あらすじ
幕閣を前に目付衆十人、恒例の「総意」ではなく、己が信ずる理を吐露!
目安箱に入っていた建白書。
幕府へ弓引く叛乱の狼煙か、はたまた善意の建議か。
侃々諤々、幕閣達の怒りと、目付衆の熱き自負と主張!
八代将軍・吉宗が設置した目安箱に前代未聞の建白書が入っていた。幕府の農政に関するもので、見方によれば吉宗公を批判するものともとれ、幕閣は即刻処罰を訴えるが、上様から目付方に諮問があった。十人の目付も侃々諤々、意見の一致を見ず、居並ぶ老中・若年寄を前に十人それぞれが意見を述べることに…。己が信ずるところを語る、目付の真骨頂がここに。
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Posted by ブクログ
本丸 目付部屋シリーズ5巻。
家格が低かろうが、目付の仕事は公明正大。
真に正義と信じるところに命をかけ主張するのだ。
一冊に5話。江戸城賄い所で、まずい賄いを食べた夜勤明けの目付二人。
話を聞くも、何やらおかしいと探ることに。
初めて江戸城に上がることになった19歳の若い藩主。
しかも魔が悪いことに顔中に吹き出物ができてしまい、将軍の前に出るのはいかがなものかと目付けに問い合わせが。練習もして本番、緊張のあまりに。。。
若い御徒組に次々と流行り病の症状が。
寝込む者もいて。調べる目付け衆。
箱訴に建白書が!将軍みづから目付けにも調べるようにと。
個性豊かな面々をそれぞれの長所を短所も含めて尊重する筆頭。
組織とはこうあるべきと思う物語。