【感想・ネタバレ】第二ファウンデーションのレビュー

あらすじ

〔銀河帝国興亡史3〕その超能力を駆使して第一ファウンデーションを撃破したミュールは、次に第二ファウンデーションの探索を開始した。自らの銀河帝国を樹立するためには、なんとしても謎に包まれた第二ファウンデーションを発見、撃破せねばならなかったからである! SF史上に燦然と輝く不朽の宇宙叙事詩

...続きを読む

アイザック・アシモフの数ある作品の中で『映像化不可能』と言われている作品です。そう言われるだけあって読み応えあります。
アシモフの作品には、有名な「ロボット三原則」のようにシリーズ毎に一貫したテーマがありますが、この「銀河帝国興亡史」では「心理歴史学」です。
「銀河帝国はどのような滅亡の道を辿るのか?」、「ファウンデーションはどうやってその危機を乗り越えるのか?」、「そして、ハリ・セルダンの予言とは何なのか?」
そう思いながら物語を読み進めていくと、あっという間に三部作を読み終えてしまいます。
他のアシモフ作品につながるテーマが要所に盛り込まれている、アシモフファン必読の三部作です。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

これまでのシリーズにおける「セルダン危機」は、その原因も解決法もどこか地球の歴史が透けて見えた。だが、今作で第一ファウンデーションが相対する「敵」は、一味違う。彼らは他人の感情を操作する技術を持ち、何よりもう一つのファウンデーションなのだから!
自由意思を否定するような感情操作の技術は「セルダン・プラン」の影の面を浮き彫りにする。その点が全編を通じて問われるが、その問いかけの流れがそのまま感情操作の光の面も表していることが最後の最後に判明する構成となっている。
これまで以上に予測不可能な展開に圧倒され、見事と言うほかない。

0
2020年11月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

万能でファウンデーションを征服したミュールでさえ、一つの不安に悩まされていた、それが第二ファウンデーションである。

第二ファウンデーションを精力的に探すミュール。第二ファウンデーションもそのミュールに陰謀を仕掛ける。ミュールが第二ファウンデーションを打ち倒したと思った瞬間に、全てが覆る。

第二ファウンデーションは、再びセルダン・プランを維持するために活動している。ミュールを失い、また立ち上がった第一ファウンデーションの「良識を持つ人々」は、第二ファウンデーションの脅威を除くべく、陰謀を巡らせる。「銀河の逆の端」という第二ファウンデーションの位置を確かめ、第二ファウンデーションの影響力を除外した。しかし、それはかつて第一ファウンデーションの英雄の孫娘に仕込んでいた安全装置だった。そして第二ファウンデーションは、「銀河の端」で、再び地下に潜っていく。

0
2018年12月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読したが、恐ろしいほど覚えておらず新鮮な気持ちで読めた。1章は、前書の続編で登場人物もほぼ同じまま、ミュールによる第二ファウンデーションの探索とその結果を描いている。2章は、第二ファウンデーションによる心理学的な支配を危惧する第一ファウンデーションによる探索を描いている。アシモフらしくどんでん返しがある訳だが、なんと精神を操られて全てのことが第二ファウンデーションの手のひらで転がされていた!っていうのはご都合主義的やしないかと感じた.続編発表まで、長い時間かかったのはアシモフもご都合主義の塊のような第二ファウンデーションの扱いに苦労したからではと邪推した.

0
2015年07月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・第一部 ミュールによる探索
第一ファウンデーションを降伏させたミュールは、自らの銀河帝国設立の妨げとなるであろう第二ファウンデーションの探索を開始した。ミュールによって精神をコントロールされたハン・プリッチャー大尉とコントロールを受けていないベイル・チャニスが探索の任を受けた。チャニスは第二ファウンデーションの場所をタゼンダという星だと推理し、そこへ向かう。タゼンダ近くのロッセムという星で調査を開始したが、そこでプリッチャーはチャニスが第二ファウンデーションのスパイだとして逮捕しようとした。しかし、チャニスはプリッチャーが第二ファウンデーションによって干渉を受けていると言った。そこにミュール本人が現れチャニスこそ第二ファウンデーションの一人だと見破る。しかし、チャニスはプリッチャーのミュールによるコントロールを解除し、ミュールを襲わせようとした。二体一となったミュールは不利と思われたがミュールは宇宙艦隊による攻撃で第二ファウンデーションを滅ぼす準備をしていた。そこに第二ファウンデーションの第一発言者が現れミュールの精神をコントロールした。ミュールはこれ以降、平和愛好家となり帝国を保持した。

