作品一覧

  • ヒマラヤの風にのって 進行がん、余命3週間の作家が伝えたかったこと
    4.1
    1巻1,650円 (税込)
    吉村達也が最期の日の直前まで書き続けた「ヒマラヤノート」。そこには人生を閉じようとする者へ、そして愛すべき家族への力強いメッセージが記されていた。本書は、末期の進行がんと向き合った記録と、彼が伝えたかった思いが込められた1冊である。「人生の終わらせ方を決めておけば、死ぬことは怖くない!」
  • 血洗島の惨劇
    -
    1巻924円 (税込)
    大企業の御曹司が惨殺。後継者争いか、怨恨か―― 大手塗料メーカー「リアルペイント」会長・真行寺総一に末期がんの宣告。直後から真行寺家に不吉な出来事が続発する。 新社長就任を控えた息子・右京に、差出人が「真行寺右京」となっている奇妙な脅迫状が届く。 続いて総一も謎めいた呼び出し状に誘われ、血洗島――大実業家・渋沢栄一生誕の地へ。 数日後、秩父路を走行中のSL車内で右京が殺害! 現場に居合わせた推理作家・朝比奈耕作が真相を抉る! 2012年に惜しまれながら逝去した著者が、1995年に発表した傑作本格ミステリー、待望の復刊!
  • ついてくる
    3.5
    1巻924円 (税込)
    古都・京都にまつわる怨念の研究に没頭した民俗学者市ノ瀬恵造は、築五十年の日本家屋で悲惨な病死体として見つかった。三年後、その娘・晴美と夫の和也が休暇でこの家を訪れると、ふたりはまったく同じ悪夢に苦しめられる。その中に登場するふたごの怨霊は、十三の夢を見終わるまで、この家から逃げられないと告げた。呪いの原点が父の研究にあると知った晴美と和也は脱出に向け、壮絶な戦いをはじめた!
  • ビンゴ
    3.8
    1巻880円 (税込)
    東北の小さな高校で一人の女子生徒が首を吊った。黒板には、誰が書いたか席割りと同じ5×5のビンゴの図。その中央が彼女の席だった。森に響き渡る「リーチ!」「ビンゴ!」の声。そして、恐怖が始まった。
  • グリーン・アイズ
    4.0
    1巻880円 (税込)
    雪で孤立した高原に引きこもった青年、内藤健介を待ち受けていたのは、緑の目をした無数の亡霊だった。彼の危険を察知した恋人の奈々子も白銀の高原に向かうが、想像を絶する恐怖が彼らに襲い掛かる。
  • 黒魔術の家
    4.0
    1巻880円 (税込)
    黒木夏夫の家は、母と妻と子供の6人家族。妻の未紗がある日「6っていう数は縁起が悪いのよね」とつぶやいた。そして彼女は人数が「幸福な絶対数1」になるまで人数を減らそうとする。戦慄のサイコ・ホラー! ※本書は、2003年1月に有楽出版社から刊行された『Black Magic Woman』を改題した文庫が底本です。
  • iレディ
    3.5
    1巻858円 (税込)
    鬼の営業部長と恐れられる今泉謙作がハマった趣味はインターネット上でいい女を演じること! 姿も声も隠したサイバー世界で23歳の美人秘書「松本リカ」になりきる快感を覚えた彼は、ホームページに集うネクラな男たちを毎日からかって楽しんでいた。だがある日、今泉の頭の中で松本リカが突然暴れ出した! 主から独立した人格を主張しだし、なんと彼の息子の慎太郎に恋をしてしまったのだ! 今泉はリカの暴走を必死に止めようとするが、思いもよらぬ結末が!
  • 鬼死骸村の殺人
    -
    1巻836円 (税込)
    「十三匹の鬼が踊る不思議な儀式を見ました」少年ファンの手紙に誘われ、推理作家・朝比奈耕作は岩手へ。かつて実在した村名を残す「鬼死骸」バス停で待ち合わせたが、現れたのは祖父。孫は鬼の呪いで焼け死んだ、というのだ。 さらに東京でも奇妙な焼死事件が発生。岩手と東京、二つの遺体には驚くべき共通点が! 朝比奈は真相究明に乗り出すが……。
