【感想・ネタバレ】史記 武帝紀(五)のレビュー

あらすじ

前漢の中国。大きな戦果をあげてきた大将軍・衛青を喪った漢軍は、新たな巣于の下で勢いに乗る匈奴に反攻を許す。今や匈奴軍の要となった頭屠の活躍により、漢の主力部隊である李広利軍三万はあえなく潰走した。一方、わずか五千の歩兵を率いて匈奴の精鋭部隊が待つ地に向かい、善戦する李陵。匈奴の地で囚われの身となり、独り北辺の地に生きる蘇武。そして司馬遷は、悲憤を越え、時代に流されようとする運命を冷徹な筆でつづり続ける――。北方版『史記』、慟哭の第五巻。(解説・吉野仁)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

第5巻。武帝は在位45年を過ぎ、徐々に暴君のような行いが増えてくる。かつての将軍の孫である李稜は、匈奴の捕虜になってしまっただけでなく、武帝からあらぬ疑いを受け、一族を処刑されてしまう。司馬遷は正論を言った咎で、重い罰を受ける。使者とした匈奴に行った蘇武は北方の地に住まわされるが、極寒の地でサバイバルしていく。
史記の後半戦を彩る人物たちの転機を描く第5巻。前半の、漢の将軍たちの匈奴との戦いを描くくだりも面白かったが、ここにきて、リーダーとは、人間とは、人生とはを考えさせられるようなストーリーに転じてきた。著者の筆力がすさまじく、読ませます。

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2019年09月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第五巻。

“理不尽”・・。この巻を表す言葉は、これに尽きるのでは?という程、過酷な不運が、李陵・司馬遷・蘇武を襲います。
そして、その運命を受け入れ、それぞれの生き方で再生していく3人の姿が、胸を打ちます。
長安では冴えなかった蘇武が、北方でサバイバルの才能を発揮して、生き生き(?)している感じが救われました。

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2017年05月17日

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