あらすじ
死体は全身噛み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策――それは因縁の『山』を曳くことで……!?
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Posted by ブクログ
2018/8/24
あーおもしろかった。
藤堂比奈子シリーズがちょっと暗いので救われます。
仙龍と春菜の仲もうずうずするのがいいよね~逆に新鮮。
おばさんもキュンとするわ。
それに最初苦手やなぁと思ってた春菜がホントに優しくていい子なんだ。
だから朔子さんも救われた。
独立してすぐの作家を支援しようとする仕事に対する情熱も素敵やし、作品の良さを見抜く目も確か。
ポケットパークの仕事もしっかり取ってくる。
デキる女やなぁ。
今回はパグ男においしい話がなくてざまみろでした。
魂汚れるからあんまり言っちゃダメだけど。
Posted by ブクログ
そう!そう!!
コレ!コレ!!
こーゆーの待ってたのよ。
犬神が蠱毒と同じ様に誰かを呪うモノだとは知らなかった。飢えた犬を穴に埋め首だけ出して届かない所に食べ物を置く。そして首を刎ねる‥。犬神は子孫に代々受け継がれて行く。犬神は生半可な事では還せない。己の命と引き換えでないと‥。
出向先で出会った妖しく美しい笹嶋。
彼女が犬神憑きだと言うのは早々に分かった。
でもまさか春菜が出会った時には既に自殺して犬神を還していたとは思わなかった。家族も友達もいなく、嫌われていると思っていた笹嶋。ただ少し羨ましいと思っただけで呪い殺してしまった笹嶋。自分のせいだと分かった時の気持ちはいかばかりか。
春菜が呪い殺されなかったのは春菜が笹嶋にとって初めての友達になったからだろう。
あぁ〜切ない。
Posted by ブクログ
面白かった。
作古の名前とか気づけば最初から犬神憑きが誰かわかったなー
それと最後まで正体が明かされない作業員の不気味な男もすでに亡くなった犬神憑きなのかなと推測。
おせっかいおばちゃんはたった1日しか登場しなくてちょっと残念。笑
Posted by ブクログ
地震後は軽めで明るい話にしか手が伸びずにいましたが、これは別。今度は犬神に祟られた山のトンネル工事に呼ばれた春菜。前作と前々作ほど切なさがないのが残念なうえに、怖さも控えめですが、犬神筋の哀しさにホロリ。なぜか読者に不人気な春菜ちゃんだけど、私は好きだなぁ。彼女が新規顧客とのやりとりに心を砕く姿には、大人になったのも感じられて嬉しくなる。「すっかり嫌われたかと思ったよ」って、ええかげんにせえよ、パグ男め。登場人物のキャラが皆きわ立っていて、ときどき笑ってしまう、私にとっては元気をもらえる珍しいホラーです。
Posted by ブクログ
犬神憑きのお話。
憑くモノであって神様では無い犬神。
筋の人であっても扱いに困り、隠されてきたチカラ。
歪んだ因を還す為の贄として作古の名前を与えられた人達は何を想って生きたのか……苦しくなりました。
犬神も成りたくて成った訳では無かろうに。
どちらも苦しく、悲しいお話しですね。
Posted by ブクログ
よろず建物因縁帖シリーズ第4作。
同シリーズを最初に手にしたのは本来であれば本作の後に読むべきシリーズ第5作となる「魍魎桜」。
そこからどハマりし、ようやく順序としては追いつきましたが、6月にシリーズ第9作となる「蠱峯神」が発売されており、本日急ぎ第8作となる「畏修羅」を購入してきました。
本作もお馴染みのメンバーが登場しますが、読み終えた5作の中では最も大人しかった気がします。
もっと産毛が逆立つような恐怖を味わいたかった...
本作で仙龍が鎮めるのは「犬神」、その為に曳くのは建物ではなく「山」。
後半にかけてどんどん静かな展開となった要因の一つには雷助和尚の出番がほぼなかったことも一因かと...
これで第8作までは入手出来たので(3冊が積読ですが)、産毛が逆立つような恐怖を味わう為にもしっかり読み進めていきたいと思います。
説明
内容紹介
死体は全身噛み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策――それは因縁の『山』を曳くことで……!?
建物に憑く哀しき霊を鎮魂する男・仙龍
VS.
トンネルに巣食う『黒の犬神』
犬神の呪いから春菜の命を守れ!
死体は全身噛み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策――それは因縁の『山』を曳くことで……!?
内容(「BOOK」データベースより)
死体は全身咬み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策―それは因縁の『山』を曳くことで…!?
著者について
内藤 了
長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー.。同作からはじまる「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズは、猟奇的な殺人事件に挑む親しみやすい女刑事の造形がホラー小説ファン以外にも支持を集めヒット作となり、2016年にテレビドラマ化。ほかの著作に『ゴールデン・ブラッド GOLDEN BLOOD 』(幻冬舎)、『夢探偵フロイトーマッド・モラン連続死事件ー』。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
内藤/了
長野市出身。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)