感情タグBEST3
エドとレイの本編より彼らの卒業後、別の主人公を立てたスピンオフ。
貴族・ストーク家の双子の兄・スタンと、爵位持ちヴァンフィール家の養子・桂人。
2人の共通点は親から「虐待」を受けていた(もしくは現在進行形)こと。性的暴力アリです。地雷の方は要注意。
物語は童話「幸福な王子」をベースに愛情に...続きを読む飢えた2人の出会いといく末(2人がくっつくまで)を描いていきます。
スタンは計算的あばずれを装った、才能豊かなドヘタレくん。
ケイトは小鳥ちゃんな外見からはかけ離れた、芯の強いサバイバル上等の男前。
意外だったのはケイト。守られるだけのかわいこちゃんじゃない。
底辺と辛酸味わいつくした、賢きツバメちゃんで、
シリーズ本編のレイとは異なるベクトルで大変惹かれました。
一方スタンは...悪ぶっていても実はいい人というのがバレバレ(笑)の王子様。
生きる支えになっていたアルバートが正気になって、正しい道を歩み始めたら
ケイト刷り込み済みのヒヨコみたいになっちゃって...可愛いったらもう。
登場シーンがスタンとのエチシーンで「間男なの?」とか思ったんですが、
実は影の指導者メンベラーズ。彼視点のお話が種明かし的で面白かったです。
寮生まるっと手の平で踊らされていた感がすごい(笑)。
そしてちょっとだけエドと変人絵描きのデミアンが出てます。
こーゆーサービスは楽しいですね!
個人的には「男の愛人と駆け落ちした、ケイトの父親」が気になります。
ちょっとでも息子ケイトを気にかけていてくれたら...読者も救われるような。
続編が出れば購入しちゃうシリーズ。
あとがきに「長い、分厚い」と作者が書いていた様に
本当にどっしりとした読み応えでした。
電子版でしたので、手に取った分厚さはわかりませんでしたが
読み進めている途中あれ??と思って進捗Pを調べてみるとまだ半分も読んでなかり
でも全くだらだらした感じはなく、ゆっくりとじりじりと喉元をしびれ...続きを読むさす心地よい感覚でした。
ケイトもスタンも似た傷をもちながら、立場や思考の違いで、別の生き方をしていた
同じパブリックスクールという囲われた世界で、交わらないと思った2人が
いろいろな思惑の中で、向き合わされてぶつかりながら、お互いを思いあう
素敵なストーリーでした
本編の数年後のスピンオフですが、メインキャストも少し登場します。
最初に書いた通り、長いお話ですが、じっくりと読まれる事をお勧めします。
Posted by ブクログ 2019年11月01日
表紙と題名に惹かれて購入後、1回通して読みましたが私の理解力が足らず、「パブリックスクール」の仕組みや建物の構造を見直すために2回目をただいま読んでいます。
初めて読んだ樋口先生の作品が、これでよかったと心底思う作品でした。
父親は小さい頃にいなくなり、そのショックで壊れた母親からも愛され...続きを読むず。それでも幼いながらに愛してもらおう、愛そうと努力しても上手くいかずに閉じこもってしまった圭人。
母親からの性的虐待を幼い頃から受け、双子の弟を守るために身を粉にしながらも、はみ出しものの生徒達を等しく気にかけ愛していたスタン。
2人がひょんなことから関わりを持つことで、不器用にもがき傷つきながら愛を見つけ、愛されることや愛することを知っていくお話でした。
時には展開に悶絶し、時には痛々しさに胸を締め付けられと、とにかく心が忙しい。もちろんいい意味で。
「生まれてきてくれてよかったと、思われたことがない」
「だから生まれてくれてよかったと思えない」
作中で涙ながらにそんなことを零した圭人のシーンは、何度読んでも胸が痛くなります。
パブリックスクールやイギリスの描写の細さ、設定の複雑さ、綿密さは過去に創作していた人間として嫉妬と尊敬が半々です。人間関係や心理描写、心の変化を描くのがとても上手で、心底この作品を読んでよかったと思いました。
エドとレイにまさるこれまたハードな生い立ちで毒親持ってほんと不憫だよ。エドとレイの話にハマったので圭人とスタンはどうかと思ったらめっちゃ面白い。今回もアジア人の受けで結構きついことされたけど、でも監督者になってるしある程度地位があったのが救いだった。にしても途中までアルビーが憎まれ役で腹たったけど彼...続きを読むもまた虐待の被害者だもの。最後は三人仲良くなって良かった。
今作の功労賞はメンべラーズ。彼の頭脳、策略が素晴らしい。
パブリックスクール、エドと礼のお話を読み終えておかわり。なんとも不憫な受けのケイト、パブリックスクールの雰囲気に合ってるけれども、かわいそうすぎる。とは言えなんだかんだ強い受けが定番の様な。そしてかわいそうなのは攻めのスタンも。主人公達にはハードな過去が必要なのですね。そんな中で異彩を放つのが寮代表...続きを読むのメンベラーズ。素晴らしい采配で治めていきます。かなり強引なやり方だったりしますが…。魅力的なキャラです。ボリュームありですがサクサク読めます。
エドとレイのお話も面白かったけど、こっちも良かったです。
この作品を読むと愛について考えさせられます。
主人公の周りを固めているキャラクターがいつも素敵で好きですが、今回はアトリーが可愛くて特にお気に入りです。
エドと礼の話ではないですがパブリックスクール続編ということで読みました。
今回は不良ということだけが欠点のスタンと、アジアとの混血児ということだけが欠点の桂人。
周りから見てとても魅力的な二人には家族から受けた大きな心の傷がありました。
与えたがりの二人が犠牲を払わない愛を育むところが素敵です。
そ...続きを読むしてメンべラーズを始めとしたその他のキャラクターの魅力がすごいです。読み終わる頃にはウェリントン寮のみんなが好きになってしまいます。
1冊でハッピーエンドと短いですが、満足の読み応え。
前作のエドがちょこっと出てくるのも嬉しい♡
これからもパブリックスクールシリーズが続いてほしいです!
最初はとても面白かったのですが、読んでいくうちに、実はエドレイシリーズと、同じ設定?と感じてしまいました。
攻めは受けを愛したいけど、事情があって愛せない。
受けは孤独で、攻めをひたすら愛する。
ストーリーに関しては疑問が。
受けがひどい過去を持っていて、Hが吐くほど、きらいなのに、いきなり...続きを読む野外でされて、感じるなんて、ちょろすぎませんか?
攻めも酷い過去を持っているのですが、何故もっと拒めなかった?
とか、思ってしまいました。
ただ、パブリックスクールに関しては、とても詳細に描かれ、パブリックスクール好きにはたまりません。
文章力も素晴らしく、グイグイ物語の世界に引きずりこまれました。
始めは慣れないカタカナの名前や地名とかであまりはかどらなかったんですけど、段々弾みが出て、面白くてすらすら読めました。ちょっと長かったけど、面白かったです!!!