【感想・ネタバレ】ファウンデーション対帝国のレビュー

あらすじ

〔銀河帝国興亡史2〕天才科学者セルダンによって辺境の惑星ターミナスにファウンデーションが設置されてから二百年が経過した。はじめは百科辞典編纂者の小さな共同社会として発足したファウンデーションも、やがて諸惑星を併合し、着々とその版図を拡大していった。だが、ついにかれらの前に怖るべき敵が……

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アイザック・アシモフの数ある作品の中で『映像化不可能』と言われている作品です。そう言われるだけあって読み応えあります。
アシモフの作品には、有名な「ロボット三原則」のようにシリーズ毎に一貫したテーマがありますが、この「銀河帝国興亡史」では「心理歴史学」です。
「銀河帝国はどのような滅亡の道を辿るのか?」、「ファウンデーションはどうやってその危機を乗り越えるのか?」、「そして、ハリ・セルダンの予言とは何なのか?」
そう思いながら物語を読み進めていくと、あっという間に三部作を読み終えてしまいます。
他のアシモフ作品につながるテーマが要所に盛り込まれている、アシモフファン必読の三部作です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

心理歴史学者ハリ・セルダンの壮大な計画に基づき惑星ターミナスにファウンデーションが設立されて200年、滅びつつある銀河帝国そのものが遂にファウンデーションの存在を知り、攻撃を開始する。攻撃を指揮するのは、帝国の若く優秀な将軍ベル・リオーズ。優秀であるが故に帝国中枢からも煙たがられるほどの逸材であるベル・リオーズの進撃に対峙するファウンデーションは、セルダン計画に守られて繁栄が約束されているとの慢心の下、その指導層は腐敗しかつての勢いを失っていた。設立依頼最大の危機を迎えるファウンデーション、風雲急を告げる情勢は如何に!?

前作では古い勢力をその機智と科学力でばったばったと薙ぎ倒し、痛快な勝ちっぷりを見せてくれたファウンデーションは、この2作目では繁栄の上にあぐらをかいてすっかり停滞しています。そんなファウンデーションに牙を剥く2種類の敵、帝国将軍ベル・リオーズと闘う前半と、正体不明の敵「ザ・ミュール」が登場する後半の2部作となっています。

前半の「ベル・リオーズ編」は、若くて有能で鼻持ちならない、そんなところが魅力的なベル・リオーズが圧倒的な存在感で、ファウンデーション側を代表する登場人物ももちろんいるんですがかなり影が薄いです(^_^;でもまぁ結局はファウンデーションが逃げ切るんですが、この過程である登場人物が語った「ベル・リオーズの負けをセルダンが予測できた理由」が印象的でした。曰く、「強い皇帝と強い将軍」が同時に出た時だけファウンデーションは危機を迎える。何故なら、「弱い皇帝と強い将軍」の組み合わせなら、将軍の征服欲の矛先は皇帝に向かうから。でも、「強い皇帝と強い将軍」の組み合わせは、将軍が外宇宙への征服に燃えるものの、そんな将軍の存在を疎ましく思う皇帝がいずれ将軍を倒す、だからファウンデーションは安心だ、と。この下りには痺れましたね。ファウンデーション・シリーズが、「ただのドンパチ宇宙戦争もの」ではないということを端的に示す場面だと思います。

後半の「ミュール編」では、精神感能力を持つミュータント・ミュールの進撃が描かれます。数多くの人間集団の動きを予測する数学手法である心理歴史学は、ミュールのような特異な一個人の動きを予測に組み込むことは出来ず、セルダン計画に守られてきたファウンデーションは、遂に陥落。ファウンデーションの人々が正にセルダン廟でホログラムによる予言を聞いていたその時に、ミュールによるターミナス侵攻が開始される、この絶望感と緊迫感。
個人の動きを予測できない心理歴史学が負けた、ように思える展開ですが、でもこのシーンにおいて、セルダン(のホログラム)は、その時点でのファウンデーションの政権中枢が腐敗して反体制派が台頭してきていることをちゃんと言い当てているんですよね。ミュールが登場しようがしまいが、ファウンデーションは内乱の危機を迎える・・・自ら作り上げたファウンデーションの停滞と衰退(そして、それを乗り越えたところにある新たな希望)を、冷徹に計算しているセルダンの叡智。

前半・後半ともに鴨がしみじみ感じたのは、面白うてやがて悲しき人間の性、とでもいったらいいのでしょうか。
人間ってバカだよなー、やることなすこと巧くいかないよなー、でもだから面白いんだよなー。と思いつつ、セルダン博士やアシモフと一緒にこの壮大な歴史絵巻を紐解いて楽しむ感じ。文系でも楽しめるSF作品の最右翼と言えるんじゃないでしょうか。第3巻も楽しみです!

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2018年04月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

10年ぶりくらいの再読
アシモフらしくミステリとして読むことができ読みやすい。

第一部は,負けるはずのないファウンデーションの絶体絶命のピンチがどのように回避されるかというハウダニット。ベルリオーズが好感の持てる人物だけに哀れ。

第二部は,セルダンプランを脅かすミュールというミュータントの正体を巡るフーダニット。訳者あとがきにあるように,若き日のコンプレックス,感情操作という点でミュールはヒトラーを下敷きにしていると思われるが,ミュールは平和的な統治を進めているように読める。この状況で,トランやベイタたちがセルダンプランを盲信し,ミュールの登場がより良い道ではないかと疑問を抱かないところに違和感を感じた.

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2015年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『将軍』
ファウンデーションの存在に気がついた銀河帝国の若き将軍ベル・リオーズ。ファウンデーションの指導者たちは貿易商人ラサン・デヴァーズを使い侵攻を食い止める。帝国の支配に反感を持つ同行貴族のドゥーセム・バー。ドゥーセム・バーに協力を依頼し進行を食い止めようとするラサン。リオーズを監督にきた皇帝の寵臣ブロドリック。ブロドリックがリオーズに送ったメッセージを使い罠を仕掛けるラサンとバー。

『ザ・ミュール』
世襲制になり腐敗するファウンデーション。ファウンデーション付近の惑星カルガンがミュールと名乗る人物に占領される。ファウンデーション市民のトランとベイタ夫妻が助けた道化マグニフィコ。ミュールに占領されるファウンデーション。ミュール暗殺を目指すプリチャード大尉。帝国のかつての首都トランターで第2のファウンデーションの場所を調べるトランとベイタ、学者のエブリング・ミス。衰弱したエブリングが語り始めた第2のファウンデーション。正体をあらわすミュール。

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2015年05月13日

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