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-聖女の結界によって守られている街で暮らすティア。 町はずれの食堂で働く彼女は、ある日男性に襲われそうになったところを、聖堂の騎士・ラキに助けられる。 お互いに恋に落ち、つき合うことになった二人が初めての夜を過ごそうとしたとき、ティアの体に聖女の刻印が浮かびあがった。 聖女はこの町を瘴気から守るとても重要な存在で、恋をすることが禁じられている。 それに聖堂の騎士は聖女に想いを寄せるだけでも死罪になる可能性もあるという。 混乱するティアに「自分たちの関係はなかったことにしよう」と言い置き、ラキは姿を消してしまう。 なぜ自分がそんな聖女に選ばれたのかもわからないまま、聖女として聖堂で過ごすことになったティア。 しばらくして聖女を守る守護騎士だと紹介されたのは、自分を捨てたはずのラキだった。 なんとラキはティアのそばにいるために、自分たちの関係を隠し守護騎士になったという。 ラキのためにも彼を拒まないといけないのに、どうしても強く拒否することができず……。 すれ違いながらもお互いを諦めきれない二人の切ない恋の行方は……? 作者より 想い合うのに結ばれてはいけない。運命に翻弄される騎士と聖女の切ない執着ラブストーリーです。二人がどうやってハッピーエンドを迎えるのか、最後まで見守っていただけると嬉しいです。 『恋を禁じられた聖女は騎士の執愛に翻弄される【完全版】』には「はじまりの夜」~「番外編 最高の一日を」を収録
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3.8公爵令嬢シエラ・ビスターは王太子であるアレクシス・ルーカンの婚約者候補筆頭だが、アレクシス殿下は婚約者がいる男爵令嬢に夢中でエスコートすらされない。あくまで婚約者「候補」の立場であるため、蔑ろにされている状況は自分ではどうすることもできない。我慢の限界だったシエラは、父である公爵の許可が出たのをキッカケに、夜会で高らかにこう宣言する――「婚約破棄してください!!」。その勢いのまま、男爵令嬢の婚約者だったバルフに逆プロポーズしたシエラと、訳がわからず拐われるように結婚したバルフは……? 婚約破棄されたばかりの子爵令息×欲しいものは手に入れるタイプの公爵令嬢が織りなす、極上のラブコメディー。 ※電子版は単行本をもとに編集しています
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-魔力を持たないにもかかわらず、優秀な魔術の研究者として「魔力持たぬ魔術師」と称される令嬢アデライザ。けれど豊富な魔力を持つ妹に婚約者を寝取られ、おまけに仕事まで奪われて、突然人生崖っぷち!? ああもうどこか遠くへ行ってしまいたい……そんな彼女に、隣国の第三王子ルベルドの住み込み家庭教師にならないかという誘いがかかる。渡りに船と早速王子のもとへ向かったアデライザだが、そこで待ち受けていたのは傍若無人なイケメン王子様だった! しかも彼は、アデライザと同じ魔力なしの魔術研究者。そんなルベルドの研究は「魔力を取り戻す薬」の開発だというが、その薬にはとんでもない副作用があって―― ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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4.3十八歳になり独り立ちしたばかりの新人魔女であるティナ。 彼女の目の前には、ぐったりとして荒い息を吐いている聖騎士アルベルトがいた。 アルベルトの赤らんだ頬には隠し切れない情欲が滲んでいるというのに、まるで親の仇を見るような鋭い瞳でティナのことを睨みつけている。 まさに今、魔女の手によって望まぬ『欲の発散』をされようとしているのだから無理はないのだろう。 「くそ、っやめろ……この魔女が……」 「はいはい、おっしゃるとおり魔女ですよ。とりあえず一旦出しちゃいましょ」 そもそも魔女と聖騎士はお互いに相容れぬ存在なのだが、この状況に陥ったのにはある事情があった。 ティナが住む国の王女が、隣国の王子に媚薬を盛ろうと画策したことが全ての発端なのだ。 良識のあるティナは媚薬の調合依頼を断ったのだが、王子の行く末が心配になって夜会に忍び込んだ。 しかし、聖騎士であるアルベルトは魔女の気配を察知し、不法侵入者であるティナのことを捕えようと動いた。 事情を話しても信じてもらえなかったティナだが、王子に危機が迫っていることだけは伝えることができ、アルベルトは怪しい動きをしていた侍女を見つけ、見事にその危機を救ったのだが……。 その結果、媚薬はアルベルトにぶっかけられてしまったのだ。 事情聴取のため客間に連れて行かれたティアだったのだが、自身の身の潔白を証明するためにアルベルトの『欲の発散』を手伝うことを提案する。 聖騎士は強い魔力を持っているから、魔女であるティナにもメリットがあるとのこと。 そうしてティナはアルベルトの性欲を発散させるのだが、いつの間にか立場が逆転して……? 成り行きで聖騎士に手を出してしまった魔女は、本来魔女が知る事のないとされる愛を知ることになる――。 作者より 身体の関係から始まったふたりが少しずつ互いに惹かれていく、そんな話が書きたくて完成させたお話です。 身分も立場も価値観も違うティナとアルベルトの心境が、お互いのことを知っていくことによって少しずつ変化していくさまを楽しんでいただければ幸いです。 『成り行きで聖騎士に手を出した魔女が愛を知るまで【完全版】』には「そもそものきっかけ」~「書き下ろし 未来の約束をするということ」を収録
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4.0弟が敵国の狂王を暗殺しようとしていると聞き、その現場に飛び込んだ伯爵令嬢のリリー。彼女は、返り討ちに遭いそうな弟を必死に庇う。当然切り捨てられるかと思っていたのだが、王はなにもせずに立ち去ってしまった。結局、命は助かったが、リリーと弟は囚われの身となる。そんな彼女に、王の側近が接近してくる。側近曰く、王が狂王となったのは呪いが原因であり、それを解けるのは「運命の乙女」のみだとか。しかも、彼はリリーがその乙女に違いないと言い出した! 弟のこともあり、仕方なく王の傍で彼を癒し、呪いを解こうと試みるリリー。けれど、次第に王に惹かれていき――!? ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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1.0伯爵家令嬢ながら、意地が悪い義母に家を追い出され図書館で住み込み司書をしているリーネ。彼女は仕事の一環で、幽閉中の王子へ本を届けることに。その時の本をきっかけにリーネへ興味を持った彼は、以来、定期的に彼女を呼び出すようになる。そんなある日、彼は幽閉先を脱出して兄王を倒し王位に就く。そしてリーネを王宮へ呼び出し、彼女に求婚するのだった。自分には王妃なんて難しいと主張するリーネだが、彼に言いくるめられ、結局結婚してしまう。とはいえ夫婦として共に過ごす中で、リーネは優しく麗しい彼に少しずつ惹かれていく。けれど、王としての彼に関するよくない噂や義母の不穏な動きに悩まされて―― ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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3.0高校のラグビー部で女子マネージャーをしていたサキ。彼女はある日、謎の爆発に巻き込まれ異世界に飛んでしまった! そこでサキは傭兵の青年に保護される。彼女は傭兵団のボロ砦でしばらく過ごすうちに、団員の一人からある話を聞いた。それは、大手柄を立てれば元の世界に帰る手がかりが得られるかも、というもの。だが、この傭兵団の団員達ときたら気ままだし、みんな自分の事情で手一杯で手柄どころではなさそう……。そのためサキは、彼らの問題解決などに乗り出す! しかし、彼女が奮闘する中、数百年前に猛威をふるった恐ろしい魔物キメラが再出現するという話が持ち上がり――!?
