Posted by ブクログ
2009年11月17日
アメリカとの戦争を選択せざるを得なかった当時の日本を理解するうえで非常に勉強になった。同氏の「昭和史」を読んだ後だったので、さらに理解しやすかったのかもしれない。
本文より、『将兵は「国のため」、「父や母のため」、「好きな人のため」、あるいは「俺がやらねば」という思いつめた心情のもとに戦い続けた。そ...続きを読むの国が、戦後、彼らを見捨てた。戦後の日本は、彼らの献身と犠牲の上にはじまりながら、戦争中のすべてのことを悪夢としてしりぞけ、無視し、あるいは愚弄し、忘却のかなたへ追いやってしまった。』
まさに、占領政策下で意図的にしりぞけたものが、戦後60年経った今、無意識に行われており、理解しようともしていない気がする。
この本を通じて一人でも多くの人が、改めて戦争を考えてほしいと思った。あとがきにも書いてあったが、戦争の本質は頭ごなしに否定するのではなく、出来る限り真実を知り、まともに向き合っていく必要があると。