あらすじ
幕臣に目を付けるのは、われら目付の務め──誰に遠慮がいるものか
奏者番の切れ者大名から、礼法に従わぬ藩の者に説教を頼まれた十左衛門。
話は老中たちを巻き込み…。若き武士の意地を守れ!
目付筆頭の妹尾十左衛門は、奏者番かつ寺社奉行でもある切れ者大名から呼び出され、上様への献上物の件で盛岡藩の使者が礼法に従わぬので説教をしてくれと頼まれる。ところが、話が大きくなり老中をも巻き込む大事となっていく。幕府の中枢で重責を担う老中と、藩を背負う若き使者の覚悟の間に立つ十左衛門の取る道は……。幕臣を監察する目付を活写するシリーズ第三弾。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。
大名はその石高だけで家柄が決まるわけではない。
古く徳川幕府創世の時に、家康のが恩を感じた大名は石高とは関係なく一つ上の扱いをされていた。
長く続けば慣習が緩んでくる。
献上の品を受け取る側の地位も時には下の地位のものが受け取ったりすると献上する側は軽く見られたと悲観する。
人と人の受け取りが関係を生むなら、そこにも問題が生まれる。
続け様に御家人などが被害者の3件の辻斬りが発生する。
そこで目付け衆が捜査を始めると。
家を取り潰しても構わないと母親が息子を目付に、訴える事件。
いつも元気な老中が江戸城にに出てこれない事情が、探ると国許での問題が。
他のシリーズでは出てこない、江戸城内の役目が色々出てくる興味深いシリーズ。
奉行だけでも多種多様。