藤ノ木優の作品一覧
「藤ノ木優」の「星昇りの島」「あしたの名医」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで203万冊以上配信中!
「藤ノ木優」の「星昇りの島」「あしたの名医」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
医療事故の責任を問われ、世間から「偽医者」と呼ばれた産科医の阿比留一馬は、勤めていた大学病院を去る。行き先も定めず北へ向かう道中、吹雪のなかで陣痛に苦しむ女性と出会い、彼女を村の診療所まで送り届けることになる。そこは竹下診療所。村にたった一つ残された、お産ができる場所だった。
一度は命を扱う資格を失ったと感じた若い医師が、流れ着いた地方で、再び生と向き合う。その過程が丁寧に描かれている。
物語を支えるのは、出産という神秘的な場面だ。新しい命が生まれる瞬間には、不安、喜び、恐れ、祈りが入り混じり、人間の感情の揺れと思いの強さが鮮やかに浮かび上がる。現役医師である著者ならではの臨場感が、場面に説得力を与えている。
ベテラン医師が語る「ありがとうは麻薬」「罪を償う必要はない」という二つの言葉が印象深い。どちらも、傷ついた若い医師の心に深く響き、彼の歩みを変えていく。命の重さと、人が再び立ち上がる力を描いた素晴らしい作品。
Posted by ブクログ
こうなるんだろうな、というおおよその期待を裏切らない丁寧なストーリーだが、感動は予想以上で最後は涙が止まらず泣きながら読んだ。
長い長い眼科の待ち時間も、続きを読みたくて全く苦にならなず、むしろもう呼ばれてしまった!と思うほど。
病院で読むのにこの題名は、そこの医療関係者の皆さんにどう思われるかちょっとどきどきするけど、医療に携わる人に感謝の気持ちが溢れてくる、よい患者になりたいと思わせてくれる本なのでね。
それにしてもこの病院の人で読んだことがある人もいるのかしら。実際に携わる人と感想を語り合いたくなる。
恐ろしく事務的でコストパフォーマンスに全振り、働き方改革真っ最中かなと思わせる医師の対応も、この本を読んでいる途中だと、医師も人間であくまでひとりの働く人ひとつの仕事としてやっているのだから、求めすぎるのも違うよね…と考えを改めることもできた。とはいえ、とはいえなんだけども!やはり一馬のような医師に診てもらいたいのだよ。
話は戻り、今回一番の予想外は、シリーズものと思って安心して次の巻を楽しみにしていたのに、今調べた限りではなさそうなこと。
読んでいるうちに最初は取っ付きにくくて人見知りしつつ読んでいた登場人物にもどんどん愛着が湧き離れ難くなったのに、あまりにきれいに畳まれてしまい、この先を読めないことが寂しくて仕方がない。こんなお別れ望んでないよ。
そして私自身は雪国に住んだことがないのに、意図してその風景を想像しなくても自然と自分がメンバーのひとりとしてそこにいるような気持ちになった。
最後にひとつ謎がある。
主要な登場人物の名前の漢字が被っていて、時々一瞬「ん?」となる。
なぜ同じ音で違う漢字にしなかったのか。余程二人の名前に思い入れがあり、どちらも変えたくなかったのだろうか。長く続いたシリーズもので、うっかり被ったというわけでもないので、意図的なのだろうか。
あとがきがあればそれ以外の作者の気持ちもわかるのに。気に入った本ほどあとがきが欲しくなる。