  • トワイライトエクスプレスの惨劇
    -
    1巻836円 (税込)
    大阪─札幌間を走る豪華寝台特急トワイライトエクスプレス─その最後尾に設けられた夢の特別スイートは『動くホテル』とも称され、チケットの入手は絶対不可能との伝説さえある。その切符を孫娘との旅行のため入手した老人が何者かに殺され、1号車スイートの切符も消えた。数日後、老人そっくりの『首』が俳優・藤城清秀の自宅に届き、彼が仲人を務める超人気女優・稲垣景子は婚約者と共に問題の1号車スイートに乗って札幌へ旅立つ。そして同じ列車に乗り合わせた朝比奈耕作に凄まじいまでの連続殺人が襲いかかる!
  • 樹海
    4.0
    1巻814円 (税込)
    奇妙な夢にうなされ、飛び起きたルイは、右スネの古傷が、夢と同じ場所であることに気づく。そんな頃、同級生が青木ヶ原樹海で死を遂げた。真相を探し求め、樹海へと向かうルイ。そこで待つ運命も知らずに……。
  • マジックの心理トリック ──推理作家による謎解き学
    3.3
    1巻792円 (税込)
    タネや仕掛けがわかっても、話術と視点の違いで騙されてしまう。ミステリの謎解きやトリックの造型は、そういう意味でマジックと非常に近い。観客側から描くマジック評論。
  • 幽霊作家殺人事件
    5.0
    1巻792円 (税込)
    三宅島が動き出して、神津島や式根島を通り越し、新島をも越えて大島の南へ接近中……。伊豆七島のひとつが動き出して東京へ近づくという、幻覚を見たとしか思えない謎めいた文章を残して、十七歳の人気歌手・朝葉芙美が殺された。容疑者として逮捕されたのがタレント本のゴーストライター大門信作。芙美になりきって文を綴った中年男は、釈放されたものの、心は傷つき、妻からも離婚をほのめかされる。しかし、窮地に立たされた大門がついに発見したのは、三宅島が実際に動いたという信じがたい事実であった! ※本書は、1992年2月、角川文庫『ゴーストライター』として刊行された作品を、加筆、改題したものが底本です。
  • 悪魔の手紙 ヨコハマOL探偵団
    3.0
    1巻770円 (税込)
    車の中で男が3人殺されている。通報を受けた神奈川県警のパトカーが多摩川沿いの現場に急行。だが、車内には血の跡が残されているだけだった。通報から到着まで90秒も経っていない間のことである。一方、3人の死体を目撃後、現場から逃げたヨコハマ自動車新入社員・杉本千鶴は、6年前のある出来事を思い出して──。同僚の名物OL達が千鶴を励ましながら、死体消失のトリックに挑む。会社ミステリー。
  • トンネル
    4.0
    1巻770円 (税込)
    瞳を閉じてはいけない。女子高生がマッチ棒を目にはめ、瞳をこじ開けたまま自殺。新幹線では会社員が吠え、ジェットコースターから男が飛び出し、高速のトンネルでは大惨事が発生! 日本中で奇妙な事件が巻き起こる中、渋谷の映画館で374人が突然姿を消した。政府から依頼を受けた特命調査チームが見いだしたのは、科学の常識を根底からくつがえす特異な現象!『ボイス』の吉村達也が描く恐怖の無限トンネルから、あなたは無事に抜け出せるか?
  • 原爆ドーム 0磁場の殺人
    値引きあり
    3.0
    1巻770円 (税込)
    原爆ドーム近くの病院で32歳で病死した沢村あづさ。残されたノートには「必要なのは、徹底した謝罪だ」と書かれていた。同じ頃、東京都大森のアパートで、風俗譲の榎本未美が殺された。その背中には、広島の原爆死没者慰霊碑に刻まれた碑文と同じ内容である「安らかに眠ってください」という文字があった。二人は実は中学の同級生であったことが判明。事態は、18年前の「ある事件」へとつながっていく――。
