あらすじ
大学を卒業し、遠距離恋愛中の田中さんと入江君。愛媛県と広島県。社会人と大学院生。環境も時間の流れも同じじゃない中で、少しずつ膨らむ不安や寂しさに、ふたりは正面から向き合い始める。何度すれ違っても。この先どんな出会いがあるとしても。私はあなたとの恋を選びたい。
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アルバイトの面接で名前の「のぶこ」を「モブ子」と聞き間違えられても、「たしかにそうかも」と自分で思ってしまうくらい、脇役でいるほうが落ち着く田中信子、大学2年生。その面接で決まったスーパーでのレジ打ちのアルバイトも、1年ほど続けてやっと少しずつ慣れてきたところ。そして、アルバイトを始めたばかりの頃に困っているところを助けてくれた入江君のことをひっそりと心の中だけで好きでいる。そんな田中さんが入江君と距離を縮めていく様子を、アルバイト先のスーパーや田中さんが通う大学などでの生活と一緒に、大きな事件が起こったりはしないけれど、コツコツと描いているのが本作です。
お話の合間にちょいちょい書き込まれている「モブ子の習性」が、いろいろな場面を的確に表現していて、非常に納得させられます。また、ちょっと多めのモノローグが、田中さんと入江君という主人公2人が初恋に翻弄されながらもいろいろと考えたり悩んだりしている心の中を読者に見せてくれて、自分の初恋を思い出す人も多いのではないでしょうか。
個人的には、アルバイト仲間がみんないい人なのがすごく癒されます。特に、入江君に「誰かの事を考えてニヤニヤしちゃったら それが恋だよ」と言ってくれる金子先輩がいい人過ぎて、イケメンポジションなのにいい人で終わっちゃうのかなぁ…とちょっと心配になったりもしますが、そんな風に優しくてにぎやかな周りの人たちと一緒に、田中さんと入江君の恋の行方を見守りたくなる作品です。
感情タグBEST3
まっすぐ
今回の表紙絵 新緑と紫陽花を背景にふたりが手つなぎでほっこりしているのかなと思いつつ読み出したら…遠距離恋愛は難しい！ 周囲の人々のつらいエピソード。 田中さんにも自分以外の男性との出会いやふれあいが…信子さんは特別で大切な人なのに…入江君の苦しい胸の内が突きささる。紫陽花は花色が少しずつ変化することで移り気な意味合いがあるけれど、遠距離での心のうつろいを象徴しているかのよう。 田中さんも新しい出会いを通して改めて自分を見つめ直す。博基君との恋は特別。だからこそ続いていけるようにしないと。…紫陽花の花は色を変えながら咲き続ける。辛抱強いという花言葉のように。 入江君への想いは、ひたすらまっすぐ。
新生活
遠距離恋愛と新生活で色々なことが起こり大変な主人公に更に身近の恋愛とかなり展開が変わった。どの恋愛も波乱がありそうでこれからどうなるか？
やっぱり
やっぱりいい人しかでてこない作品です！
まだ次にどんな展開がくるのか分からないけど、入江くんの不安も信子さんのモヤモヤも次で晴れてくれるといいな。
頑張れ！
遠距離による歪み、少しずつ広がってきましたね。店長さんは自身の経験から度々あんな感じの発言をしてたんですね。でもやっぱり良い人ですね。
信子さんのまっすぐで一途な気持ち、入江君が聞いたらきっとすごく喜ぶだろうな。早く会っていろんな話をして欲しい！
それから青池さんも心配です。次巻が早く読みたい！
