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「溝口敦」の「細木数子 魔女の履歴書 新装版」「薬物とセックス」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「溝口敦」の「細木数子 魔女の履歴書 新装版」「薬物とセックス」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
早稲田大学第一政治経済学部経済学科卒。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞、日本ジャーナリスト会議賞、編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞の3つの賞を受賞。その他著書に『暴力団』、『詐欺の帝王』などがある。
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Posted by ブクログ
ドラマ『地獄に堕ちるわよ』を見たあと、溝口敦『細木数子 魔女の履歴書 新装版』を読んだ。
ドラマを見て、占いとは「当たるも八卦、当たらぬも八卦」であり、そこには良い占い師もいれば、そうでない占い師もいるのだろう、という程度に受け止めていた。人は不安を抱えたとき、誰かに道を示してほしくなる。その意味では、占いが人の支えになることもある。
しかし本書を読むと、その印象はかなり変わった。
描かれているのは、単なる占い師の物語ではなく、占いの背後にある金、権力、人脈、恐怖、そしてメディアの構造である。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」と言いながら、その曖昧さを利用して大きな金を得る。人を導くように見せながら、時には人を傷つけ、支配し、恐れさせる。その姿が、著者のかなり辛辣な筆致で描かれている。
本書の表現には強い断定や人格批判も多く、そのまま受け取ってよいのかという慎重さも必要だと思う。人の見方は立場によって変わるし、本人には本人なりの理屈や物語があるとも思う。その中で本書から見えてくるのは、「人を救う言葉」と「人を支配する言葉」は紙一重だということだった。
細木数子という人物そのものよりも、周囲がその力を許していく構造である。怖いから逆らえない。人気があるから止められない。数字が取れるから使い続ける。そうして、強い言葉や放言が社会の中で大きな力を持っていく。
不安なときは、道を探したがる。その道を示す言葉が相手のためなのか、それとも相手を従わせるためなのか。そこを見失うと、「導き」は簡単に「支配」へ変わってしまうのだと思った。
ドラマと本を続けて触れたことで、細木数子という一人の人物を通じて、占い、メディア、金、権力、そして人間の弱さについて考えさせられた読書になった。