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4.5伯爵家の令嬢レイチェルは、母が亡くなった後、錬金術師の父親も失踪したので当主となった弟を支え、家が没落しないように父親から学んだ錬金術で仕事をして、なんとか伯爵家を存続していた。 そんなある日、レイチェルに公爵家次期当主のエドガーから縁談が舞い込む。 分不相応な結婚に疑いつつ、家のことを考えてレイチェルはその縁談をうけることにした。 仕事で王宮に出入りするエドガーは日々多忙だが、レイチェルに優しく、実家の伯爵家に援助もしてくれている。 レイチェルへの気遣いも完璧で、二人きりになれば甘く蕩かされ、言葉でも体でも愛されていることを実感させてくれた。 レイチェルは、いつの間にかそんなエドガーを好きになっていた。 しかしある夜、エドガーが近衛兵と密会していることに気がついたレイチェルは、どうしても内容が気になって話を盗み聞きしてしまう。 なんと、エドガーがレイチェルの失踪した父親を探しており、さらにはレイチェルの父親は殺人犯だという話で――!? 愛されていると思っていた時間は、エドガーにとってはただの仕事だったということ。 困惑と動揺がレイチェルを襲うが、犯罪をおかしたのであれば娘である自分を利用して捜索されるのは仕方がない。 それに、エドガーが父親を捕まえてくれれば再会することもできるはず……。 レイチェルが聞いていたとは知らないエドガーの態度は変わらず甘いが、嘘の溺愛に気付いてしまったレイチェルが選んだ道は――。 作者より 切なめスタートから筆者も驚くほど早く立ち直ったヒロインと、そんなヒロインに絆されないように気をつけつつも惚れてしまう甘いヒーロー。 二人が心を通わせて本当の夫婦になるまで、見守っていただけますと幸いです。 『没落伯爵家のご令嬢は、嘘の溺愛に気付かないふり【完全版】1』には「一 甘い初夜」~「十八 部屋中を光の粒が舞う道具」までを収録
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4.0辺境の街で洋裁店を営みながら、女手一つでひとり息子を育てているアリシア。 排他的な街での暮らしに苦労しながらも、旅人に人気な店として繁盛していた。 ある日、アリシアのもとに、一人の貴族の男が訪れる。 その男の名はヒューバート・クリフ・レイナード。 レイナード侯爵家の当主で、かつて7日間だけ結婚していた、アリシアの元夫だった。 困窮する侯爵家を金で買ったような政略結婚だったが、アリシアとヒューバートはお互いに惹かれあっていた。 だが不器用な二人のすれ違いが重なり、捨てられたと思ったアリシアは出ていき、それきりになってしまった。 子どもに会いに来た、というヒューバートに、連れて行くつもりかと警戒するアリシアだが――。 作家より ラブストーリーを想定していたのですが、日々のニュースや実際に子どもを育てながらいろいろ感じ、キャラクターたちに自分の想いを代弁してもらえました。 とても愛着のある作品です。 『七年間婚約していた旦那様に、結婚して七日で捨てられました。【完全版】1』には「第一章 第一話 旅人が来る」~「第二章 閑話(書き下ろし)壊れる」を収録
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4.0侯爵令嬢であるモニカには、人よりも耳がよく聞こえるという恩寵がある。立派な力だが、当の本人は聞きたくないことまで聞こえてしまう日々に悩まされていた。そんなある日、モニカは自分が断罪され、冷たい部屋でひとり息絶えてしまう未来を見せられる。それを見せたのはこの国の初代国王陛下で、この未来はその恩寵を人のために役立てることで回避できるという。リアルすぎる光景に怯えながらも、王家の命で通うことになった修道院で、恩寵に向き合う毎日を過ごしていると、突然モニカの前に大きな黒龍が現れる。怪我で苦しそうなのに、どこか優しい心音が聞こえる。すぐに飛び立ってしまったが、後日思いがけない形で再会することになり――?
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4.7えっちな漫画や小説でよく出てくる壁を叩くモブ――つまりは壁ドン要員に転生した私。隣人は前世で愛読していたえっちな漫画のヒロイン。ほかにもチラホラと漫画や小説のヒーローやヒロインたちがいっぱい。しかも、彼らの喘ぎ声に反応して壁ドンすれば、それなりの収入になる。異世界じゃなくていい、中世じゃなくていい、現代社会を舞台にしたTLの世界はサイコーだ。そんなある日、極貧アパートで仕事をしていると、隣の様子がどうもおかしい。盛り上がるどころか、ヒーロー(?)がヒロイン(?)のお誘いを拒絶? こんな展開って……。唖然とする私の部屋へ、お騒がせしましたとお詫びに来たヒーロー(?)は、なんと前世で事故に巻き込まれて私と一緒に死亡したであろう刑事さんだったのだ。今の彼は主役級の扱いで、大手企業オーナーの御曹司。それなのに「俺もその壁ドン要員になりたい」などとのたまって、私が彼を指導することに。かくして二人のTL壁ドン生活がはじまった。TL壁ドン生活ってなに!?
