作品一覧

  • 異形の政権――菅義偉の正体

    異形の政権――菅義偉の正体

    小説・文芸

    3.5
    1巻924円 (税込)
    「異形の政権」がもたらす危機―― 2020年9月、菅義偉自由民主党総裁が首相に就任した。 菅首相はこれまでの首相にない「異形の権力者」であり、 その政体は「異形の政権」であると、著者2人は言う。 具体的には無派閥・非世襲の政治家であり、 総裁選直前まで下馬評に上ることはなかったが、 安倍晋三前首相が辞意を表明するや一気に上り詰め、 政権発足後は権力を極度に自分へと集中させている。 他方、菅首相がどのように権力を行使しているかはほとんど報道されない。 なぜこのような政権が誕生したのか、その実態とはいかなるものか。 前著『長期政権のあと』で安倍政権の本質を見抜いた著者2人が読み解く。 見えてきたのは、不気味な“危機の足音”だった。
  • 「改憲」の論点

    「改憲」の論点

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻869円 (税込)
    「自衛隊明記」「二項削除」「リベラルの側からの新九条論」……。憲法改正をめぐる議論は混迷の度合いを深めている。しかし九条改憲の本質は、平和を求めてきた日本の戦後の否定そのものだ。本書では安倍政権の「憲法破壊」の動きに対して異議申し立てをしてきた「立憲デモクラシーの会」の主要メンバーが、もっとも重要な論点を解説する。8つのポイントに整理してわかりやすく示した、日本国民全員のための必読書。 【目次】まえがき/第一章 自衛隊明記改憲の問題 木村草太/第二章 「新九条論――リベラル改憲論」の問題点 青井未帆/第三章 日本人が向き合うべき戦争と平和のあり方 柳澤協二/第四章 「改憲派」はどういう人々か 中野晃一/第五章 「ポスト真実」と改憲 西谷 修/第六章 解散をめぐる憲法問題 山口二郎/第七章 憲法改正国民投票の問題点 杉田 敦/第八章 「真ノ立憲」と「名義ノ立憲」 石川健治/あとがき 杉田 敦
  • 現代ファシズム論 何が民主主義を壊すのか

    現代ファシズム論 何が民主主義を壊すのか

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻990円 (税込)
    米国のトランプ再選、欧州での極右政党の勃興、日本人ファースト……今、世界は自国第一主義に回帰し、民主主義が危機に瀕している。「分断」「対立」「排外」の潮流がなぜ生まれたのか。その原因を世界の戦後政治の政策からひもとき、混迷の時代を乗り越える術を提言。
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

    資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

    小説・文芸

    4.0
    1巻924円 (税込)
    平成とはどのような時代だったのか。そして、令和はどのような時代になるのか―。『資本主義の終焉と歴史の危機』で歴史の転換を明示した水野和夫教授と、政権与党時の民主党ブレーンとして政治の内側を見てきた山口二郎教授が語り尽くす。まず、平成三一年間を六つの時代に分けて分析。そのうえで平成を総括し、今後を予測・提言する。見えてきたのは、日本が資本主義を“卒業”していく過程であり、政治が大きく変質・劣化していく様だった。歴史的に未知の領域に入ろうとしている現在の日本。両名の主張に刮目せよ。
  • 自民党の変質

    自民党の変質

    小説・文芸

    3.7
    1巻1,045円 (税込)
    日本政治はどこに向かうのか 衆議院補欠選挙で敗北が続く自民党。 また、岸田文雄政権は裏金問題等により低支持率に喘いでいる。 佐藤優元外務省主任分析官は、岸田政権を「深海魚のような政権」と評し、 山口二郎法政大学教授は「家産制国家へ逆行している」と語る。 自民党は保守政党と呼べないほど変質し、所属議員は劣化した。 自民党は解党に向かうのか。だとすれば、自民党を政権から引きずり下ろす政党はどこか。 あるいは、過去何度も窮地に陥りながらも復活したように、危機を乗り切るのか。 国際政治の潮流も踏まえ、自民党およびこの国の未来を読み解く。 (以下、目次) はじめに――対談から生まれた独自の分析と予測(佐藤 優) 第一章 日本政府のトランプ対策 第二章 もはや保守政党ではない 第三章 岸田政権が壊したもの 第四章 自民党の本質 第五章 自民党の息の根を止める政党 第六章 激変する国際情勢のなかで おわりに――二〇二四年は大きな転換点(山口二郎)
  • 政権交代とは何だったのか

