作品一覧

  • レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕

    レヴィンソン&リンク劇場

    小説・文芸

    3.7
    1~2巻660~731円 (税込)
    『刑事コロンボ』『ジェシカおばさんの事件簿』等の推理ドラマで世界を魅了した名コンビが、ミステリー黄金時代に発表した短編小説の数々! 郵便配達人が知った大事件の秘密を描くデビュー作「口笛吹いて働こう」を筆頭に、コロンボの原型となった殺人劇「愛しの死体」など、田舎町からショウビズ界まで、さまざまな舞台で展開される、多彩な犯罪物語や怪談といった、謎と興趣に富んだバラエティあふれる作品を収録。 ※本電子版は、著者との契約により、「幽霊の物語」の1作品が収録されておりません。ご了承ください。
  • 晩夏の墜落 上

    晩夏の墜落

    小説・文芸

    3.3
    1~2巻836円 (税込)
    〔アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作〕大西洋上に富豪たちの乗る自家用ジェット機が墜落。同乗していた画家のスコットはからくも死を免れ、乗客の男の子とともに泳いで生還を果たした。だが彼には疑惑の目が向けられる……。果たして何が起き、何が起きなかったのか? 著名脚本家による傑作サスペンス
  • 隣人(新潮文庫)

    隣人(新潮文庫)

    小説・文芸

    3.9
    1巻1,265円 (税込)
    湖水地方の閉ざされた村。教会信者たちによる怪しげな集会の準備が進行中だったが、教会から抜け出してきた少女が、隣家に越してきた女性アンに助けを求めにくる。アンも何やら秘密を抱えているようだが。一方、ドーセット州で教師を刺した少年が女性精神科医につきまとったあげく、この村をめざしていた……。幾重もの驚愕が待ち受け、ミステリー界を激震させた究極のサイコ・サスペンス!(解説・川出正樹)
  • 身代りの女(新潮文庫)

    身代りの女(新潮文庫)

    小説・文芸

    3.6
    1巻1,320円 (税込)
    卒業を間近に控えたパブリック・スクールの優等生6人が自動車で逆走。母娘3人の命を奪う大事故を起こしてしまう。20年後、一人で罪を被り刑期を務めあげたメーガンが、国会議員、辣腕弁護士ら、いまや成功を収めている5人の前に姿を現す。彼らと交わした“約束”を果たさせるために……。身代り契約の果ての惨劇を、周到に仕組まれたプロットと圧倒的筆力で展開する、予測不能サスペンス。(解説・大矢博子)
  • ポアロのクリスマス〔新訳版〕

    ポアロのクリスマス〔新訳版〕

    小説・文芸

    -
    1巻1,760円 (税込)
    富豪の一族が久方ぶりに集った館で、偏屈な老当主が殺された。犯人は家族か使用人か。聖夜に起きた凄惨な密室殺人にポアロが挑む
  • アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する

    アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する

    小説・文芸

    4.2
    1巻1,782円 (税込)
    米国発、LGBTQ+青春小説の金字塔!  1987年の夏、メキシコとの国境に近い町エルパソ。両親と暮らすメキシコ系の15歳の少年アリことアリストートルは、自分にも家族にもまわりの世界に対しても、正体のわからない違和感と苛立ちを覚えていた。そんなある日、苦手な水泳の練習のために訪れたプールで、同い年のメキシコ系の少年ダンテと出会い、泳ぎを教えてもらうことに。独特の感性も臆さず、屈託なく自分をストレートにぶつけてくるダンテと、お互いの愛情を素直に表現し合う彼の家族に驚きつつも、アリは彼らに惹かれ、友情を育んでいく。そしてさまざまな「事件」や「別れ」を通して、アリはダンテとともに「宇宙の秘密」ーーこの世の真実に気づいていく…。  ラムダ賞、ストーンウォール賞他数々の文学賞を受賞、タイム誌の選ぶオールタイムベスト100冊(YA部門)選出、2023年9月には全米映画公開。十代から親世代まで、すべての人に今だからこそ読んでほしい、限りなく美しく瑞々しいLGBTQ+青春小説の金字塔! (底本 2023年8月発売作品)
  • ビール・ストリートの恋人たち

    ビール・ストリートの恋人たち

    小説・文芸

    4.4
    1巻2,420円 (税込)
    冤罪で収監された恋人ファニーを救うため、彼との子を妊娠中のティッシュは奔走するが……若き恋人たちを描いたボールドウィンの名作が新訳で登場。アカデミー賞受賞作「ムーンライト」のB・ジェンキンズ監督により映画化。2019年初頭全国公開予定の映画化原作!
  • ホワイト・フェミニズムを解体する――インターセクショナル・フェミニズムによる対抗史

