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3.8あなたを知ることは、あなたという人を選んだわたしを知ること。 多民族国家の生きた声を掬う在豪作家が贈る、力強くみずみずしい《越境青春小説》。 父の転勤にともない12歳でオーストラリアに移住し、現地の大学生となった安藤真人。憧れていたはずの演劇の道ではなく就職を選ぼうとしていたところ、デザイン科でマリオネットを制作しているアビーと出会い、人形劇の世界に誘われる。日本人としてのアイデンティティの問題に苦しんできた真人のように、「同じアルメニア人と結婚を」と刷り込まれてきたアビーもまた、出自について葛藤を抱えていた。互いを知りたい、相手に触れたい。しかし、境遇が似通うからこそ、抱える背景の微妙な差が、猛烈な「分かりあえなさ」を生み……。 話題の既刊『Masato』『Matt』につらなる、「アンドウマサト三部作」最終章!
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4.0
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4.1
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4.0オーストラリアのローランド・ベイ・グラマー・スクールに通うショーンは、祖母の反対を押し切って日本の姉妹校への「ジャパン・トリップ」に参加する。ショーンのステイ先は和菓子職人の家だったが、そこにはショーンにとって未知の経験がたくさん待っていた! ステイ先のオトウサン・オカアサンも優しくて充実した日々を送るショーンだが、実は日本に来たのにはひとつ、大きな目的があって……? 一方、引率として八年ぶりに故郷・日本へ帰ってきた山中光太朗は様子のおかしい女子生徒ハイリーのことが気になっていた。同じ言語でも伝わらない想いを、違う言語でどう伝えればいいの? 期待の新鋭が描く、コミュニケーションを巡る大冒険!
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4.2日本から移住してはや5年。父と二人、オーストラリアに暮らす安藤真人は、現地の名門校、ワトソン・カレッジの10年生(16歳)になった。Matt(マット・A)として学校に馴染み、演劇に打ち込み、言語の壁も異文化での混乱も、乗り越えられるように思えた。そこに、同じMattを名乗る転校生、マシュー・ウッドフォード(マット・W)がやってくる。転校生のマット・Wは、ことあるごとに真人を挑発し、憎しみをぶつけてくる。「人殺し! おれのじいさん、ジャップに人生台無しにされたんだ!」。第二次世界大戦、日本とオーストラリアの、負の歴史。目をそむけてはならない事実に、真人――マット・A――は、自らの<アイデンティティ>と向き合う。人種が、言語が、国が、血縁が、歴史が、17歳の少年の心と体を離さない。