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ぼくらの民主主義なんだぜ
日本人に民主主義はムリなのか? 絶望しないための48か条。 「論壇時評」はくしくも3月11日の東日本大震災直後からはじまり、震災と原発はこの国の民主主義に潜んでいる重大な欠陥を炙り出した。若者の就活、ヘイトスピーチ、特定秘密保護法、従軍慰安婦、表現の自由……さまざまな問題を取り上げながら、課題の解決に必要な柔らかい思考の根がとらえる、みんなで作る「ぼくらの民主主義」のためのエッセイ48。 大きな声より小さな声に耳をすませた、著者の前人未到の傑作。 2011年4月から2015年3月まで、朝日新聞に大好評連載された「論壇時評」に加筆して新書化。 -
ポストコロナ期を生きるきみたちへ
コロナ・パンデミックによって世界は変わった。グローバル資本主義の神話は崩れ、医療や教育などを「商品」として扱ってはならないことがはっきりし、一握りの超富裕層の一方で命を賭して人々の生活を支える多くのエッセンシャルワーカーが貧困にあえぐ構図が明らかとなった。私たちは今、この矛盾に満ちた世界をどうするかの分岐点にいる。この「歴史的転換点」以後を生きる中高生たちに向けて、5つの世代20名の識者が伝える「生き延びるための知恵」の数々。知的刺激と希望に満ちたメッセージ集。 こんなに誠実な大人たちから、地球を引き継げるワクワクをあなたへ。 ──山邊鈴(長崎県立諫早高校3年/「この割れ切った世界の片隅で」作者) 「ウイルス一つによって、わずか数ヵ月の間に、ほんの昨日までこの世界の「常識」だと思われていたことのいくつかが無効を宣告されました。それがどのような歴史的な意味を持つことになるのか、人々はまだそのことを主題的には考え始めてはいません。日々の生活に追われて、そんな根源的なことを考える暇がありませんから。でも、中高生たちはこの「歴史的転換点」以後の世界を、これから長く生きなければなりません。彼らに「生き延びるために」有益な知見や情報を伝えることは年長者の義務のひとつだと僕は思います」(まえがきより) 【目次】 まえがき 内田樹 ■1 Letters from around 30 ポストコロナにやってくるのは気候危機 斎藤幸平 楽しい生活──僕らのVita Activa 青木真兵 これからの反乱ライフ えらいてんちょう ■2 Letters from over 40 君がノートに書きつけた一編の詩が芸術であること 後藤正文 技術と社会──考えるきっかけとしての新型コロナ危機 白井聡 「タテ、ヨコ、算数」の世界の見方 岩田健太郎 支援の現場から考える、コロナ後の世界 雨宮処凛 「大学の学び」とは何か──「人生すべてがコンテンツ」を越えて 増田聡 ■3 Letters from over 50 コロナで明らかになった日本の最も弱い部分──対話・エンパシー・HOME 平田オリザ コロナ禍と人間──私たちはどう生きるのか 想田和弘 台風とコロナ・パンデミックは同じか? 俞炳匡 図太く、しぶとく、生きてゆけ──誰も正解を知らない問題にどう答えを出すか 山崎雅弘 ■4 Letters from over 60 医療が無料であること 三砂ちづる 人生100年時代、ポストコロナはダブルメジャーで 仲野徹 メメント・モリ──思いがけない出会いに開かれているために 中田考 ディレンマの知性 釈徹宗 ■5 Letters from over 70 ポストコロナ期における雇用について 内田樹 自分に固有の問題を考えること 池田清彦 コロナと価値のものさし 平川克美 マスクについて 鷲田清一 -
POSSE