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4.5「俺をここまで欲情させた責任をとって……俺しか考えられなくなれよ」――原因不明の体調不良が横行する製薬会社にて、そのフォローに奔走する一瑚は頭を抱える。赤き満月の夜、彼女は意識と理性を失い、抗いがたい快楽と愛に溺れたのだ。それも見知らぬ、上腕に入れ墨のある「ヤクザ」のような男と。翌日、その男が有能ながら冷酷陰険な同僚、熾貴だと知り更に驚愕する。ヤクザ嫌いの一瑚は怯え、この件は互いに忘れようと熾貴に伝えるが、彼は強引に唇を奪ってきて……!? 「俺は……気軽にキスをしない。キスをする時は本気の愛を伝えたい時だけだ」――一瑚の心を求め、先回りする彼から逃れられない彼女に熾貴は身の上を打ち明けて……?
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4.5悪政によって国民が蜂起し、暴動が勃発。カムラン国の王女であるアーシアは混乱する城からの脱出を試みる。途中で出会った暗殺者の青年ソリスを雇う形で手を借り、無事に逃げ出すことに成功する。一緒に逃げた侍女を里へ返す算段をつけたアーシアは、今度は隣国に向け、ソリスと二人だけの逃避行を始める。無口で無愛想なソリスは何もできないアーシアに呆れながらも、咎めることもなく世話をしてくれる。そんなソリスに次第に惹かれていくアーシアは、目的地に着けば別れなければならない現実を前に自分の気持ちを自覚する。ソリスが丁寧なのは雇われているから。わかっているのに苦しい。悩んだ末、アーシアはある決断を下すのだが――
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4.0「怖がるな、すぐに気持ちよくしてやる」冷酷な騎士様に愛されてイカされちゃう…Hな読み切りアンソロジー! カバーイラスト:神馬なは 【収録作品】「使用人は年下騎士の執着愛でイカされる」 テディ―・ユキ 使用人のレイラがお世話係を任された貴族の子息・エリオットは、成長して国が誇る騎士となった。今、レイラは大人になった彼に強引に抱かれる日々を送っている。少年時代の愛らしさを失くし、冷酷な騎士になってしまったエリオットの、瞳の奥の秘めた寂しさに気づきながら──。/「秘匿の唇 ~冷酷騎士は情欲を隠しきれない~」 とろろ軍曹 領地を守護してもらう対価として、騎士のレオンにその身を差し出すことになった貴族の娘・ミア。純潔で何も知らないミアだったが、レオンから求められる報酬は日ごとに淫らなものになっていって……。/「女騎士は冷酷団長にハジメテを捧げます」 ののもりばなな 騎士団で副団長を務める女騎士・リタは、かつて自分の命を救ってくれた団長を心から慕っている。ある日、団長が結婚すると聞いてショックを隠しきれないリタ。だが、落ち込むリタに団長が告げたのは、思いもよらない言葉で──!?/「凍てつく心を溶かすのは? ~氷の騎士様の溺愛Hは私だけのもの~」 柏木存美 その厳しさから“氷の男”と恐れられる凄腕騎士・スヴェン。そんなスヴェンのベッドでの甘い素顔を知るのは、妻のアンリだけ。今宵も彼から注がれる愛は、とろけるほどに熱いものだった──。
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5.0四年前、騎士だった父が亡くなりニナの家庭は困窮した。 しかし、第三騎士団長に就任したばかりのフレデリックに助けられ、平民ながらも第三騎士団の専属事務官として働くことになった。 ニナは恩人であるフレデリックのために真面目に一生懸命働いていたのだったが、ある朝、国内屈指の剣士であるフレデリックの悲鳴が響いた。 ニナは団長室に慌てて様子を見に行ったが、フレデリックに怪我はない。 しかし、どこからか謎の音が響き渡る――。 『ぱおーん』 その音、いや、鳴き声だけが聞こえはじめるや、今まで優しかったフレデリックが突然よそよそしくなり、ニナを避け始めたのだ。 悩んでいたある日、知らされたその音の正体は、フレデリックの股間だった。 彼の股間は呪いを受けて「象さん」に変わってしまっていた!? そしてその象さんは『特定の相手に劣情を抱いたとき』にだけ鳴くそうで――。 ニナを目の前にしてけたたましく鳴く象さん…… フレデリックの呪いを解けるのはニナしかいない……! 鈍いヒロインと鈍いヒーローが繰り広げるじれじれラブコメディ! 作者より 2023年にムーンライトノベルズ様に投稿した本作を、電子書籍として配信していただけることになりました。 書籍化するのが夢だったので、とても嬉しいです。 改稿してありますので、WEB版より読みやすくなっていると思います。 書き下ろしエピソードも追加しました。 象さんで笑っていただけたら幸いです。 『騎士団長の象さん事情【完全版】』には「ゾウサンガイル?」~「象さんの呪い再び?」を収録
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3.0身体が弱く、長くは生きられないと言われてきた男爵令嬢のエメリア。社交界にも出られず、結婚の望みも薄い。なんの役にもたたないのに、治療費だけは人一倍かかって仕方ない――。義理の姉からは疎まれ肩身の狭い日々を送っていた。 そんな中、資産家として有名な伯爵家の当主・ルシエンがエメリアを妻に迎えたいと申し出る――が、彼にとって必要なのは「妻という存在」だけだと言う。エメリアは愛のない結婚を悲しむも、お飾りの妻として贅沢を望まず暮らし始める。そんな控えめなところを好ましく思いながらも、ルシエンはエメリアが自分に関わらないよう策を講じるが、それが彼女の優しい真心に触れることになって……?
