小説・文芸 - 半藤一利 - 文春文庫作品一覧
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4.5歴史とは、前の事実を踏まえて後の事実が生まれてくる一筋の流れである――明治維新、日露戦争、統帥権、戦艦大和、特攻隊。悲劇への道程に見える一つ一つの事実は、いつ芽吹き、誰の思いで動き出したのか。ベストセラー『昭和史』『幕末史』と並ぶ、わかりやすく語り下ろした戦争史決定版! 日本人の心に今もひそむ「熱狂」への深い危惧が胸に迫る。
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4.0太平洋戦争敗北の背景には、新しい組織論の欠如があった。英雄が歴史を作り出す時代は終わり、現代の組織においては、「際立った個人」より、総合的戦略としてのリーダー・シップが必要とされている。山本五十六、東條英機など大本営を担った軍部の重鎮たちはじめ彼らとともに日本軍の作戦行動に関与した指揮官と参謀の組合せ十三例をあげ、組織内におけるコンビネーションの重要性を学ぶ──経営者に欠かすことのできない、人材とは何かの一端を巧みな人間描写によって導きだす。
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3.2昭和史研究家・半藤一利氏と、ベストセラー作家の宮部みゆき氏が、「日本を変えた昭和の10大事件」を選ぶ、昭和史回顧本の決定版。 『日本のいちばん長い日』『昭和史』などで知られる半藤一利氏と、二・二六事件に材をとった歴史ミステリー『蒲生邸事件』の著者・宮部みゆき氏とが、「日本を変えた昭和の10大事件」を巡って徹底討論! 異色の顔合わせは、同じ都立隅田川高校(都立七中)の先輩後輩という間柄から 下町育ちのおふたりならではのザックバランな、歴史をネタにしたおしゃべりです。 二・二六事件や新憲法発布から、半藤氏が参加しそびれたヘルシンキオリンピック、ゴジラ出現、はては日本最初のストリップショーなど、議論は白熱、紛糾。 楽しく読むうちに、「私の10大事件はなにか?」と考えさせられます。 【目次】 1 昭和金融恐慌 2 二・二六事件 3 大政翼賛会と三国同盟 4 東京裁判と戦後改革 5 憲法第九条 6 日本初のヌードショー 7 金閣寺消失とヘルシンキ・オリンピック挑戦 8 第五福竜丸事件と『ゴジラ』 9 高度経済成長と事件――公害問題・安保騒動・新幹線開業 10 東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件(宮崎勤事件)
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4.0「昭和史」対話篇、待望の文庫化。 『世界史のなかの昭和史』が刊行され、代表作「昭和史シリーズ」が完結――それらのエッセンスを、12本の対談で理解できる! あの戦争の指揮官たちのそれぞれの戦後。 硫黄島の戦いに殉じた栗林中将の手紙。 東京空襲の夜に凧を揚げていた少年。 「阿部定事件」で中断した国会。 反安保デモの終わった夜――。 激動の「昭和史」を目撃した半藤氏と12人の対話がポスト平成時代に問いかける。 「私たちは『昭和』をこう生きた。君たちはどう生きるのか?」 もはや対談者の多くが鬼籍に入られたいま、この本そのものが「昭和史」です。 〈対談者とテーマ〉 ●澤地久枝――ふたつの戦場 ミッドウェーと満洲 ●保阪正康――指揮官たちは戦後をどう生きたか ●戸高一成――なぜ日本人は山本五十六を忘れないのか ●加藤陽子――天皇と決断 ●吉村昭――東京の戦争 ●梯久美子――硫黄島と栗林忠道 ●野中郁次郎――撤退の本質 ●野坂昭如――繁栄という名の貧窮 ●宮部みゆき――熱狂の昭和 ●丸谷才一――戦争と艶笑の昭和史 ●佐野洋――清張さんと昭和史 ●辻井喬――希望と喪失の世紀
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4.3運命の日、すべてはこう動いた! 1941年11月26日、米国は日本に「ハル・ノート」を通告、日米の外交交渉は熾烈を究め、ついに運命の日、12月8日に辿りつく。その時々刻刻の変化を東京、ワシントン、ホノルル、マレー半島に追いながら日本人にとって日米開戦とは何であったのかを冷静に解き明かす。名著『ノモンハンの夏』に続く著者の開戦シリーズ。