  • ふたご
    3.7
    1巻770円 (税込)
    人気スターの安達真児は、美貌の妻・唯季を殺した。資産家の娘に目をつけた彼は、妻が邪魔になったのだ。しかし、妻にはユリという名前のふたごの妹がいた。しかも彼女は瓜ふたつのレベルを超えた完全同一体。その信じ難い事実を安達に告げた唯季の父は、ユリとの再婚話を持ちかけてきた。半信半疑の安達は、旧友の遺伝学研究者・村田和正を訪ねるが、そこで衝撃的な仮説を示される。染色体の世界に秘められた人類解体の設計図が明らかにされる驚愕のラスト!
  • ケータイをヤバい男に拾われて
    4.0
    1巻748円 (税込)
    デパートに勤める野本尚美は美人で仕事ができ、まさに順風満帆だった。お天気の昼休み、新宿の公園にケータイを置き忘れるまでは。持ち去ったのはストーカー行為で会社をクビになって失踪中の中年ホームレス。頭は切れるがモラルに欠ける男はケータイを覗き見て狂喜した――そこには尚美の絶対に人に知られてはいけない秘密が保存されていた。不倫中の上司との裸の写真や淫らなメールの数々が。興奮したストーカー男はフルに悪知恵を働かせて生身の尚美に接近する! 必死の攻防、裏切り、直接対決……リアルな恐怖に震える、不朽の一気読みサスペンス! ※本書は2008年2月にハルキ文庫より刊行された『ケータイ紛失!』を改題し、再編集したものです。
  • Kの悲劇
    -
    1巻748円 (税込)
    198X年11月22日、東京銀座で開催された「虹のパレード」の最中、アイドル歌手の加瀬葉子が殺された。主催者〈ラジオ中央〉の源田は20数年前起きた悲劇との相似に慄然とする。直前でのパレード順路変更、オープンカーへの狙撃―それは、20数年前の同日アメリカのダラスで起きたケネディ暗殺事件にそっくりだったのである。さらに当時、葉子の父親で社長の加瀬修造と現総理の城之内が渡米中であった事実に着目した源田は部下の榊原と共に独自の調査を始めるのだったが―。
  • 「あずさ2号」殺人事件
    5.0
    1巻748円 (税込)
    八時ちょうどの「あずさ2号」で私は私はあなたから旅立ちます―狩人が歌う「あずさ2号」が大ヒットした1977年の4月、当時13歳だった朝比奈耕作少年は話題の特急「あずさ2号」に乗って旅に出た。それから19年の後、朝比奈はその列車が終点に着いたとき、男の死体が発見されていたという衝撃的な事実を知る。しかも殺人の容疑者は同業の推理作家・尾身弘之! しかし、松本―白馬間を走る列車内で事件が起きた一時間後、尾身はすでに横浜で仕事をしていた! この鉄壁のアリバイを朝比奈耕作はどう解き明かす?
  • OL捜査網
    4.0
    1巻737円 (税込)
    営業部長の妻が自宅で首を折られ殺害された。続いて総務部長の娘が自殺を遂げ、さらに宣伝部副部長が浴槽から溺死体で発見された。関係者がみなヨコハマ自動車の社員か家族で、殺人現場が密室風であることから、社内に戦慄が走った。入社2年目の美帆たちは、OL探偵団を結成し、事件の謎に迫っていく。やがて嫉妬や憎悪にまみれた社内の人間関係が……。OLたちが、連続殺人に挑む会社ミステリー。
  • 新装版 創刊号殺人事件
    -
    1巻726円 (税込)
    若者向けの雑誌で業績を伸ばして来た出版社・文文堂は、創業者でワンマン社長・西田文作の高齢に加え、後継社長人事を巡る激しい派閥争いのため経営危機に陥っていた。第一編集部長・江藤忠範と第二編集部長・須貝新太郎は同期入社で、風貌性格は対照的ではあるが共にヒット雑誌を産んで来て、今は次期社長の椅子を争っている。衆目の見るところ、その結着は、間近に迫った新社屋完成を記念して両部で創刊される新雑誌の成否にかかっていたのだが、取材でL.Aを訪れていた須貝チームの一人が変死して――。スリルあふれる長編ミステリー。