    政権交代とは何だったのか

    ビジネス・実用

    3.9
    1巻880円 (税込)
    政権交代直後の期待感は、すぐさま幻滅へと変わり、いまや政党政治に対する忌避感すら拡がっている。なぜ政治主導で「生活第一」への政策転換を進めることに失敗したのか。この二年間の軌跡をたどりながら、政策形成のあり方、政と官の関係、国会政治の形などから民主党政権の成否を検証。大震災後の民主政治の課題を考える。
  • 政治のしくみがわかる本

    政治のしくみがわかる本

    ビジネス・実用

    3.8
    1巻858円 (税込)
    日本の政治はどんなしくみになっているのでしょうか.国会や内閣で政治家たちは何をしているのでしょうか.政治は私たちの暮らしを大きく左右します.どこに注意をして,どういうふうに接したらよいのでしょうか.政治を見たり考えたりするときのヒントがたっぷりな1冊です

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  • 戦後政治史 第四版

    戦後政治史 第四版

    ビジネス・実用

    4.3
    1巻1,364円 (税込)
    的確かつ簡潔な叙述で定評のある通史に一〇年分を増補した最新版.民主党政権下で起きた東日本大震災から,安倍政権の復活と長期化,そしてコロナ危機に揺れる現在までの軌跡をたどる.それは,自民党「一強」と野党の弱体化が進み,政治的幻滅が拡大する時代であった.衆参両院の全選挙結果も収めた必携の一冊.

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  • 長期政権のあと

    長期政権のあと

    小説・文芸

    4.1
    1巻968円 (税込)
    歴史が示す、長期政権のあと――憲政史上、最長となった安倍政権(首相在職日数は二〇二〇年七月三十一日時点で三一四一日)。なぜ、安倍政権は長期政権となったのか。そして、長期政権のあとにはどのような事態が出来するのか――。権力の生理を知悉する佐藤優元外務省主任分析官と現代日本政治論を専門とする山口二郎法政大学教授が、歴史から読み解いていく。見えてきたのは、グローバル資本主義の限界と民主主義の行き詰まり、日本社会の変質と衰弱である。日本はどう変わっていくのか。われわれが迫られる選択とはいかなるものか。近未来への提言・処方箋を擁した警世の書。
  • 日本政治、再建の条件 ――失われた30年を超えて

    日本政治、再建の条件 ――失われた30年を超えて

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,925円 (税込)
    機能不全に陥った日本政治。いまや自公は少数与党となり、一方で野党はまとまることができず、右派ポピュリスト政党が存在感を増している。こうしたなかで、わが国の政治を立て直すには何が必要か。「平成の政治改革」から現在まで、野党再編、政権構想、選挙制度改革、ジェンダー平等、西欧の右派ポピュリスト政党、2025年参院選など複数の視点から検証。現在地を浮かび上がらせるとともに、来るべき日本政治を展望した、必読の論集! 【目次】はじめに(山口二郎)/第一章 日本政治の失われた三〇年と野党の蹉跌――なぜオルタナティブは生まれなかったか(山口二郎)/第二章 平成の政治改革と「二党制の神話」――なぜ小選挙区比例代表並立制は機能しなかったのか (中北浩爾)/第三章 ジェンダー政治の三〇年――平等で包摂的な社会に向けた成果と課題(辻由希)/第四章 政党政治の危機状況――西欧の混迷から考える(古賀光生)/終章 二〇二五参議院選挙と政党政治の再編(山口二郎)/あとがき (中北浩爾)
  • 日本はどこで道を誤ったのか(インターナショナル新書)