・第二部 ファウンデーションによる探索
トランとベイタの孫であるアーカディ・ダレルは父のダレル博士とその友人の話を盗聴器を使って盗み聞きしていた。電子神経学者であるダレル博士とその同僚の教え子であるペレアス・アンソーアにより、一部の人間が第二ファウンデーションから精神に干渉をうけていると報告された。そこで第二ファウンデーションの情報を求めてミュールの宮殿での調査を行うことにした。ホマー・マンはミュール研究科として有名であるためこの任に当たることとなった。ミュール宮殿のあるカルガンへ出発したホマー・マンはその途中ロケットに隠れていたアーカディを見つけた。盗聴した内容からロケットに潜り込み、結局、共にカルガンに到着した。アーカディの機転もありカルガンの君主ステッティン卿に会い、ホマー・マンはミュール宮殿の調査の許可を得た。しかし、ステッティン卿は第一ファウンデーションへ戦争を起こし、ホマー・マンとアーカディを拘束しようとした。ホマー・マンは捕らえられたが、アーカディはステッティン卿の愛人のカリアによって助けられトランターへ逃げることができた。その途中、トランター人であるプリーム・パルヴァーとその妻と出会い、姪として警察から逃れるのを助けてもらいトランターまで同行することとなった。カルガンと第一ファウンデーションの戦争は、カルガン人の第一と第二ファウンデーションに対する恐れにより士気が下がり、カルガンの敗北として幕を閉じた。無事カルガンから帰還したホマー・マンは第二ファウンデーションは存在しないと言った。しかし、ホマー・マンは精神に干渉を受けていることがわかった。ペレアス・アンソーアは第二ファウンデーションはカルガンにあると言った。ダレル博士は第二ファウンデーションはターミナスにあると言った。ダレル博士が開発した精神の干渉を防ぐ装置である精神空電装置を用いて第二ファウンデーションの人間に攻撃をかけることが可能であり、これを行った結果、アンソーアが苦しみだした。アンソーアは第二ファウンデーションの人間であり、ダレル博士をスパイしていた。精神空電装置により第二ファウンデーションの脅威は取り払われた。最後にすべては第二ファウンデーションの計画通りだった。今回の件で第一ファウンデーションは自らの独自性を信じ、第二ファウンデーションを恐れることがなくなった。結果、セルダンプランは守られることとなった。また、第二ファウンデーションの第一発言者はプリーム・パルヴァーであった。

0
2015年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『ミュールによる探索』
第二ファウンデーションの場所を探すミュール。ミュール配下の将軍プリッチャーとチャニスの探索。惑星ロッセンでプリッチャーが第二ファウンデーションの干渉を受けていると話すチャニス。二人の前に現れたミュール。第二ファウンデーションの第一発言者の登場。精神制御戦。

『ファウンデーションによる探索』
ミュールの死後独立を果たしたファウンデーション。第二ファウンデーションに対する反感。第二ファウンデーションの場所を特定する為に反対派のダレルがカルガンへ送ったホマー・マン。彼に勝手に着いていってしまったダレルの娘アーカディア。カルガンの第一市民ステッティン卿の野望。銀河帝国の皇帝になるためにアーカディアとの結婚を画策。アーカディアの逃亡。カルガン軍によるファウンデーション攻撃。ファウンデーションの勝利。明かされた第二ファウンデーションの場所。

0
2015年05月13日

「SF・ファンタジー」ランキング