  • 月のうさぎ
    4.3
    1巻726円 (税込)
    国会答弁でUFOの実在を説いた防衛大臣の藤田は袋叩きに遭う。だが、エイリアンは実在していた。九州各地で異常事態が発生し、宮崎県の男女高校生に人類の滅亡が告げられる。「うさぎ」の正体とは? 書き下ろし!
  • 赤ずきん
    3.8
    1巻726円 (税込)
    大学生の夕紀は、駅ビルの掲示板で家庭教師募集の黄色い紙を見つける。それが恐怖の始まりだった。次々と奇妙な出来事に遭遇するようになった夕紀が見た、血まみれの「赤ずきん」。そしてその横に立つのは……。
  • 観音信仰殺人事件
    3.0
    1巻726円 (税込)
    写真を趣味とする人気女優の鮎川麻貴は、ある日、妹の亜貴をモデル役として日光の東照宮へ撮影に出かけたが、その撮影を終えた直後に、妹は鋼鉄の矢で目を射貫かれて殺された! 麻貴と亜貴の姉妹は、事件前に互いの服を交換していた。殺意の標的は姉か、妹か? またも親友平田均が巻き込まれた事件の解明に朝比奈耕作が乗り出す。彼が注目したのは、悲劇の直前に姉が妹をモデルに撮った一枚の写真。そこに驚愕の真相が隠されていた……。
  • 踊る少女
    3.3
    1巻726円 (税込)
    ◎妻は化け物かもしれない。おれは怖い、怖くて家ではもう眠れない! 中年男が真夜中に目撃した妻の恐るべき姿!―『躍る少女』 ◎モナリザなんて大嫌い! どうしてあの絵を見せようとするの! レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に脅える女が隠す、驚くべき肉体の秘密―『モナリザの微笑』 ◎引っ越しても引っ越しても、また自分の隣にやってくる不気味な住民―『隣の江畑氏』など、吉村達也が描く恐怖世界を満喫できる究極のホラー短編7作収録。
  • 警視庁超常犯罪捜査班 File#1 ミステリオ
    3.5
    1~2巻726円 (税込)
    厳戒態勢の首相官邸で、史上初の殺人事件が発生した。被害者はなんと官房長官! 犯行予告をしたのは、眼球を失った女性が死体で見つかる連続猟奇事件の犯人。なぜ双方の事件がつながるのか。侵入方法も殺害手段も不明という状況を打開するため、若き総理大臣は特殊能力者4名で編成する超常犯罪捜査班「チームクワトロ」を投入。だが悪魔は、つぎに一般市民を標的にした同時多発・無差別攻撃を仕掛けてきた!
  • 魔界百物語1 妖精鬼殺人事件
    -
    1~3巻726~814円 (税込)
    精神分析医・氷室想介の女性患者の息子が転落死した。その原因を調査する氷室だったが、その背後には"QAZ"の影が……。悪魔の書『陰陽大観』を携え殺人者を生み出す殺人狂QAZとの対決が幕を開ける!
  • 白骨温泉殺人事件
    -
    1巻720円 (税込)
    吹雪に消えた美女。秘湯に沈むスーツ姿の男。白濁の湯に隠された真実を追え! ベテラン警部・志垣vs.若手エリート警部・夏目、二人の推理合戦の行方は!? 温泉宿の露天風呂にスーツ姿の男の変死体!?――亡くなった男と一緒に宿泊していたのは、前の晩、吹雪で立ち往生していたところを、警視庁捜査一課のエリート警部・夏目大介が、助けた女だった。しかし、事件発生後、女は忽然と姿を消してしまう。一方、ベテラン警部・志垣も、奇しくも同じ宿を訪れ……。期せずして同じ事件に関わることになった二人の刑事が、推理の末に辿り着いた哀しい真実とは。人気旅情ミステリー。

