社会史作品一覧

  • 駅の社会史
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    夏目漱石『三四郎』冒頭の名古屋駅、「勝負に打って出る玄関の駅」と言った升田幸三の大阪駅、出征・帰還の軍用列車が発着した品川駅……。明治初年の岩倉使節団で久米邦武が見出したように、「駅」は近代文明の本質を表わす場となった。大衆化・大量化する鉄道とともに変貌していく駅の姿を辿り、鉄道史から近代をとらえ直す。 〈解説〉老川慶喜
  • 立志・苦学・出世 受験生の社会史
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    明治初期「勉強立身」の言説が高まり、学校の序列化も進むと、青少年の上昇移動への野心は新たな「受験的生活世界」を生み出す。怠惰・快楽を悪徳とし、受験雑誌に煽られて刻苦勉励する受験生の禁欲的生活世界を支えた物語とは何なのか。受験のモダンと、昭和四〇年代以降の受験のポストモダンを解読。(講談社学術文庫)
  • 人類対新型ウイルス 私たちはこうしてコロナに勝つ
    4.0
    新型コロナウイルスによるパンデミックは一体どうなるのか。治療薬、ワクチン開発の見通しは?集団抗体は?人類は有史以来、未知のウイルスとの戦いを繰り返してきた。1世紀前のスペイン風邪では世界中で5000万人以上の死者を出したとも。英国人ジャーナリスト・社会史家の著者は近代以降のウイルスとの攻防をつぶさに検証し、今日のパンデミックを予想していた。本書は「予言の書」として再刊が待たれていた。人類は、このパンデミックにどう勝つのかを示す。さらに日本語版補遺として、医療ジャーナリスト、塚崎朝子氏が新型コロナウイルスの正体、治療薬アビガン、ワクチンの可能性などの最新情報を寄稿している。
  • 日本の酒
    4.2
    古い文明は必ず美酒を持つ。醸造酒でありながら世界的に見ても珍しい蒸留酒並のアルコール度を誇る日本酒。麹カビから育てた酒の文化史・社会史を古今の書に探り、科学の眼で語る。「火入」「生もと(きもと)」「山廃造り」等、日本の酒造りの方法はどこが興味深くまた優れているか。醗酵学者・坂口博士(1897-1994)の決定版・日本酒読本。

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  • 武家の棟梁の条件 中世武士を見なおす
    3.0
    現代の日本人がイメージする高潔で忠義を重んじる武士像は、近世に概念化され、明治以降、国家主義的教育の中で作られたものであり、本来、武士とは「政治史的にはこの上もなく」暴力的性格の社会集団で、「職業的な殺し屋」的存在だった。この集団を束ねた「棟梁」とはなにか。その条件は。なぜ武家政権がかくも長期にわたって存続し得たのか。武士の本質と肖像を社会史的職能論により捉え、そこに浮かび上がる日本の中世を考える。
  • ハーメルンの笛吹き男 ――伝説とその世界
    4.0
    《ハーメルンの笛吹き男》伝説はどうして生まれたのか。十三世紀ドイツの小さな町で起こった、ある事件の背後の隠された謎を、当時のハーメルンの人々の生活を手がかりに解明していく。これまでの歴史学が触れてこなかったヨーロッパ中世社会の「差別」の問題を明らかにし、ヨーロッパ中世の人々の心的構造の核にあるものに迫る。新しい社会史を確立する契機となった記念碑的作品。
  • 半田山の午砲台-岡山の時の社会史断章-
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 半田山の丘陵東南端に、第17師団により設置された午砲台。1909年正月から1929年3月までの21年にわたり、正午の時報を毎日ドンと打っていた。
  • 戦後欲望史 黄金の六〇年代篇
    -
    犯罪や風俗中心の読み物ふう戦後史。懐かしい話題でつづる戦後の風俗と社会史――日米安保条約の改定、国会デモ、東京オリンピック、高度成長、三億円事件、デヴィ夫人、吉永小百合、ビートルズ……懐かしのあの人、あの事件が次々登場して、我々を熱中させた激動の1960年代。戦後40年の歴史を、大衆の私的欲望や犯罪などいちばん時代を映す「欲望」という視点から描いて、人間のホンネに迫る。いま生きいきと甦った鮮烈な戦後史。<全3冊>
  • ウィーン ――「よそもの」がつくった都市
    3.8
    皇帝ハプスブルク家の都、楽聖の都ウィーン。今もなお優雅で華やかな香気を放っている。だが、この都市の神話はいったいどのようにつくられたのだろうか。激動の都市形成の歴史をたどりつつ、「よそもの」を魅きつける魔力とオペレッタ的いかがわしさにみちた、ウィーン神話のもうひとつの顔に光をあてる都市の社会史。
  • 日本人漂流記(上)
    -
    本書は、漂流を海事史的、海外交渉史的、社会史的、文化史的見地から一般向けに書かれた名著。その実証性には定評があり、作家や研究者に高く評価されている。大部かつ充実した密度の高い内容ながら、読み物として知的刺激に富んでいる。

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