひとりの異才が登場、卓抜な着想、緻密な構成、巧みな語り口で読者をひきこむ優れた短篇を次々と発表していった。日本文学に推理小説の分野を開拓し普及させた江戸川乱歩(1894-1965)の、デビュー作「二銭銅貨」をはじめ「心理試験」「押絵と旅する男」など代表作12篇を収録。

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  • 作家たちの17歳
    3.0
    1巻968円 (税込)
    十七歳,誰もまだ「文豪」じゃなかった――太宰治は作家になろうと決意し,宮沢賢治は進路をめぐって父に反発,芥川龍之介は友達と雑誌を作り,谷崎潤一郎は苦学生だった.夏目漱石は下宿で受験勉強し,樋口一葉は父と兄を亡くして一家を背負うことになる.作家たちの十代とその決断を,当時の日記や創作とともに紹介.

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  • 谷崎潤一郎 性慾と文学
    -
    1巻847円 (税込)
    谷崎文学の神髄、性と愛の交響。谷崎潤一郎は「無思想の作家」と称されていた。階級闘争を標榜したプロレタリア文学が隆盛をきわめた時代も、戦時体制のもとに民族主義的な思潮が台頭した時代も、谷崎は魅惑的な女性の美しさを描くためだけに命をささげ作品を紡いだ。誰しも政治、実業、学問などで身を立てることを願った、明治という立身出世の時代にあって、なぜ谷崎は社会の変革などよりも官能の充足の方がもっと大切だという人生観を抱くようになったのか。谷崎研究の第一人者が、その人生と作品群を詳細に検証する。
  • 日本児童文学名作集 上
    -
    1~2巻770~924円 (税込)
    イソップ、グリム、アンデルセンの日本初紹介の作品をはじめ、日本の児童文学に新しいページを開いた『赤い鳥』の傑作など児童文学の名作を精選。上巻には、巌谷小波「こがね丸」、小川未明「赤い船」等十七篇、下巻には、芥川竜之介「蜘蛛の糸」、宮沢賢治「オツベルと象」、新美南吉「牛をつないだ椿の木」等二一篇を収める。

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  • 鴎外随筆集
    -
    1巻704円 (税込)
    幕末、津和野藩の下級武士の子として生まれた森鴎外(1862-1922)は、藩校で漢籍を学び、上京して東大医学部で学んだ。軍医総監に上りつめ、最後は帝室博物館長として没した公的生活と小説家鴎外-封建的イデオロギーと藩籍の素養、近代ヨーロッパ文明と自然科学者の眼が同居したこの作家の息づかいが聞こえる随筆18篇。

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  • 地震雑感/津浪と人間 寺田寅彦随筆選集
    5.0
    1巻660円 (税込)
    「天災は忘れた頃にやって来る」の名言で有名な寺田寅彦の、地震と津浪に関連する文章を集めた。地震国難の地にあって真の国防とは何かを訴える色あせぬ警告の書。寺田寅彦が漱石門下の友人小宮豊隆に送った「震災絵はがき」のカラー図版十葉を収める。〈解説・註解〉千葉俊二・細川光洋

ユーザーレビュー

  • 文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録 ほか 芥川vs.谷崎論争

    Posted by ブクログ

    「話の筋」について,否定的な芥川龍之介と肯定的な谷崎潤一郎との論争を再現した構成。晩期の芥川と初期の谷崎といった対比もある。

    0
    2024年06月09日
  • 地震雑感/津浪と人間 寺田寅彦随筆選集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【本の内容】
    「天災は忘れた頃にやって来る」の名言で有名な寺田寅彦の、地震と津浪に関連する文章を集めた。

    地震国難の地にあって真の国防とは何かを訴える色あせぬ警告の書。

    寺田寅彦が漱石門下の友人小宮豊隆に送った「震災絵はがき」のカラー図版十葉を収める。

    [ 目次 ]
    断水の日
    事変の記憶
    石油ランプ
    地震雑感
    流言蜚語
    時事雑感
    津浪と人間
    天災と国防
    災難雑考
    地震の予報はできるか
    大正十二年九月一日の地震について
    地震に伴う光の現象
    震災日記より
    小宮豊隆宛書簡(大正十二年九月-十一月)
    無題

    [ POP ]
    寺田寅彦(1878~1935)が漱石門下の友人、小宮豊隆に送った関東大震

    0
    2014年10月31日
  • 地震雑感/津浪と人間 寺田寅彦随筆選集

    Posted by ブクログ

    物理学者にして文学者でもある寺田寅彦。

    彼の地震(あるいは災害全般)に対する鋭い洞察は、いつの時代でも通用する。

    自然災害がかならず起こる日本。
    寺田寅彦の警句は、東日本大震災後の日本においても、伝わるものがある。

    しかし、時の為政者は、その警句をわすれ、あるいは、また、その時代を生きる人間もわすれがちである。

    名文集。

    0
    2014年02月08日
  • 地震雑感/津浪と人間 寺田寅彦随筆選集

    Posted by ブクログ

    「天災は忘れたころにやってくる」という有名な言葉を残した寺田寅彦が関東大震災と昭和三陸大津波について書き残したエッセイをまとめてます。もう一から十までもっともでうなずけることばっかりの示唆に富んだ文章です。科学者だしね。今こそ広く読まれるべきだと思います。おすすめ。

    0
    2011年07月26日
  • 文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録 ほか 芥川vs.谷崎論争

    Posted by ブクログ

    芥川は、小説から構造を廃すべきと言ったわけではない
    ただ小説の前提には作家の個性がなければならず
    作家は、その自己表現を面白く読ませるための技法として
    構造を用いなければならない
    もちろんまた一方では個性が技法となり
    二代目○○、三代目○○と積み重ねられていきもするわけだが
    それを扱って作品とするのはあくまでも個人だ
    そうでなくては、詩はスローガンに
    小説はプロパガンダに堕していくしかないだろう

    それに対する谷崎は
    東京と大阪の文化性の違いなど挙げて
    要は受け手の個性が作品を完成させるという立場を取っているようだ
    もちろんそれもひとつのあり得べき解釈である
    しかしやがては
    スノビスト達の鼻持

    0
    2017年11月11日

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