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4.0悪政によって国民が蜂起し、暴動が勃発。カムラン国の王女であるアーシアは混乱する城からの脱出を試みる。途中で出会った暗殺者の青年ソリスを雇う形で手を借り、無事に逃げ出すことに成功する。一緒に逃げた侍女を里へ返す算段をつけたアーシアは、今度は隣国に向け、ソリスと二人だけの逃避行を始める。無口で無愛想なソリスは何もできないアーシアに呆れながらも、咎めることもなく世話をしてくれる。そんなソリスに次第に惹かれていくアーシアは、目的地に着けば別れなければならない現実を前に自分の気持ちを自覚する。ソリスが丁寧なのは雇われているから。わかっているのに苦しい。悩んだ末、アーシアはある決断を下すのだが――
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-「愛してる 俺には君だけだ」 組長の孫娘が冷徹極道の迸る恋情に溺れて―― 天涯孤独の愛未は、美麗で紳士的な蒼司と出会い惹かれ合うも、彼がヤクザで自分は組長の孫娘だと知る。極道の掟に翻弄され悩む中、さらに妊娠が発覚! 一人で子どもを守る決意で姿を消すが…ついに捜し当てられてしまう。「どこに逃げたとしても必ず俺が見つけ出す。愛する人だから」――彼の情熱に触れた愛未も心の殻を破り、独占愛に包まれて…。
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2.0「覚醒者」と呼ばれる超感覚や異能をもつ者を多く輩出してきた伯爵家の長女リュミエラ。通常は思春期に能力を開花させるにもかかわらず、18歳となった今も彼女は覚醒できていない。兄や妹はすでに優秀な覚醒者として頭角を現している一方、リュミエラは焦り、自信を喪失していた。そんな中、招かれたパーティでリュミエラは暴走状態に陥った覚醒者――王弟アルセリオに出会う。彼を介抱する過程で、リュミエラは彼の深層意識に潜りこんでしまう。するとアルセリオは、情熱的に口づけをしてきて……。リュミエラはそこで、自分が覚醒者ではなく、覚醒者と肌を触れ合わせることで彼らを癒す存在「調律者」であること知る。己の存在意義について戸惑いを覚えるリュミエラ。そんな彼女にアルセリオは、自分を調律できる者はリュミエラただ一人だけであると告げ、専属の調律師にと望んで……。
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-3年間付き合っていた恋人から突然別れを告げられた香月千夜。しかも、千夜がかわいがっていた後輩と二股をかけられていた。打ちのめされた千夜は、溜まっていた有給休暇を使い、ひとり京都旅行へ向かった。先斗町のバーで出会ったのは、どこか訳ありの完璧なスーツ姿の男性。酒を酌み交わしそのまま一夜を共にする。だが翌朝、千夜は名乗ることなく部屋を出た。もう二度と会うことはない――そう思っていたのに、再会した彼は、取引先の重要人物であり、京都創業の世界的企業の御曹司で、自らも起業する琴森一佐だった! 同じ頃、元恋人と後輩の婚約が発表され、千夜は「ストーカー女」という濡れ衣を着せられ異動に。そんな千夜に一佐は交際を申し込む。誰もが憧れる一佐と地味で目立たない自分。戸惑いながらも、プライベートでは京都弁で甘える彼が愛しくて、再び訪れた京都でふたりは何度もひとつになり……。その一方で、元部署で起こった「ある事件」が明るみに出て……。
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3.0隣国侵攻の責を負い処刑が決まったお飾りの女王・イリス。執り行うのは冷徹な帝国第二皇子のランドルフ。一切の政は叔父が行っていたとイリスが弁明しても、処刑が覆ることはなかった。断頭台に押さえつけられランドルフの無情な声とともに冷たい刃が滑り落ち、イリスは息絶えた……はずだった。しかし目が覚めるとそこは一年前の世界! 夢だったのかと困惑するイリスの前に、不思議な少年が現れ、ある助言をする。翌日は叔父に望まぬ婚約を命じられる日。イリスは城からの脱出を決意する。侍女の協力もあり、王宮の外に出ることに成功したが、なんと一年後に自分を処刑するランドルフと遭遇してしまう。思わず彼の名を口にすると、なぜ名を知っているのかと追及され、イリスはランドルフにすべての真実を語った。するとランドルフは、国を立て直すために自分を婚約者に指名するよう提案してきた。私を処刑する男と婚約? 死にゆく運命を変えるためには……。
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-両親を亡くしたセレンシアは、類まれなる美貌の持ち主。幼い弟妹を育てるため、王都で成功した商人の大叔父を頼って身を寄せたものの、セレンシアと年齢の近い大叔父の娘からひどい仕打ちを受けてきた。かわいい弟と妹のためにと黙って耐えてきたセレンシアだったが、ある時、道ですれ違った侯爵家の跡継ぎから妻として迎えたいという申し入れを受けることに。礼儀正しくやさしいその青年は、弟妹たちも引き取ることを約束し、これまでセレンシリアたちを冷遇してきた大叔父までもが手のひらを返したようにもてはやして、誰もがうらやむ婚約が成立した。体面を気にする侯爵家の手前、セレンシアは伯爵家の養女となって貴婦人としての教養や立ち居振る舞いを学ぶ。男児ばかりで女児を得なかった夫人はセレンシアを娘のように可愛がり、伯爵家の次期当主・クラレンスは成人してからできた義妹に戸惑いつつ、何かと気遣ってくれていた。これまでになく穏やかな日々を送るセレンシア。そんな彼女のもとに、久しぶりに婚約者が訪ねてきて……。
