あらすじ
江戸は本所亀沢町にある「おけら長屋」には、落語の登場人物のような個性的な住人たちが揃い、今日もお祭り騒ぎだ。ある日、おけら長屋の万造と恋仲である聖庵堂の医師・お満に、長崎留学の話が持ち上がるが、最低三年は長崎で学ぶ必要があると聞き、お満は思い悩む。一方、両親に捨てられたと思っていた万造に母親の手がかりが見つかり、長屋の住人たちは奔走する……。大人気シリーズ、ついに完結か!? 文庫書き下ろし。 ●目次 その壱 おとこぎ/その弐 ひきだし/その参 とこしえ
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
ついに完結か…なのである。実は入手段階で、出版社を変えて第二部が始まったのを知っていたので心配していないのであるが。
それはともかく、一つの大きな区切りとしてとてもよくできた1冊。収録話数を3話と少な目にして、一つずつの噺を若干長めに設定、その中でお満の長崎留学話と万造の母の話を盛り上げていき…って構成が上手い。
このシリーズは伏線は張っても基本的に一話完結で難しいこと考えずに読めるのだが、この1冊はそれまでの19冊のちょっとした伏線を回収しつつ、盛り上げるとこは盛り上げ笑わせるとこは笑わせるというメリハリをしっかり効かせている。
万造とお悠さんのシーン、お満を連れてさくら屋に行くシーンなどは、シリーズ屈指の感動処。万造の本名が明かされるあたりは屈指の笑わせ処。
この後、外伝経由で第二部とまた思いっきり楽しませてくれそうである
いつもの人情長屋
人々の感情の機微をうまく表現しながら、江戸下町の風景を生き生きと伝わってきます。
万松と長屋の人たちが今後どうなるか、続きが楽しみです。
長崎行きの話がどうなるのか、それが気になります。
Posted by ブクログ
畠山健二さんの本所おけら長屋シリーズ、最高です! 今回、第20巻も大満足です。2023.3発行。おとこぎ、ひきだし、とこしえ の3話。「ひきだし」では、万造と万造の母お悠が25年ぶりの対面、粋な対面。「とこしえ」では、お満の長崎留学、万造のお満へのプロポーズ、長崎へ向かうお満を追って万造も長崎へ。万造・お満の長崎生活は3年か。3年後の次巻が待ち遠しいです!