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  • 邪宗門の惨劇
    3.0
    1巻704円 (税込)
    〈母さん、帰らぬ、さびしいな。  金魚を一匹突き殺す。  まだまだ、帰らぬ、くやしいな。  金魚をニ匹締め殺す。  なぜなぜ、帰らぬ、ひもじいな。  金魚を三匹捻ぢ殺す。〉 北原白秋の童謡『金魚』と共に、推理作家・朝比奈耕作に送られてきた、中学時代の同級生・熊谷須磨子からの手紙。 朝比奈は指示通り松濤の洋館を訪れるが、同様に呼び出された同級生2人と館に閉じ込められてしまう。 蝋燭だけが頼りの暗闇で脱出を試みる3人だが、やがてどこからか女の金切り声が響きわたり――カーテンの裏には“突き殺された”熊谷須磨子の死体が転がっていた! この空間、異常すぎる! 予想は何度も覆される、絶対に読んでほしい“怖ミス”の名作を復刊しました!!
  • そのカメラで撮らないで
    -
    1巻704円 (税込)
    カメラが不幸を写し出す――。 ”最悪の未来”は変えられるのか? 衝撃の冒頭40ページ、息もつかせぬ急展開。 乗り過ごし注意の衝撃作! 「私には、なぜ人の不幸な未来が見えてしまうの?」 これ以上考えられないほど最悪の誕生日を迎え、悲しみのどん底にいた仁美。 なんとか立ち直り、カメラマンとして働き始めた矢先、異常な事態に遭遇する。 記念撮影をした老夫婦の悲惨な末路が、デジカメの液晶画面に現れたのだ――。 未来は変えられないのか? この現象を解明すべく、あの最悪の日にしまい込んだ、血塗られたデジカメを取り出した仁美に、 恐ろしい惨劇が襲いかかる!
  • 妖しき瑠璃色の魔術
    4.0
    1巻704円 (税込)
    元参議院議員の折笠修一郎が、新築した自宅で刺し殺された。死体のそばには、全身に返り血を浴び、右手に血まみれの包丁を握ったまま意識不明となった折笠夫人。状況から、妻が夫を殺し、その直後に睡眠薬入りのブランデーを飲み自殺を図ったのは確実とみられた。…だが、じつはそこには大胆奇抜な殺人方法が隠されていた。事件の捜査に烏丸ひろみ刑事が投入されるが、その前に現れたのが前作『哀しき檸檬色の密室』の犯人。烏丸ひろみに恋した殺人犯人は、彼女のために折笠事件の真犯人を追及するが…。『三色の悲劇』シリーズ最終作。
  • 西銀座殺人物語
    -
    1巻704円 (税込)
    西銀座のクラブ『莉花』の美人ママに惚れ込み、遠く熱海から新幹線で通ってくる中小企業のオーナー社長・牛田辰則。その熱意の甲斐あってか、ママから「したいの」と刺激的な一言。ところが、その言葉の裏に秘められていた世にも恐ろしい事情に気づいたときには、時すでに遅く、牛田は泥沼に片足を突っ込みかけていた…。文庫書き下ろしの表題作ほか、ピザとビザを間違えている社長へのご注進騒ぎ、勤続二十年の記念休暇をきっかけに大胆な変身をはかろうとした男の失敗、等々、作者十八番の笑いと恐怖のミステリー短編全六編を収録。
  • 編集長連続殺人 -13日目の惨劇-
    3.0
    1巻704円 (税込)
    『週刊A』の編集長が就任十三日目に崖から車で落ちて事故死した。次の編集長も十三日目でサーカスを見学中、ライオンに喉を噛み切られ死亡。三番目の後任も衝撃から自殺――。いずれの現場にもなぜか道化師の姿が。そして、犯人から届いた怪文書。出版社社長自ら編集長を買って出たが、運命の十三日がまた近づいてきた……。精神分析医・氷室想介がたどり着いた衝撃の事実とは。
  • 一身上の都合により、殺人
    3.5
    1巻704円 (税込)
    ◎駅のゴミ箱をあさってエッチな本を拾い上げる上司を見た! ◎モテない部下が可愛い女の子と結婚することになり猛嫉妬! ◎社宅に越してきた部長の若奥さんが生意気でアタマにきた! ◎家族そろってのハワイ旅行が仕事のせいで出発当日中止に! ◎大枚をはたいてグリーン車に乗ったらクソガキがバカ騒ぎ! ◎冷たい会社に腹を立てて辞表にグチを思いきり書き連ねた! 誰もが経験しそうな状況から意外だらけの殺人が勃発する。大人の世界の笑える恐怖──テレビドラマ化もされた、そのとっても歪んだ世界をあなたにお届けするミステリー短編集。
  • 嵯峨野白薔薇亭の殺人 香りの殺人シリーズ
    3.0
    1巻682円 (税込)
    ミステリの謎を解く鍵は、「香り」。甘くフルーティーな香りに酔いしれながら、ミステリアスな世界へと誘う、香り殺人事件シリーズ第二弾。
  • ボクサー
    4.3
    1巻682円 (税込)
    世界王者の芹沢哲が異常に気づいたのは、タイトル防衛戦の最中だった。体が徐々に女性化しているのだ! リングに立てず、誹謗中傷の嵐が浴びせられる。異変を恐れ、追い詰められ、パニックに陥る彼だったが。
  • ソックリさん
    3.0
    1巻682円 (税込)
    高校の同級生20人のうち11人が死んでいる! 勇樹はその事実に愕然とした。死者が残した暗号+-#♭。自分を「ソックリさん」と呼べと告げる正体不明の殺人者。苦悩する勇樹は生き残りの仲間を集めるが……。
  • スイッチ
    3.3
    1巻682円 (税込)
    怨念の遺書をしたため自殺をはかった八木沢奈美絵は、予定外の火災に巻き込まれ黒焦げの死体となって発見された。遺書も燃え尽き、彼女の糾弾は失敗したかにみえたが、浮かばれぬ死霊となった奈美絵は、憎き女、杉浦茉莉に再び復讐しようと、睡眠中に彼女の体を乗っ取ってしまう。深夜、別人にスイッチした恋人の異様な姿を目撃した竹下旭は、数々の幻覚に脅かされながらも、奇怪な出来事の原因を探りはじめるが……。ラストの大どんでん返しが、読者を待つ!
  • その日本語が毒になる!
    3.6
    本格的なネット時代を迎え、ますます過激化する一方の「言葉の暴力とウソ」。食品だけでなく、何気ない日常会話にも、偽装と毒はひそんでいる。「何様のつもりだ」「おまえが言うな」「いかがなものか」「ここだけの話」「だから日本人は」「生理的にキライ」「不正はなかったと信じたい」――。言っても言われても、心が傷つく不用意な言葉の数々。これらの〈ひと言〉は、自分が優位に立ったつもりでも、逆に、使った当人の人間性をおとしめるから要注意。皮肉や遠回しな物言いを得意とする人ほど、周囲から見下されてしまうのだ。ミステリー作家の著者が日本語特有の落とし穴を鋭く指摘し、人格急変のトリックも浮き彫りにしながら痛快に綴っている。最終章では、殺伐とした世の中で、心の平和を保ちながら生きてゆける前向きな発想法(「心のクスリになる七つの常備薬」)を紹介。人は言葉で病気になり、言葉で健康になるのだ。「目からウロコの精神衛生本」である。