    ホワイト・フェミニズムを解体する――インターセクショナル・フェミニズムによる対抗史

    ビジネス・実用

    5.0
    1巻2,640円 (税込)
    中流以上の白人女性を主たる対象としたホワイト・フェミニズムの陰で、有色人種やトランスジェンダーなどのインターセクショナル・フェミニストが既存の社会構造に連帯して立ち向かうことを提唱してきた。 本書では、両者の議論を取り上げてフェミニズムの思想史を捉え直す。
  • ジェーン・スティールの告白

    ジェーン・スティールの告白

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    幼くして孤児となり艱難辛苦のうちに育ったジェーン。罪に手を染めることも辞さない彼女は、ある企みを胸に、田舎の屋敷に家庭教師としてもぐりこむ。しかし屋敷の当主には何か秘密があるようで……『ニューヨーク最初の警官 ゴッサムの神々』著者の話題作!
  • 母を燃やす

    母を燃やす

    小説・文芸

    -
    1巻3,080円 (税込)
    インドで暮らすアンタラは、幼い頃から自分の人生を振り回し、自由奔放に生きる母が憎い。そんな母も老年にさしかかり、アルツハイマー型認知症と診断されるが、病気だからと母のことを赦せるわけもなく――。母娘の普遍的な物語。2020年ブッカー賞最終候補作
  • アキレウスの歌

    アキレウスの歌

    小説・文芸

    4.4
    1巻3,300円 (税込)
    〈オレンジ賞受賞作〉半神の少年アキレウスに出会い、強い絆を結んだ王子パトロクロス。しかし、トロイア戦争が始まり、二人の上に暗い影を投げる……神々が人間に干渉するギリシア神話の世界を鮮やかに語り直した戦いと青春の物語/掲出の書影は底本のものです
  • ダッハウの仕立て師

    ダッハウの仕立て師

    小説・文芸

    4.0
    1巻3,520円 (税込)
    1939年、ロンドン。婦人服の仕立て師(ドレスメーカー)として頭角を現しつつある18歳のエイダは、上流階級の紳士と知り合う。しかし戦争の暗雲が近づく中、その出会いは思いもよらぬ残酷な運命に彼女を導くのだった……第二次世界大戦を舞台とした歴史小説!
  • 動物工場

    動物工場

    小説・文芸

    3.0
    1巻4,290円 (税込)
    アフリカにある動物たちの王国ジダダは、植民地支配から民を救った建国の父オールド・ホースの政権誕生40周年を迎えた。だが、ジダダの民たちは気づいている。この栄光の影で犠牲となる者たちの声を。ブッカー賞最終候補に選ばれたジンバブエ版『動物農場』。
  • ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル 画家ゴッホを世界に広めた女性

    ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル 画家ゴッホを世界に広めた女性

    小説・文芸

    4.2
    1巻5,940円 (税込)
    ふたりのゴッホを支えた女性と知られざるファミリー・ヒストリー フィンセント・ファン・ゴッホの義妹で、弟テオの妻ヨー。兄弟が相次いで亡くなった後、彼女は膨大なゴッホ作品を受け継ぎ、作品の普及に生涯を捧げた。世界各地での展覧会の開催、有力な画商や顧客に対する戦略的販売など男性優位の美術市場を切り拓いて成功を収め、さらにゴッホ書簡集の出版にも尽力した。ヨーの功績によって、ゴッホは死後に「同世代でもっとも優れた芸術家の一人」という評価を確立できたのだ。美術界を揺るがす意欲と先見性を持ち合わせ、さらにオランダ社会民主労働党員として政治活動にも関わったヨーの類いまれなる人生を描く。未公開の日記、家族の手紙、記念の絵画など貴重な資料と図版130点以上を収録。

ユーザーレビュー

  • 隣人(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    イギリスの女流作家、シャロン・ボルトンの新潮文庫第二弾。過去、東京創元社から3作出版されており、順調に邦訳されて嬉しい限り。

    病院から退院してきた「わたし」は、隣家にアナという女性が引っ越してきたことを知る。アナが開業したパン屋に足を運ぶと、年に二週間だけ村を訪れる宗教団体の一家が、娘の誕生日ケーキを注文しているところに出くわすのだが…

    個人的には、イギリスのイヤミス女王。
    一昨年に出た前作「身代わりの女」に負けないくらい、全く好きになれない登場人物たち。登場人物表が「わたし」の時点で身構えながら読んだが、それでも騙されたし、ラストの絶妙さ加減は素晴らしかった。

    今年のエンタメ的なベスト、とまではいかないが、安心して騙してもらえる良作を連発してるなぁと。昔の土着的な作品も好きなので、今作の湖畔地域かつ怪しげな宗教団体との軋轢は懐かしかった。おすすめ。