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-幼いころに両親を亡くした千奈。大企業の社長宅で住み込みの家政婦だった祖母に引き取られ、社長一家からも可愛がられて育ってきた。社長子息の瑞希・慶斗兄弟とも幼なじみ。通う学校こそ違うものの、ともに遊び、ともに学びながら過ごしてきた。成長した千奈は瑞希に淡い恋心を寄せるようになるが、祖母から「住む世界が違う」と釘をさされ、現実を知って、その想いを封じ込めるように……。祖母が亡くなっても、成人するまでは手元に置いてくれた社長夫妻だったが、お互いに惹かれていく様子を警戒した社長から、高校卒業と同時に家を出ていくことを約束させられる。その約束を守って、誰にも告げずにひとり東京を離れ、福岡のホテルに就職した千奈だったが、偶然にも瑞希と再会する。断ちがたい想いを抱いていたのは千奈だけではなく、瑞希も同じだったらしい。やがて千奈は、かつての祖母と同じように瑞希のマンションで家政婦として働くことになり……。
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4.3サーリアは竜の子孫と謳われるパラシオス王国の王女。このたび政治事情にてグーランタイン王国との婚姻が成立し、輿入れすることになったが、兄王は相手の王子の名前すら教えてくれなかった。どんな王子なのだろう……不安を抱きつつ出立するサーリア。ようやく到着し、王に謁見すると、述べられた言葉はなんと三人の王子とそれぞれ褥を共にし、気に入った王子を選べ、だった。さらにサーリアが選んだ王子を時期国王に据えると。そんなバカな……驚愕するサーリア。だが王は本気で、二週間後の新月の夜、一人目を選ぶよう命じる。いったいどうすれば……迷うサーリアは城を抜け出し、街で王子たちの評判を聞こうと思い立つのだが、早々チンピラたちに取り囲まれてしまう。そこに現れたのはサーリアへの態度が冷たい長兄のクラウスだった。
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-婚約を祝う茶会で、マカロンを喉に詰まらせた王女。目覚めるとそこは豊島区巣鴨なるところ。鏡に映る姿は……これが、わたしか? 婚約を祝う茶会で、マカロンを喉に詰まらせた王女。目覚めるとそこは豊島区巣鴨なるところ。鏡に映る姿は……これが、わたしか? 王太后である厳格な祖母に育てられたレティシアは、自分がひそかに『氷の王女』と呼ばれていることを知っている。婚約を祝う茶会に集まった令嬢たちがよそよそしいのも相変わらずだ。やがて趣向を凝らした演出とともにマカロンが提供され、レティシアはそれを口にすると、喉に違和感が……。息ができず苦しんでいるうちに意識が遠のいていく。目覚めると、そこは見たこともない部屋だった。「ここは、どこだ?」と侍女のビビに尋ねると、これまで聞いたこともない響きを持つ声が『ここは豊島区巣鴨です』と答える。鏡を見れば、髪も瞳も黒く、地味な顔立ちでまるで別人である。『あなたは長谷川環、二十八歳。誕生日は三月九日です』とレティシアに告げたのは、侍女のビビと同じ名前のバーチャルアシスタントだった。やがてビビと会話をするうちに、レティシアはどうやら別世界の『はせがわたまき』と入れ替わってしまったらしいことに気づく。『はせがわたまき』として生きるために、レティシアは日記を読み、配信ドラマでこの世界について学び、ビビに日常を教えてもらいながら街に出て、『はせがわたまき』の転職先で『はせがわたまき』として仕事に就く。だが、つい素が出てしまい……
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-27歳の誕生日を迎え、そろそろ結婚をと考えながらカレシの家に向かった愛衣。そして、そこで見たのは、なんと浮気の現場! よりにもよって、なぜ誕生日に浮気をされなければいけないのか。だが、開き直ったカレシから告げられたのは、隣の女こそが本命で自分はスペアだったこと……。はらわたが煮えくり返るような思いの愛衣を励ましてくれるのは14歳のゴールデンレトリバー、凜太郎だけ。だが数日後、その凛太郎すら、天国へと旅立ってしまった。悲しみに暮れる愛衣は会社でミスをしでかし、帰宅の途中には元カレに遭遇し嘲笑され、絶望のどん底に。そこに現れたのは王子様衣装を身に纏ったイケメン青年カイン。異世界バーニア、コーリエント王国の王子だという彼は、愛衣の足もとに跪いた。「あなたは私にとって『運命の姫』であり、国を守る『聖女』なのです」──なにを言ってるんだろう、この人。そう訝しむ愛衣を、カインは半ば強引に馬に乗せ、天高く舞い上がり、異世界へと連れていく。果たしてカインの正体は何者なのか? そして愛衣は本当にカインの運命の姫、王国を守る聖女なのだろうか?
