あらすじ
鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から2週間。京都、私立鹿鳴館大学。「ぼく」こと"戯言遣い・いーちゃん"が級友・葵井巫女子とその仲間たちと送る日常は、古都を震撼させる連続殺人鬼"人間失格・零崎人識"との出会いによって揺らめき脆く崩れ去っていく――。そして待ち受ける急転直下の衝撃。1つの世界が壊れる"そのとき"を描ききった新青春エンタの傑作!
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Posted by ブクログ
「いっちゃん」の崩壊寸前のような残酷さや登場人物たちの奇妙な生々しさが魅力的だった。
そして、いつもの節のきいた言い回しがとてもハマる。
そして、清々しいほどのバッドエンドに感謝したい。
Posted by ブクログ
面白くて手が止まらなかったです。主人公視点で読んでいるのに、何も分からなかった。あと自分で左手玉砕するところ肝座りすぎてて私もびっくりした。
Posted by ブクログ
【再読】
残酷で後味の悪い話だった。
巫女子ちゃんのキャラもあって序盤はかなり楽しげな雰囲気な分、なおさら後半の陰湿さ、ネタバラシパートの気持ち悪さが際立っていた。
特に巫女子ちゃんの死に方が衝撃的、第一発見時の紙面での表現はかなりしっくりきた(死体を見つけるときはいつも下に目を落とすと思うから)
クビキリサイクルと同様ちゃんとミステリしてるけど、トリックは全く覚えていなかった。
個人的に秋春くんのスタンスはやりすぎ、零崎といーちゃんがカラオケで1時間無言になってるシーンが好き
Posted by ブクログ
戯言シリーズの中にありながら独立した印象を受ける作品。
葵井巫女子と貴宮むいみという二人の女子大生の、年相応の独りよがりの感情の恐ろしさが引き起こした事件が、他のシリーズ作品に比べて「人間」が生きてる感じがして個人的に一番好きな作品です。
Posted by ブクログ
戯言シリーズ第二弾。すごくややこしい言い方になるが一度自分の中でこういう展開だろうというものができて裏切られ、驚きの真相が見え一度納得してから最後に驚きのさらには一度納得した時以上の新事実が明らかになるというのがこのシリーズの特徴かなと思う。ひどい言い方をすれば言葉遊びなんだが矛盾なく嘘無く物語を進める点はすごく評価できる作品なのではないか
Posted by ブクログ
戯言シリーズ再読二冊目。やはりかなり忘れていた。犯人やトリックまで忘れていて、いーちゃんじゃないけど自分の記憶力大丈夫か?と思ったw。推理小説としても楽しめるけど今回はいーちゃんの心象、零崎との関係に注目した。やっぱり抽象的で理解できないところも多いけどそこが西尾維新独特で好きなところ。
Posted by ブクログ
1作目よりは驚きが落ちるが、それでもやはり面白い。
巫女子ちゃんが最初ウザイと思ったけど、いーたんの「甘えるな」の一言に笑ってしまった。ちょっと可哀想なのが彼女のキャラに合ってる。
Posted by ブクログ
いーちゃん、なかなかの嘘つきだね。いーちゃんの内面をよりよく知ることができる。結末の後味は最高に悪い(褒め言葉)。やはり言葉遊びが印象的で、意外な視点で考えさせられたりするから面白いなぁ。今作の中では零崎が一番まともに見える不思議。零崎といーちゃんのやり取りが楽しかった。あと、友ちゃんが好きなので、出番が少なかったのはちょっぴり残念だったかな。
Posted by ブクログ
いーちゃん、久しぶり。本当に、戯言だったね。
青色サヴァンが全然出てこなくて驚いたよ。
「ぼく」は級友の葵井巫女子から、彼女の親友・江本智恵の誕生日パーティーに誘われる。それと同時に、世間を騒がせる連続殺人犯・零崎人識と邂逅する。貴宮むいみ、宇佐美秋春を加えた4人とパーティーで過ごした翌日、警察が「ぼく」にある事件についての話を聞きに来た。・・・
違和感。
どこか落ち込んでいない巫女子ちゃんに。
巫女子ちゃんを責め立てるようないっくんに。
色恋沙汰を優先しているようなむいみちゃんに。
巫女子ちゃんの死体を見て体調を崩したいっくんに。
その違和感は、一回解けて、やっぱりもう一回裏返されて。前作と同じ。一回判ったって安心しちゃうと、そこから考えるのやめてしまうんだよなぁ。赤に覆される度に、それに気づくよ。
殺人犯と殺人鬼の違いはともかくとして、印象に残ったのは「責任」とか「影響」とか「迷惑」とかいう言葉。誰々のためにやってあげたという責任転嫁。人に好かれるはずがないだの、周りに影響を与えただの、人に迷惑をかけるだのといった「人間関係を構築する要素」。
どうしても人とかかわらないと人は生きていけないから、不便だ。「人のため」を「責任転嫁」と捉えたことがなかったから新鮮だった。残業する、人の分まで働く。誰かのため、あの人のために。それは「やらない」っていう選択をできなかった自分の責任を放棄しているんだ。