玉木俊明の作品一覧
「玉木俊明」の「海洋帝国興隆史 ヨーロッパ・海・近代世界システム」「近代ヨーロッパの誕生 オランダからイギリスへ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「玉木俊明」の「海洋帝国興隆史 ヨーロッパ・海・近代世界システム」「近代ヨーロッパの誕生 オランダからイギリスへ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ジャレドダイヤモンドやユヴァルノアハラリを彷彿とさせるようなスケール感で、タイムトリップしたかのような読書。勉強になる。ただ、タイトルの手数料とか物流とかの話を切り口にしているかというと必ずしもそうではなく、基本的には経済史である。ただ、それが良かった。
プラットフォームとは、言い換えると構造的権力。覇権国が築いたプラットフォームを使用することに対し、他国が手数料を支払う構図。この覇権を歴史的にどの文明がどういう政治力学で手にしたのか、そして手放していったのか。栄枯盛衰が語られる。
イギリスは結局のところ、世界最大の海運国家としての地位を用いて構造的権力を行使した。更に世界の電信の大半を敷
Posted by ブクログ
経済学者が書いた世界史で、政治上のできごとに金融経済が絡めてある。
カタカナの人物や事件の羅列が頭に入らず、世界史の教科書が苦手だった自分でも、
身近な暮らしに近いこと(食生活や貨幣、物流)の流れを追っているので、理解しやすい。
中国ふくめアジア圏を世界経済の最初の覇者と捉えた視点が面白く。
現代の中国経済の隆盛はリヴァイヴァルであるが、大航海時代から産業革命の近代英国が成し遂げた経済の覇権と異なるのは、交易上の手数料であるという指摘が興味深かった。銀行の引落やカードの利用時のように、ものの価値に関わらず、経済活動に対する手数料の源はそこなのだろうか。
Posted by ブクログ
西洋史を専門とする経済学教授による、ヨーロッパから見た帝国の興隆を海運・貿易の視点から読み解いたもの。ローマからポルトガル、オランダ、イギリスへと派遣が移る歴史をバルト海、北海の海運が影響していること、奴隷制による砂糖の生産よりも綿花栽培に着目したイギリスが産業革命をもたらしたこと、電信が覇権確立に極めて大きな貢献をしたことなど、今までにない切り口から論述している。研究、分析が深く、内容の濃い素晴らしい研究成果だと感じた。
「11世紀から12世紀にかけ、世界的に平均気温が1度ほど上昇する温暖期が続いた。そのため海水面の上昇が各地で生じた。これをダンケルク海進という。そのため低地地方では、洪水