あらすじ
疑惑の渦中にいる少年・須田光を里子に迎え入れた青木。しかし、噂に反して、光は舞に優しく、素直で、そして愛に飢えた子どもだった。さらに、光が抱える凄絶な過去を知った青木は――。「怪物」は果たして誰なのか?薪と青木が挑む緊迫の「悪戯(ゲーム)」編、第2集。
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Posted by ブクログ
青木の行動に全く同意できなかった
ストーリーの肝であろうことは分かっていたが
どんだけ懐深いねんってあきれるレベルの器の大きさ
薪さんの葛藤が痛いほど分かる
Posted by ブクログ
season 0の中でも特に邪悪な物語である。
手を下した彼等(子供達)がまともに育てられていれば、その頭脳や行動力、美しさを幸せのために使えたのだろう。
狡猾で歪な大人っぽさに反比例する飽きっぽさ(子供らしさ)を残酷なまでに描き切った清水玲子先生の勇気を讃えたい。
悪戯(いじめ)とはそういうものだし、ゲーム(いじめ)をする子供は何かしら歪な保護者の焼き直しのようなものだ。
また、この巻では番外編『目撃』も要注目である。
部屋の綺麗な飾り付けが虚しく、恐ろしい。
すごいな......
善良過ぎる青木と歯がゆく思ってましたが、全部抱き締めようとする姿に震えました。光のした事は許されない。鬼に育てられ、抗えなかった環境が育ててしまった鬼の子供だとしても、邪悪な存在でしかない。そう思ってましたが......
少年の行方を見届けます。
Posted by ブクログ
犯罪者の両親に洗脳された子供が殺人を冒したら、罪の在処はどこにあるのか。
前巻の「天使の皮を被った怪物」から一変、光の印象がかなり変わる。
境界線を越えない分別のある大人な薪とそれを越えてしまった光。
「子供は生まれながらに天使」と信じる青木が被害者にして殺人犯である光にどう接するのか。正直なところ不安だったが、斜め上をいく接し方に完全に惚れ直させられてしまった。薪さんの爆弾発言、奇行も頷ける。
好きな人を巡り「大人に嫉妬する子供」と「子供に嫉妬する大人」の揺れ動く感情がどちらもわかりやすく面白い。
9巻は8巻の「悪戯」の続きで薪と光から見た青木がいかに綺麗で特別な存在かが描かれており、青薪好き青木ファンとしては最高に嬉しい内容だった。
青木を気が狂いそうなほど心配して、青木の優しさ・甘さに心を痛める薪が愛おしい。
落ち込んでやけ酒煽って部下に弱音を吐くシーンの普段とのギャップが可愛い。
痛ましく、やるせない話でもあるがやはり清水玲子さんの作品は奥が深い。
色々なことを考えさせられる本当に大好きなシリーズなのであと10年くらい続いてほしい。(青薪がくっついてからも…!)
Posted by ブクログ
光くんはどうなったの?
警察には連れて行かれてるんだよね?
薬物による(それ以前に年齢か)不起訴?無罪?
真犯人は?ミミちゃんか?
最後の特別編は、あ〜 そうだろうな、裏の裏があるよね、だったけど、15年の歳月があっても初心貫徹、思い切れるものなのかね。
Posted by ブクログ
特別編だけど…。
翔、もとい、朔が告白しなければー!と一瞬思ったけど、防犯カメラの映像がすぐに公開されるから、結局翔は殺される運命だったのね…。
お互いに思い合ってたけど、犯罪者ゆえに幸せになれなかった。
しかし、札束が燃えたかどうかは、現代でもわかるんだから、それで世間は納得するのかな〜。元の持ち主の家族とか(いないのか?)
香がちゃっかり持ち逃げしたってことだよね。
今の二億はすごい金額だけど、あの時代では(今後日本が普通に経済成長していけば)、今の時代で1,000万円ぐらいの価値かなーと思ったり。
なぜ香が記憶喪失のふりをしたのか、について。
一番辻褄の合う説明としては「翔が2億円強奪の犯人だと知ってた。自分に興味を持たせて見張らせるため」なんだけど、下手したら殺されるし、一番手っ取り早いのは(もうどうせ殺人犯だし)翔を殺すこと。
なぜそうしなかったか?という疑問への合理的な説明は、「香も翔に一目惚れ」かな。
犯罪者同士が、犯罪現場近くでお互いに一目惚れ、お互いを見張って過ごす15年間。
片方が「幸せになろう」と誠実になったら、殺されちゃった、という。
実はお互い疑心暗鬼の15年間が一番幸せな時だったという、皮肉なお話でした。