小説・文芸 - 亜紀書房作品一覧

  • 愛と家族を探して
    4.0
    こんな話、聞きたかった。 偏見や思い込みを丁寧にならしていく作業は時間と根気が要るけれど、楽しいものでもある。 「家族」の定義なんか決められたくないよね。——能町みね子さん、推薦! 法律婚ではない契約を取り交わして結婚生活を送る夫婦。 恋愛関係にはないが、同性パートナーシップ制度を利用して「家族」になることを検討中の女性二人。 「家庭が欲しい」と 精子バンクを利用して子どもを産んだXジェンダーの当事者。 母の呼びかけで集まった多くの人たちによる共同保育で育った子ども。 自分らしく、深く息をして生きるために。 「愛」と「家族」の多様な形を実践する人々にインタビューし、自らに問い直す。 自分がほんとうに安心できる「愛と家族のかたち」は、どこにあるのだろう?
  • わたしに無害なひと
    4.4
    2018年〈小説家50人が選ぶ“今年の小説”〉に選出、第51回韓国日報文学賞受賞作! 十六の夏に出会ったイギョンとスイ。 はじまりは小さなアクシデントからだった。 ふたりで過ごす時間のすべてが幸せだった。 でも、そう言葉にすると上辺だけ取り繕った噓のように……。 (「あの夏」) 二度と会えなくなった友人、傷つき傷つけた恋人との別れ、 弱きものにむけられた暴力……。 誰も傷つけたりしないと信じていた。 苦痛を与える人になりたくなかった。 ……だけど、あの頃の私は、まだ何も分かっていなかった。 あのとき言葉にできなかった想いがさまざまにあふれ出る。 もし時間を戻せるなら、あの瞬間に……。 韓国文学の〈新しい魅力〉チェ・ウニョン、待望の最新短編集。 第8回若い作家賞受賞作「あの夏」を含む、珠玉の7作品を収録。 【目次】 ・日本の読者のみなさんへ ・あの夏 ・六〇一、六〇二 ・過ぎゆく夜 ・砂の家 ・告白 ・差しのべる手 ・アーチディにて ・あとがき ・訳者あとがき
  • ベストセラーで読み解く現代アメリカ
    4.5
    アメリカ人の欲望や不安や未来は、ベストセラーを見ればわかる 「アメリカで話題になっている本はなんですか?」は、 人気レビュアーである著者がビジネスリーダーたちから常に聞かれる質問だ。 本の良し悪しというより、話題となる本は、アメリカ人の興味を如実に映す。 数々のトランプ本、ミシェル・オバマやヒラリーの回想録、ITビリオネアが抱く宇宙への夢、黒人や先住民から見える別の国アメリカ、ジェンダーの語られ方…… 「ニューズウィーク日本版オフィシャルサイト」の連載を中心に、人気レビュアーが厳選して伝えるアメリカのいま。
  • 女たちのアンダーグラウンド――戦後横浜の光と闇
    3.7
    彼女たちは、どこへ消えたのか? 戦後、日本人女性と米兵の間に生まれた子どもたち、経済成長の陰で地を這うように生きた「女たち」はその後どんな運命をたどったのか。 敗戦直後から現在の横浜、北海道、そしてタイを舞台に、声なき者たちのブルースに耳を澄ませる。 華やかな横浜の裏の歴史を描き出すノンフィクション、20年の時を経てついに完結!
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件
    4.0
    全米を揺るがした未解決事件の真相に迫り 人類最大のタブーに挑む衝撃のノンフィクション! 1961年、大財閥の御曹司が消息を絶った。 首狩り族の棲む熱帯の地で。 この時点で、マイケルが「いかに」殺され、食べられたのかは、一連の調査や文献からすでにはっきりしていたのである。 著者ホフマンにとってどうしても解せなかったのは、「なぜ」マイケルが殺され、食べられなければならなかったのかということだった。(解説より) 解説:奥野克巳(文化人類学者)
  • 犬がいるから
    4.8
    大きくて、強くて、やさしい。 愛しのハリー! 生後3ヶ月の黒ラブ「ハリー」がやってきた。 元気いっぱいでいたずら好き、甘えん坊のハリーはぐんぐん大きくなり、家族との絆も深まっていく。 山も谷もなんのその、みんなで乗り越え、村井さんちは今日も大騒ぎ! みるみる大きくなっていく愛犬と暮らす愉快でやさしい日々を、多数のカラー写真を添えていつくしむように綴る待望のエッセイ集。
  • フィフティ・ピープル
    4.6
    1巻2,420円 (税込)
    痛くて、おかしくて、悲しくて、愛しい。 50人のドラマが、あやとりのように絡まり合う。 韓国文学をリードする若手作家による、めくるめく連作短編小説集。 ものがたりの楽しさに満ちた、韓国小説の新シリーズ創刊! (訳者あとがきより) 家族のように近い関係ではなく、すれ違う程度の人々、良き隣人たちの存在が社会においてどんなに重要かを著者は描きたかったのだろう。 還暦を前にした母親である訳者にとっては、お嫁さんのけがに心を痛めるチェ・エソン、 初の就職でダメージを受けた娘を思いやるイム・チャンボクの二人はまさに同僚、 もう一歩進んで同志のように感じられたし、読む人の立場によってそれぞれに、 忘れられない「人生の同僚」を見つけることができるだろう。
  • あげものブルース
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 からあげ、てんぷら、とんかつ、そしてかりんとう。 男たちの人生には、いつもあげものがあった。 ファン垂涎の描き下ろし新作がついにリリース。 本秀康がお送りする「あげものメドレー」! 奥田民生氏、久住昌之氏推薦! あげものがたくさん食べられない歳になった今、 これを読んで食べた気になるのが幸せだったりする。 いや、食べるけどね。――奥田民生 サクサク香ばしいStrange Love Songs。――久住昌之 『ワイルドマウンテン』『レコスケくん』などの漫画作品、そして大の音楽好き&ザ・ビートルズ通で知られるイラストレーター/マンガ家・本秀康氏。 久々の新作となる本作は、3人の男たちの人生の悲喜こもごもを、からあげ、てんぷら、とんかつといったあげものに絡めて描いたあげもの連作集です。 すべての大人たちに捧ぐ、じわっと油の染みたハートウォーミングストーリー。できたてホヤホヤ、作者渾身の一作!