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  • 美しき薔薇色の殺人
    3.0
    1巻660円 (税込)
    発端は破格の賞金が懸けられた『太宰治芸術賞』。その第一回受賞作家となった五代光興は、デビュー作で実父の性を赤裸々に描き、今回の作品では自らの夫婦生活の恥部をテーマにした。プライバシーの切り売り以外に小説を書くすべを知らぬそんな五代のもとに、受賞を祝う電報にまじって一通の弔電が届いた。そして留守番電話には見知らぬ男の高笑い。さらには、右手を薔薇の棘で傷だらけにして息絶えた女。自殺か他殺か、犯人は五代なのか。警視庁捜査一課の烏丸ひろみ刑事が挑む『三色の悲劇』シリーズ第一弾。
  • 新幹線秋田「こまち」殺人事件
    5.0
    1巻660円 (税込)
    顔見知りの男女間でレイプは成立するのか? 社員旅行の下見で田沢湖方面へ出張扱いで出かけた児玉千晶は、同行した営業課長に人けのない渓谷で乱暴された。千晶は上司の部長、財前初雄に事件を訴えるが、逆に財前からはきみのガードが甘いからだと叱責を受けたうえに、セクハラめいた暴言を浴びせられる。一カ月後、財前は秋田新幹線「こまち」の車内で毒殺され、千晶が犯人の疑いをかけられた。レイプをきっかけに二重三重の苦しみに襲われた千晶を救うため、朝比奈耕作は彼女と共に真実を求めて秋田路の旅に出る。
  • 新装版 逆密室殺人事件
    -
    1巻660円 (税込)
    それは奇妙な殺人現場だった。映像プロデューサーの黒岩拓三が殺された部屋は、あらゆるものが開けっぱなしになっていた。ドアというドア、窓という窓。どこから殺人者が進入し、どこから逃げ出しても不思議はない状況。それだけではない。冷蔵庫の扉にインク壺の蓋、はては死体のズボンの社会の窓まで開いていた。密室ならぬ、世にも不思議な「逆密室」! 殺人者は、なぜ異様な舞台を作らねばならなかったのか? 警視庁捜査一課・烏丸ひろみ刑事、記念すべきデビュー作!
  • 新装版 南太平洋殺人事件
    -
    1巻660円 (税込)
    八丈島で人が死ぬ――警視庁への怪文書どおり、島の峠で刺殺体が発見された。現地へ派遣された捜査一課の烏丸ひろみとフレデリック・ニューマン両刑事を待っていたかのように、第二の殺人が発生。被害者はリゾートクラブ新社長。しかし殺人はそれだけでは終わらない。10年前、南太平洋の楽園タヒチの海に浮かんでいた「手首」を発端に展開する怨念の惨劇は、新たな犠牲者を求めて暴走する。財津大三郎警部指揮の下、烏丸ひろみは目の前にいる真犯人をあぶり出すことができるか!
  • Dの変身
    3.0
    1巻650円 (税込)
    学生時代の「できちゃった婚」から5年。増岡大輔は、「責任をとる」かたちで始まった妻・瑛子との家庭生活への不満から、「Dの変身」(D=大輔)と題するブログを始める。瑛子が息子・亜輝の教育にのめり込むにつけ、後悔の念は募る一方だったのだ。やがてキャバクラ嬢の杉本玲花と不倫関係になった大輔は、離婚を決意。発作的に息子の教育費を、玲花の口座にインターネットで送金してしまう。ところが23万円のつもりが230万円を振り込んでしまい、預金残高がほぼ空に! しかし増岡家にとって、それは津波のように押し寄せる悲劇の序章に過ぎなかった。平凡に見えた3人家族が、ふとしたことから崩壊し、まったく先が読めないなかであらゆる不幸に見舞われる展開は、まさにパニックサスペンス! 絶望のどん底に堕ちた大輔は、立ち直ることができるのか? そして瑛子と亜輝は? 一気読み必至の傑作エンタテインメント。『ドリーム』を加筆し改題。