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3.7癒やしの力を持ち、この大陸でただひとりの聖女と言われたリリエンティーナは、彼女を目の敵にする国王の愛妾・グエンダの謀略によって、聖なる力を魔力に変えられてしまう。国王主催の舞踏会で勧められたワインを口にしたとたん、輝く蜂蜜のようだと謳われた美しい金色の髪はみるみる色褪せ光のない灰色に変わり、その場に居合わせた人々から魔女だと糾弾されたのだ。森の奥深い屋敷に幽閉されたリリエンティーナだったが……案外、自由気ままなひとり暮らしが性に合っているようで、森で出会った愛猫ルール—ルーとともに、ぐーたら生活を楽しんでいた。三年後。幼なじみ同然の王太子・アルセイからリリエンティーナのもとに手紙が届く。国王が崩御したこと、アルセイが新国王に即位したこと、リリエンティーナの名誉回復をしたいことなどが綴られていた。しかもその条件として王族との婚姻が示され、結婚相手の候補を送るとも。名誉を回復する気も、幽閉生活をやめる気もさらさらないリリエンティーナは、あくまでもお試しなんだし、と断る気まんまん。そしてやって来たのはレニアスと名乗る口数の少ない元騎士だった——
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2.0その日の女王フェイリールのお茶会の主賓は、婚約者のケネス王子。なかなか姿を現さない王子を心配したフェイリールは、自ら王子の様子を見にいくことに。だが、その途中フェイリールは、王子と妹のアデリアが睦み合っているところを目撃してしまう。開き直る二人に、女王はケネス王子との婚約破棄を宣言、アデリア王女には修道院行きを命じるのだった。女王を戴くミレンス王国を統べるフェイリールの婚約破棄はこれで二度目。さすがに女性としての自信を失いかけている。自分は結婚には向かない。その呟きを聞いてしまった政務補佐官のエリクは、あきらめるのは早い、世継ぎを産むのは女王の責務とフェイリールを諭そうとする。ならば結婚せずとも子を成せばよい、父親など誰でもよいと言いだす女王に戸惑うエリクだったが、女王の命で計画に手を貸すことになる。だが、計画は暗礁に乗り上げてしまい、フェイリールは手詰りに……と思いきや、フェイリールは目の前のエリクに世継ぎの父親にと指名するのだった——
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3.3貴族の反乱で荒廃したタルキス王国に、ロンダルシア王国の王女メローネが嫁いできた。反乱を鎮め、再建を誓う若く誠実な国王カレルだが、国土は荒廃し国庫も疲弊したタルキスに、由緒ある国の若い王女が我慢できるわけがない、すぐに帰るに違いないとあきらめ気味。ところがメローネはつねにマイペースの不思議系王女。小鳥や仔馬と語り、大臣たちや王宮の下働きたちともあっという間に打ち解けてしまう。いっぽう王国には反乱貴族たちが残した呪いの爪痕が今なお残り、あちこちで怪異が起きていた。王宮に現れた巨大な白蛇を前にまったく臆せず話すメローネ。それを見てカレルは王国を襲わんとする重大な異変と、この地をメローネが訪れた意味を悟るのだった——
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2.0レオノーラは王女らしからぬ家事を好み、特に料理や裁縫が得意。だが、周囲は誰もそれを歓迎せず、眉を潜めるばかり。城の中でレオノーラは窮屈な毎日を送っていた。ある日、お忍びで出かけた街でラディという四歳の少年出会い、ひとりぼっちの彼にクッキーを焼くことに。やがて帰宅した父親であり医者であるヴィンセントと出会い、多忙そうな彼の話を聞いて十日間だけ彼らの身の回りを世話することに。レオノーラを気遣うだけでなく、料理をおいしいと言い、解れたボタンを直せば喜んでくれるヴィンセントを前に、自分が役に立っていることが嬉しく思うレオノーラ。だがそれを兄王夫妻に知られ、強制的に縁談を決められてしまう。ヴィンセントへの募る想いを抱きつつ、レオノーラは縁談先の国へと嫁いでいくのだが――
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3.8没落した貴族の娘タリサは、森の小屋で細々と暮らしている。ある雨上がりの日、森の中でタリサは高貴な身分と思しき青年と出会う。ところが、顔見知りの少年クルトがリスを狙うつもりで放った矢が彼に向かっているのを目の当たりにし、青年をかばって自らの肩に傷を負ってしまう。そしてその青年とは、近隣に狩りに訪れていた国王。狼藉を働いたとクルトを咎める国王に、許しを乞うタリサの意識はやがて遠のいていき、気がつくと王城で手厚い看護を受けていた。命の恩人のタリサに、国王ディートフリートは手ずから食事の世話をしようとしたり、毎日贈り物と部屋に届けたり……。ある日タリサは、ディートフリートが10年前の内乱で婚約者を亡くしたことを知る。その婚約者は、タリサと同じように王をかばって矢を受けたのだという。やがて城内の貴族の令嬢たちからいやがらせを受けるようになる。早く元気になって城を出なければ。しかしその想いとは裏腹に、ディートフリートとの静かな語らいが、タリサを癒していくのだが……。
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3.8王家代々大切に扱われてきた『黒き魔女の書』を封印してきた『鍵』。 しかし、オルグレンが隣国エウリーシュに攻め滅ぼされたどさくさで、『鍵』のありかがわからなくなってしまう。 封印が解かれれば、世の中にわざわいがもたらされることになるという。『魔女の姉妹』の長から鍵を奪回する命を受けたキリエは、姉妹のダーナとともに隣国に渡った。 やがて薬師として王城に仕えるようになったキリエは、往路でスリから守ってくれた青年と城内で再会する……。 【著者紹介】 木野美森 東京都在住。2015年はじめてネットで発表した「運命の乙女は狂王に奪われる」で出版デビュー。 好きなものは猫とアイス。 代表作:『王妃は政略結婚の夜に溺れる』『攫われた花嫁は騎士団長の愛に真実を知る』
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2.5継母と義妹の贅沢の末、リディアは年の離れた資産家のもとに援助のかたとして嫁ぐことになってしまう。だが、結婚式が始まる直前、教会に盗賊のような一団が押し入り、リディアは攫われてしまい――!?ようやく自由になったかと思えば、そこは船の上だった!誘拐を目論んだのはオーブランス王国の王子、実行したのは騎士団長。しかし、ここでリディアは人違いだったことが判明してしまう!王子は騎士団長に「コンラート、そなたが責任を持ってこの娘を妻にするとよい」と告げ、当のコンラートもあっさり了解。困惑のリディアは逃亡を図ろうとするが、その意図は見透かされていて……?「私の妻だということを揺るぎないものにしてあげましょう」
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4.0エルド王国のディトン伯爵家の長女・レイリアは、嫁ぐ義妹を前に奥歯をギリギリと噛みしめていた。事あるごとに張り合ってきた義妹アンジェラが、小国の第三王子とはいえ玉の輿婚を果たしたのだ。悔しさに唇を噛むレイリアは、義妹を超える「王妃」の座を目指すことを誓う。そんなある日、王立銀行の使者が彼女を訪ねてくる。首を傾げるレイリアに銀行員が告げたのは、彼女の祖母が、生前、身寄りもなく仕事を失った青年に船を与え、その青年が今や海運王と呼ばれるほど財を築いたという話だった。その恩返しとして、レイリアに財産の半分を相続させたいという。一夜にして大富豪となったレイリアだが、義母の広めた噂によって、財産目当ての求婚者が押し寄せる。追い詰められた彼女の前に現れたのは、第二王子アシュレイン。彼はレイリアを救い、「俺と結婚するのはどうだろう?」と提案する。王子の求婚は断れない、しかし第二王子では「王妃」にはなれない。悩むレイリアは、親友アリスのアドバイスで「夫選びの競技会」を開催することに。果たしてレイリアは、目指す「王妃」の座を手に入れることができるのか!?