    日本はどこで道を誤ったのか(インターナショナル新書)

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻913円 (税込)
    政治家や官僚の劣化、少子化による人口減少、膨張する財政赤字、上昇しない実質賃金、インフレによる生活苦……現在の日本社会が停滞している原因は、どこにあるのか? 常に政治改革の中心で活動してきた政治学者が、日本の「失われた50年」を分析。令和の時代にふさわしい新しい政治のあり方を考え、提言する。枝野幸男氏(立憲民主党)との対談も収録!
  • ポピュリズムへの反撃 現代民主主義復活の条件

    ポピュリズムへの反撃 現代民主主義復活の条件

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻792円 (税込)
    日本社会の更なる沈下を招いた小泉政権を当初歓迎したのは大衆のポピュリズムであった。新たな民主主義再生を実現する手がかりとは何か。9月民主党代表選も含めて検証。政治リテラシーを身につけるための一冊。
  • 民主主義は終わるのか 瀬戸際に立つ日本

    民主主義は終わるのか 瀬戸際に立つ日本

    ビジネス・実用

    3.9
    1巻924円 (税込)
    政府与党が強大化し、政権の暴走が続いている。政治家や官僚は劣化し、従来の政治の常識が次々と覆されている。対する野党の力は弱く、国会も役割を見失ったままだ。市民的自由への抑圧も強まっている。なぜ日本政治はここまで堕ちてしまったのか。内側から崩れゆく日本の民主主義を立て直す道はどこにあるのか。警世の書。

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  • 民主主義へのオデッセイ 私の同時代政治史

    民主主義へのオデッセイ 私の同時代政治史

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻3,410円 (税込)
    自民党に対抗する中道左派を築き,政権交代のある民主主義を作ろうとした政治学者は,政治に何を見,どう関わってきたか.昭和の終わりから安倍政権後まで,期待と挫折と試行錯誤が繰り返された三十余年を,いま率直に振り返る.自身の日記を織り交ぜて同時代政治をたどる回顧録.オルタナティヴを見出す挑戦は終わらない.

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  • 若者のための政治マニュアル

    若者のための政治マニュアル

    ビジネス・実用

    3.8
    1巻770円 (税込)
    政治の基本が良くわかる全く新しい教科書。もっとわがままに生きろ。無責任でいいじゃないか。権利を使え。本当の敵は誰だ。50歩と100歩は大違い。当たり前のことを疑え。政治を考える勇気が湧く本! (講談社現代新書)

ユーザーレビュー

  • 戦後政治史 第四版

    戦後政治史 第四版

    ビジネス・実用

    Posted by ブクログ

    戦後政治史を概観するコンパクトな通史。日本政治の歩みを辿る読書は大変楽しかった。索引や選挙データも充実しており、辞書としても活用出来そうだ。

    特に、第二次安倍政権の記述が素晴らしかった。8年にも渡る長期政権の複雑な軌跡が経済・安全保障・外交を主に分かりやすく纏められており、毀誉褒貶激しい安倍政権をフラットな視点で捉え直す良い機会となった。

    著者の山口二郎氏はリベラル派の闘士であるが、中立な立場から本書を記しており、氏の学者としての力量が窺い知れた。

    第5版の出版は6年後だろうか。楽しみにしたい。

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    2025年07月02日
  • 政治のしくみがわかる本

    Posted by ブクログ

    めちゃめちゃ面白かった。抽象的な政治論だからその分汎用性高い内容だった。普段から考えてる内容の本は面白く感じるな。知識を入れるには普段から疑問を持ったり自分なりに考えたり感じたり現実を観察したりする必要があるんだなと思った。普通に生きててスルーしてるものの知識は入りづらい。これからも政治について考え続けていきたい。

    山口 二郎
    法政大学法学部教授。1958年生まれ。専門は行政学、現代政治。東京大学法学部卒業後、東京大学助手、北海道大学助教授を経てフルブライト奨学生としてコーネル大学へ留学。オックスフォード大学セントアントニーズ・カレッジ客員研究員、ウォーリック大学客員研究員などを歴任し、1993年より2013年まで北海道大学教授。2014年より現職。