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  • 先生
    4.1
    1巻638円 (税込)
    雪のように白い肌と鋭い目、びっしり生やした髭面――それが総美学園中等部三年A組の担任として赴任してきた北薗雪夫先生だった。だがその先生には、五人の中学生を次々と殺した驚愕の過去があった。幼い頃、色の白さから女の子のようだとからかわれて対人恐怖症に陥った雪夫は、子供しか相手にできない。だから先生になったのに、生徒たちからもバカにされ、歪んだ愛と沸謄する怒りは異常な形で爆発した。その最新の標的は羽鳥真美子、十五歳……。
  • 憑依 ─HYOU・I─
    3.3
    1巻638円 (税込)
    「私には、手足胴体をバラバラにされた女の子の霊が憑いているの」岡本龍一は、夜の六本木で知り合ったばかりの月舘未知子から、信じ難い話を聞かされた。そして目の前で実際に起きる憑依現象! 死者が取り憑いた彼女から「私を殺したのは、あなたのお父さん」と告げられ、驚愕した龍一は父の正晴を問いつめた。すると、意外にも父は二人の女性の惨殺を泣きながら白状! 理由は語らぬまま、次の標的は未知子で、その運命はもう変えることはできない、と語った!
  • [会社を休みましょう]殺人事件
    3.3
    1巻616円 (税込)
    森川晶は、営業部の若きエリート社員。仕事を他人に任せず、何でも一人で抱え込み、残業と休日出勤をしながら、いつもパニック状態。ある日、彼を高く評価している猛烈部長が会社で殺される。死に至る断末魔の表情がコピーされ、社内にばらまかれていた。この全社騒然の異常犯罪で、森川が疑われるが……。会社人間たちの心理をリアルに描きながら、最後に号泣のどんでん返し! 感動のミステリー。
  • 哀しき檸檬色の密室
    3.0
    1巻616円 (税込)
    そこは赤と黄色の密室だった! 上司のセクハラを訴えるために実名で記者会見をしたOL幸田美代子が、1DKのマンションで殺された。後頭部をブロンズ像で殴られたうえ、包丁で喉をかき切られたのだ。鮮血で赤く染まった室内にはなぜか百個のレモン。おまけに現場は、内側から完全にロックされていた。洋室の窓ガラスは割られていたが、そこから犯人が侵入するのは可能でも、出た形跡がない! 奇妙な密室の謎に挑む捜査一課烏丸ひろみを待ち受ける意外な真相とは…!? 『三色の悲劇』シリーズ第二弾。 ※本書は九三年四月、実業之日本社ジョイ・ノベルスより刊行された『檸檬色の悲劇』を改題したものが底本です。
  • 三十三人目の探偵
    -
    1巻616円 (税込)
    ベルエア学園──理事長兼校長の伊集院太郎が、トップクラスの資産家の子女だけを入学させるという条件で設立した全寮制の高校である。豊富な資金を背景に、超豪華な設備と1クラス33人の徹底した英才教育がセールスポイント。両親を事故でなくし、この超スノッブ学園に転校して来た栗田つぐみは、学校とは思えない環境や、鼻持ちならない教師や同級生たちに、戸惑い、たじろいでしまう。けれど、つぐみを驚かせ脅えさせたのは、転校生は殺されるという事実だった。しかも、犯人は学園内にいるらしい……。
  • 血液型殺人事件
    3.5
    1巻616円 (税込)
    血液型A型は『責任感』、B型は『感性』、O型は『信念』、そしてAB型は『論理』によって行動する――独自の血液型別行動理論を展開する心理学者・湯沢教授の講演内容には、恐るべき陰謀が仕掛けられていた。講演会場にいた警視庁捜査一課の烏丸ひろみ、フレッド、財津警部のトリオは、『私を殺そうとしている者がここにいる』という教授の発言に仰天。しかし、それは序章で、同時刻、遠く離れた湯沢教授の研究室では、前代未聞の殺人劇が展開していた!(『ABO殺人事件』改題)
  • ヒマラヤの風にのって 進行がん、余命3週間の作家が伝えたかったこと