世界ではミレニアル世代やZ世代の若者たちが、資本主義に対して抗議の声をあげはじめた。彼/彼女らは「システムチェンジ」を掲げ未来に向かって歩みはじめている。一方で日本では若者の左傾化というよりは「保守化」の傾向が強いと言われている。しかし資本主義の行き詰まりのなかで、ジェネレーション・レフトへとつながる可能性は、ここ日本においても確実に芽生えつつある。本特集ではZ世代の若者たちの社会運動から、その可能性を探っていく。 【目次】 ◆特集「ジェネレーション・レフトの衝撃」 ジェネレーション・レフトになるために 斎藤幸平 「生理×社会問題」で資本主義と闘う 谷口歩実×福井みのり×塩野美里 気候正義を求めて闘うZ世代 山下颯太×北村達哉×郡さやか 多国籍労働組合で見た「ジェネレーション・レフト」たちの背景 松本瑞穂×リティカ・シン×ジョー・プラマー×オレン・フランクハム 社会を根本から変えるような運動がしたい 山本健太朗×岩本菜々×田所真理子ジェイ 素朴世代論を超える世代 萩田翔太郎 日本における「ジェネレーション・レフト」の可能性を探る 渡辺寛人(POSSE事務局長・本誌編集長) ポピュリズムに抗するZ世代の「労働運動」戦略 今野晴貴(POSSE代表) その他記事多数掲載。 【著者】 POSSE編集部 『POSSE』は日本で唯一の若者による労働問題総合誌として、2008年9月に創刊しました。NPO法人POSSEのスタッフが中心となり制作。労働・貧困問題をテーマに、現状、政策から文化までを論じています。 斎藤幸平 大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想。Karl Marx’s Ecosocialism:Capital, Nature, and the Unfinished Critique of Political Economy(邦訳『大洪水の前に』・堀之内出版)によって「ドイッチャー記念賞」を日本人初、歴代最年少で受賞。その他の著書に『人新世の「資本論」』(集英社新書)。 今野晴貴 NPO法人POSSE代表。年間5000件以上の労働・生活相談に関わり、労働・福祉政策について研究・提言している。 -
枕草子/方丈記/徒然草
「春はあけぼの……」一条天皇の中宮定子に仕えた宮中での生活を英知とユーモアの筆致で綴った平安の清少納言「枕草子」。「ゆく河の流れは絶えずして……」波瀾に満ちた人生を送り、鎌倉前期の大火や地震などの自然災害や人災に見舞われた体験を綴った最初の災害文学・鴨長明「方丈記」。「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて……」鎌倉末期の無常観に基づいた随想や人生訓を鋭い洞察で記した兼好「徒然草」。現代の名手による新訳・全訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=枕草子…藤本宗利 方丈記・徒然草…浅見和彦 ◎月報=上野千鶴子・武田砂鉄 -
マルクス解体 プロメテウスの夢とその先
資本主義をこえていく、新時代のグランドセオリー! 人新世から希望の未来へ向かうための理論。 英国で出版された話題書Marx in the Anthropocene(ケンブリッジ大学出版、2023年)、待望の日本語版! いまや多くの問題を引き起こしている資本主義への処方箋として、斎藤幸平はマルクスという古典からこれからの社会に必要な理論を提示してきた。本書は、マルクスの物質代謝論、エコロジー論から、プロメテウス主義の批判、未来の希望を託す脱成長コミュニズム論までを精緻に語るこれまでの研究の集大成であり、「自由」や「豊かさ」をめぐり21世紀の基盤となる新たな議論を提起する書である。 目次 第一部 マルクスの環境思想とその忘却 第一章 マルクスの物質代謝論 第二章 マルクスとエンゲルスと環境思想 第三章 ルカーチの物質代謝論と人新世の一元論批判 第二部 人新世の生産力批判 第四章 一元論と自然の非同一性 第五章 ユートピア社会主義の再来と資本の生産力 第三部 脱成長コミュニズムへ 第六章 マルクスと脱成長コミュニズム MEGAと1868年以降の大転換 第七章 脱成長コミュニズムと富の潤沢さ 【原書への賛辞】 自然科学に関するマルクスの手稿への詳細な検証を通じて斎藤幸平が私たちに想起させるのは、マルクスがなぜ自然と資本主義の関係が根本的に持続不可能と主張したのか、ということだ。本書は、忘れ去られていたマルクスを私たちのもとに復活させる。長らく顧みられることのなかったマルクスを手がかりに、斎藤は、「脱成長コミュニズム」を力強く主張する。この理論的なアプローチは、「豪奢なコミュニズム」という抽象的な概念を対象にするのではなく、むしろ〈コモン〉の幸福を対象にして「豊かさ」という概念そのものを再編成しようとしている。 