あらすじ
心中に失敗した とある文豪、異世界へ
男はその夜、
愛する人と玉川上水へやって来た。
自らの"恥の多い生涯"を 終わらせるために。
だが そこへ例のトラックがあらわれてーー
死にたがり作家の異世界転移冒険譚、ここに開幕。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
おもしろかった。いわゆる異世界転生ものなんだけど、主人公がどう見ても心中した時の太宰治。
何のスキルも無い最弱キャラで、目を離すとすぐ死のうとするくらい生きる意志も無く冒険者の適正がゼロ。
なのにその人間味が周囲の人間を引き付け物語が動いていく、というコメディタッチの冒険譚。
一見テンプレ
トラック転生・女神官・猫耳少女と異世界テンプレ世界が調理法でここまで面白くなるのかと見せてくれる良作。
常識外れの主人公に振り回されながら、周囲の人物が自分の在り方について葛藤し成長していく物語なので、根幹の部分でカタルシスを感じさせつつ笑うところで笑えるシュールギャグとして楽しめます。
ストーリーやキャラクターがしっかりしているため元ネタの文豪を知らなくても読めるので、そういう意味でもおすすめです。
センセー
なんと、ぶつかったのは「送迎」のトラックだったとは!
そのまま異世界に転生ならぬ転移させてくれるなんて、なかなかいい迷惑ですね〜(笑)!
後ろ向きなのに、人を救う
題名からは思い浮かんでも、まさかの本人が異世界転生するなんて。
主人公は、ずっと暗いのに、展開がハチャメチャで、明るいストーリーが、笑える。
主人公の行いが、想定出来なくて、驚く。
面白かった
高校生や社会人ではなく、あの作家が転生するとは。
すぐ死のうとするのが面白かった。
微妙にカッコいいし最高
ハチャメチャ文豪パロディ!
異世界転生物はちょっと苦手で読んだ事が無いのですが、題名に惹かれ読んだら、もうちょっとこれ何ぃ~って言う面白さ!!!
太宰治の死に対する執着心とネガティブな負のエネルギーと催劑過剰摂取による猛毒で、魔物を倒し、女には大もてのハチャメチャ文豪パロディ。
面白い!
なぜ『異世界失格』なのかは、最後まで読んで納得しました!
異世界へ転生する物語が増えた昨今だからこそ、より面白かったです。
異世界失格
面白い!すっごく面白い!!ゆる〜い主人公が好きだなぁ。戦う気満々の主人公が多い異世界漫画ですが、自分の力とかに全く興味がなくて、ただ自分のやりたいことをまっとうするだけって、吹き出しながら読みました。
マンガワンで読んでました
22年05月15日現在でマンガワンアプリでは3巻先読みで終わりと言った所で本誌では既に6巻まで単行本発行してる様で我慢出来ずに既刊1~6まで買いました。一見何の能力も持たない一般人枠の”センセ―”、タイトルからもまるで某作家を髣髴とさせ、猫も旅に同行して各所で色んな興味を持った人物に接触して”結果的に”事件を解決していきます。6巻まで一気読みするほど面白かったのでどんなの?って気になった人は是非マンガワンアプリで毎日少しずつライフを使えば無料で上記の部分までは読めますので是非センセ―の沼に浸かってみて欲しい。
Posted by ブクログ
これはアイデア勝ち。そして作者がちゃんと太宰治を好きなんだってことが伝わってくる。
基本的には自殺したがりで厭世的で、絵に描いたようなザ・クズ文豪ってところは世間のイメージ通り。我が道を行く我の強さやなんだかんだ言いながら身を挺して人を守る部分は、太宰作品をいくつも読んでる人の発想だなぁ。
『人間失格』のイメージや心中のエピソードがあまりにも有名すぎて伝わりにくい部分だけど、実は太宰治は「自分を含めた人間の『愚かさ』に対してツンデレ」な人だと思うんですよね。
異世界転生もののあるあるネタを設定として上手く取り入れた世界観も面白くて魅力的。
なろうでもう一作、太宰治が異世界転生した作品を見つけた(そっちは1話読み切りのショートショート的なものだけど)
たぶん太宰自身に、なんか異世界転生ものの書き手が見ると「転生させたい!」と思うものがあるんだろうなぁ……
だざいがだいざい
文豪が主人公だけあって、中扉と奥付が文庫っぽいデザイン。
なんの役にも立ちそうもない、スキルの低い転移者だけど、醸し出すその不思議な魅力?で出会う人々を魅了しているのか?
独特の雰囲気でおもしろい。
アイデアはおもしろい
太宰治らしき文豪が、心中相手の女性と共に異世界に転生するという話。
(ちなみに、太宰治は1巻冒頭と同じく昭和23年6月13日に愛人と玉川上水に入水、心中している)
ただこの主人公、死にたがりの文豪と言う事でいわゆる勇者などではなく、戦闘力も無い。
かと言って頭で勝負するタイプでもなく、周囲をかき回すだけという特殊な存在。
この発想を思いついたことがまずすごい。
一方、シュールすぎるそのキャラは周囲と隔絶され過ぎており、巻が進むにつれて本格的「異世界冒険もの」となっていく本編となじまなくなっていくようにも思える。
要は、主人公がいてもいなくても大勢に影響がなく、エピソードを追加するだけの存在になっているんじゃないかと言う話。
このあたりは「異世界」と対極に位置するような人を主人公に持ってきたことから来る苦しみだと思う。
この違和感をこの先どう解消していくか、そこでしょうね。
絵はキレイで読みやすく、ストーリーも基本は異世界ものの王道。
シュールさを狙い過ぎてギャグが少しずれているように感じる事もあるが、大勢としてはなかなか斬新で良い作品だと思う。
先の読めない多ジャンル混成作品
野田宏の作風について語れるほど読み込んでいないが
様々なジャンルやモチーフを横断し組み合わせる作品が多く
それゆえに定石外しともいえる読めない展開が楽しめている
個人的に、作中の人物の事を「否定しない、肯定する」描かれ方をしているのが
自分としてはとても好ましく感じる
心中するという、人によっては最低の行為と考える罪を犯した主役を
この作品内では肯定して捉えているようにすら感じる
Posted by ブクログ
某文豪が心中しようとしたら異世界に召還された話。
『異世界当選トラック』って単語が妙にツボに入って笑った。異世界転移(転生)の原因はなぜかトラックとの衝突が多い、というお約束を盛大にディスってる……いやいや、リスペクトしてる(?)のが面白いです。
何の能力もなければ、世界を救う気概もない、チートじゃない主人公がいいです。ただひたすら心中がしたいだけで、アンニュイなのが売り(?)の某文豪先生。心中がしたい、という一心が何故か周囲を微妙に救っていくようなそうでもないような。力の抜けたマイペースっぷりを披露しつつ、信念のようなものをちゃんと持ってるバランスの良さが、この主人公の魅力なのかな、と思いました。私は好きです。
この1巻では主要登場人物との出会い編って感じですが、2巻以降はもう少し話が動いていくのかな?期待してます。