    Posted by ブクログ

    終末期の三週間の著者自身の記録。ご家族、担当医の記録。
    終末期がん患者の緩和ケアの様子、感情が分かる。
    私自身の親友が同じ様な状況で他界し、どんな日々だったかとやり場のない思いでいたところに、この本に出会った。
    文章を書ける、文書に生きた方が、この様な記録を残して下っさったことに、
    感銘します。

    0
    2023年06月05日
  • 生きてるうちに、さよならを

    Posted by ブクログ

    タイトルから生前葬を題材にした話なのかな…と思っていましたが、とんでもない展開で最後まであっと言う間に読みました。最初は愛人を作って家庭を省みない社長の振る舞いにイラッとしながら読んでいましたが、後半になるとちょっと同情してしまう心情になるのが不思議な作品でした。

    0
    2023年04月15日
  • 可愛いベイビー

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    本当の事を言うとこの本は五十嵐貴久の「年下の男の子」シリーズの続編と同タイトルであったため、間違えて購入したものだった。
    しかし読み始めてみると、初っ端からの笑ってしまう程のあり得んくらいの狂気っぷりに最後までグイグイ引っ張られっぱなしで、一気に読み切ってしまった。
    そんな奇特な部長さんがいるもんかね?とチラッと思わなくもなかったけれど‥
    いやぁ、文句なしに面白かったです。

    0
    2021年12月05日
  • 生きてるうちに、さよならを

    Posted by ブクログ

    非常に読みやすくて面白かった。心理描写もとても丁寧で、ふたりの女の間で揺れる主人公の、人間らしい身勝手さや人を愛しく思う気持ちに共感ができる。
    ストーリー自体はご都合主義感があるが、教訓になる言葉が多かった。「当たり前に生きている何気ない日常」でもたくさんのさようならが積み重なっている。さようならが言えるうちにさようならを言えるというのは、幸せなことだなあ。

    0
    2020年09月27日
  • 生きてるうちに、さよならを

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分の不倫相手がかつて妻の母が不倫をして滅びさせた家の娘であり、最終的に妻はその不倫相手に殺されるという話。よくできた小説。生前葬という考え方も面白かった。
    生前葬は現役を退く際に実施するのがタイミングとのこと。

    生前葬という考え方。
    P26 ずっと会っていない方たちだけお招きして、再会するパーティーなんです。
    P27 気がつくと、もうあの人は自分の人生から消えてしまったのだ、という別れがたくさんあることを知っておいていただきたいんです。その真実を意識していると、一期一会を心から大切にしていく気持ちになれるんですね。

    P52 葬式は、そのセレモニーの実行のために遺族を忙しくさせて、悲しみを

    0
    2015年12月12日

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