    「 民主主義は、人間が長い歴史のなかで、さまざまな経験を重ねながら、獲得した政治のしくみです。人間は不完全な存在であるからこそ、より大勢の人が集まって議論をして、よりよいルールを作り出す努力を重ねなければならない。これが民主主義を支える基本的な考え方なのです。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「完璧な人間などはこの世に存在しません。一人や少数の為政者やエリートが決めても、多数の市民が決めても、間違うこともあれば、正しいこともあります。人間はすべて間違うことがあるという前提で考えれば、一人で決めるのと、大勢の議論を通して決めるのと、どちらがうまくいくでしょうか。一人や少数の人に権力を集中し、そこで物事を決めるならば、間違ったときのブレーキがなくなります。大勢で議論して決めれば、決めるまでに手間がかかりますが、間違ったときにもブレーキがかけやすくなります。違った考えをもった人がいることが、ブレーキの役割を果たすのです。また、別の正しいやり方を探すことも、大勢で議論したほうが容易にできます。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「 政治についての名言は古くから数多くありますが、私がもっとも好きなのは、「政治とは可能性の芸術である」という言葉です。一九世紀ドイツの政治家、ビスマルクが残したとされています。一見不可能に見えることやだれもが不可能だと考えていることを実現する営みこそ、政治だという意味です。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「異文化や異なる時代にどんな「当たり前」があったかを見ることは興味深いことです。また、私たちを縛るという意味では、当たり前は恐ろしいものでもあります。ある時代に当たり前であったことを後の時代から見ると、途方もなくバカバカしく見えるという例はいくらでも思いつきます。私たちは、日々の生活のなかで、さまざまな当たり前に縛られていますが、その当たり前は何の根拠もないものかもしれません。私たちが偽りの当たり前に縛られているとするなら、それは愚かしいことであり、また恐ろしいことでもあります。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「二〇〇八年一一月のアメリカ大統領選挙で、バラク・オバマ上院議員が当選し、アメリカ史上初のアフリカ系アメリカ人大統領が誕生しました。この出来事の意味については後でまた触れますが、民主政治はまだ捨てたものではないという希望を、アメリカだけではなく世界中の人に与えた大きな事件でした。しかし、四〇年ほど前までは、黒人は政治に参加できないのが当たり前、差別されて当たり前というのが、アメリカ社会の姿でした。黒人が大統領になることなど、「夢のまた夢」とだれもが信じて疑っていませんでした。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「キング牧師が一九六三年八月、ワシントンのリンカーン記念堂に向けた人種差別廃止を訴える大行進の時におこなった有名な演説、「私には夢がある」の一部を読んでみましょう。私には夢がある。いつの日にか、ジョージアの赤土の丘のうえで、かつて奴隷であった者たちの子孫と、かつて奴隷主であった者たちの子孫が、兄弟として同じテーブルに向かい腰掛ける時がくるという夢が。私には夢がある。いつの日にか、私の四人の幼い子どもたちが肌の色によってではなく、人となりそのものによって評価される国に住む時が来るという夢が。私の父が死んだ土地で、メイフラワーの清教徒達が誇りとした土地で、すべての山々から自由の鐘を鳴らそうではないか。もしアメリカが偉大な国であるのなら、これは実現されなければならない。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「しかし、理想を追求する動きがあまりに加速すると、やっかいな問題が起こります。