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3.0開戦と終戦の日。人々は何を考えたか 太平洋戦争開始の1941年12月8日。終戦の玉音放送が流れた1945年8月15日。人々は何を考え、何を発言し、何を綴ったか。
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5.0日露戦争で勇名をはせ海軍大将まで昇りつめた鈴木貫太郎は、侍従長としても天皇の信頼が厚かった。敗色濃い昭和20年4月、鈴木は老齢ながら「最後のご奉公」と総理大臣に就任。徹底抗戦、一億玉砕論渦巻くなか、太平洋戦争に終止符を打つために動く。天皇は「この際、自分のできることはなんでもする」と御前会議で語り、“聖断”により戦争は終わった。平和を希求される天皇と、国家の分断を阻止し、狂瀾を既倒に廻らす大仕事をなす宰相の感動の終戦実録。
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-語り継ぎたい昭和軍人たちの遺書のことば 日本人とは、国とは、家族とは何か――太平洋戦争に散った二十八人の軍人の遺書をもとに、各々の人物像、死の歴史的背景へと迫る。 解説・阿川弘之、梯久美子 ※この電子書籍は1997年8月に刊行された文庫の新装版を底本としています。
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3.8日露戦争の復讐と版図拡大に野望をいだくスターリン、原爆を投下し戦後攻略を早くも画策する米英、日ソ中立条約を頼りきってソ満国境の危機に無策の日本軍首脳――三様の権謀が渦巻くなか、突如ソ連軍戦車が八月の曠野に殺到した。百万邦人が見棄てられた昭和史の悲劇を、『日本のいちばん長い日』で終戦の日のドラマを描き、『ノモンハンの夏』で帝国陸軍首脳の無責任を鋭く衝いた著者が、痛烈に描き切った力作。
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4.0世界三大海軍の栄光から、その壊滅まで―― 1941年秋、世界三大海軍の一つとして、大日本帝国海軍は254隻、109万トンの大兵力を海上に浮かべていた。 しかし戦うこと3年半、40万もの戦死者とともに、そのほとんどが海底に沈んだ。 かつて「国防」の期待を一身に受けた大艦隊が消滅するに至るまでを、 従軍記や日米海軍の提督伝など多角的に、豊富な写真とともに再現する。 激戦の記録、希少な体験談。生残った将兵による「軍艦マイベスト5」。提督たちの列伝。 一冊でたどる大日本帝国海軍の最期。 ※この電子書籍は、1985年2月に刊行された文春文庫ビジュアル版『太平洋戦争 日本軍艦戦記』の版をもとにした文春文庫版を底本にしています。一部の画像に見づらい個所があります。また一部の記事は掲載されておりません。ご了承のほど、お願いいたします。
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4.1東京大空襲で九死に一生を得た著者は疎開先、茨城県下妻を経て新潟県長岡で日本の敗戦を迎える。そのとき15歳の少年だった。そして日本は、戦後を生きる原理となる新憲法の策定作業に入る。占領政策を決めるGHQ指令が次々と発せられる中、昭和21年3月6日、ついに「憲法改正草案要綱」が閣議決定される。あの敗戦より203日。この苛酷ではあるが希望に満ちた日々を、史家の目に少年の目を織り交ぜつつ、哀切に描ききる。
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4.1「絶対悪」が、背広をきてソファに座っている……著者が辻政信に初めて会った感慨である。師団によっては76%という絶望的な損耗率のノモンハン事件を扇動しながら、狂いもせず、戦後は国会議員となった男。この戦いを可能にしてしまったのは、いったい何だったのか? 参謀本部作戦課と関東軍作戦課、二つのエリート集団が齟齬をきたし、満蒙国境の悲劇がはじまった。モスクワのスターリン、ベルリンのヒトラーの野望、中国の動静を交えて雄壮に描く、ノモンハン事件の決定版。
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