ティティ・バタチャーリャ(共著書『99%のためのフェミニズム宣言』) 傑作。これこそわれわれが待っていた本だ。斎藤は、マルクスに基づいて「脱成長」と「エコ社会主義」のワクワクするような統合を成し遂げている。ここにポスト資本主義への転換の秘密が隠されている。 ジェイソン・ヒッケル(著書『資本主義の次に来る世界』) 斎藤幸平はマルクス思想を完結したシステムではなく、運動のなかにある思想としてとらえている。彼の「脱成長コミュニズム」という果敢な表明は、現代のエコロジカルなマルクス思想、すなわち「人新世のためのコミュニズム」への決定的な貢献である。 ミシェル・レヴィー(著書『エコロジー社会主義』) -
マンガでわかる! 100分de名著 マルクス「資本論」に脱成長のヒントを学ぶ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 100分でわかる まったく新しいマルクス論! 気鋭の経済思想家・斎藤幸平氏が指南役を務め、大きな反響を集めた NHK「100分de名著 カール・マルクス『資本論』」。 同番組のエッセンスをマンガでさらにわかりやすく解説した1冊が、待望の書籍化! 長時間労働、格差、不安定雇用、低賃金――。 「資本主義の暴力性」が加速化し、社会の矛盾がますます顕著になるなか、 世界的にマルクスが再評価されている。 生産力は上がっているのに、人々の暮らしが貧しくなるのはなぜなのか? どうして、過労死するまで働き続けなければなければならないのか? 経済成長しなくても、「豊かに生きていける」術はあるのか? コロナ禍や気候変動といった地球規模の環境危機を踏まえ、 いまこそ必要な社会変革に向けた実践の書として「資本論」を解説する。 第1章 資本主義に本質は「商品化」にあった 第2章 効率化しても労働時間が減らないのはなぜか 第3章 イノベーションが人間から働きがいを奪う 第4章 「脱成長」にこそ真に豊かな未来がある -
メアリ・シェリー:『フランケンシュタイン』から〈共感の共同体〉へ
北村紗衣さん推薦! SF/現代ホラーの産みの母の人生 『フランケンシュタイン』はメアリ・シェリーが十代で執筆した代表作だが、人口に膾炙している怪物の視覚的イメージが先行しているからか、この物語が誕生した伝記的な背景は、この有名すぎる作品ほどは知られていない。 メアリ・シェリーの作家人生は、彼女の両親である急進派思想家のウィリアム・ゴドウィンとフェミニズムの先駆者と呼ばれるメアリ・ウルストンクラフトの出会いから宿命づけられていたといえる。 本書で綴られるメアリ・シェリーの伝記的な情報は、『フランケンシュタイン』の思想のバックボーンと彼女が生み出したほかの小説や旅行記とどのようなつながりがあるかを理解するうえで、不可欠なものである。 メアリが実人生で体験する苦しみ――産褥熱による母の死、流産、夫パーシー・シェリーの死、生き残った一人息子をめぐる義父との協議など――と『フランケンシュタイン』以降のメアリ・シェリーの思想と行動も瑞々しい筆致で描かれている。 女性作家として、あるいはシングルマザーとして直面した問題意識がいかに形成され、作品として結実したか、余すことなく論じた記念碑的名著! [目次] 謝辞 第1章 遺産 第2章 ゴシックの叛逆 第3章 『フランケンシュタイン』 第4章 初期の女性の語り手──『フランス、スイス、ドイツ、オランダの一地域をめぐる六週間の旅行記』、『マチルダ』(一八一七~一八二一年) 第5章 『ヴァルパーガ』、『最後のひとり』、『パーキン・ウォーベックの運命』、そして新たな『フランケンシュタイン』(一八二一~一八三一年) 第6章 最後の仕事、一八三五~一八四四年 訳者解説 読書案内 図版一覧 訳注 -
読んじゃいなよ!
四の五のいう前に、ともかく新書に挑んでみた! 「お説ごもっとも」じゃつまらない。いっそ著者にも疑問をぶつけちゃえ──鷲田清一、長谷部恭男、伊藤比呂美の各氏も交え、稀代の読み手がファシリテーターとなって学生とトコトン読み込んだ二年間の記録。「こんなに手のかかった本もないけど、すこぶる面白い!」(編者談)