理想を純粋に追求しようとする人々が大きな力をもった時、ほどほどのところで手を打つなどと生ぬるいことを言う連中(かつての左翼用語では、日和見主義者といいました)は、理想の実現を妨害するけしからん奴らということになります。純粋な理想主義者ほど、同じ理想を共有しない者に対しては残酷になるという傾向があります。理想主義者は、理想に逆らう者を排除することをむしろ正義と考えてしまいます。そこに、理想主義の落とし穴があるのです。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「 二〇世紀という時代には、マルクス主義、社会主義がそのような理論として大きな力をもちました。一九世紀の経済学者で思想家だったマルクスは、階級格差をなくし、経済的不平等をなくすという理想郷(ユートピア)の実現を唱えました。彼の掲げる社会主義の思想は労働者から大きな支持を得ました。そして、かつてのソ連や東ヨーロッパ、中国などで、社会主義体制が実際に作られたのでした。  けれども、階級格差の廃絶や貧困の撲滅といった理想をこの世で実現することは、不可能でした。そうした理想のもとで実際には、共産党幹部の特権や自由の抑圧など、さまざまなひずみがたまりました。そして、一九八〇年代末から九〇年代初頭にはソ連や東ヨーロッパの社会主義体制は崩壊してしまいましたし、社会主義を掲げる中国も、市場経済を全面的に取り入れるようになりました。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「 しかし、社会主義であれ資本主義であれ、かつてのソ連であれアメリカであれ、行き過ぎた理想主義の発想には、共通した三つの特徴があります。それは、人間の能力に対する楽観と、設計図の通りに世の中を作りかえることができるという単純さ、そしてすべての人は自分と同じ理想をもつべきだという自己中心主義です。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「中央アジアにアラル海という湖があります。その周辺では、湖に流れ込む川にダムを造り、周辺の綿花畑に水を供給しましたが、それによりアラル海は干上がってしまい、周辺の住民の生活が破壊されてしまいました。人間の浅知恵で自然の生態系を壊すと、人間の生活が脅かされるのです。  同じことは、社会や経済のしくみについても起こりえます。社会や経済にも、いわば自然と同じような生態系があります。昔の社会主義の国では、それを無視して、政府がどのような製品をどれだけ生産するかを決定し、経済の動きをコントロールしていました。けれども、人々がどれだけのパンや衣服を必要としているかを政府が知ることは不可能でした。だから社会主義の国ではつねにモノ不足で人々が悩まされていたのです。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「理想主義的な発想をする人々は、世の中を作りかえる特効薬を振りかざす傾向があります。世の中を悪くしている元凶を突き止めて、それさえ取り除けば世の中はよくなるという議論をしがちなのです。私有財産制をなくせば格差や不平等はなくなるとか、政府の規制をなくせば豊かな社会ができるとか、サダム・フセインをやっつければイラクは平和で民主的な国になるとか、そんなたぐいの議論です。富を独り占めしている金持ちや人々を抑圧している独裁者を憎たらしいと思うのは、自然な感情です。でも、憎たらしい奴を消せば、世の中がいっぺんによくなるというわけではありません。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「理想主義者が唯我独尊に陥ると、世の中全体を一つの理想によって塗りつぶすことを、理想の実現だと考えるようになります。しかし、そのような社会は別の面から見れば、ファシズムにほかなりません。理想主義はファシズムと紙一重ということもできるのです。あるいは、ユートピアと全体主義社会は紙一重ということです。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