  • バッド・フェミニスト
    4.0
    私はピンクの服も着たいし男性も好きなダメ・フェミニスト。でも、矛盾を抱えて完璧ではない自分や他人を受け入れ、分断を乗り越えて差別のない世界を夢見たい。 映画やテレビドラマや音楽などのポップカルチャー、社会に衝撃を与えた犯罪や事件を取りあげ、性差別と人種差別、経済格差などが交差するアメリカの文化状況を鋭く読み解く。 松田青子さん、ジェーン・スーさん推薦! ユーモアがあって、刺激的で、切実。 彼女の視点を自分の中に蓄えることができるのは、本当に幸せなことだ。 みんなバッド・フェミニストで生きよう 松田青子さん(小説家) 性別によって機会や権利が異なるのはおかしい。だが正直に言えば、私は「フェミニスト」というワードが含まれた著作物にコメントを寄せることにためらいと警戒があった。自分では剥がすことのできないレッテルを貼られるような気がしたから。しかし、好奇心がそれを上回った。「バッド」が付いていたから。 そんな自分を肯定できると前のめりに読んだ序盤、傷付くことを避けて通れなかった中盤、頭と心にたっぷり汗を掻いたあと、穏やかに寄り添えた終盤。まるで旅のようだった。今の私が納得できるもの、そうでないもの。それはやがて変化するかもしれない。いくつかの私の間違いと勘違いは修正され、新しく学んだこともあった。 読後、私はフェミニズムとの断絶を感じたり、自分にその資格があるかと不安を感じたりはしていない。それぞれのやり方で向き合えば良いと、ロクサーヌが教えてくれたからだ。 ジェーン・スーさん(コラムニスト)
  • リスクと生きる、死者と生きる
    4.2
    数字では語れない、あの日の出来事――。 岸政彦さん、星野智幸さん、推薦! 「被災地」は存在しない。「被災者」も存在しない。 土地と人が存在するだけだ。 「それでも生きていこうとする人々」の物語が、胸を打つ。 (岸政彦) ここには、あなたを含め、この本に書かれていない被災した人すべての物語が、ぎっしりと詰まっている。 その見えない言葉に目を凝らして、読んでほしい。 (星野智幸) 「リスク論」からこぼれ落ちる生を探し求めて、東北、そしてチェルノブイリへ――。 若き記者による渾身のノンフィクション。
  • 帰還兵はなぜ自殺するのか
    4.0
    ピュリツァー賞作家が「戦争の癒えない傷」の実態に迫る傑作ノンフィクション。内田樹氏推薦! 本書に主に登場するのは、5人の兵士とその家族。 そのうち一人はすでに戦死し、生き残った者たちは重い精神的ストレスを負っている。 妻たちは「戦争に行く前はいい人だったのに、帰還後は別人になっていた」と語り、苦悩する。 戦争で何があったのか、なにがそうさせたのか。 2013年、全米批評家協会賞最終候補に選ばれるなど、米国各紙で絶賛の衝撃作! 「戦争はときに兵士を高揚させ、ときに兵士たちを奈落に突き落とす。若い兵士たちは心身に負った外傷をかかえて長い余生を過ごすことを強いられる。その細部について私たち日本人は何も知らない。何も知らないまま戦争を始めようとしている人たちがいる。」(内田樹氏・推薦文)
  • 凍土の共和国 : 北朝鮮幻滅紀行 [新装版]
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    元朝鮮総連幹部が“活動家家族”の一員として“帰国同胞”を訪ねてみたら、そこには思いもよらない硬直した社会が展開されていた。金日成・正日父子の指導下にある民衆がいかに心貧しく抑圧されているか、自己の体験をもとに民衆自身が万感の思いを込めて描く痛根の紀行。

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