あらすじ
二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第3冊。
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Posted by ブクログ
『もうあんな毒素はたくさんだ。あれを胸いっぱいに吸い込まされては、解毒剤でも飲まなければ。』ヴィルフォールと直接対決した時のモンテ・クリスト伯のフラストレーションは最大級になった。このストレスは彼の復讐劇をお膳立てして、一気にドミノ倒しを引き起こすだろう。3巻は過去の伏線を1つづつ回収するのではなく、更に慇懃に緻密に仕込んでゆく過程である。アルベール、メルセデス、ヴィルフォール、エロイーズ etcの今後の崩れ方が気になってきた。2巻での私の死刑執行仮説は大きな間違いだったが、ドミノ倒しの伏線か!
Posted by ブクログ
ローマからパリにやってきて、やっと因縁のある人々と出会い。ただ、かつてのエどモン・ダンテスではなく、モンテ・クリスト伯として、パリは初めての田舎者として、本当の身元を知られずに、フェルナン・ダングレール・ヴィルホールと会い・・・
誰一人、伯爵がエドモンであることを見抜けるわけがなく、ただ1人、メルセデスだけは・・・多分、気付いた。
仇敵との再会と果たすと同時に、大恩あるモレル氏の家族との再会も果たした。
このパリで、今後、ダンテスはどのように復讐を果たしていくのか?
Posted by ブクログ
じわじわと復讐のために根を張り巡らせている感がこちら側ではわかっているのでいつ完遂するのかドキドキします
メルセデスとも再会し、どんな気持ちなんでしょうか。まだやっと半分前なので展開が楽しみです。
Posted by ブクログ
ローマでモンテ・クリスト伯が出会ったふたりの青年、フランツとアルベール。
どちらも良家の青年らしく好奇心のままに行動することに躊躇せず、汗して得た金ではないのに(ないから?)無造作に金を使い、社交の場に顔を出す。
比較的慎重で常識的なフランツは、ローマ以前にも一度モンテ・クリスト伯と会っているので、彼の狙いはてっきりフランツだと思ったのだけど、今巻でモンテ・クリスト伯のターゲットはアルベールだったことがわかる。
アルベールを通してフェルナンとメルセデスの夫婦と知り合うモンテ・クリスト伯。
その後ダングラールとヴィルフォールとも出会うが、彼がエドモン・ダンテスであることに気づいたのはメルセデスだけだった。
いや、もう一人、冤罪を知っていて知らん顔をしたカドルッスもブゾーニ司祭となっていたダンテスには気づかなかった。
獄中の14年+脱獄後の9年はそれほどに彼の容姿を変えたのか。
ブゾーニ司祭(ダンテス)から5万フランの価値のあるダイヤモンドを贈られたカドルッスは、ダイヤモンドを売り払うが、欲に駆られてその宝石商とついでに自分の妻を殺害する。
ダンテスはカドルッスを許したのではなく、復讐したってことなのだろうか。
それともカドルッスの行動にその判定を委ねたのか。
仇と狙うフェルナン、ダングラール、ヴィルフォールたちの家族に取り入るモンテ・クリスト伯。
今のところモンテ・クリスト伯が圧倒的に大物感を出しているのだけど、このままいけるのか?
モレル商会の長男も絡んできそうで、先を読むのが楽しみこの上なし。
Posted by ブクログ
復讐劇場開幕。カドルッスも幸せにはなれず、ヴィルフォールへのジャブはプライドの崩壊。ダンテスの恨み深淵はここまでであったか!と改めて感じる第3巻。ダンテスの召使たちも善人ではないが完璧な仕事振り。復讐マシーンと化しているダンテスに怖いもの無しの様相。この先の復讐劇、ちょっと怖くなってきた。
Posted by ブクログ
パリへ行ったモンテ・クリスト伯が、立身出世した怨敵たちに会ってはやりこめていく。家令のベルツッチオがヴィルフォールを殺したと言っていたけど、普通に出てくるヴィルフォール…ベルツッチオが殺したのは人違いだったということ⁇たしかにベルツッチオはヴィルフォールだと確認はしていないが…⁇モンテ・クリスト伯の人間嫌いというか、人間を蛇のように狡猾で信の置けないものと思っている冷たさが根底に感じられる。
Posted by ブクログ
復讐譚3巻目。
モンテ・クリスト伯の復讐も本格的に始まっていく。
モンテ・クリスト島の財宝を手に入れた時点で、そのまま以前の自分を忘れて楽しく散財しながら生きていく、という選択肢もあったと思うのだが、それより伯爵を復讐に進ませたのは何だったのだろう。優雅な生活が最高の復讐ではないのか。
言ってしまえば、復讐してやる!という感情を抱いているのは非常に人間臭い。
人間離れした描写をされているモンテ・クリスト伯は、復讐をするという一点のみにおいて人間らしいのかもしれない。
Posted by ブクログ
全7巻を読んだうえでの感想です。
この巻ではモンテ・クリスト伯がパリの社交界にデビューすると同時に、かつて自身を陥れた人物たちとの再開を果たしていく過程を中心に物語が進行していきます。
他にもヴィルフォールが過去に犯した別の過ち、執事ベルトゥッチオの屈託、そしてまさかのカドルッスと、物語後半に向けての重要な伏線がいくつも登場します。
一方でダンテスによる直接の復讐は次巻以降となることもあってか、1巻から2巻にかけての怒涛の展開はいったん落ち着き、読み手によってはやや冗長に感じられるかもしれません。
Posted by ブクログ
【概要・粗筋】
ローマの謝肉祭見物に訪れたフランツとアルベールは、同じ宿に滞在しているモンテ・クリスト伯と知己になった。ところが、アルベールはルイジ・ヴァンパという山賊に身代金目的のために誘拐されてしまう。身代金を用意できないフランツは、伯爵に助力を求めたところ、ヴァンパに恩人であった伯爵によってすぐさまアルベールは助けられた。伯爵に心酔したアルベールは、パリでの再会を約束する。
【感想】
150年以上前の作品だが、大衆向けの作品だけあってテンポよく話が進んで飽きさせない。それでも、第三巻はエドモンとメルセデス、ダングラールらの再会が読みどころというぐらいで、他は特に印象には残らなかった。この巻はエドモンがパリに到着し、主要な登場人物が簡単に紹介されて終わったという感じで、顔見せの巻と云ったところか。