<ポイント>
・自分責めモード→メンタルを弱める要因
・我慢できる大人をやめて、頑張らずに諦める大人になる
・うつは疲労=蓄積疲労。8時間睡眠の実践
・森田療法=あるがまま
・ひとり心の会議
・7つの視点=視点をころころ変えることで、モノの感じ方を変える。
<ピックアップ>
〇自分のメンタルをやめる原因は、「自分責め」である。「自分ってダメだなぁ」という罪悪感が沸き上がってしまうと、自信がなくなり、自己肯定感が低くなっている。そうすると、心はどんどん弱っていく。
〇メンタルが強くなる人は、「大人の心を持っている人」となる。一方、「我慢強い」「忍耐強い」というのは、「子どもの心の強さ」である。「子どもの心の強さ」とは、「子どもの頃に大人から植え付けられた”人間とはこうあるべき”」みたいなものである。つまり、「我慢しなさい」「苦しくても逃げない」「最後までやり切る」「人に頼らず迷惑をかけない」
〇子どもの心とは
・”我慢強い”、”忍耐強い”
・大人から植えつけられた”人間とはこうあるべき”
・昭和の時代に合った価値観
・硬い心。ポキンと折れてしまうことがある。
〇鬱で破綻するのは、メンタルが相当強い人。つまり、「子どもの心が強すぎる」。さらにいえば、我慢強いから、ストレスを抱えても鬱になるまでがんばってしまう。
〇「大人の心を持つ」と、自分の身体がはっするSOSをちゃんとくみ取っていたわることができる。「子どもの心」はこうあらねばという固定観念で凝り固まった「固い心」。一方、大人の心は、「柔らかい」。つまり、大人の心は柔軟な心である。
〇例えば、会議で自分の意見が理不尽に否定されたとき、誰でも嫌な気分になり、会議室を木偶なる時があるが、そんな気持ちを完全に抑え込んでしまうのが、我慢できる大人=子どもの心を持つ人である。一方、「ああ、そうですか」とのらりくらりと受け取んて、自分とは異なる価値観があることを認め、自分を許し、いたずらに自信を失くことなく自分を励ましていくことができるのが、「大人の心」である。
〇メンタルが強い人は、自分に対する理解が深い。つまり、自分は緊張に弱いとか、自分に対する、自分の心に対する理解が深いと対策ができる。これに対し、子どもの心が強い人は、全てを”がんばり”で克服しようとする。メンタルの強さって、ストレスに対する「対処力」と「我慢力」の総和。我慢には限界があるので、大人の心があれば、トラブルを経験するたびに等身大の自分を知り、対応力を磨いていける。
〇自分に対する理解が深いと、いい意味であきらめることができる。頑張ってもどうしようもないことを頑張らずに諦めることができる。しがみつかない。頑張ってもどうしようのないことを頑張っている状態の人は生きづらさを感じる。
〇大人の心とは
・柔軟な心
・ひとつの考えにしがみつかない心
・自分の心について理解が深い
・自分の味方になってくれる
〇子どもの心も大人の心もどちらも自分を守るために発動され、必要なものですが、子どもの心にこだわっていると、自己嫌悪、自責感、自身の低下が加速し、自分を許せなくなってしまう。
〇自分に対して、どんなダメ出しをしているか、観察してみることから始めると、子どもの心の心が見えてくる。
〇人間は、弱っているときほど、他人と比べやすい。
〇自分を責めすぎるのは、「うつ」の立派な証拠。
〇「自分責めモード」→「無力感モード」へ。何も希望が持てなくなり、挙句の果てに「これまではただ運が良かっただけ」「今の自分こそが本当の自分だ」と思い込むようになり、そこえさらに「不安感」が拍車をかけるようになる。その結果、「被害妄想モード」へなり、「私のことを見下している、みんなにさげすまれている」ように感じる。
〇無力感とは、「自分には現状を打開する能力がなにひとつない」と思い詰めてしまう強迫観念の一種で、自分自身を客観的に見ることができない。自分は低能で、何もできないと思い込んでしまう。思い込みであり、その思い込みの激しさこそ、うつの悪い特徴である。うつの場合、周囲から見れば大したことでないことでも、絶望的な無力感を感じててしまう。うつは怖いものである。
〇バリバリと第1線で働いてきた有能な人でも、鬱になると、「過去の私は単に運が良かっただけ」と、自分を低く評価し、未来だけでなく、わざわざ過去にさかのぼって自分を否定する。ネガティブな感情が束になって襲いかかってくる。
〇うつのサイン→「頭の働き低速モード」「自分責めモード」「無力感モード」「ネガティブ感情だだ漏れモード」
〇うつの本質は、疲労。正確には、肉体疲労と精神疲労である。疲労しているのに、アクセル踏むことで、心身に異常が出る。
〇うつは、エネルギーの枯渇状態。睡眠時間の確保。