    一点だけちょっと…と思った点。
    帯で煽るのは結構冒険で、最近は特にネタバレを忌避する雰囲気もあって、ほとんどうまくいっていないんじゃないかなと。巻末解説の切り取り方だと思うが、今作に限っていえば、登場人物表の時点で何かあるのはわかりきっているわけで。あえて帯で煽らなくとも…と思った(海外エンタメなんてなかなか売れないので、苦労されているんだとは思うけど…)。

    0
    2026年09月22日
  • 隣人(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    超★5 今年一番のトンデモサスペンス! 不穏な雰囲気、胡散臭さ満載キャラ、驚愕必至の展開を堪能せよ #隣人

    ■あらすじ
    イギリスの湖水地方、わたしの住む家の隣に引っ越してきたアナ。彼女はパン屋を営み、村のみんなから親しまれていた。

    ある日、怪しげな教会信者たちが現れ、アナのパン屋にも訪れるようになる。そして信者の少女コンスタンスがアナに助けを求めに来た… 前年四月、女性精神科医のアナリーズは、教師をナイフで刺した少年ジェイゴに対して精神医学的評価を行っており…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    超★5 今年一番のトンデモサスペンスですね、またもやってくれたシャロン・ボルトンの新作です。

    本作をひとことで表現するとこちら。

    「何から何まで、全部が怪しい」

    サスペンスって鬼気迫るハラハラドキドキ感が重要なんですが、前提として「不穏な雰囲気」ってのが大事だと思うのよ。シャロン・ボルトンはその世界観を作り上げるのが上手なんすよね。でもネッチョリした気持ち悪さやグロさはほとんどない(多少あるけど)。読み進めるほどに作品に取り込まれてしまうような、奇妙な読み心地を味わえるサイコサスペンスなんすよね。

    ストーリーとしては、語り手であるわたしとアナが、教会信者たちに囚われた少女と少年を救い出そうと画策する。並行して1年前の精神科医と少年犯罪を犯した二人のやり取りも描かれる。果たして少女たちは救われるのか? 過去の人物、出来事との関係性は…?

    まず出てくるキャラクターの全員が全員、胡散臭んすよ。教会信者たちはもちろんのこと、もうひとりの隣人ガードナー、教師を刺した少年ジェイゴ、そして語り手である"わたし"ですら得体が知れない。性格の悪さが露骨に出てるし、悪いたくらみが身体じゅうからしみ出てるのよね。

    一方、隣人パン屋のアナと1年前の登場人物の精神科医アナリーズは、超まともなんすよ。この物語の唯一の良心、おかげでちょっと息がつけるんだけど… ん? このふたりの関係性ってやっぱり… なーんてと勘繰り始めると、もはや作者の術中にはまっています。

    とにかく幾重にも重なった不穏な謎が秀逸すぎるんすよね。怪しい教団では何が行われているか、精神科医のアナリーズと少年ジェイゴの関係性、アナとかつての出来事と関連性、わたしの正体… これらの謎が複雑に絡み合って、気づいたら熱中してどんどん読み進めちゃうのよね。

    そして帯に「三度は大きな衝撃が待ち受ける」とあるのですが、果たしてどうでしょうか。ぜひ読んでみて下さい。個人的には「衝撃の回数」よりも「衝撃の強さ」にノックアウトですね。作者がやってやったぞ!という意気込みが伝わってきましたね。

    今年必読のサスペンスミステリーだと思います。面白いのはもちろん、ハチャメチャ感がたっぷりと味わえますよ。

    ■ぜっさん推しポイント
    後半までずっと謎追いがメインなのですが、最終盤になると遂にハラハラドキドキのサスペンスフェーズに入ります。まず舞台が超素晴らしいし、これまで語られてきた誰が誰がどうなるって状況に目が離せないし、この混沌とした雰囲気も大好き。そしてラスト1ページのやり取りは、本作が表現したかった世界なんだと感じました。

    0
    2026年08月19日
  • アキレウスの歌

    Posted by ブクログ

    『イリアス』に登場するアキレウスと、従者パトロクロスに焦点をあてた物語。2人に焦点をあてていることは一貫していて、純愛といってよいほどの関係に驚いた。パトロクロスは今回初めて知ったのだけど、アキレウスにそんな解釈があったのか…!
    アキレウスとアガメムノンが決裂した後からのストーリーの緊張感と、その先の悲劇の予感が高まっていく様が感じ取れる書きぶり(翻訳も素晴らしい)は白眉といってよいのではなかろうか。アキレウスとパトロクロスがイチャついているシーンよりも心に残っているくらい。アキレウスが誇りと名誉を重んじるが故に、味方の兵士から彼が憎まれることを恐れるパトロクロス。パトロクロスは心から優しい男だ。だからアキレウスは、母親で女神のテティスが反対しても、パトロクロスを愛したのだと思う。そして彼の優しさをちゃんとわかっていたもう1人が、パトロクロスによって助けられたブリセイスだ。パトロクロスを「最高のミュルミドネス」と称えたブリセイスだけど、その言葉が、神の予言「最高のミュルミドネスが2年以内に死ぬ」を実現させてしまったような展開に、思わず唸ってしまった。パトロクロスを巡る、彼女とアキレウスの確執も印象深い。
    オデュッセウスに「神が作った最高の殺人兵器」と言わしめたアキレウスの、パトロクロスの死後の悲しみと怒りの描写が、冷酷で苛烈で虚無にまみれていて大変素晴らしい。そして最後、アキレウスとパトロクロスが死後も共にいることをテティスが許したようで、しんみりと、でもちょっとほっとしたような気持ちでページを閉じた。
    ギリシャ神話を扱っているからかもしれないが、パトロクロス視点の語り口調も全体的に静謐な雰囲気に満ちていて、読んでいるこちらも静かに感情を煽られる感じ。紙の本が手に入らないので、渋々電子書籍を購入したけど、この作品は紙で欲しいなぁと思った。