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-聖女の結界によって守られている街で暮らすティア。 町はずれの食堂で働く彼女は、ある日男性に襲われそうになったところを、聖堂の騎士・ラキに助けられる。 お互いに恋に落ち、つき合うことになった二人が初めての夜を過ごそうとしたとき、ティアの体に聖女の刻印が浮かびあがった。 聖女はこの町を瘴気から守るとても重要な存在で、恋をすることが禁じられている。 それに聖堂の騎士は聖女に想いを寄せるだけでも死罪になる可能性もあるという。 混乱するティアに「自分たちの関係はなかったことにしよう」と言い置き、ラキは姿を消してしまう。 なぜ自分がそんな聖女に選ばれたのかもわからないまま、聖女として聖堂で過ごすことになったティア。 しばらくして聖女を守る守護騎士だと紹介されたのは、自分を捨てたはずのラキだった。 なんとラキはティアのそばにいるために、自分たちの関係を隠し守護騎士になったという。 ラキのためにも彼を拒まないといけないのに、どうしても強く拒否することができず……。 すれ違いながらもお互いを諦めきれない二人の切ない恋の行方は……? 作者より 想い合うのに結ばれてはいけない。運命に翻弄される騎士と聖女の切ない執着ラブストーリーです。二人がどうやってハッピーエンドを迎えるのか、最後まで見守っていただけると嬉しいです。 『恋を禁じられた聖女は騎士の執愛に翻弄される(1)』には「はじまりの夜」~「誕生日と告白」までを収録
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-辺境の街で洋裁店を営みながら、女手一つでひとり息子を育てているアリシア。 排他的な街での暮らしに苦労しながらも、旅人に人気な店として繁盛していた。 ある日、アリシアのもとに、一人の貴族の男が訪れる。 その男の名はヒューバート・クリフ・レイナード。 レイナード侯爵家の当主で、かつて7日間だけ結婚していた、アリシアの元夫だった。 困窮する侯爵家を金で買ったような政略結婚だったが、アリシアとヒューバートはお互いに惹かれあっていた。 だが不器用な二人のすれ違いが重なり、捨てられたと思ったアリシアは出ていき、それきりになってしまった。 子どもに会いに来た、というヒューバートに、連れて行くつもりかと警戒するアリシアだが――。 作家より ラブストーリーを想定していたのですが、日々のニュースや実際に子どもを育てながらいろいろ感じ、キャラクターたちに自分の想いを代弁してもらえました。 とても愛着のある作品です。 『七年間婚約していた旦那様に、結婚して七日で捨てられました。(1)』には「第一章 第一話 旅人が来る」~「第一章 第八話 花嫁は隠れる」までを収録
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-四年前、騎士だった父が亡くなりニナの家庭は困窮した。 しかし、第三騎士団長に就任したばかりのフレデリックに助けられ、平民ながらも第三騎士団の専属事務官として働くことになった。 ニナは恩人であるフレデリックのために真面目に一生懸命働いていたのだったが、ある朝、国内屈指の剣士であるフレデリックの悲鳴が響いた。 ニナは団長室に慌てて様子を見に行ったが、フレデリックに怪我はない。 しかし、どこからか謎の音が響き渡る――。 『ぱおーん』 その音、いや、鳴き声だけが聞こえはじめるや、今まで優しかったフレデリックが突然よそよそしくなり、ニナを避け始めたのだ。 悩んでいたある日、知らされたその音の正体は、フレデリックの股間だった。 彼の股間は呪いを受けて「象さん」に変わってしまっていた!? そしてその象さんは『特定の相手に劣情を抱いたとき』にだけ鳴くそうで――。 ニナを目の前にしてけたたましく鳴く象さん…… フレデリックの呪いを解けるのはニナしかいない……! 鈍いヒロインと鈍いヒーローが繰り広げるじれじれラブコメディ! 作者より 2023年にムーンライトノベルズ様に投稿した本作を、電子書籍として配信していただけることになりました。 書籍化するのが夢だったので、とても嬉しいです。 改稿してありますので、WEB版より読みやすくなっていると思います。 書き下ろしエピソードも追加しました。 象さんで笑っていただけたら幸いです。 『騎士団長の象さん事情(1)』には「ゾウサンガイル?」~「二人でお出かけ」までを収録
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-伯爵家の令嬢レイチェルは、母が亡くなった後、錬金術師の父親も失踪したので当主となった弟を支え、家が没落しないように父親から学んだ錬金術で仕事をして、なんとか伯爵家を存続していた。 そんなある日、レイチェルに公爵家次期当主のエドガーから縁談が舞い込む。 分不相応な結婚に疑いつつ、家のことを考えてレイチェルはその縁談をうけることにした。 仕事で王宮に出入りするエドガーは日々多忙だが、レイチェルに優しく、実家の伯爵家に援助もしてくれている。 レイチェルへの気遣いも完璧で、二人きりになれば甘く蕩かされ、言葉でも体でも愛されていることを実感させてくれた。 レイチェルは、いつの間にかそんなエドガーを好きになっていた。 しかしある夜、エドガーが近衛兵と密会していることに気がついたレイチェルは、どうしても内容が気になって話を盗み聞きしてしまう。 なんと、エドガーがレイチェルの失踪した父親を探しており、さらにはレイチェルの父親は殺人犯だという話で――!? 愛されていると思っていた時間は、エドガーにとってはただの仕事だったということ。 困惑と動揺がレイチェルを襲うが、犯罪をおかしたのであれば娘である自分を利用して捜索されるのは仕方がない。 それに、エドガーが父親を捕まえてくれれば再会することもできるはず……。 レイチェルが聞いていたとは知らないエドガーの態度は変わらず甘いが、嘘の溺愛に気付いてしまったレイチェルが選んだ道は――。 作者より 切なめスタートから筆者も驚くほど早く立ち直ったヒロインと、そんなヒロインに絆されないように気をつけつつも惚れてしまう甘いヒーロー。 二人が心を通わせて本当の夫婦になるまで、見守っていただけますと幸いです。 『没落伯爵家のご令嬢は、嘘の溺愛に気付かないふり(1)』には「一 甘い初夜」~「三 原理原則」までを収録