    「中東のパレスチナで、イスラエルのユダヤ人とイスラム教徒のパレスチナ人が長年、争っています。パレスチナ人過激派による「自爆テロ」の悲惨さを伝える映像だけを見れば、その人はパレスチナ人を加害者、イスラエル人を被害者という図式で事態をとらえるでしょう。しかし、逆にイスラエルによる強引な入植地拡大やガザ地区への爆撃というような、パレスチナ人に対する弾圧を伝える記事を読めば、正反対の構図で考えることになるでしょう。  もちろん、事実は一つの図式でとらえられるほど単純ではありません。どちらか一方が完全な正義派で、他方が完全な悪党という話ではないのがふつうです。パレスチナ紛争の例では、双方の憎悪や暴力が紛争をエスカレートさせて、無辜の被害者を増やしているのが現実です。また、その時々の出来事にとらわれずに、なぜ紛争が起きたのか、その発端を考える歴史的な視点がないと、事の本質は見えなくなってしまいます。」

    —『政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)』山口 二郎著

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    2025年06月07日
  • 自民党の変質

    Posted by ブクログ

     知らなかった視点がたくさん出てくる。考え方の幅が拡がるいい本でした。「ダレスの恫喝」については、うろ覚えの孫崎さんの本の内容とは、すこし内容が違うように感じました。孫崎さんの本を読み直して比べてみようと思います。

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    2024年10月01日
  • 資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

    Posted by ブクログ

    大量消費社会を終え、成熟した社会に生きる人々は何を目指せば良いのか。エネルギーが枯渇していく将来を見据えれば、成長が鈍化する事は避けられない。

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    2021年06月06日
  • 長期政権のあと

    Posted by ブクログ

    2020/12/24「安倍長期政権のあと」山口二郎・佐藤優☆☆☆
    「名著」知の巨人お二人の共著 クオリティ高い 単行本数冊分 佐藤優氏☆
    課題は整理された いかに取り組むか コロナ禍を口実に逡巡している
    先送りすると、失われた時代が続き、「資産の焼け野原」

    Ⅰ.安倍長期政権 2012.12-2020.08
    1.安倍一強 過度な権力集中 官房1200  府2400 内閣人事局'14年
    2.行政権の絶対優位 立法・司法の軽視 ファシズムの手法
      アカウンタビリティー説明責任なし 民主主義の否定
    3.支持率第一主義 短期施策に集中 長期ビジョンも戦略も無い
      もともと安倍氏には政権構想はなくレガシーと長期在任ねらい
    4.人材育てず 劣化 側近政治 トップリーダーの器では無い
      官邸官僚に依存し、党内の後継者・若手には無関心 自分だけ
      二人の長老に依存 麻生副大臣 二階幹事長 爺や体制
    5.三つの大権 ①公認権②政党交付金③解散権
      小選挙区制をフル活用 
    6.対米追随=日本の国体とした 天皇無視
    →コロナ禍まではやりたい放題だが、実績・実力が問われるガチンコ 敵前逃亡 得意の   

    Ⅱ.戦後の世界政治
    1.民主主義と資本主義のバランス 大きな政府と小さな政府
      ex池田勇人「所得倍増」、佐藤栄作「社会開発」
    2.新自由主義 ハイエク、フリードマン
      サーチャー政権[79-90] レーガン[81-89] 中曽根康弘[82-97]
      「小さな政府」→国民社会の統合の低下→地方独立・分権の動き
      exスコットランド 分断の勢力
      反対勢力の弱体化 組合・野党 →長期政権・新自由主義
    3.1985年プラザ合意
      中曽根行革「民営化」①効率化・生産性向上②税収増③組合解体
    4.90年代Global資本主義経済 クリントン政権'93-'01
      ①情報革命 情報スーパーハイウェー構想
      ②金融規制緩和 '95 ドル高容認 海外マネーの取り込み NAFTA
    5.小泉構造改革
      ①郵政民営化。財投縮小②医療に市場原理③非正規雇用の拡大
      ④企業内部留保463兆円

    Ⅲ.自民党の強さ 90年代 冷戦終了・バブル崩壊→日本の衰弱
      合成の誤謬 雇用の効率化・非正規雇用
            所得の減少 消費の低迷
      小泉政権「'01年04月-'06年09月」
      ①経世会潰し②市町村合併③郵政民営化④経済財政諮問会議
      →「反知性主義」 言葉の崩壊 

    Ⅳ.安倍政権後の国難
      コロナ禍→大政翼賛会=行政国家、ファシズム 同調圧力・自粛警察
      山口先生は「民主的に運営ができる」と甘い見通し 民主党政権
      野党は本気で政権を取ろうと思っていない! これが実態と思う
      自棄になり、投機的リーダーシップを求める(一か八か) ヒトラー
      SNS 権威の否定①政治②メディア cf中世「印刷」教会権威を否定
      
    Ⅴ.日本の劣化 アベノミクスの検証を 
      GDP増加 ドルベースでは 国債増加の代償
      インバウンド 航空機特需
      雇用改善
     →真の人材育成 教育 Glocal エッセンシャルワーカーを大切にする社会

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    2020年12月31日

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