〇1日3分、深呼吸でうつを予防、改善する。
〇なぜ、うつになるのか?「原始人モード」理論で説明できる。命の危機的状況下では、外敵から身を守ること、引きこもることが一番である。何が何でも休んで、体勢を立て直し、再び戦う力を養う。そのための大事な反応が、うつ状態でよくみられる体の反応ということ。身体が緊張するのは、敵の攻撃から身を守るためである。眠れないのも、誰に襲われるかわからないわけで、原始人としてはすぐに逃げるために、眠らないということになる。ある意味、自衛本能である。怒りも同様である。警戒し、すぐに反撃できるようにと。原始人の本能が今もあるわけですから、理屈では抑え込むことはできない。
〇頑張りすぎて疲れた結果、起きている症状がうつである。だから、単に休めばいい。
〇面倒くさいは能力が低いわけではなく、心が弱っているため。
〇表面的な疲労だけでなく、長い年月たまりにたまった、蓄積疲労をとっていかなければならない。蓄積疲労の返済期間は人それぞれ。
〇変わりたいとき、「7:3バランス」で行う。例えば、断る。上手に断れる人をイメージして、断る訓練をする。こうした行動を繰り返していくしか、心を変えることはできない。そして、結果がどうかにかかわらず、「よかったじゃない!」と行動した後、言い聞かせる。ポジティブな方向に捉える。また、反射的に反応しないことも重要である。
〇8時間睡眠の徹底。断る練習の徹底。
〇蓄積疲労を無視し続けると、感情が大爆発する課、静かにポキンと折れてしまう(うつ)。
〇蓄積疲労の3段階。1段階目=通常モード=刺激を受けてすぐに戻る。2段目=疲労2倍モード=刺激も2倍モード3段階目=疲労3倍モード、刺激も3倍モード。モードが高まると、被害者意識が大きくなり、被害妄想気味になり、客観的にみると、大したことのないことにも過敏になってしまう。
〇蓄積疲労はストレスをためるコップをイメージする。2倍モードでは半分近く、3倍モードだと、8文目まで最初から溜まっている状態。よって、感受性もかわってくる。目に入るものが、皆的に見えたり、する。別人化(うつ的性格化)になる。笑顔がなくなり、戦闘モードになっていく。
〇疲労のセルフチェック
*3つ以上だと2段階、7個以上だと3段階
□最近までできていた作業に、とても時間がかかるようになった
□以前織環境は改善できたのに、なぜだか疲れが抜けない。元気がない。
□小さいなことに対して、イライラしたり、傷つきやすい
□少し先の自分について、何となく不安がある
□趣味や好きなことを、最近楽しめなくなった。または、意欲が沸きにくい
□責任を負うことや、新しいことを避けたい。
□人に会うことが億劫に感じる
□睡眠が思うようにとれない
□食欲が低下し、もしくは過食傾向にある
□お酒やタバコ、ゲームが止められない
〇目安として、今日の活動量が今日の体力を上回っていなければ、OKと考える。この活動量には、身体を動かす活動量と精神的な活動量も含まれる。感情の動きも体をむしばむわけで、感情の動きも無視できない。
〇とにかく何もしないで眠る。それこそが最速にして最良の、うつの治療法である。
〇1段階目→理性:感情が80:20
2段階目→50:50
3段階目→20:80
3段階目になると、コントロールできないくらい感情の比率が高くなる。感情は、良くも悪くも考えさえるよう、私たちに働きかけてくる。だから、ぐるぐる、反芻思考になる。
なお、2段階から1段階に戻るには2~3か月かかる。回復への早道は、ズバリ考えないこと。つまり心の空白域を作ること。まずは、考えてしまう自分にダメ出しをせず、肯定してあげること。
この解決のためには、「あるがままの自分でいいよ」という自分を認める、いわゆる森田療法を実践する。「不安」を病理ではなく、「自然な感情」として理解する。静養の精神療法では不安を病理として扱い、その原因を探して、解決を目指していくというスタイルが一般的。しかし、森田療法では、「根本的な恐怖と死の恐怖で会って、それは表から見ると、生きたいという欲求だと虎ている。不安とは、そう悪いものではなく、よりよく生きたいという欲求の裏が英である。不安とは、人にとって避けられない自然な感情である。よって、自然な感情のひとつである不安を排除せず、「あるがまま」に受け止めて、目の前の生活を維持させて、自然を成長させるよう促していく。これが森田療法の考え方である。
〇森田療法のあるがままの意味は、どんなネガティブな感情も、「自分にとって思い通りにならないもの」として付き合い、同時にそこでできることを探る姿勢が、「あるがまま」の意味である。人には、「できないこと」と「できること」があると知ること。できないこととは、自分の感情、過去や未来、他人の言動をコントロールすることである。一方、できることは、自分の感情とうまく付き合うことや、自分の行動を変えることなどである。