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-十八歳になり独り立ちしたばかりの新人魔女であるティナ。 彼女の目の前には、ぐったりとして荒い息を吐いている聖騎士アルベルトがいた。 アルベルトの赤らんだ頬には隠し切れない情欲が滲んでいるというのに、まるで親の仇を見るような鋭い瞳でティナのことを睨みつけている。 まさに今、魔女の手によって望まぬ『欲の発散』をされようとしているのだから無理はないのだろう。 「くそ、っやめろ……この魔女が……」 「はいはい、おっしゃるとおり魔女ですよ。とりあえず一旦出しちゃいましょ」 そもそも魔女と聖騎士はお互いに相容れぬ存在なのだが、この状況に陥ったのにはある事情があった。 ティナが住む国の王女が、隣国の王子に媚薬を盛ろうと画策したことが全ての発端なのだ。 良識のあるティナは媚薬の調合依頼を断ったのだが、王子の行く末が心配になって夜会に忍び込んだ。 しかし、聖騎士であるアルベルトは魔女の気配を察知し、不法侵入者であるティナのことを捕えようと動いた。 事情を話しても信じてもらえなかったティナだが、王子に危機が迫っていることだけは伝えることができ、アルベルトは怪しい動きをしていた侍女を見つけ、見事にその危機を救ったのだが……。 その結果、媚薬はアルベルトにぶっかけられてしまったのだ。 事情聴取のため客間に連れて行かれたティアだったのだが、自身の身の潔白を証明するためにアルベルトの『欲の発散』を手伝うことを提案する。 聖騎士は強い魔力を持っているから、魔女であるティナにもメリットがあるとのこと。 そうしてティナはアルベルトの性欲を発散させるのだが、いつの間にか立場が逆転して……? 成り行きで聖騎士に手を出してしまった魔女は、本来魔女が知る事のないとされる愛を知ることになる――。 作者より 身体の関係から始まったふたりが少しずつ互いに惹かれていく、そんな話が書きたくて完成させたお話です。 身分も立場も価値観も違うティナとアルベルトの心境が、お互いのことを知っていくことによって少しずつ変化していくさまを楽しんでいただければ幸いです。 『成り行きで聖騎士に手を出した魔女が愛を知るまで(1)』には「そもそものきっかけ」~「ドルートでの生活と二度目の行為」までを収録
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-博多に出張滞在している実理は、取引先のスタッフである和寿と飲みの席で意気投合し、誘われるまま二軒目へ。少しくらいはハメを外してもいいだろう、ここは博多、もう来ることはないだろうから。そう思った実理は、和寿に激しく、しかし大切に扱われ、熱い時間を過ごす。ところが和寿は、一夜を明かさず急に仕事だと言って慌てて帰ってしまった。もともとワンナイトのつもりだと分かっていたが、それでも実理は遊ばれたと自覚し傷ついてしまう。交換した連絡先もブロック&削除して、東京で日常に戻ったのだが、なんと新しい仕事の取引先担当責任者として和寿が現れる。思わぬ再会で戸惑う実理に彼は「逃がさない」と告げてきて……?
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1.0友達から超人気のカリスマイケメン占い師に見てもらわないかと誘われた由梨は吉沢怜と出会う。今を時めく大人気の占い師だけあって、外見も仕草も非の打ちどころのないほど完璧な吉沢。そんな彼に由梨はどこか居心地悪さを覚える。きっと自分があまりにも平凡で外見もぱっとしないからだ。ところが、いざ占いが始まると吉沢の態度が急変。顔色を変え、占いは中止だと言う。訳が分からず帰った数日後、今度は仕事帰りを待ち伏せされた。話があると言われ、導かれるまま入った店で自分たちは最高の相性だから結婚を前提に付き合ってほしいと告白されて――心温まるほんわかピュアラブストーリー。
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-リディアは貴族の令嬢として生まれながら、義母と義妹の浪費のせいで傾いた家を援助してくれる資産家のもとに嫁ぐことになった。結婚式当日、押し入ってきた一団に捕らえられたリディアは何処かへと連れさられてしまう。ようやく自由になったかと思えば、そこは航行する船の上だった! 実はこの誘拐、大国オーブランスの王子が騎士団長コンラートに命じたもので、しかも人違いだったと判明する。今さら帰れないというリディアに王子は、コンラートに責任をもって妻にするようにと告げ、船上で結婚式を挙げてしまう。困惑して寄港地で逃げ出した彼女を捕まえたコンラートは「私の妻だということを揺るぎないものにしてあげましょう」と言い…。
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3.0ルイーゼは伯爵家の18歳になるお騒がせ令嬢である。毎日昼過ぎに起きて夜会や舞踏会に繰り出し、ワインを飲んでは遊び回る生活を謳歌していた。ルイーゼの華やかな容姿に惹かれて、ちやほやしてくれる貴公子はまわりに大勢いる。恋の駆け引きを楽しんでいたルイーゼだったが、特に気があっていた貴公子が、ルイーゼとは真逆のタイプの清楚な令嬢と結婚を決めたと聞かされる。このままでは結婚が危ういと内心焦るルイーゼだったが、そんな彼女の前に堅物として有名な騎士団長・レイラールが現れ、「俺と結婚してほしい」と結婚を申し込まれたばかりか、「いますぐ返事をしてくれないか」と迫られる。驚いたことにルイーゼの両親は了承済みだという。レイラールのあまりに不躾な申し出に、家に戻って両親に話を聞いてくると返したルイーゼであったが、レイラールはルイーゼに「君にはこのまま俺の邸にきてもらう」と言い放った。レイラールはルイーゼと結婚のために三日休暇をもらったのだと説明する。結婚するのに、たったの三日!? だが、その後の記憶は残っていない。目覚めると、そこはレイラールの邸宅だった……。