    0
    2026年04月29日
  • ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル 画家ゴッホを世界に広めた女性

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    原書はオランダ語、2019年刊。邦訳書は636ページ+カラー口絵48ページ。圧巻のひとことに尽きる。
    ヨー・ファン・ゴッホ=ボンゲル(1862-1925)。あのゴッホ(フィンセントorヴァンサン)の弟、テオの奥さん。彼女なくしては、現在私たちが知るようなゴッホは存在しえなかった。なぜなら彼女がゴッホのほぼ全作品を管理することがなければ、そしてゴッホとテオの間で交わされた途方もない量の手紙を保管し公刊しなければ、ゴッホの作品の真価、その制作過程、さらにはゴッホその人についても、なにも知りえなかっただろうから。(なんだか、宮澤賢治の草野心平や宮澤清六、カフカのマックス・ブロートみたいだ。)
    ゴッホの死後、半年も経たずに、夫テオも病死した。1歳の息子(その名もVincent Willem van Gogh !)を抱え、彼女がどう生きたのか。ずっとそのことが気になっていた。本書では、まずヨーの生い立ちに始まり(100ページ)、テオとの結婚と彼の死(100ページ)、そして残りの400ページがその後のヨーに充てられている。
    ゴッホの残した作品は尋常な数ではない(およそ2000!)。ヨーはそれらをどこにどのように保管したのか。いつどこでゴッホの展覧会を開催し、いつどこになにを貸し出したか。一部はいつどこにいくらで売却したか。そして「ゴッホの手紙」として知られるようになる書簡集をどのような形で世に送り出したか。守るだけでなく、攻めるに攻めた。周到なプロデューサーあるいはビジネスウーマンの顔も窺える。(そしてこの400ページは、亡くなった時にはほとんど無名だったゴッホが世界に知られてゆく、その受容の歴史としても読める。)
    しかし驚くのは、ヨーがテオと一緒に生活したのはわずか1年半、ゴッホと会ったのはたった3回だったこと。その3回で彼女の運命は決まったのだ。

    0
    2025年12月04日
  • 身代りの女(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     掛け値なしの傑作というのは、こういう作品のことを言うのではないでしょうか。『身代りの女』というタイトルと簡単な作品紹介だけを見て、作品の良し悪しとは別に、自分の小説の興味のベクトルとは別の方を向いてそうだな、という気持ちがあったのですが、読んでびっくり、なんでいままで読まなかったのかと後悔してしまいました。ラストまでどう転ぶか分からない物語をぜひ楽しんで欲しいので、事前情報はあまり持たずに読んだほうがいいような気がします。でも、それでも簡単に内容に触れるとしたら……。

     卒業を間近に控えた名門校に通う仲良しグループ六人。メーガン、フェリックス、アンバー、ザヴ、ダニエル、タリサ。輝かしい未来が約束された六人の未来はある日突然、暗転する。魔が差したようにはじめてしまった『肝だめし』という名の危険運転。その結果として、彼らは三人の人間を死に追いやる事故を起こしてしまう。これからどうするかを揉めた際、六人のうちのひとりが、すべての罪を被る、と宣言する。出所した時にその代わりとなる義務を払う、ということを条件に。そして二十年が経ち、出所したそのひとりが成功者として地位を得ていた彼らの前に現れる。

     というのが、本作の導入。650ページのそれなりに長さのある小説ですが、澱みのない文章と先の読めない展開の妙があって、そんな長さは決して感じないと思います。自らを救うために、二十年後に代償を払うことを条件に悪魔と契約した五人の物語とも言えるかもしれません。この作品に分かりやすい形で描かれる〈善人〉はいませんが、その一方で、どこか共感を覚えてしまう人間らしさは全員に備わっているように感じました。キャラクターが魅力的でした。ラストの余韻も、どこか愛おしくなるものがあって、すごく好きです。

    0
    2025年02月02日

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