〇感情を今トロルすることはできないけれど、うまく付き合うことはできる。他人の言動を変えることはできないけど、自分の言動は変えられる。よりよく生きるという欲求を生かすために、どこに力を注ぐかを考えることが重要である。
〇森田療法の「あるがまま」思考でいく。どんなに、”黒い”自分に気づいても、自分のダメ出しをしない。自分攻めもしない。今はそんな気持ちになって当然と自分の本心を肯定してあげる。
〇考えて不安にあることも疲れるため、うっすらと楽しいことを実践する。つまり、癒し系のストレス解消法である。例、美味しいもの、マッサージ、気心の知れた仲間とおしゃべり、スローな音楽、ドラマや映画もなど。つまり、生産性がないことに没頭すること。
〇ひとり心の会議のススメ
→感情は理性を説き伏せられないくらい、強いパワーを持っている。色々な感情が暴れると、収拾がつかなくなる。1段階より2段階、2段階より3段階の方が、感情お脱図に巻き込まれやすい。大事なのは、自分の中にあるひとつひとつに耳を傾けていく。大前提としてどんな気持ちも肯定するである。あえて向き合うことが大事なんです。嫌な感情を認めたら、行動に移しちゃうのではと危惧するが、”感情のケア”と”現実への対処”を分けて考える。
→心の会議はあくまでも”心のケア”が目的であり、現実問題への対策や結論を最初から求めないこと。心の会議が終わった後で、なんとなく見えてくるものである。最後にすべての感情に「ありがとう」と言う。そもそもかんじょう、ネガティブな感情、怒り、不安、恐怖、焦り、悲しみは、厄介なものでありますが、その人本人を守ろうとして、原始的な感性から発動されたものなんです。
→すべての感情に「ありがとう」という態度を持ちながら、その感情の意見をすべて聞けば、会議は終わり。そのころには、今の私、全然たいしたことないとおもえてくるはず。感情の存在を意識すること、まるごと感じるだけでいいわけっで、会議だからと言って、何かしらの対策や結論を求めなくて甥。感情の存在を意識するおkと、丸ごと感じるだけでいい。感情って不思議なもので、その存在を主張するために、で器具とを拡大し、私たちのしあを狭めてしまう。感情は自己顕示欲が強く、かまってほしいという存在で、気づいてほしいと思っている。だから、そこにいるのはわかっているよと認めてあげる。
→感情は数値化してみる。自分の中に「イやな感じ」が10点中、何点くらいかを考える。
〇心の会議=公聴会を開く。議長は本人。現実的な方法を模索。心の会議を終えた後は、「7:3バランス」で折衷案をきめるとよい。理性寄り、感情より、そのどちらにも偏らない折衷案を落としどころとして探ればいい。「相手の人格なんてどうせ変えられないため、大人の対応をしておけばいい」というのが理性寄り。一方、「やpっぱり、ガツンとこちらの見解を伝えておくべき」というのが感情寄りの意見。さて、「7:3バランス」で見た場合、どんな折衷案に着地するかである。日々出てくる意見が異なるので、1回の会議で終わりにしない。
〇抱えている感情すべてに耳を傾けたうえで、民主主義的な手続きにのっとっていく。自分ひとりで心を整理しながら進んでいくのが、「心の会議」のやり方。自分で決めた、自分で選んだという意識が大切。結果よりも、プロセスが大切である。「何かしらの行動を起こして、結果を出さねば」という意識を持っている人が多いが、「何もアクションを起こさない」ということも立派な選択。
〇7つの視点
・自分視点→人はショックを受けると、その後しばらく、小さいことにまで過敏になりがち。他にイやなことがなかったかどうかを振り返る。もしかすると、他に不快になったり、不安になったりするような原因があれば、自分自身にあったかもと気づくかもしれない。
・相手視点→なぜ●●はこうした行動をしたのか?と妄想をしてみる。
・第3者視点→第3者の視点から俯瞰してみる。
・宇宙視点→いろいろな職業の人、いろんな立場の人が、いろんな感情を抱えて生きているよねって、感じる。「自分の悩みがいかに小さいか」と感じる余裕が出てい来るはず。
・時間軸視点→永遠に続くことでない。いずれ関係性は変化する。
・ユーモア視点→物事を深刻にとらえず、ユーモアをもって眺める。ネタと考える。
・感謝視点→辛いという状況の中でも、感謝できるポイントを探してみる。
⇒視点をコロコロ変えることで、ものの感じ方が変わって、感情疲労も軽減される。感情に翻弄されっぱなしでなくなる。